国内小説 - e-NOVELS - e-NOVELS作品一覧

  • 飯野文彦劇場 友だちはブチ
    5.0
    1巻110円 (税込)
    生まれつきの難病のため入院していた9歳の少年・正和。学校にも行けない彼は友達もできず、いつも病室の窓から、通りを歩く少年たちを羨ましそうに眺めていた。そんなある日、窓の外にブチ柄の子犬がいるのを見つける。正和は子犬にブチという名前をつけ可愛がった。ブチは正和にできた初めての友達だったのだ。しかし、正和の病状は刻々と悪化し…。少年と犬との心温まる感動作。
  • 飯野文彦劇場 煙草屋の二階に住んでいる
    5.0
    1巻110円 (税込)
    男は、痩せこけた老婆が店番をする、古びた煙草屋の二階に住んでいた。いつも排泄は床の抜けた押入れの中から、一階の古びた浴槽へめがけて…。臭気のこもる煙草屋の中、男と老婆の狂気と愛憎の世界が繰り広げられる。
  • 飯野文彦劇場 バルセロナの工房
    5.0
    1巻110円 (税込)
    妻にうながされて県立美術館に足を運んだのは、暖冬とはいえ北風の冷たい一月の末のことだった――。普段はバルセロナの工房で、制作に没頭しているという老版画家のことなど、興味もなければ知りもしなかった。だが、妻に無理矢理引きずられるようにして連れて行かれた講演会で、私は彼のたたずまいに強く惹かれる。彼のいったい何に、私はこんなにも惹きつけられるのか?
  • 飯野文彦劇場 獅子と戦う
    5.0
    1巻110円 (税込)
    居酒屋での馬鹿話に、ライオンと戦って勝つ自信を高らかにぶち上げた男。すべては酒の上の冗談のはずだった。昨夜隣り合わせたTVディレクターが、約束通り訪ねてくるまでは。「あなたねえ。本気で人間とライオンを戦わせるつもりですか?」「はい」「テレビでそんなのを放映できるわけがないでしょうが」「できます。自分が責任を持って仕切ります」…。今、秘策を胸に、絶対安全な究極の異種格闘技戦のゴングが鳴る。
  • 子供という名の病
    5.0
    1巻110円 (税込)
    失われた声のような色の病室で、ぼくは恐竜の骨を抱いたまま、眠っておりました――牛乳瓶に挿した鈴蘭の花、一生に一度しか押してはいけないボタン、身体が半分の大きさになった看護婦…。夢か? 幻影か? 現実か? この病室で、いったい何が起こっているのか?
  • 飯野文彦劇場 おもろい夫婦
    5.0
    1巻110円 (税込)
    私は、これといって取り柄のない老作家である。極めて遅筆で、未だに単行本は出ていない。こんな男でも、作家という肩書からか、歳を取っているというだけのことからか、近所に住む連中からは、何かと相談事を受ける。今日も、酒好きの酒屋の亭主がくだらない相談にやってきた。からかってやるつもりで、適当なことを答える私だったのだが――。まるで落語のような登場人物たちの軽妙な会話に、飯野文彦氏独特のシモネタと、笑いを織り交ぜたユーモア小説。
  • 飯野文彦劇場 作家幻想
    5.0
    1巻110円 (税込)
    壊れている。脳味噌が「酢豆腐」並に、腐っている。軽蔑され冷笑され罵倒され、蹂躙され踏みにじられ陵辱されている――ような気がする。耐えられず、今日もまた酒を飲む。飲み続ける――。二十世紀末、私はまったくもって売れない作家として、かれこれ十年近くに渡って生活を続けていた。自身の無能と自意識過剰に苛まれ、他人の眼に脅え、それらを忘れるべく酒に溺れながら。個性的なその世界観からマニアックな評価が高い飯野文彦が出版社、編集者といった枠組みを超えて綴った、異形ワールド!

    試し読み

    フォロー
  • タイヤキ 黄昏ホテル
    4.0
    1巻110円 (税込)
    中国マフィアが所有するコカインと、それを手に入れるために組が用意していた数億円が忽然と消えた。その犯人と疑われた岩男は、弟分の伸吉とふたり、銃を持った組の人間たちに追われていた。命からがら逃げる中、岩男は、まだ堅気で大工の見習いをしていた頃に、棟梁がよくしてくれた話をふと思い出す。通称「黄昏ホテル」のパン屋の片隅で売られているタイヤキを頬張りながら、棟梁がしてくれたその話は…。(本作は「黄昏ホテル」をテーマとする読み切り連作小説の一篇です)

