国内小説 - 小説 - 文藝春秋 - 文春文庫一覧

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  • 声なき蟬 上 空也十番勝負(一)決定版
    続巻入荷
    4.5
    1~9巻800円 (税込)
    坂崎磐音の嫡子・空也の物語、ついに再始動! 武者修行の旅に出た若者は、他国者を寄せ付けぬ異国・薩摩を目指す。名を捨て、無言の行を課す若者を、国境を守る陰の集団が襲う! 長編時代小説の金字塔「居眠り磐音」に続く「空也十番勝負」シリーズ第一弾!
  • 小隊
    NEW
    3.7
    ★「ブラックボックス」で芥川賞を受賞した作家の衝撃作&デビュー作が合本に。 ロシア軍が北海道に上陸。自衛隊の3尉・安達は敵を迎え撃つべく小隊を率いて任務につく。避難を拒む住民、届かない敵の情報、淡々と命令をこなす日々――。そんな安達の”戦場”は姿を現したロシア軍によって地獄と化す。「自衛隊の戦争」を迫真のリアルさで描く表題作ほか、元自衛官の芥川賞作家による戦争小説3篇。 【収録作】 「小隊」(第164回芥川賞候補) 「戦場のレビヤタン」(第160回芥川賞候補) 「市街戦」(第121回文學界新人賞受賞) ※この電子書籍は、2019年1月刊行の単行本『戦場のレビヤタン』、2021年2月刊行の『小隊』、「市街戦」を収録した文庫版を底本としています
  • そして、バトンは渡された
    4.5
    幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。 その後も大人の都合に振り回され、高校生の今は二十歳しか離れていない“父”と暮らす。 血の繋がらない親の間をリレーされながらも、 出逢う家族皆に愛情をいっぱい注がれてきた彼女自身が伴侶を持つとき――。 大絶賛の2019年本屋大賞受賞作。 解説・上白石萌音 ※この電子書籍は2018年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • コンビニ人間
    4.2
    「普通」とは何か? 現代の実存を軽やかに問う第155回芥川賞受賞作 36歳未婚、彼氏なし。コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子。 日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、 「店員」でいるときのみ世界の歯車になれる――。 「いらっしゃいませー!!」 お客様がたてる音に負けじと、今日も声を張り上げる。 ある日、婚活目的の新入り男性・白羽がやってきて、 そんなコンビニ的生き方は恥ずかしい、と突きつけられるが……。 累計92万部突破&20カ国語に翻訳決定。 世界各国でベストセラーの話題の書。 解説・中村文則
  • 女のいない男たち
    3.7
    舞台俳優・家福をさいなみ続ける亡き妻の記憶。彼女はなぜあの男と関係したのかを追う「ドライブ・マイ・カー」。妻に去られた男は会社を辞めバーを始めたが、ある時を境に店を怪しい気配が包み謎に追いかけられる「木野」。封印されていた記憶の数々を解くには今しかない。見慣れたはずのこの世界に潜む秘密を探る6つの物語。村上春樹の最新短篇集。
  • 満月珈琲店の星詠み
    4.0
    ツイッターで話題のイラストにインスパイアされた新シリーズ 満月の夜にだけ開く不思議な珈琲店。優しい猫店主が、極上のコーヒーとスイーツ、そして「星詠み」で疲れた人々をおもてなしする。
  • 柔らかな頬 上
    3.8
    1~2巻710~740円 (税込)
    私は子供を捨ててもいいと思ったことがある――。 衝撃のラストが議論を呼んだ直木賞受賞作。 カスミには、家出して故郷の北海道を捨てた過去がある。 だが、皮肉にも北海道で幼い娘が失踪を遂げる。 じつは夫の友人・石山に招かれた別荘で、カスミと石山は家族の目を盗み、逢引きを重ねていたのだ。 罪悪感に苦しむカスミは一人、娘を探し続ける。 四年後、元刑事の内海が再捜査を申し出るまでは――。 解説・福田和也 ※この電子書籍は1999年4月に講談社より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • カラフル
    4.2
    1巻680円 (税込)
    老若男女に読み継がれる、不朽の名作。 生前の罪により輪廻のサイクルから外されたぼくの魂が天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。 真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになる……。 実写映画、アニメにもなった、累計100万部突破の青春小説! 解説・阿川佐和子 ※この電子書籍は1997年7月に理論社より刊行された単行本を、文春文庫より文庫化したものを底本としています。
  • 烏に単は似合わない【新カバー版】
    3.9
    1~6巻770円 (税込)
    ※2020年8月8日より、カバーが変更となりました。内容については変更ございませんので、ご注意くださいませ。 松本清張賞を最年少で受賞、そのスケール感と異世界を綿密に組み上げる想像力で選考委員を驚かせた期待のデビュー作は、壮大な時代設定に支えられた時代ファンタジー! 人間の代わりに「八咫烏」の一族が支配する世界「山内」では、世継ぎである若宮の后選びが今まさに始まろうとしていた。朝廷での権力争いに激しくしのぎを削る四家の大貴族から差し遣わされた四人の姫君。春夏秋冬を司るかのようにそれぞれの魅力を誇る四人は、世継ぎの座を巡る陰謀から若君への恋心まで様々な思惑を胸に后の座を競い合うが、肝心の若宮が一向に現れないまま、次々と事件が起こる。侍女の失踪、謎の手紙、後宮への侵入者……。峻嶮な岩山に贅を尽くして建てられた館、馬ならぬ大烏に曳かれて車は空を飛び、四季折々の花鳥風月よりなお美しい衣裳をまとう。そんな美しく華やかな宮廷生活の水面下で若宮の来訪を妨害し、后選びの行方を不穏なものにしようと企んでいるのは果たして四人の姫君のうち誰なのか? 若宮に選ばれるのはいったい誰なのか? あふれだすイマジネーションと意外な結末――驚嘆必至の大型新人登場! 解説・東えりか
  • 楽園の真下
    3.2
    1巻880円 (税込)
    ノンストップ・カマキリ・パニック・ホラー 島に現れた巨大カマキリと連続自殺事件を結ぶ「鍵」とは? 荻原版「ジュラシック・パーク」ともいえるサスペンス長編。 ※この電子書籍は2019年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 都市伝説セピア
    4.1
    人間の怖さ、哀しさを描いた、直木賞受賞作家のデビュー作 自ら“都市伝説”の主人公になろうとする狂気を描く「フクロウ男」、友人を失った少年が時間を巻き戻そうとする「昨日公園」など5篇
  • 烏百花 蛍の章
    4.4
    累計150万部の大ヒットファンタジー『八咫烏シリーズ』の外伝集。 異世界「山内」の壮大な歴史の流れの中、主要人気キャラクターたちは どんな風に育ち、一方でどんな関係を結び、事件の裏側でなにを思っていたのか。 美貌の姫君へのかなわぬ想い、愛を守るための切ない大嘘、 亡き人が持っていた壮絶な覚悟、そして、「命をかけた恋」…… 本編では描かれなかった、「恋」の尊い煌めきが満ちる魅惑の短編集。 2020年ついにスタートした第二部『楽園の烏』の前に必読!の書。 ※この電子書籍は2018年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 侠飯
    3.8
    1~7巻641~750円 (税込)
    グルメ×任侠!! 書き下ろし小説! 就職活動中の大学生が暮らす6畳のワンルームに転がり込んできたヤクザは、妙に「食」にウルサイ男だった! 異色グルメ小説。
  • 百花
    3.9
    「あなたは誰?」 徐々に息子の泉を忘れていく母と、母との思い出を蘇らせていく泉。 ふたりで生きてきた親子には、忘れることのできない“事件”があった。 泉は思い出す。かつて「母を一度、失った」ことを。 母の記憶が消えゆく中、泉は封印された過去に手を伸ばす──。 記憶という謎<ミステリー>に挑む新たな傑作の誕生。 「あなたはきっと忘れるわ。 だけどそれでいいと私は思う」 「また母が、遠くに行ってしまいそうな気がした。 あの時のように」 ……あの一年間のことは、決して誰にも知られてはいけなかった。 『君の名は。』『天気の子』を生んだ稀代の名プロデューサーにして、 小説『四月になれば彼女は』『世界から猫が消えたなら』で 作家としても大きな衝撃を与えてきた川村元気。 各界からも反響が続々! ◆息子と母の切ない思いに、胸が熱くなりました。──吉永小百合 ◆深い感動のうちに読了した。  ぼく自身の母親の思い出と重なり、他人事ではなかったのだ。──山田洋次 涙が止まらない──現代に新たな光を投げかける、愛と記憶の物語。 解説は『長いお別れ』の中島京子さんです。 ※この電子書籍は2019年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • シャイロックの子供たち
    4.1
    「半沢直樹」シリーズのドラマ化で大ブレイクした著者が、「ぼくの小説の書き方を決定づけた記念碑的な一冊」と語る本作。とある銀行の支店で起きた現金紛失事件。女子行員に疑いがかかるが、別の男が失踪!? “叩き上げ”の誇り、格差のある社内恋愛、家族への思い、上がらない成績……事件の裏に透ける行員たちの人間的葛藤。銀行という組織を通して、普通に働き、普通に暮らすことの幸福と困難さを鮮烈に描いた傑作群像劇。
