ビジネス・実用 - 金剛出版作品一覧

  • 大人のADHDのためのマインドフルネス 注意力を強化し,感情を調整して,目標を達成するための8つのステッププログラム
    -
    本書は,ADHD(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder:注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害)にみられる特徴に悩んでいる人のために書かれた一冊です。 Part1では,マインドフルネスについて詳しく説明し,このアプローチがADHDと診断された方々にどのように役に立つのかを紹介しています。 中心となるPart2では,ADHDのための8週間でできるマインドフルネスの8ステッププログラムを紹介します。ステップ1~3では,自動操縦から抜け出し,注意力を鍛え,今この瞬間に集中する能力を強化します。 ステップ4~8では,これらのマインドフルネスの中核となるスキルを使って,自分の思考や感情,行動を観察してマネージメントする方法を紹介します。 各ステップはお互いに支え合うようにできているので,順番に行っていくのが一番ですが,自身のペースで自由に進むことができます。 最終章では,ADHDの日常生活でのマインドフルネス活用法について論じ,よくある質問に答えています。 マインドフルネスを実践した人の脳を対象としたさまざまな研究から,感情のコントロール,柔軟な対応,洞察力,共感力,賢さなどを司る脳の実行回路が活性化し,強化されることが一般的にわかっています。脳にエネルギーを送り込み,運動が筋肉を鍛えるように,本書のエクササイズで心の筋肉を鍛えましょう。 マインドフルネスの主要な実践方法を解説したオーディオCD付!

    試し読み

    フォロー
  • 複雑性PTSDの理解と回復 子ども時代のトラウマを癒すコンパッションとセルフケア
    4.5
    複雑性PTSD(C-PTSD)は、小児期に親や養育者などからの虐待やネグレクト、DVなどのトラウマティックなできごとに繰り返し長期にわたってさらされることによって起こる。子ども時代に身体と心に深刻な影響を受けるとおとなになっても他者への不信感や不安定な体調や情緒に苛まれ、自分自身を責めたり傷つけたりすることがある。 本書では、ソマティック・アプローチとマインドフルネスを基盤としたトラウマ臨床で成果を上げている著者が、複雑性PTSDの症状やメカニズムをわかりやすく説明したうえで、自分にコンパッション(思いやり)を向けることに焦点をあてて、身体と心を癒していくセルフケアのスキルを紹介している。 よくみられる症状や感情調整、対人関係の問題などへの対処法、また、複雑性PTSDをかかえる人の体験談を自分のペースで読み進め実践していくことで、子ども時代のトラウマから自分の人生を取り戻すための道を歩むことができるだろう。

    試し読み

    フォロー
  • 保護者と先生のための応用行動分析入門ハンドブック 子どもの行動を「ありのまま観る」ために
    -
    子どもを、先入観なく客観的に観ていくことはとても難しい。 本書で解説する応用行動分析を活用することで、その子の気になるところや悪い部分ばかりでなく、「良いところ」「きちんと行動できている部分」に目が向けられるようになる。すぐにすべてができなくても、1つずつステップを続けていけば、子どもの良い面をさらに延ばしていくことができるだろう。 子どもの気になる行動に困っている教師・親御さんにお勧めの一冊。

    試し読み

    フォロー
  • サイコパス・インサイド ある神経科学者の脳の謎への旅
    3.6
    「山積されたスキャン写真の最後に読影した脳スキャン画像はひどく奇妙なものであった。それまで私が記載してきたスキャン画像の中でもまさしくもっとも異常なものに思えた。この画像のかわいそうな持ち主はサイコパスであるか、少なくともこれとかなり一致する画像特徴を有していることを示していた。このスキャン画像の主が誰かに気づいた時に、なにかの間違いであろうと思いこまないではいられなかった……。しかし間違いではなかった。あろうことか、このスキャン画像の持ち主とはなんと私であった」(原書「解説より」)。 「人間の生物学的要因は,その行動にどの程度影響を与えるのであろうか?」 サイコパスとは,「精神病質(その人格のために本人や社会が悩む,正常とされる人格から逸脱したもの)である人」と辞書に記されており,共感性の低さ・自制心の欠如・大胆さなどに関連する先天性のパーソナリティ障害と言われている。本書の著者,神経科学者のジェームズ・ファロンは,サイコパスの脳の構造上のパターンを探していたところ,なんと自分が精神病質の脳の持ち主であることが判明。本書は,その後自らを研究材料に,精神病質と犯罪性との関連性を研究した結果を書き下ろしたものである。