    試し読み

    フォロー
  • 実家
    3.0
    1巻110円 (税込)
    東京の大学に進学してから、久しく帰っていなかった実家へ三年ぶりに帰省した。疲れていたので、二階の部屋でうたた寝をしていたところ、枕元を誰かが通った気がした…。そしてまた、家のどこかでぱたぱたという足音が響いて…。いったい誰が?
  • 百八燈
    -
    1巻110円 (税込)
    映画監督の彼は、同業者の父の再婚相手、自分より年下の義母・塁子の口ずさむ歌に、18世紀半ば、イタリアで夭折した作曲家が死の直前に作った聖母哀傷の曲を重ね合わせ、映画を撮ろうとしていた。しかし、資金繰りは難航し、予算1億のところ半分を出資してもいいという映画会社は見つかったが、後の半分が工面できない。そんな彼に出資者を紹介したのは累子だったが、その資金をあろうことか彼の父親が攫っていった…。累子が口ずさむ魂送りの歌が送ったのは…!?
  • 飯野文彦劇場 痛み
    -
    1巻330円 (税込)
    目を覚ますと、佳奈子が目を大きく見開いて立っていた。わかっているのに、酒を飲むといつもやってしまう…。「覚えていないんだ、どうか許してくれ」と頭を下げる私の脳裏に浮かんだのは、幼い頃、兄妹のように育った従妹の幹枝との、思い出。最初は好奇心からキスをしただけだった。やがていけない遊びはエスカレートし…。
  • 飯野文彦劇場 地獄のランチタイム
    -
    1巻330円 (税込)
    私立探偵…とは名ばかりの何でも屋のおれは、一か月前にアルのママから「あたしのかわいい坊やを連れもどしてちょうだい」という依頼を受けた。東京砂漠を愛車でぶっ飛ばしながら、アルを探すおれだったが…。荒んだ近未来の東京で繰り広げられる、バイオレンス劇! 飯野文彦節全開の、エロ、暴力ありの和製スプラッタパンク!
  • 飯野文彦劇場 鰻屋
    -
    1巻220円 (税込)
    十年余り前。じめじめと蒸し暑く、金も当てもないまま夜な夜なK町を冷やかし歩いていた私の心にも、カビならぬいつも以上にしみったれたものが巣くいはじめた梅雨間近のころである――。その鰻屋を見つけたのは、裏通りのディープな一角だった。〈鰻を食べると。一・元気になります。二・若返ります。三・セックスが強くなります。四・死人がよみがえります。〉カレンダーの裏紙にマジックで書いたような稚拙な張り紙には、確かにそうあった。曇りガラスはいつも閉ざされて出入りする客もなく、鰻の匂いすら漂ってこないその店の奥で、いったい何が調理されているのか? 好奇心の虜となった私はある日、ついに意を決して暖簾を潜った…。
  • 飯野文彦劇場 性根
    -
    1巻220円 (税込)
    私が佐山外雄と出会ったのは、今から二年ほど前のことだ。その頃、すでに彼の性根は、残念ながら腐っていた――。先輩作家とのトークライブにファンとして現われた男は、にこにこと土産の焼酎を差し出した。三度四度と回を重ねるにつれて、男は馴れ馴れしく、いや図々しく、こちらの領域へと踏み込んでくるようになる。疎ましい男を何とか突き放そうとして、ますますその神経を磨り減らす気弱な私。だが、ようやく突き放しに成功したと思ったとき、男は新たな貌を露わにした。のっぴきならない状況に追い詰められた私が、機先を制するべく打った奇策中の奇策とは? 狂乱の宴が、今始まる!
  • 飯野文彦劇場 子を連れて
    -
    1巻220円 (税込)
    傾きかけたボロ家の二階で、腐ったように暮らす私小説作家のなれの果て。その傍らにいつも寄り添うのは、あどけなく健気な幼い子。「俺には六つになる息子がいるが、毎晩●●●●を吸わせてる」ああ、嘘だ嘘なんだ。なぜ優しくしてやれないのか。たった一人の肉親であり、たった一人の話し相手であり、たった一人の父であるのに。世界が彼を責め苛む。それから逃れるために、酒に溺れ妄想に溺れ…。粘り着くような孤独の中で、子供だけが、子供だけが彼の…。
  • 飯野文彦劇場 悲しき父
    -
    1巻330円 (税込)
    「ここは潰して駐車場にすることになったから、一カ月以内に出ていってくれ。すべては身から出た錆だろうが。てめえが飲んで暴れて、どれだけ苦情が来てることか」「お父さん、気にしないで。どうか、こらえてください」「おまえまで、誰の味方―」。いけない、いけない、この子を巻き込んではいけないのだ。酒が腐らす小宇宙を、陰鬱な苦悩の呻きが澱ませる。行き場のない孤独な作家の魂は、愛するがゆえに責め苛まずにはいられない子供をひたすら彷徨する。
  • ハイマール祭
    -
    1巻330円 (税込)
    聡は、1週間前に部長から瓢毛(ひさごけ)村へ大規模な村興しの視察へ行くように命じられた。最寄り駅から20キロ、車しか交通手段のない辺境の地へ行くため、聡は駅前からタクシーに乗った。だが行き先を告げた聡に、タクシーの運転手は奇妙な態度を見せた。そして村の入り口まで辿りつくと、聡に向かって手を合わせ、念仏をとなえ、来た道を戻っていった。嫌な予感を抱えつつ村に入った聡は、そこで「ハイマール祭」という、世にも奇妙な祭に遭遇したのだった…。地面を這い回る村民、半裸の女…そして…。果たして聡は村を無事に出ることができるのか?
  • HOME AND AWAY 黄昏ホテル
    -
    1巻110円 (税込)
    男は夜明けの空を見つめながら、震える手でウイスキーボトルをつかんだ。金や名誉を患者の命よりも重んじる日本の医学会に嫌気がさし、世界を飛び回り、その腕を磨いてきた外科医…。そんな彼のもとに、ある患者の母親から一通の手紙が届いた。運命のいたずらなのか、その患者は…。(本作は「黄昏ホテル」をテーマとする読み切り連作小説の一篇です)