  • 杖下に死す
    NEW
    3.4
    大坂に大事あり! 大塩平八郎、起つ 大坂の貧民救済に立ち上がる大塩父子と、それを助ける光武利之。 剣豪小説としての魅力も豊かに幕末前夜を活写した会心の歴史小説。 ※この電子書籍は2003年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版をを底本としています。
  • 禿鷹の夜
    NEW
    -
    1巻950円 (税込)
    傑作の誉れ高い〈禿鷹シリーズ〉が新装版で再登場! 信じるものは拳とカネ。史上最悪の刑事・禿富鷹秋―通称ハゲタカは神宮署の放し飼い。 ヤクザにたかる。弱きはくじく。しかし、恋人を奪った南米マフィアだけは許せない。 痛快無比!血も涙もひとかけらの正義もない非情の刑事を描いて読書界を震撼させた、本邦初の警察暗黒小説。 ※この電子書籍は2003年6月に刊行された文春文庫の新装版です。
  • コルトM1847羽衣
    4.0
    女渡世人の羽衣(はごろも)お炎(おえん)は、失踪した思い人・信三郎を追って佐渡へと渡った。 軽業師のおみんを味方に得たお炎は、邪教集団“オドロ党”が跋扈する島の実態に戦慄する。 佐渡奉行に薩摩浪士もからむ、謎また謎。金山の底で背中の切り札、最新式コルトM1847が火を噴いた! 正統時代伝奇×ガンアクション、シリーズ第2弾。 背中に背負った切り札 天下無双の新式コルトが 巨悪を撃つ! うねる物語! イッキ読み時代小説! 稀代の女侠客 羽衣(はごろも)お炎(えん)登場! 轟然と火を噴く新型の短筒。 左手で撃鉄を叩く 華麗な銃さばき。 立ち姿の艶やかさ。 風に颯爽と翻る被衣が、 真夏の日差しに白く輝く。 気っ風がよくて 度胸があって、それでいて 優しく情は細やか――        (本文より) 解説・細谷正充 ※この電子書籍は2018年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 空中ブランコ
    4.0
    跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り。刃物はおろか机の角まで怖い尖端恐怖症のやくざ。ダンディーで権力街道まっしぐら、の義父のカツラを剥がしたくてたまらない医者。伊良部総合病院地下の神経科には、今日もおかしな患者たちが訪れる。だが色白でデブの担当医・伊良部一郎には妙な性癖が……この男、泣く子も黙るトンデモ精神科医か、はたまた病める者を癒す名医なのか!? 直木賞受賞。『イン・ザ・プール』につづく絶好調のシリーズ第2弾!
  • まほろ駅前多田便利軒
    4.2
    「ここも一応、東京なんだがな」と言われてしまう“まほろ市”は、東京のはずれの大きな町だ。まほろ駅前で、ひとり便利屋を営む多田啓介のもとに、高校の同級生・行天春彦が転がりこんだ。高校時代、教室でただ1回しか口を開かなかった、ひょろ長い変人だ。ペットあずかりに子どもの塾の送迎、納屋の整理…ありふれた依頼なのに、行天が来てからは、やたらきな臭い状況に追い込まれるハメに。さて、本日のご依頼は? 多田・行天の魅力が全開の、第135回直木賞受賞作。
  • 潮待ちの宿
    4.0
    1巻850円 (税込)
    幕末から明治へ、海辺の町で少女は決断する 備中の港町・笠岡の宿に九歳から奉公する志鶴。薄幸な少女は、おかみに見守られ逞しく成長する。歴史小説の名手、初の人情話連作集。 ※この電子書籍は2019年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 強運の持ち主
    3.9
    ショッピングセンターの片隅で占い師を始めたルイーズ吉田は、元OL。かつて営業職で鍛えた話術と、もちまえの直感で、悩む人たちの背中を押してあげるのが身上だが、手に負えないお客も千客万来。「お父さんとお母さん、どっちにすればいいと思う?」という小学生。何度占いがはずれてもやって来る女子高生。「俺さ、物事のおしまいが見えるんよ」という大学生まであらわれて、ルイーズはついに自分の運勢が気になりだす…。ほっこり優しい気持ちになる連作短篇集。
  • 彼女は頭が悪いから
    3.9
    2019年に上野千鶴子さんの東大入学祝辞や様々な媒体で取り上げられた話題作が文庫で登場! 私は東大生の将来をダメにした勘違い女なの?  深夜のマンションで起こった東大生5人による強制わいせつ事件。非難されたのはなぜか被害者の女子大生だった。 現実に起こった事件に着想を得た衝撃の「非さわやか100%青春小説」!  横浜の3人きょうだいの長女として育ち、県立高校を経て中堅の女子大学に入った美咲と、渋谷区広尾の国家公務員宿舎で育ち東大に入ったつばさ。 偶然に出会って恋に落ちた2人だったが、別の女の子へと気持ち が移ってしまったつばさは、大学のサークル「星座研究会」(いわゆるヤリサー)の飲み会に美咲を呼ぶ。 そして酒を飲ませ、仲間と一緒に美咲を辱める。美咲が部屋から逃げ110番通報したことで事件は明るみに出ることに。 しかし、事件のニュースを知った人たちが、SNSで美咲を「東大生狙いの勘違い女」扱いする。 柴田錬三郎賞選考委員絶賛! 無知な若者を生み出した社会構造と、優越、業といった人間の醜さが、本作には鮮烈に描いてある。――伊集院静 どちらか一方を悪者に仕立て、もう一方を被害者に仕立てがちだが、本作はそんな単純な構図では描かれていない。―逢坂剛 女たちの憂鬱と絶望を、優れたフィクションで明確に表した才能と心意気は称賛されるべきである。――桐野夏生 テーマ性とメッセージ性の際立つ作品、批判をおそれず書かれた力作だ。――篠田節子 平成における最も重要な本の一冊だと私は考える。――林真理子 ※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 里奈の物語 15歳の枷
    -
    1~2巻850円 (税込)
    『最貧困女子』の著者、渾身の傑作小説! 戻れない。もう、やるしかない。あたしの自由を奪うものとは、とことん戦ってやる! 北関東の倉庫で育った少女・里奈。母は姉の幸恵に借金と子どもたちを押し付け出奔。里奈は幸恵のもとで小学校もろくに通わず妹弟の世話をする。金策に苦しむ幸恵が詐欺で逮捕されたのを機に、児童養護施設に引き取られる。中学卒業前に進路で揉めた里奈は街を飛び出し、夜職で生きることを決意する。最底辺で逞しく生きる少女を活写する青春小説! ※この電子書籍は2019年11月に刊行した単行本『里奈の物語』を分冊し、 第一章 倉庫育ちの少女 第二章 児童養護施設・六恩園 第三章 15の旅立ち を収録した文庫版を底本としています。
  • 猫はわかっている
    3.5
    現代を代表する人気作家たちが、猫への愛をこめて書き下ろす猫の小説集第二弾! 猫が一生に一度だけ、人間の言葉をしゃべる!? 仕事と家事・育児にフル回転の雑誌編集者、九美が余命幾ばくもない猫を引き取ることになり……(村山由佳) 野良出身、いまは堂々の家猫ニャアが野犬に襲われ、まさかの!?(阿部智里) 火事が起きたとき、妻と双子の息子達の明暗が分れた。猫は何を見ていた?(長岡弘樹) 妊娠した姉から預かった猫との生活に、私の人生観が変わりだし……(望月麻衣) ほか、有栖川有栖、嶋津輝、カツセマサヒコらが登場! 話題の前作『猫が見ていた』に続く、謎と企みに満ちたオリジナル・アンソロジー。
  • ほんとうの花を見せにきた
    3.9
    郷愁を誘う大河的青春吸血鬼小説! 中国の山奥からきた吸血種族バンブーは人間そっくりだが若い姿のまま歳を取らない。 マフィアによる一家皆殺しから命を救われた少年は、バンブーとその相棒の3人で暮らし始めるも、 人間との同居は彼らの掟では大罪だった。 禁断の、だが掛けがえのない日々――。 郷愁を誘う計3篇からなる大河的青春吸血鬼小説。 【目次】 ちいさな焦げた顔 ほんとうの花を見せにきた あなたが未来の国に行く 解説・金原瑞人
  • てのひらの闇
    3.7
    著者の新たな到達点を示す長篇ハードボイルド 20年前に起きたテレビCMの事故が、二人の男の運命を変えた。男は、もう一人の男の死の謎を解くべく孤独な戦いに身を投じる……
  • 出会いなおし
    3.9
    1巻719円 (税込)
    気まずさも、衝突も、痛みも超えて、人は何度も出会いなおせる。 「愛する勇気をもらえる一冊」 ――中江有里 イラストレーターの時子は、かつて共に仕事をした編集者のナリキョさんから、仕事の依頼をふたたび受ける。年を重ねて時子が得た感慨とは。(「出会いなおし」) ほろ苦い思い出のある小学校の同窓会に出て知る、意外な事実。(「むすびめ」) 人々の出会いと別れ、そして再会を描く珠玉の六篇をおさめた短篇集。 解説・中江有里 ※この電子書籍は2017年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • その日のまえに
    4.4
    1巻652円 (税込)
    余命の告知を受けた妻と、新婚時代のアパートを訪ねる僕たち…「その日のまえに」。妻の最期を、二人の息子とともに見届ける「その日」。妻が亡くなった病院の看護師さんから、ある日、お目にかかりたい、と連絡がきた…「その日のあとで」。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか──。死と向かいあう人々の切なくもけなげな姿を描き、幸せの意味をみつめる連作短篇集。“王様のブランチ”で「BOOK大賞」を受賞した涙の感動作!