    試し読み

    フォロー
  • ナラティブ・エクスポージャー・セラピー[第2版] 人生史を語るトラウマ治療
    -
    PTSDを抱える難民治療のために考案された短期療法である,ナラティヴ・エクスポージャー・セラピー(NET)の理論的背景や実践方法を紹介するマニュアルの第2版。 第1版から改訂された重要な点として,治療対象を拡大したこと,また,複雑性PTSDに関する記述が拡充されたことが挙げられる。 NETは,短期間で十分な研修を受ければ実施可能なことから,わが国では児童福祉領域や医療領域で虐待,暴力,事故,自然災害などの被害やトラウマ的喪失を体験したひとたちへ適用されることが期待できる。

    試し読み

    フォロー
  • ビジネスパーソンのためのアサーション入門
    3.8
    アサーションとは「自分も相手も大切にする自己表現」である。 人はひとりで生きているわけではない。人との関係の中で育ち、成熟していく。そのためにコミュニケーションは誰しもが必要なものなのだ。 もし、私用があるのに残業を頼まれたらどうすればいいだろう? 引き受けるか? 断るか? 正解があるわけではない。自分はどうしたいのか? 自分が思うように動くことができればいいのである。そのためのコミュニケーション術として活用していただきたいのがアサーションである。 本書は、アサーションの平木典子先生と経営学組織行動論の金井壽宏先生とのコラボレーションにより、心理学と経営学の架け橋となる1冊に仕上がった。

    試し読み

    フォロー
  • 新版 精神療法家の仕事 面接と面接者
    5.0
    1巻2,530円 (税込)
    精神(心理)療法家の仕事といえば患者(クライエント)との面接であろう。しかし実は面接以前の仕事、面接をその周囲から支える仕事がたくさんある。本書では面接そのものについてももちろんふれるけれども、面接以前の、あるいは面接周辺の仕事にもできるだけふれてゆきたい。また精神療法という仕事のいわば道具でもある面接者自身についても考えてゆきたい。……(著者「序」より)  雑誌連載時から好評を博し,単行本化された面接論の名著,待望の新訂版登場!  心理療法面接のプロセスを丁寧に追いながら,予診,診断,見立て,治療的介入の技術を解説,さらに現場で起こりうるあらゆる状況を想定し,緊急の電話,自殺企図や自傷,暴力などの困難な事態での対処法,そして,患者への話し方,治療者―患者関係において大事なこと,等を明快な文章で説く。  初心者から中級者まで,実践的な精神療法面接の懇切な指導書である

    試し読み

    フォロー
  • ICD-11・DSM-5準拠 新・臨床家のための精神医学ガイドブック
    -
    精神病理学に由来する「深く掘り下げて精神症状を追究する傾向」に対して「操作的診断基準」(ICDおよびDSM分類)による診断傾向が一般化しつつあるが、成立の経緯や時代背景、その思想的背景が十分には知られないまま、コメディカルスタッフの間にも浸透している。 この大きな動向に対する臨床現場からの声を原動力に書かれた『臨床家のための精神医学ガイドブック』を大幅に改訂。改訂のポイントは、新たに公刊されたICD-11・DSM-5に準拠した、20の精神疾患のカテゴリーへの再構成、そしてICD-11・DSM-5と対照しながら自ら経験している臨床事例を考えられるようになった点にある。 臨場感あふれる詳細な事例を呈示して、精神疾患・身体疾患の医学的知識、症状のケアに求められる心理学的知識、薬物の作用/副作用などを解説しながら、臨床現場における診断/対応例の実際を紹介する。知識を積み上げながら症状の診かた・診断の考えかたを基礎づけていく、精神医学ガイドの新定番。

    試し読み

    フォロー
  • 愛着障害児とのつきあい方 特別支援学校教員チームとの実践
    -
    「愛着障害」という言葉が,その子どもに適切な環境を与えるためにあるのではなく,その子どもにかかわることに対して防衛的に使われたり,「手がかかる」子どもというレッテルを強化するために使われるようなことがあれば,それは最も避けたいことである。 本書では,知的障害特別支援学校の現場で増えつつある愛着の問題を抱える子どもたちと,その子どもたちへの対応に苦慮する教師への介入を試みた著者が,精神分析的な理論や著者自らが作り上げた愛着障害児対応教育モデル(EMADIS)仮説を用いて当事者関係の悪循環を断ち切る方途を探る。 具体的な事例を通して描き出される子どもたちと教師たちが変化していくプロセスは,集団力動が働くあらゆる場面においても共通するものとして,臨床心理学的な介入を行う上で大いに参考になるであろう。