    試し読み

    フォロー
  • アズ・タイム・ゴーズ・バイ 黄昏ホテル
    -
    1巻110円 (税込)
    私は、昔ながらの面影を残す「黄昏ホテル」のバーで友人と飲んでいた。そのままラウンジに移動した私たちは、ジッポーライター、カクテル、音楽と趣味の話題に花を咲かせていた。そんな中、何事にもこだわりを持つ友人のために、私はあるとっておきのものをポケットから取り出したのだった。アズ・タイム・ゴーズ・バイ(時の過ぎゆくままに)…。古いスタンダード・ナンバーと同じ、カクテル名の本当の意味を知った私は…。大人のための、ミステリアスなハードボイルド小説。(本作は「黄昏ホテル」をテーマとする読み切り連作小説の一篇です)

    試し読み

    フォロー
  • この世でいちばん珍しい水死人 川に死体のある風景
    -
    大学入学を間近に控えたある日。幾つもの大企業を傘下に持つ泊グループの総帥でもある父から、僕は一度も会ったことのない伯父を探すよう命じられた。事情も分からぬまま、南米コロンビアへ旅立ったが…。伯父・三平太を知るという人々に会い、その消息を追う僕が知った、驚きの真実とは?…。(本作は「川に死体のある風景」をテーマとする読み切り連作小説の一篇です)

    試し読み

    フォロー
  • 陽はまた昇る 黄昏ホテル
    -
    1巻110円 (税込)
    幼いころに視力を失った「わたし」に、<風>が、ホテルというものの存在を教えてくれた。「ホテルは、太陽みたいなもの? 星みたいなもの?」。そう訊ねるわたしに<風>は、様々なイメージを与えてくれる。そしてわたしは、かつて目がまだ見えていた頃の記憶を頼りに、私だけのホテルを思い描く…。美しい言葉で綴られた魅惑の幻想小説。(本作は「黄昏ホテル」をテーマとする読み切り連作小説の一篇です)

    試し読み

    フォロー
  • あなたがほしい 黄昏ホテル
    -
    1巻110円 (税込)
    戦前に建てられ、今はすっかり老朽化が進んだ通称「黄昏ホテル」。刑事である俺は、事件解決のたびに、ここで疲れを癒していた。今日も、そうやってゆっくり過ごすはず、だった…。顔なじみのホテルマンが、最上階から銃声がしたと相談にやってきた。彼に付き添い、ホテルの最上階まで行くと、そこには頭部と腕が切断された死体が!? 犯人はなぜ、死体の一部を持ち去ったのか?(本作は「黄昏ホテル」をテーマとする読み切り連作小説の一篇です)

    試し読み

    フォロー
  • セイムタイム・ネクストイヤー 黄昏ホテル
    -
    1巻110円 (税込)
    主人公は、夫と、亡くなった娘の誕生日祝いをした思い出のホテルを訪れた。最愛の娘を亡くし、生きる希望を失った彼女は、最後の場所を求めていた。しかし…絶望の淵で彼女が見たものは、紛れもなく死んだはずの娘。あれから毎年、娘の誕生日にこのホテルを訪れる。そこには、1歳、2歳と着実に年を重ねる愛しい娘が待ってくれていた。果たして、この子は、娘の亡霊か? それとも…。(本作は「黄昏ホテル」をテーマとする読み切り連作小説の一篇です)

    試し読み

    フォロー
  • 夜の誘惑 黄昏ホテル
    -
    1巻110円 (税込)
    愛する夫と、何不自由なく暮らしている元子。しかし、彼女は月に数回、出張と偽り、「黄昏ホテル」と呼ばれる、郊外のホテルに宿泊する。そこで元子は決して夫には言えない秘密の時間を過ごす。めくるめく夜を求めて、彼女は今日も次の予約のために、電話に手を伸ばし…。(本作は「黄昏ホテル」をテーマとする読み切り連作小説の一篇です)

    試し読み

    フォロー

最近チェックした本