  • 男ともだち
    4.2
    1巻743円 (税込)
    誰よりも理解しながら決して愛しあわない二人 冷めた恋人、身勝手な愛人、誰よりも理解している男ともだち…… 29歳の女性のリアルな姿と彼女をとりまく男たちを描く直木賞候補作。 29歳のイラストレーター神名葵は、 関係の冷めた恋人・彰人と同棲をしながらも、 身勝手な愛人・真司との逢瀬を重ねていた。 仕事は順調だが、ほんとうに描きたかったことを見失っているところに、 大学の先輩だったハセオから電話がかかる。 七年ぶりの彼との再会で、 停滞していた神名の生活に変化が訪れる――。 解説・村山由佳
  • 119

    119

    4.0
    ベストセラー『教場』『傍聞き』の短篇の名手が贈る、心震える9つのミステリ短篇。 人を救うことはできるのか―― 和佐見消防署消防官たちの9つの物語。 雨の翌日、消防司令の今垣は川べりを歩く女性と出会う(「石を拾う女」)。 新米の土屋と大杉は「無敗コンビ」だった(「白雲の敗北」)。 女性レスキュー隊員の志賀野が休暇中に火事を発見(「反省室」)。 西部分署副所長の吉国は殉職した息子のお別れ会で思い出を語るが……(「逆縁の午後」)ほか5篇 巧みな手法と豊かな蘊蓄とが、複雑な人間関係と心理の綾をより鮮やかに浮かび上がらせ、 ミステリを超えた味わいを生み出す。 ※この電子書籍は2019年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • キネマの神様
    4.6
    無職の娘とダメな父。ふたりに奇跡が舞い降りた! 39歳独身の歩(あゆみ)は突然会社を辞めるが、折しも趣味は映画とギャンブルという父が倒れ、多額の借金が発覚した。ある日、父が雑誌「映友」に歩の文章を投稿したのをきっかけに、歩は編集部に採用され、ひょんなことから父の映画ブログをスタートさせることに。“映画の神様”が壊れかけた家族を救う、切なくも心温まる奇跡の物語。第8回酒飲み書店員大賞受賞作!
  • 最高のオバハン 中島ハルコの恋愛相談室
    4.0
    中島ハルコ52歳、バツ2、女社長。自称・いま最もブレイクしているオバハン。金持ちなのにドケチで、口の悪さは天下一品。新幹線ホームのキヨスクで週刊誌を立ち読みしたり、大地震が起きたとき、無理矢理運送会社のトラックに自宅まで送らせたりといった無茶苦茶なエピソードが満載。そんな彼女の周りには、なぜか悩みごとを抱えた人間が寄ってくる。「十年間付き合ってる不倫相手に貸した三百万円が返ってこない」「老舗の和菓子屋の跡継ぎ息子がミュージシャンになると言い出した」「自分の学歴(東大卒)が高すぎてオトコができない」「40過ぎてやっと結婚したい相手が現れたのに、同居している実家の両親が結婚に猛反対」など、さまざまな相談が持ち込まれる。これらの悩みを、ハルコは決してきれいごとは言わず、独特の人生観によって解決していく。 心あたりのある人は読んで恐ろしくなり、若い読者にとっては、きたる人生の参考書にすらなるのではないだろうか。常識にとらわれず、本音で行動するハルコの歯に衣着せぬ物言いには、聖人君子の教えにはない、不思議な説得力がある。胸のすくような啖呵と、ハルコの傍若無人なようで鋭い洞察力が、悩める人々の背中を押してくれる、痛快エンタテインメント小説。※本作品は 2017年10月5日まで販売しておりました単行本電子版『中島ハルコの恋愛相談室』の文庫電子版となります。 本編内容は単行本電子版と同じとなります。
  • 町長選挙
    3.6
    病院といえば町営の診療所ただ1つ、という都下の離れ小島に赴任することになった、トンデモ精神科医の伊良部。一人じゃ淋しいと、看護師のマユミちゃんも一緒だ。ところが島は住民の勢力を二分して、町長選挙の真っ最中。伊良部を自陣営に取り込もうとする住民たちの現ナマ攻勢のエスカレートに、さすがの伊良部も圧倒されて……なんと引きこもりに!? 「オーナー」「アンポンマン」「カリスマ稼業」も収録。『イン・ザ・プール』『空中ブランコ』に続くシリーズ第3弾!
  • イン・ザ・プール
    3.9
    体調不良のはずが水泳中毒に、ケータイがないと冷や汗がでる、勃起して、ずーっとそのまま直らない。藁をもつかむ思いで訪れた神経科で患者たちを待っていたのは──とてつもなくヘンな医者だった! カバと見まごう巨体を揺らし、度外れた好奇心で患者の私生活に踏み込み、やりたい放題。でもなぜか病は快方へ……? 続篇『空中ブランコ』で直木賞受賞、現代世相の病理をコミカルかつ軽妙な筆致で描き出す。精神科医・伊良部の突出した存在感が笑いを招く!
  • 孤愁〈サウダーデ〉
    5.0
    「父が精魂を傾けながら絶筆となってしまったこの作品を、必ずや私の手で完成し父の無念を晴らすつもりだ」――その公約を果たすためには、30余年の歳月が必要であった。本書は、「孤愁(サウダーデ)」を毎日新聞連載中に新田次郎氏が急逝、未完に終わった作品を息子である藤原正彦が書き継いで完成させた。ポルトガル人ヴェンセスラオ・デ・モラエスの評伝である。 「孤愁(サウダーデ)」とは、「愛するものの不在により引き起こされる、胸のうずくような思いや懐かしさ」のこと。軍人で、外交官で、商人で、詩人でもあったモラエスは、在日ポルトガル領事もつとめた。日本人のおよねと結婚、およね亡き後は妻の故郷である徳島に住み、その生涯を終えた。あまり知られていないが、モラエスの遺した詳細な日記や日本を題材にした作品が、日本の素晴らしさ、日本人の美徳を世界に知らしめ、「もう一人の小泉八雲」といわれている。 精緻で美しくも厳しい自然描写の新田次郎ファン、日本人の誇りと品格を重んじる藤原正彦ファン、双方の期待に応える一冊。
  • 横浜大戦争
    3.9
    1~2巻880~950円 (税込)
    横浜の神々のバトルロワイアル!? 第4回神奈川本大賞受賞の超絶エンターテインメント長篇登場。 ランドマークタワーの68階で、横浜の大神が「横浜大戦争」の幕開けを宣言。 横浜の“中心”を決めるべく、それぞれの区を司る“土地神”たちが、くんずほぐれつの戦いを繰りひろげる。 大洋ホエールズのユニフォームを着ている保土ケ谷の神を主人公に、戸塚・泉・栄の三姉妹。 それぞれ身勝手な鶴見や金沢や港南、港北・緑・青葉・都筑の擬似家族。 横浜中心部を司る中・西の姉弟などななど。 舞台は旧ドリームランド、山下埠頭、こどもの国などに展開し、驚くべき結末が待っている……。 巻末にはイラストによる「神々名鑑」も。 前代未聞にして空前絶後のエンタテイメント長編。 ※この電子書籍は2017年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • あぽやん
    3.6
    1~3巻722~896円 (税込)
    遠藤慶太は29歳。本社から成田空港所に「飛ばされて」きた旅行会社社員。返り咲きを誓う遠藤だったが──YY(ワイワイうるさいクレーマー客)の襲来、予約の記録データが消えた、再入国許可証印のないビザで出国、パスポートを忘れた子を空港に残して家族は海外旅行へ…など、押し寄せるトラブル解決に奮闘するうちに、空港勤務のエキスパート「あぽやん」へと成長してゆく。個性豊かな同僚たちと仕事への情熱を爽やかに描いた空港物語。どうぞよいご旅行を!