    試し読み

    フォロー
  • 愛着トラウマケアガイド 共感と承認を超えて
    NEW
    -
    幼少期に虐待やネグレクトなど不適切な養育環境を過ごして発達課題を達成できなかったがゆえに生じる「愛着トラウマ」は、自分の考えや感情に自信がもてず、他者を信頼できずにコミュニケーションを回避するなど、生活の質(QOL)を低下させる要因にもなりうる。しかし自己と他者への信頼を培いながら愛着トラウマを癒し、相談者自身が望む人生=生活を歩むことは決して不可能ではない。 心のケアに携わる支援者には、相談者が安心して心の内を打ち明けられるアタッチメント対象となり「安全基地(Secure Base)」を提供することが求められる。相談者の心と境界(バウンダリー)を守り、その怒りに深く共感し、相談者を承認していく姿勢、それと共に変わりゆく相談者の主体性・自律性の回復をサポートする「セキュア・ボンディング(Secure Bonding)」アプローチを紹介する。 第I部「愛着トラウマケアを理解する」では、愛着トラウマを癒すためには欠かせない「3つのセオリー」(アタッチメント理論・行動変容ステージ理論・アサーション権)、そして「安全基地」を提供する「セキュア・ボンディング」アプローチを紹介する。続いて第II部「愛着トラウマケアを実践する」では、安全基地の提供、治療的アセスメント、そして面接室の外の世界で人間関係を築いていくための戦略を、詳細な逐語録とともにわかりやすく解説する。最終第III部「愛着トラウマケアを研究する」では、相談者目線も取り入れながら、事例を通して愛着トラウマケアを学んでいく。 愛着トラウマに苦しむ相談者と、その変容と回復に連れ添う支援者のための、事例と逐語でわかりやすく学べる「トラウマケアガイドブック」。

    試し読み

    フォロー
  • アスペルガー症候群との上手なつきあい方 パートナーを理解してつながる
    -
    アスペルガー症候群のパートナーといい関係を築くにはどうすればいいのか? 「パートナーのニーズを優先しても感謝されない」,「大切な行事を忘れられたりする」,「助けや親密さを求めるサインを出しても気づいてもらえない」といったことの積み重ねによる傷つき,怒り,孤独にどう対処し,ぎこちなくつらいものとなっているふたりの関係をどう変えていけばいいのだろうか。 本書では,ふたりの関係を改善して楽しめるものにするために,アスペルガー症候群の特性を学び,お互いの理解を深め,それぞれの長所を活かして助け合うことが必要であると説き,そのための実行しやすいツールやテクニック,ふたりで取り組むワークなどを読者に紹介する。これらには,視覚的な記入シートや評価尺度を使用する,信頼性の高さが実証されている手法が採り入れられており,どちらかにアスペルガー症候群をもつカップルだけでなく,パートナーとの親密な関係を望むすべての人に役立つ内容となっている。

    試し読み

    フォロー
  • アディクションの地平線 越境し交錯するケア
    5.0
    人はなぜ,物質や行動にアディクティッド(addicted)してしまうのだろうか? その背景には往々にして,薬物療法では解決できない当事者の「心の痛み」がある。「否認の病」とも呼ばれるアディクションからの回復にとって重要なのは,当事者と彼ら・彼女らを支える家族,専門家,そして自助グループなどによる,ゆるやかな「共助」の姿勢である。 現代社会において多くの人が抱えるこの問題に対し,私たちはどのように向き合い,取り組んでいくべきか。「アディクション」概念成立の歴史からその展開,当事者・家族支援の現状まで,第一線で活躍する14人の豪華執筆陣によるさまざまな視点・立場からの「声」が,私たちにそのヒントを与えてくれる。 『臨床心理学』本誌で好評を博した連載・待望の書籍化。現場で働く専門家はもちろん,アディクションに悩む当事者やその家族の方々にも,是非ご一読いただきたい。

    試し読み

    フォロー
  • アディクション臨床入門 家族支援は終わらない
    4.5
    アディクション臨床における「当事者」とは誰か? 「抵抗とともに転がる」とは何を意味するのか? 「家族の変化の起動点」はどこにあるのか? カウンセラーとクライエントの「共謀」とは何か?――医療モデルと司法モデルの境界線上で、アディクション臨床とともに走りつづける臨床家の思想遍歴と臨床美学を一挙公開! 藤岡淳子との対談を収録したアディクション・アプローチの聖典! ●長いコピー(HPに引用): アディクション臨床における「当事者」とは誰か? 「抵抗とともに転がる」とは何を意味するのか? 「家族の変化の起動点」はどこにあるのか? カウンセラーとクライエントの「共謀」とは何か? アディクション臨床は、その黎明期からつねに医療モデルと司法モデルの境界線上で揺れつづけ、当事者不在のなかで医療の無力化を、依存する当事者に苦しむ家族への支援の無効化を突きつけられてきた。しかし、ドメスティックバイオレンスや児童虐待をも視野に収める逆転の発想は、アディクション臨床における心理職の役割を確立することにもなる。アダルトチルドレン、自助グループ、治療的共同体、被害者臨床を補完する加害者臨床などのコンセプトと実践を取り込む機動力で、アディクション臨床とともに走りつづける臨床家の思想遍歴と臨床美学を一挙公開。 藤岡淳子との初対談を収録したアディクション・アプローチの聖典!

    試し読み

    フォロー
  • あなたのカウンセリングがみるみる変わる!感情を癒す実践メソッド
    -
    ダイアナ・フォーシャ(AEDP創始者)推薦! 「なぜ人間関係と感情を育むのは難しいのか? クライエント中心主義は誤解されている? 愛着体験は依存だろうか? 感情を恐れているのは一体誰なのか?」――カウンセラーなら誰もが一度は抱くこれらの疑問にお答えします! 感情理論、愛着理論、トランスフォーマンス理論をベースとするAEDP(Accelerated Experiential Dynamic Psychotherapy:加速化体験力動療法)、なかでもカウンセリングスキルの基本中の基本ながらあまり知られていない、クライエントの感情やカウンセラーとの関係の「トラッキング(追跡=探索=分析)」にフォーカス。逐語録として登場する豊富な事例はセッションの実際を生き生きと伝え、まるで個人レッスンを受けるようにAEDPを学ぶことができる。今まさに変わろうとするクライエントをやさしく支える、一歩先へ進むためのカウンセリングガイド。

    試し読み

    フォロー
  • あなたの苦しみを誰も知らない トラウマと依存症からのリカバリーガイド
    5.0
    アルコール,ギャンブル,ドラッグ,処方薬,セックス,恋愛などの依存症,身体・心理・性的虐待,ネグレクトなどによるトラウマは,「家族の病」とも言えるほど家族の影響が大きく,さらに「トラウマ+依存症」の組み合わせはひとの人生を破壊するほどの力を持ち,家族・世代間で負の連鎖を起こしていく……。 そんな苦しみから抜け出すために,「アダルトチルドレン」の生みの親であるクラウディア・ブラックが紡ぐリカバリーガイド。(202字)

    試し読み

    フォロー
  • 怒りを適切にコントロールする認知行動療法ワークブック 少しずつ解決に近づくエクササイズ集
    -
    怒りという誰にでもあるごく自然な感情は、出来事自体ではなく、その出来事への見方に原因がある時に問題となる。 本書では、怒りを、前向きで建設的な「自然な怒り」と、毒性や問題のある「寄生性の怒り」の2つに分け、怒りが起こりやすい思考について取り組みやすくし、寄生性のある怒りを予防・軽減するための認知行動療法(CBT)に基づいたテクニックを紹介していく。 各理論やエクササイズがすべて誰にでも万能というわけではないが、あなたにとって役立つものに取り組み、記録を付けていけば、この本は構造化された日記として進歩を辿る場となっていき、あなたの暮らしの中で起きている問題について知るための最良の手段となる。 この強力なツールに取り組むことで、怒りの問題から少しずつ解放され、これからの人生をはるかに建設的に過ごせるようになろう。