  • 瀬戸内少年野球団
    3.0
    1~2巻495~550円 (税込)
    戦争が8月に終った。日本は負けた。ぼく、足柄竜太は八歳。国民学校の三年生――貧しかったけれど、日本が猥雑な活気に満ちあふれていたあの頃。ぼくたちの生き甲斐と楽しみは、野球と流行歌と映画だった。淡路島の少年少女たちが、ボールもバットもミットもないところから、オンナ先生の指導で野球チームを結成して大活躍。敗戦期を野球に夢を託してすごした子供たちと担任の女教師の心のふれあいを、売れっ子作詞家が熱い思いをこめて描く、感動の長篇野球小説。
  • だから荒野
    3.9
    “家族”という荒野を生きる――。そこにある、孤独と希望。 新聞連載時、大反響を呼んだ話題作。 こんなにいとも簡単に夫と息子を捨てられるとは。 会社員の夫と、大学生と高校生の息子たちとともに東京の郊外で暮らす主婦・朋美。 日々家庭を支えてきた苦労を理解しようともせず、夫はその場しのぎの言葉ばかり、息子たちは「キモいおばさん」扱い。 46歳の誕生日、朋美はついに反乱をおこす。自分を軽んじる、身勝手でわがままな家族たちとの決別。レストランの席を立って、夫の愛車で高速道路をひた走る――。家出した妻より、車とゴルフバックが気になる夫をよそに、朋美はかつてない解放感を味わうが……。 解説・速水健朗 ※この電子書籍は2013年10月に毎日新聞社より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 玉蘭
    4.0
    女の中で何が壊れ、何が生まれたのか 東京の生活に疲れ、仕事も恋人も捨てて上海留学した有子。ある日、大伯父の幽霊が突然現れ…。過去と現在が交錯する異色の恋愛小説。 解説・篠田節子 ※この電子書籍は2005年6月に文藝春秋より刊行された文庫本の新装版を底本としています。
  • 遠い接近
    4.6
    松本清張の軍隊経験が垣間見られる数少ない作品! 過去の徴兵検査で第二乙種不合格、そして三十二歳となった今、兵隊にとられることはないと確信していた山尾に、召集令状が届く。この一枚の紙が、山尾のみならず家族の運命までも大きく狂わすことに。古兵の制裁にも耐え復員したが、すべてを失った山尾は、召集令状を作成した区役所兵事係への復讐を誓う――。
  • アンソロジー 隠す
    3.8
    冒険、ミステリー、人間ドラマ、恋愛……。 11人の人気女性作家が同じテーマに挑む短編小説集! 誰しも、自分だけの隠しごとを心の奥底に秘めているもの――。 実力と人気を兼ね備えた11人の女性作家たちがSNS上で語り合い、「隠す」をテーマに挑んだエンターテインメントの傑作! 『アンソロジー 捨てる』に続く「アミの会(仮)」が送る、注目シリーズ第2弾。 多彩な物語すべてに、共通の「なにか」が隠されています。 (答えが掲載されている「あとがき」は、最後にお読みください) これが、本物の短編小説集。 ※この電子書籍は2017年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 伶也と
    3.8
    二人が迎えた結末は、1ページ目で明かされる。恋愛を超えた、究極の感情を描く問題作! 理系の大学院を出、メーカーで働いていた31歳の瀧羽直子は、同僚に誘われて初めてライブに参加したその日、ロックバンド「ゴライアス」のボーカル、伶也と出会った。 伶也は彼女の全てとなり、持てるお金、時間のすべてを注ぎ込み、スターダムにのし上がっていく伶也を見守り続ける直子。行きつく先は天国なのか、地獄なのか? 失われていく若さ、変わっていく家族や友人たち……。四十年後、彼女に残ったものは一体なんだったのか。 71歳で伶也とともに餓死するまで、彼のためにすべてをなげうった直子の狂おしいほどの愛と献身の生涯を描く。「別册文藝春秋」連載時より異例の人気を誇った傑作長編。 解説:豊崎由美
  • 乳と卵
    3.7
    2008年の第138回芥川賞受賞作! 娘の緑子を連れて大阪から上京してきた姉でホステスの巻子。巻子は豊胸手術を受けることに取りつかれている。緑子は言葉を発することを拒否し、ノートに言葉を書き連ねる。夏の三日間に展開される哀切なドラマは、身体と言葉の狂おしい交錯としての表現を極める。日本文学の風景を一夜にして変えてしまった傑作。
  • アキハバラ@DEEP
    3.9
    社会からドロップアウトした5人のおたく青年と、コスプレ喫茶の超絶的美少女アイドル。感覚が鋭くてアンバランスな彼らが裏秋葉原で出会ったとき、インターネットに革命を起こすeビジネスが生まれた。6人の画期的なアイディアが、ネットの覇権を握ろうとする巨大資本デジキャピのオーナー社長の毒牙にかかる。さあ、おたくの誇りをかけた聖なる戦いがはじまった! TVドラマ、映画の原作としても話題沸騰の、長篇青春電脳小説。
  • クライマーズ・ハイ
    4.4
    1985年、御巣鷹山で日航機が墜落。その日、北関東新聞の古参記者・悠木は同僚の元クライマー・安西に誘われ、谷川岳に屹立する衝立岩に挑むはずだった。未曾有の事故。全権デスクを命じられ、約束を違えた悠木だが、ひとり出発したはずの安西はなぜか山と無関係の歓楽街で倒れ、意識が戻らない。「下りるために登るんさ」という謎の言葉を残して――。若き日、新聞記者として現場を取材した著者みずからの実体験を昇華しきった、感動あふれる壮大な長編小説。
  • アンソロジー 捨てる
    3.7
    親の遺品、夫や姑、目の前の現実……。 あなたには、捨てたいモノ、ありますか? 9人の人気女性作家が、それぞれの持ち味を存分に発揮しながら「捨てる」を題材に豪華競作! 女性作家ならではの視点で、人の心の襞をすくいとり丁寧に紡がれた9篇は、いずれも傑作ぞろい。 ミステリー、ファンタジー、恋愛、ホラー……。さまざまな女たちの想いが交錯する、珠玉の短編小説アンソロジーをお楽しみください。
  • 三匹のおっさん
    4.4
    1巻764円 (税込)
    還暦ぐらいでジジイの箱に蹴り込まれてたまるか!と、かつての悪ガキ三人組が自警団を結成。定年退職後、近所のゲーセンに再就職した剣道の達人キヨ、同じく武闘派の柔道家で、居酒屋「酔いどれ鯨」の元亭主シゲ、機械をいじらせたら無敵の頭脳派、愛娘にはめっぽう弱い機械工場経営者ノリ。詐欺に痴漢に動物虐待…ご近所に潜む悪を「三匹のおっさん」が斬る! その活躍はやがて孫や娘にも影響を与え…。話題の作家・有川浩の新境地、痛快活劇シリーズ始動!
  • 球界消滅
    4.5
    弱小球団、横浜ベイズの副GM大野は、独自のセイバーメトリクス理論で、チームを見事に立ち直らせる。だが、一方で、球界全体を揺るがす途方もない計画が進行していた。大野はその渦中に投げ込まれる。もし、プロ野球が4球団に統合されてMLBに吸収合併されたら――? 豊富なデータに裏打ちされた戦慄のシナリオ!
  • どうかこの声が、あなたに届きますように
    4.7
    地下アイドル時代、心身に深い傷を負い、鎌倉の祖母のもとでひっそりと生活を送っていた20歳の小松奈々子。そこに突然現れたラジオ局のディレクター黒木から、番組アシスタントにスカウトされる。 初日の生放送は、後に「伝説の十秒回」と呼ばれる神回となり、かつてラジオ界で絶大な人気を誇ったパーソナリティの片鱗を感じさせるものだった……!? 大食いのアナウンサー、演じるキャラに疲れている女性芸人、売れっ子のオネェタレント…。様々な仲間に囲まれ、時に黒木と罵り合いながら、奈々子はラジオの世界に向き合っていく。それは自身の傷や、過去とも対峙しなければならなかったが、奈々子が生き直そうと決めた「小松夏海」の存在は、次第に黒木たちをも巻き込んで、確かなムーブメントとなっていく。そしてその言葉は、子どものできない夫婦や、大人になることの意味を考える高校生など、切実な日々を生きるリスナーたちの、ほんのわずかな未来を動かし始めていた。 「いいか小松、ラジオにはテレビやネット動画と違って映像がない。 映像という明確なものがない分、リスナーはそれを補って想像する。 そうして頭の中で想像されたものは、誰にも否定されないし奪えない。 だから想像させろ。 リスナーに、姿の見えないお前を想像させるんだ」(本文より引用) ラジオの魅力と、傷を抱えた人々が織り成す、あたたかな小気味よさあふれる物語。 150万部を突破した『神様の御用人』著者、浅葉なつの書き下ろし長編!
  • サロメ
    3.9
    現代のロンドン。日本からビクトリア・アルバート美術館に派遣されている客員学芸員の甲斐祐也は、ロンドン大学のジェーン・マクノイアから、未発表版「サロメ」についての相談を受ける。 このオスカー・ワイルドの戯曲は、そのセンセーショナルな内容もさることながら、ある一人の画家を世に送り出したことでも有名だ。彼の名は、オーブリー・ビアズリー。 マクノイア曰く、「とにかく、世界は知ったわけだ。あのオスカー・ワイルドを蹴散らすほどの強烈な個性をもった若い画家が存在するということを」。 保険会社に勤める病弱な青年・ビアズリーは、1890年、18歳のときに本格的に絵を描き始め、ワイルドに見出されて「サロメ」の挿絵で一躍有名になるが、その後、肺結核のため25歳で早逝。 フランス語で出版された「サロメ」の、英語訳出版の裏には、彼の姉で女優のメイベル、男色家としても知られたワイルドとその恋人のアルフレッド・ダグラスの、四つどもえの愛憎関係があった……。 退廃とデカダンスに彩られた、時代の寵児と夭折の天才画家、美術史の驚くべき謎に迫る傑作長篇。 ※この電子書籍は2017年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 武道館
    3.7
    【正しい選択】なんて、この世にない。 「武道館ライブ」という合言葉のもとに活動する少女たちが、最終的に“自分の頭で”選んだ道とは――。 様々な題材を通して現代を描き続けてきた著者が今回選んだのは「アイドル」。 視聴者のあいだで物議を醸したドラマ化を経て、待望の文庫化。 解説には、音楽家として多くのアイドルをプロデュースしてきたつんく♂を迎える。 結成当時から、「武道館ライブ」を合言葉に活動してきた女性アイドルグループ「NEXT YOU」。 独自のスタイルで行う握手会や、売上ランキングに入るための販売戦略、一曲につき二つのパターンがある振付など、 さまざまな手段で人気と知名度をあげ、一歩ずつ目標に近づいていく。 しかし、注目が集まるにしたがって、様々な種類の視線が彼女たちに向けられるようになる。 そして、ある出来事がグループの存続さえも危うくしてしまい……。 「人って、人の幸せな姿を見たいのか、不幸を見たいのか、どっちなんだろう」 「アイドルを応援してくれてる人って、多分、どっちもあるんだろうね」 恋愛禁止、炎上、特典商法、握手会、スルースキル、無料文化、卒業…… この数年であっという間に市民権を得た言葉たちの中には、 アイドルという存在から発生したものも多い。 新しい言葉が生まれた場所から見えてくるのは、今を生きる人々の様々な一面。 現代社会での生き方を模索するすべての人へ送る、真摯な物語。
  • 刺青 痴人の愛 麒麟 春琴抄
    3.0
    美しく驕慢な女に無条件でひれふす男達の姿は宗教的法悦境にあるかのよう。絢爛な文体と鮮やかな風俗描写、小説の神髄に酔いしれる。 ※この電子書籍は1966年4月に文藝春秋より刊行された『現代日本文学館 16 谷崎潤一郎 I 』に収録された作品の文庫版を底本としています。
  • エヴリシング・フロウズ
    4.0
    クラス替えは、新しい人間関係の始まり。 絵の好きな中学3年生のヒロシは、背が高くいつも一人でいる矢澤、ソフトボール部の野末と大土居の女子2人組、決して顔を上げないが抜群に絵のうまい増田らと、少しずつ仲良くなっていく。 母親に反発し、学校と塾を往復する毎日にうんざりしながら、将来の夢もおぼろげなままに迫りくる受験。 そして、ある時ついに事件が…。 大阪を舞台に、人生の入り口に立った少年少女のたゆたい、揺れる心を、繊細な筆致で描いた青春群像小説。
  • 高丘親王航海記
    4.4
    澁澤龍彦没後30年。遺作となった伝説の傑作幻想小説が、いま新たな装いで! 平城天皇の皇子に生まれ、嵯峨天皇即位すると皇太子に立てられるも、父上皇と天皇との諍い(薬子の変)により廃された高丘親王。出家し弘法大師の直弟子となった親王は、東大寺大仏の再建に尽力するなど重要な働きを果たすが、晩年に至り朝廷に入唐求法の願いを出し、唐へ渡った。 親王の真の願いは、幼き日に父帝の寵姫藤原薬子に教えられ、憧れていた天竺を訪れることだった。 貞観七(865)年正月、高丘親王は唐の広州から海路、天竺へ向かった。鳥の下半身をした女、犬頭人の国など、怪奇と幻想の世界を遍歴した親王はやがて旅に病み、その心に去来したものとは……。 無類の面白さと、静かなる気品に満ちた傑作幻想小説。著者の死後に読売文学賞が与えられた。 高橋克彦さんの傑作解説も再収録!
  • 塀の中の懲りない面々
    -
    1~2巻440円 (税込)
    お役所専門に狙う大泥棒、堂々と脱獄した赤軍派兵士、短歌を詠むだけが楽しみの殺人犯、手形、借用証等ヨロズ消化する紙食い男、腕前は日本一を誇るニセ外科医等々、刑務所を出てはまた戻ってくる「懲りない面々」たち。そんな犯罪のプロフェッショナルばかりが集められている府中刑務所を、これまた中学生で安藤組入りしたベテランが案内する。本物の悪党たちを、人間への限りない好奇心と巧みな観察眼で描いた著者のミリオンセラー、ついに電子書籍化。
  • 死神の浮力
    4.1
    娘を残虐に殺された小説家の山野辺は苦しみのなかにいた。 著名人であるが故にマスコミからの心無い取材に晒され、さらに犯人とされていた男・本城が第一審で無罪になったのだ。 しかし、山野辺は彼が犯人であることを「知っていた」。 彼はサイコパスと呼ばれる反社会的人格者で、 自分が犯人である証拠を、山野辺宛てに送ってきていたのだった――。 控訴の猶予期間は二週間。山野辺とその妻、美樹は一時的に自由の身になった本城を探し、動き始める。そこに千葉という男が現れ「本城の居場所を知っている」と言う。 山野辺夫妻は半信半疑ながらも、この妙な男と行動を共にすることにする。 山野辺夫妻・千葉チーム対サイコパス本城の勝負の行方は? 今回、千葉が「担当している」のは誰なのか? そして調査の結果は?