    試し読み

    フォロー
  • 生き延びるためのアディクション 嵐の後を生きる「彼女たち」へのソーシャルワーク
    5.0
    男性依存症者を中心に組み立てられてきたアディクション治療プログラムから排除されてきた女性たちが抱える「問題」は、決してアディクションだけではなかった。夫からの断続的な暴力、家庭の慢性的な貧困、そして社会から降りかかってくるスティグマ……「彼女たち」が次々に持ち込む難題は、援助者が研究・駆使してきた実践アプローチをことごとく覆していく。「なぜうまくいかないのか? 何が問題なのか?」――この難題を解決すべく研究と実践を繰り返すプロセスのなかで到達した脱医療的実践としての支援論は、女性依存症者に共通する四つの嗜癖行動パターンと三つの回復過程モデルを導き出す。そして主宰するNPO法人リカバリーにおいて試みられた「生活支援共同体」の実践は、失われた身体を彼女たちの許へ送り返し、これまで経験したことのなかった親密な関係を生み出していく。あまりに複雑な回復をたどる「彼女たち」、想像を絶する不自由を生きる「彼女たち」、ずっと救われてこなかった「彼女たち」……身体と生活を奪還する「彼女たち」と共に生き延びるためのソーシャルワーク実践論。

    試し読み

    フォロー
  • 意識障害を診わける
    -
    1巻2,772円 (税込)
    本書は1997年に診療新社より刊行された『意識障害を診わける』改訂版の復刻である。すべての精神科医に必読の名著復刊。解題を東京大学名誉教授松下正明先生にご寄稿いただいた。 「当然事前の心づもりは病者との直接の面接によって変更されるべきである。この変更をいかに柔軟にできるかどうかが、臨床医にとって大事である。予想が予断になり、事実を目前にしても修正できないと大きな誤りを冒すことになる」 「病者と向かい合い、彼の精神状態の特徴を知りたいと思う時、私達自身が刺激装置であると同時に観測装置を兼ねねばならぬ」 「それにしても、意識障害を正しく見分けるためには、意識障害のない精神病像をよく知っていることがいかに大事であるか、この本を書いていて私は痛感した」 「結局、精神医学の全領域における臨床経験をつむこと、つまり、非器質性精神病像についても、あるいは意識障害のない器質性精神病像についても、豊かな偏らない目をつくることが、意識障害を診わける目をつくることにどうしても欠かせないと思う」 意識障害について考えたことのあるすべての方へ。

    試し読み

    フォロー
  • SSTウォーミングアップ活動集[新訂増補版] 社会的スキル学習を進めるために
    -
    近年,急速に拡大するSSTの臨床応用は,医療・労働・教育・福祉・矯正教育や更生保護の分野にも浸透しつつある。SSTとは,当事者の希望に基づいて,対人状況に関する適切な「ものの見方」と「行動のとり方」の学習を助けていく専門的な支援方法である。  本書では社会的スキル学習/ SST(social skills training)のグループに役立つ,いろいろなウォーミングアップ活動を紹介している。いずれも利用者に評判がよかったものばかりであり,エピソードの紹介,SSTのやり方,展開の仕方はこのうえも無く実践的である。また,SSTの効果的な実践応用にはグループ学習の展開に責任を持つ人をSSTリーダーの存在が不可欠である。そして援助者と当事者の相互作用によってグループの持つ力が引き出されるのである。  好評を博した初版に,教育・福祉・矯正教育現場での応用可能性のヒントを付け加えた新装版登場。

    試し読み

    フォロー
  • SSTと精神療法 コミュニケーションの意味とスキル
    -
    70年以上にわたり臨床家として生涯現役を全うした希有な精神科医,西園昌久が該博な知識と臨床経験を基に聴衆に語りかける講演録。本書は,著者の考えるSSTの要諦と実践応用の工夫,そして精神医療全般についての記念碑的著作であり,SSTを通じてクライエントの生きる力を援助する,そのための基本技術と心構えを易しく解説したものである。  本書には,(1)SSTは相手と向き合い・受け止め・信頼関係を築くことが基本,(2)母子関係・父子関係を踏まえた育ち方を考える,(3)仲間に受け入れられ認められることを通じて人は成長する,(4)正のフィードバックは,人の微妙な気持ち-親密・不可侵と対人不安を理解する,(5)SSTだけで勝負せず「良い統合失調症治療の四つの条件」を視野において実施す るなど,臨床実践の要諦がちりばめられている(安西信雄「読者のために私がお勧めしたい,本書の読み方・読みどころ」より)  SSTという効果的な技術力を駆使して,クライエントが現実の生活に役立つものの考え方と行動を身につける手助けをする際の,優れた援助者になるための必読書である。