  • プリンセス・トヨトミ
    3.6
    このことは誰も知らない──四百年の長きにわたる歴史の封印を解いたのは、東京からやって来た会計検査院の調査官三人と、大阪下町の空堀(からほり)商店街で生まれ育った少年少女だった。秘密の扉がついに開くとき、大阪が全停止する!? それは五月末日の木曜日、午後四時のことであった。『鴨川ホルモー』『鹿男あをによし』で知られる奇想天外な万城目ワールドの、これぞ真骨頂。映画化原作。特別エッセイ「なんだ坂、こんな坂、ときどき大阪」も収録。
  • 送り火
    3.7
    1巻682円 (税込)
    家族の幸せを思うとき、自分自身は勘定に入れない。「あの頃の父親って、ウチのお父さんだけじゃなくて、みんなそうだったんじゃないの?」女手ひとつで娘を育てあげ、いまはさびれた団地で独居する母が娘にそう呟く(表題作)。パンクロック評論で注目された青年の四半世紀後を描く「シド・ヴィシャスから遠く離れて」。大切なひとを思い、日々を懸命に生きる人びとのありふれた風景。とある私鉄沿線を舞台に「親子」「夫婦」のせつない日常を描いた胸に沁みる9つの短篇。
  • 闇の平蔵
    4.0
    1巻790円 (税込)
    悪い奴は誰も、その男の顔を知らない―― 逢坂剛が描く〈火付盗賊改・長谷川平蔵〉シリーズ、第三弾。 不届きにも、「闇の平蔵」と名乗る者が現われた。 闇の平蔵は、「火盗改が、悪党どもを成敗処罰するのと引き換えに、 捕り方の役人を同じように成敗処罰する」と公言し、 火盗改や役人に強い遺恨を抱いている悪党を集めているという。 その噂を聞きつけた長谷川平蔵組の斧八は、「闇の平蔵」の人集めへ潜り込んだ。 「闇の平蔵」は、かつて、遊蕩していた頃の長谷川平蔵に何度も煮え湯を飲まされ、 恨みを抱いているという。そこに来ていた紅一点・可久は「闇の平蔵」に、 その話を信用してほしければ頭巾を脱いで顔を見せろ、 お前は実は長谷川平蔵なのではないか、と迫る。 闇の平蔵は頭巾を脱いだが、 手下の斧八でさえ長谷川平蔵の顔をまともに見たことはなく、 彼が長谷川平蔵なのかそうでないのか判断がつかない。 だが、可久は、「この男は本物の長谷川平蔵だ」と言い、闇の平蔵もそれを認める。 慌てた斧八だったが――(「闇の平蔵」) 表題作ほか、全六篇を収録。 長谷川平蔵に対抗心を抱く火盗改・松平左金吾が登場、 新たな手下・可久も加わり、物語はますます深みを増す。 まさに江戸を舞台にした潜入捜査。 悪党どころか、手下たちも顔を知らない男・長谷川平蔵のハードボイルドな活躍を描く。 ※この電子書籍は2016年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 神と王 亡国の書
    4.1
    『神様の御用人』 浅葉なつの新作ファンタジーついに始動! 『古事記』からインスピレーションを得て生まれた「神」と「世界の謎」をめぐる壮大な物語。 (『神と王』あらすじ)  この世界に乱立する国々の中、古い歴史を持つ国・弓可留(ゆっかる)。 父の後を継ぎ、歴史学者として日々研究に励んでいた慈空(じくう)はあの日、すべてを失った。  他国の「神と歴史」を奪って肥大する隣国・沈寧(じんねい)が、弓可留の宮殿に攻め入って王族を殺し、信仰のよりどころである国の宝珠『羅の文書』を奪い去ったのだった。 命からがら逃げ出した慈空の前に、謎の二人組が現れ、ある「石」の在り処を問う。その石こそは、慈空が親友だった王子から託されたもの――弓可留のもう一つの宝珠「弓の心臓」だった。 「神はなぜ、国を見殺しにした?」 片刃の剣を持つ風天(ふうてん)、不思議な生物を手首に飼いならす日樹(ひつき)、そして行商集団・不知魚人(いさなびと)出身の瑞雲(ずいうん)らと交わり、信じていた世界が根底から覆ってしまいそうな日々の中で慈空は、『羅の文書』の奪還を決意する。 踏みにじられた故郷のため、亡き親友のため、そして―― 構想に4年をかけ、緻密に作りこんだ設定、個性的なキャラクターたちが、誰も知らない魅惑の世界へと誘います! ●カバー画を担当するのは『キングダムハーツ』シリーズ『FF XIII』『グラブル』『Fate/GO』『NieR リィンカネ』等に携わったイラストレーターの岩佐ユウスケ氏。生き生きと躍動し、それぞれの信念を感じさせるキャラクター造形で『神と王』シリーズを盛り上げます。
  • あした咲く蕾
    3.9
    「ほんとうにうつくしいものは、目に見えないものかもしれない」。美しい容姿からは想像もつかないほどガサツな叔母の意外な秘密について描く表題作、雨の日だけ他人の心の声が聞こえる少女を描く「雨つぶ通信」、日暮里の奇妙な中華料理屋を巡る奇譚「カンカン軒怪異譚」など、『花まんま』『かたみ歌』の著者が、昭和の東京下町を舞台に紡ぐ「赦し」と「再生」の七つの物語。
  • 海遊記 義浄西征伝
    4.4
    三蔵法師のシルクロードより更に危険な南洋海路で天竺をめざした変人・義浄。姓は張、字は文明。斉州生まれの、まれにみる頑固者にして異相の持ち主がなしとげた波乱万丈の取経の旅を、史実とファンタジーを巧みに織りまぜて描いた傑作冒険譚。妖術あり、海賊あり、謎めいた美女あり。文庫オリジナル短篇を収録。
  • 大獄 西郷青嵐賦
    3.7
    1巻730円 (税込)
    私は西郷隆盛を一番書きたかった! 西郷隆盛は薩摩藩主の島津斉彬に仕え、天下のことに目覚め、一橋慶喜擁立のため暗躍するが、安政の大獄により全てを失うが……。 ※この電子書籍は2017年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 17歳のうた
    3.8
    地方都市に生きる17歳の少女たちを描いた短篇集 舞妓、アイドル、マイルドヤンキー。17歳のそれぞれの生き方。大人でも子どもでもない少女の心情を鮮やかに切り取った5つの物語。
  • 猫を抱いて象と泳ぐ
    4.5
    「大きくなること、それは悲劇である」――この警句を胸に11歳の身体のまま成長を止めた少年は、からくり人形を操りチェスを指す。その名もリトル・アリョーヒン。盤面の海に無限の可能性を見出す彼は、自分の姿を見せずに指す独自のスタイルから、いつしか“盤下の詩人”と呼ばれ奇跡のように美しい棋譜を生み出す。架空の友人インディラとミイラ、海底チェス倶楽部、白い鳩を肩に載せた少女、老婆令嬢……少年の数奇な運命を切なく描く。小川洋子の到達点を示す傑作。
  • 花酔ひ
    3.8
    『ダブル・ファンタジー』を超える、衝撃の官能世界! 恋ではない、愛ではなおさらない、もっと身勝手で、純粋な何か――。浅草の呉服屋の一人娘、結城麻子はアンティーク着物の仕入れで、京都の葬儀社の桐谷正隆と出会う。野心家の正隆がしだいに麻子との距離を縮めていく一方、ほの暗い過去を抱える正隆の妻・千桜は、人生ではじめて見つけた「奴隷」に悦びを見出していく……。かつてなく猥雑で美しい官能世界が交差する傑作長篇。
  • 木洩れ日に泳ぐ魚
    3.6
    1巻642円 (税込)
    恩田陸にしか書けない、緊迫の舞台型ミステリー 舞台は、アパートの一室。 別々の道を歩むことが決まった男女が、最後の夜を徹し語り合う。 初夏の風、木々の匂い、大きな柱時計、そしてあの男の後ろ姿――共有した過去の風景に少しずつ違和感が混じり始める。 濃密な心理戦の果て、朝の光とともに訪れる真実とは。 不思議な胸騒ぎと解放感が満ちる傑作長編! 「一つの部屋に、男女が一人ずつ。具体的な登場人物はこの二人だけ。そして、章ごとに男の視点と女の視点が入れ代わる。 読み進むうちに、どうやら、二人は今まで同居していて、引っ越しを決め、最後の夜を共に過ごそうとしていると分かってくる。 そして、さらに読み進めれば、二人はある殺人事件に関わっているのかもしれないという予感がしてくる。 ……まだ、小説を読まないまま、先にこの解説を読み始めた人に伝えられるのはここまでです。」 (解説・鴻上尚史)
  • 太陽と毒ぐも
    4.2
    「角田光代の隠れた傑作」といわれる、 不完全な恋人たちの、キュートでちょっと毒のある11のラブストーリー。 リョウちゃんは、あたしのたいせつな恋人は、 あたしの前で口を開いた洞窟なのだ。 そうしてあたしは未だその入り口で立ちすくみ、 その一番奥に何があるのか見極めるための 一歩を踏み出せないでいる。   ──「お買いもの」より ハッピーエンドから始まる恋人たちの幸せな日常。 どこにでもいるようで、でもちょっとクセのある11組の恋人たち。 買い物依存症、風呂嫌い、万引き常習犯、迷信好き……。 この恋愛短篇集は、極端な恋人たちを描きながらも、 いつしか、読む者の心の奥に眠らせていた記憶を呼び覚ます。 文句なしの面白さと怖さに震える、長年偏愛されてきた傑作です。 「だが、だからこそ、物語が進むにつれて、そのおかしさが物悲しさへと変わっていく。 どうして、この人は、このままで許してもらえないのだろう。 どうして、最初は許されていたものが、許されなくなってしまうんだろう。(中略) 相手の中の「どうしても許せない部分」が、自分の過去、コンプレックス、傷、そしてそれらに飲み込まれずに生き続けるためにまとってきたたくさんの鎧と関係していることに気づいていくのだ。 作中で「裸んぼで暮らせたら問題なかったんだろうな」という言葉が出てくるが、この物語たちは、裸んぼではいられない、過去を、痛みを、コンプレックスを、すがるものを切り離せずに着膨れながら生きていくしかない人間のかなしみを見つめた作品なのだ」(解説より 芦沢央) ※この電子書籍は2007年6月に文藝春秋より刊行された文庫の新装版を底本としています。
  • 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
    3.9
    多崎つくる、鉄道の駅をつくるのが仕事。名古屋での高校時代、四人の男女の親友と完璧な調和を成す関係を結んでいたが、大学時代のある日突然、四人から絶縁を申し渡された。 何の理由も告げられずに――。 死の淵を一時さ迷い、漂うように生きてきたつくるは、新しい年上の恋人・沙羅に促され、あの時なにが起きたのか探り始めるのだった。全米第一位にも輝いたベストセラー!
  • 腐りゆく天使
    4.6
    1巻743円 (税込)
    せんちめんたるの詩人、萩原朔太郎。 記憶を失った埋められた屍体の魂。 美貌の神父。 それぞれの視点で語られる摩訶不思議な物語。 詩人・萩原朔太郎の私生活をモチーフにした、幻想的大正ロマン小説!
  • 名残り火
    4.1
    惜しまれつつ逝った著者、最後の長篇 堀江の無二の友人・柿島が殺された。謎に満ちた死に疑問を持った堀江は調査に乗り出す。病床の著者が最後までこだわった傑作長篇
  • 私の男
    4.0
    私は腐野花(くさりの・はな)。着慣れない安いスーツを身に纏ってもどこか優雅で惨めで、落ちぶれた貴族のようなこの男の名は淳悟(じゅんご)。私の男、そして私の養父だ。突然、孤児となった十歳の私を、二十五歳の淳悟が引き取り、海のみえる小さな街で私たちは親子となった。物語は、アルバムを逆からめくるように、花の結婚から二人の過去へと遡ってゆく。空虚を抱え、愛に飢えた親子が冒した禁忌、許されない愛と性の日々を、圧倒的な筆力で描く直木賞受賞作。
  • 下町の女
    -
    かつては「新橋」「柳橋」に次ぐ格式と規模を誇っていた下谷の花柳界だが、昭和40年代に入り、人手不足と不景気で寂れゆく一方であった。そんな下谷の芸者屋「福乃家」の女主人・野崎こうは、母の代からの芸者暮らし。こうの芸者名は寿福といい、下谷一の踊りの名手の上に、ぼつぼつ50になろうというのに、どうみても40代前半の色も香も女盛りである。24歳になる娘の桐子は踊りの筋がよく、玄人筋からも将来を期待されていたが「芸者も、芸事も一切、やらない」の一点ばりであった。母娘二人暮らしの日常に、芸者をめざし新潟から出てきた田中市子という25歳の娘が住込みで見習いに入る。こうのパトロンは長年、造船会社の社長・井藤であるが、いまは妻に先立たれ、お手伝いと暮らしている。ある日、井藤は桐子に縁談を持ってくる。桐子の父は井藤なのか? こう・桐子・市子の女三人三様、日々を精一杯生きる姿が胸を打つ、平岩弓枝の花柳小説ここにあり。
  • ナイルパーチの女子会
    4.3
    「心がえぐられすぎてつらい」 第二十八回山本周五郎賞&第三回高校生直木賞を受賞! 友情とは何かを描いた問題作。 商社で働く志村栄利子は愛読していた主婦ブロガーの丸尾翔子と出会い意気投合。 だが他人との距離感をうまくつかめない彼女をやがて翔子は拒否。 執着する栄利子は悩みを相談した同僚の男と寝たことが婚約者の派遣女子・高杉真織にばれ、とんでもない約束をさせられてしまう。 一方、翔子も実家に問題を抱え――。 「本作『ナイルパーチの女子会』は、柚木麻子さんがデビュー以来追い求めてきた主題の一つの到達点であり、その後の柚木さんが展開する文学への結節点でもある。」(重松清「解説」より)
  • 余寒の雪
    NEW
    3.9
    修行を積み、女剣士として立つ日を夢みる知佐 子持ちの町方役人の後添えにと望まれた女剣士が、幼子との交流を通じ成長する姿を描いた表題作他 市井の人々の機微を写しとる六篇 ※この電子書籍は2000年9月に実業之日本社より刊行された単行本の文春文庫版をを底本としています。
  • 耳袋秘帖 南町奉行と大凶寺
    3.4
    1~2巻710円 (税込)
    墓を作れば化けて出る、檀家は次々に落ち目となり、 おみくじを引けば大凶ばかりの深川・題経寺。 その噂を小耳にはさんだ南町奉行・根岸肥前守だが、 お寺のことは管轄が違う。 とりあえず寺社奉行の耳に入れておき、 一件落着と思っていた矢先に、境内で女が殺されて……。 装いも新たに「耳袋秘帖・南町奉行シリーズ」発進!
  • ウィンター・ホリデー
    4.1
    1巻733円 (税込)
    元ヤンキーでホストだった沖田大和の生活は、小学生の息子・進が突然に夏休みに現れたことから一変。宅配便のドライバーへと転身し子供のために奮闘する。そして冬休み、再び期間限定の親子生活がはじまるが、クリスマス、お正月、バレンタインとイベント盛り沢山のこの季節は、トラブルも続出で……。
  • 恋愛仮免中
    3.6
    人の数だけ、恋の形はある。 奥田英朗、荻原浩、原田マハ、窪美澄という実力派の直木賞・山本賞作家に、新鋭の中江有里を加えた、豪華執筆陣によるアンソロジー。テーマは“恋愛”。 28歳の彩子は、付き合って3年の恋人が相談もなく会社を辞めたことにショックを受ける。女友達は条件のいい男を紹介してくれ、彩子は恋人との別れを考え始めるが……。(奥田英朗「あなたが大好き」) 16歳の僕は、夏を海で過ごすためにばあちゃんの家に来た。夕暮れの砂浜で、その人は子守歌を歌っていた。……とても悲しそうな声で。(窪美澄「銀紙色のアンタレス」) 1969年、中学生だった僕と彼女は50年後に一緒に宇宙に行く約束をした。その年まであと4年のいま、彼女は病院のベッドの上にいる。(荻原浩「アポロ11号はまだ飛んでいるか」) 生まれも育ちも京都の善田は、半年前に妻を亡くし、会社を追われ、タクシー運転手となった。ある日、ボストンから来た老婦人をタクシーに乗せ京都を案内することに……。 (原田マハ「ドライビング・ミス・アンジー」) 両親が離婚したミサトは、クラブを経営する母親行きつけの美容院のシャンプーボーイと、偶然海の家で会うが……。(中江有里「シャンプー」) 人の心が織り成す、甘くせつない物語を集めました。
  • まつらひ
    4.0
    祭りの熱気に誘われるようにエロスが満ちる。傑作短編集 農家に嫁いだ舞桜子は、龍神まつりが近づくと夫と激しく交わる夢を見る。隠された忌まわしい事実とは――傑作短編集。 ※この電子書籍は2019年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 浮遊霊ブラジル
    3.9
    「死にたい。死んでるけど」 ユーモラスで優しい世界にたゆたう人々。 ・給水塔と亀/定年退職し帰郷した男の静謐な日々を描く川端康成文学賞受賞作。 ・地獄/「物語消費しすぎ地獄」に落ちた女性小説家を待ち受ける試練。 ・浮遊霊ブラジル/初の海外旅行を前に急逝した私は幽霊となり旅人たちに憑いて念願の地を目指す。 (上記ほか4篇収録) 本書で第27回紫式部文学賞を受賞。 自由で豊かな小説世界を堪能できる珠玉の短篇集。 解説・戌井昭人
  • 西洋菓子店プティ・フール
    3.9
    1巻713円 (税込)
    下町の西洋菓子店を舞台にしたキュートな連作短編集 下町の西洋菓子店の頑固職人のじいちゃんと、その孫であり弟子であるパティシエールの亜樹。甘やかで、ときにほろ苦い連作短編集。 フランス菓子作りを修業したパティシエールの亜樹は、 菓子職人の祖父のもと、下町の西洋菓子店「プティ・フール」で働く。 女ともだち、恋人、仕事仲間、そして店の常連たち―― 店を訪れる人々が抱えるさまざまな事情と、それぞれの変化を描く連作短編集。 巻末にパティシエール・岩柳麻子との対談を収録。 解説・平松洋子
  • 羊と鋼の森
    4.2
    第13回本屋大賞、第4回ブランチブックアワード大賞2015、第13回キノベス!2016 第1位……伝説の三冠を達成! 日本中の読者の心を震わせた小説、いよいよ文庫化! ゆるされている。世界と調和している。 それがどんなに素晴らしいことか。 言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。 高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律の世界に魅せられた外村。 ピアノを愛する姉妹や先輩、恩師との交流を通じて、成長していく青年の姿を、温かく静謐な筆致で綴った物語。 解説は『一瞬の風になれ』で本屋大賞を受賞した佐藤多佳子さん。 豪華出演陣で映画完成! 外村青年を山崎賢人、憧れの調律師・板鳥を三浦友和、先輩調律師・柳を鈴木亮平、ピアニストの姉妹を上白石萌音、萌歌が演じています。2018年6月8日公開。 「才能があるから生きていくんじゃない。そんなもの、あったって、なくたって、生きていくんだ。あるのかないのかわからない、そんなものにふりまわされるのはごめんだ。もっと確かなものを、この手で探り当てていくしかない。(本文より)」
  • ゆうれい居酒屋
    3.9
    「食と酒」小説の名手が贈る、心温まる居酒屋の物語 新小岩の居酒屋・米屋は気の利いたつまみとおかみの人柄で悩みを抱えたお客も癒されるのだが、じつはとんでもない秘密があって……。
  • ままならないから私とあなた
    3.9
    あなたが見ている世界は、ほんとうに「正しい」世界なの? 天才少女の薫と平凡な雪子――二人の友情の行方は 天才少女と呼ばれ、成長に従い無駄なことを切り捨てていく薫と、無駄なものにこそ人のあたたかみが宿ると考える雪子。 すれ違う友情と人生の行方を描く表題作。 男が先輩の結婚式で出会った美女は、人間関係を「レンタル」で成立させる業者だった――「レンタル世界」。 既存の価値観を心地よく揺さぶる二篇を収録。 解説・小出祐介(Base Ball bear)
  • M(エム)
    3.6
    1巻559円 (税込)
    サラリーマンは義妹の媚態を妄想し、固執する。母親は家計の足しに携帯電話を使って体を売る。初老の男たち相手にコスプレで荒稼ぎする女子大生は就職戦線で苦戦中。SMクラブに没頭し、女とプレイするための資金づくりにフリーターの男が選んだ強盗先は──。世間の雑踏にまぎれる平凡な者たちを陥れる些細なきっかけと苦悩。日常のほんの少し先にある「異界」にはまり、超絶の性に捕らわれた人間の背徳を残酷なまでに描ききった異色作品集。
  • 猫が見ていた
    3.4
    猫好きで鳴る人気作家7人が集結。 猫の小説7編を収録する文庫オリジナルのアンソロジー登場! 巻末には「猫小説オールタイム・ベスト」紹介も。 【収録作品】 「マロンの話」湊かなえ 「エア・キャット」有栖川有栖 「泣く猫」柚月裕子 「『100万回生きたねこ』は絶望の書か」北村薫 「凶暴な気分」井上荒野 「黒い白猫」東山彰良 「三べんまわってニャンと鳴く」加納朋子 「猫と本を巡る旅 オールタイム猫小説傑作選」澤田瞳子
  • 武士道セブンティーン
    4.4
    「強さは力」の香織と「お気楽不動心」の早苗。対照的な剣道をする相手から多くを吸収したふたりだったが、早苗は、家庭の事情で福岡の剣道強豪校に転入。そこでの指導方法は、いままで学んだ剣道とはまったく違う、スポーツを極める剣道だった。一方香織は、母校の女子剣道部で後輩の育成に精を出し、狭かった自分の世界をひろげてゆく。互いを思いつつも、すれ違う17歳。ふたりは、目指す剣道に辿り着けるか──思わず剣道が好きになってしまう青春小説、第2弾!
  • ガーデン
    3.8
    1巻690円 (税込)
    放っておいて欲しい。それが僕が他人に求める唯一のこと―― ファッション誌編集者の羽野は、花と緑を偏愛する独身男性。帰国子女だが、そのことをことさらに言われるのを嫌い、隠している。女性にはもてはやされるが、深い関係を築くことはない。 羽野と、彼をとりまく女性たちとの関係性を描きながら、著者がテーマとしてきた「異質」であることに正面から取り組んだ意欲作。 匂い立つ植物の描写、そして、それぞれに異なる顔を見せる女性たち。美しく強き生物に囲まれた主人公は、どのような人生を選び取るのか――。 ※この電子書籍は2017年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • かわいそうだね?
    4.2
    「許せないなら別れる」――彼氏が元彼女を居候させると言い出した。愛してるのは君だけ、と彼は言うけど……。週刊誌連載中から痛快なラストが話題を呼んだ表題作。そして、併録の「亜美ちゃんは美人」は、美人の親友が隣にいるせいでいつも“二番”に甘んじるしかない女子の複雑感情に「あるある!」と思わず頷いてしまう傑作。綿矢流の黒いユーモアと観察眼が光る恋愛小説。第6回(2012年)大江健三郎賞受賞作。
  • くっすん大黒
    NEW
    3.9
    1巻550円 (税込)
    賞賛と悪罵を浴びた戦慄のデビュー作 大黒様を捨てようとして始まる日常の中の異次元世界。日本文学史に衝撃的に登場した芥川賞作家の処女小説。「河原のアパラ」を併載。 三年前、ふと働くのが嫌になって仕事を辞め、毎日酒を飲んでぶらぶらしていたら妻が家を出て行った。誰もいない部屋に転がる不愉快きわまりない金属の大黒、今日こそ捨ててこます日本にパンクを実在させた町田康が文学の新世紀を切り拓き、作家としても熱狂的な支持を得た鮮烈なデビュー作、待望の文庫化。 解説・三浦雅士
  • プリティが多すぎる
    3.5
    1巻641円 (税込)
    総合出版社で文芸部門を志望していたのに少女向けファッション誌に配属された南吉くんこと新見佳孝、26歳。女の子の憧れが詰まった誌面は勝手が異なり失敗の連続だが、先輩編集者にカメラマン、スタイリスト、十代の少女モデルたちのプロ精神に触れながら次第に新見は変わっていく――。舞台裏のドラマを描くお仕事成長物語!
  • カンニング少女
    3.6
    誰にもバレずに、完璧なカンニングで、大学入試を突破せよ! のんびりと短大進学を目指していた都立K高校3年・天童玲美は、突然の姉の死の真相を探るため、最難関私大・馳田学院に挑戦を決めた。しかし、今の玲美の学力では、合格はまず不可能…そこで成績トップの優等生・愛香と陸上インターハイ選手の杜夫、機械オタクの隼人の協力を得て、絶対に見破られない究極のカンニング方法で、入試突破を目指すことに。スリル満点の、胸キュン青春コンゲーム小説!
  • 無銭横町
    4.3
    私小説への殉情、無頼派の矜持。 横浜での生活立て直しに失敗した北町貫多は再び都内に戻っていた。 そして二十歳になった彼は、その日も野良犬のように金策に奔走するが……(「無銭横町」)。 筆色冴えわたる六篇に、芥川賞選考会を前に藤澤清造の墓前にぬかずく名品「一日」を新併録。 解説・伊藤雄和(「オールディックフォギー」)
  • 月と蟹
    3.9
    注目度ナンバー1の著者による少年小説の傑作! 「ヤドカミ様に、お願いしてみようか」「叶えてくれると思うで。何でも」──家にも学校にも居場所が見つけられない小学生の慎一と春也は、ヤドカリを神様に見立てた願い事遊びを考え出す。100円欲しい、いじめっ子をこらしめるなどの他愛ない儀式は、いつしかより切実な願いへと変わり、子供たちのやり場のない「祈り」が周囲の大人に、そして彼ら自身に暗い刃を向ける……。鎌倉の風や潮のにおいまで感じさせる瑞々しい筆致で描かれ、少年たちのひと夏が切なく胸に迫る長篇小説。 第144回直木賞受賞。
  • モノレールねこ
    3.8
    小学生のぼくは、ねこの首輪に挟んだ手紙で「タカキ」と文通をする。ある日、ねこが車に轢かれて死に、タカキとの交流は途絶えてしまったが…。表題作の「モノレールねこ」ほか、ザリガニの俺が、家族を見守る「バルタン最期の日」など、夫婦、親子、職場の同僚など、日常にさりげなく現れる大切な人との絆を描いた8篇。
  • 戸村飯店 青春100連発
    4.4
    メニューはチャーハン、ラーメンに八宝菜。大阪の超庶民的中華料理店、戸村飯店の二人息子は、要領も見た目もいいクールな兄・ヘイスケと、ボケがうまく単純な弟・コウスケ。兄弟とはうまくいかぬもの、弟が恋する同級生は兄に夢中だし、兄は長男のくせに店を継ぐ気配も見せないまま、東京の専門学校に進学してしまう。弟は、高校を卒業したら俺が店を継ぐと思っているが……大阪と東京で兄弟が自分をみつめ直す、温かな笑いに満ちた傑作青春小説。坪田譲治文学賞受賞作。
  • スクラップ・アンド・ビルド
    3.7
    「じいちゃんなんて、早う死んだらよか」。 ぼやく祖父の願いをかなえようと、孫の健斗はある計画を思いつく。自らの肉体を筋トレで鍛え上げ、転職のために面接に臨む日々。 人生を再構築していく中で、健斗は祖父との共生を通して次第に変化していく――。 瑞々しさと可笑しみ漂う筆致で、青年の稚気と老人の狡猾さを描ききった、羽田圭介の代表作。 新しい家族小説の誕生を告げた第153回芥川賞受賞作が待望の文庫化!
  • 火花
    4.1
    NHKでドラマ放送スタート!(出演・林遣都、波岡一喜、門脇麦) 第一五三回芥川賞を受賞し、二〇一五年の話題をさらった「火花」が文庫化。 受賞記念エッセイ「芥川龍之介への手紙」を併録。 売れない芸人の徳永は、天才肌の先輩芸人・神谷と出会い、師と仰ぐ。 神谷の伝記を書くことを乞われ、共に過ごす時間が増えるが、やがて二人は別の道を歩むことになる。 笑いとは何か、人間とは何かを描ききったデビュー小説。 第一五三回芥川賞を受賞し、累計発行部数283万部を誇る傑作が待望の文庫化!

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