    試し読み

    フォロー
  • SBS:乳幼児揺さぶられ症候群 法廷と医療現場で今何が起こっているのか?
    -
    虐待医学の困難な点は、原因が加害行為であるゆえに司法的な問題とのクロスオーバーが生じる点に外ならず、医学的妥当性の程度については川崎病やその他の病態における状況と変わりがあるわけではない。 医学的な見地から現時点のエビデンスを医師が法廷で提示した後に、そのエビデンスの信頼性をどう評価するかは、医師の手を離れた法学上の問題である。そのような整理をしたうえで、法学上の評価をどうしたら正確に行いうるのかという観点で、法学分野としての現行の事実認定システムの改善を図ろうとするのではなく、法学の門外漢である医師に、医学の門外漢である法学系の人物が延々と仕掛けてくる医学的論戦は、果たして本当に意味のある論戦なのか、単に混乱をもたらすだけのものであるか、冷静に評価する必要がある。 混乱がもたらされることで誰が得をし、誰が損をするのか、本質的なところに我々は着目しなければならない。

    試し読み

    フォロー
  • ASDに気づいてケアするCBT ACAT実践ガイド
    4.5
    「ASD(自閉スペクトラム症)をもつクライエントへのセラピーをどう進めたらいい?」「親子面接を上手に進めるには?」「ASDをもつクライエントにCBT(認知行動療法)はどこまで有効?」――よくある疑問と誤解に終止符を! ACAT(ASDに気づいてケアするプログラム)は、ASDのケアに特化したCBT実践プログラムとして研究・開発され、全6回(1回100分)セッション、プレセッションとフォローアップセッションから構成されたプログラム。ASDと診断された子どもと保護者がプログラムに参加して、セラピストのガイドで「自分が変わる」パートと「環境を変える」パートを整理しながら、正しい理解とそれを実現するための方法を探る。 ASDの研究結果をまとめた「第1部-知識・理論編」でASDへの適切な理解を深め、続く「第2部-実践編」では、ACATの主旨・内容・構造、さらに専門家としてセラピストに求められる考え方・姿勢について事例を交えて丁寧に解説し、第3部には臨床で使用するワークシートを掲載。実際のセッションで実践していく「アセスメント」「事例概念化(ケースフォーミュレーション)」「介入」という治療構造を、図解もふんだんにもりこんで説明し、当事者と家族のための心理教育と行動変容、合理的配慮と環境調整を目指しながら、今よりもっと生きやすい世界を共同作業で探索していく。ASDを正しく知って、CBTで丁寧にケアするための、実践プログラム。(★592W)

    試し読み

    フォロー
  • ASDとカモフラージュ CAT-Qからわかること
    NEW
    -
    この本によって、あなた自身のカモフラージュ行動に対する洞察を深め、どれがあなたの助けとなり、どれがあなたの妨げとなっているのか、そして、心の健康を改善するためには、どのようにすれば小さな変化を起こすことができるのか、気づくようになっていただければと願っています。……本書の目的は、私が経験したこと、私が学んだこと、そして最も私の助けになったツールを皆さんにお伝えすることです。これは、カモフラージュを完全にやめてしまうということではありません。自分の思考や思い込み、目標に関して、より大きな気づきを得るということなのです。本書に何度も書いているように、カモフラージュは必ずしも悪いものではありません。あらゆる人間が成長のために取り入れ用いるスキルであり、そうやって私たちは種としての社会性を身に着けてきたのです。それは多くの点で私たちが生き延びる助けとなりました。私たちは幼くしてそのことを学んだ賢さと驚くほどの強さを賞賛するべきでしょう。(本書「はじめに」より)

    試し読み

    フォロー
  • ADHDの若者のためのマインドフルネスワークブック あなたを“今ここ”につなぎとめるために
    -
    本書は,ADHDをもつ若者たちが,より健康で幸せな生活を送るために著者カーヒルにより「ANCHORED(アンカード)法」と名付けられた,マインドフルネスの学習・実践の一連の流れが学べるワークブックです。ANCHOR(いかり)は希望,強さ,安定を象徴しています。 「ANCHORED」は,8つの項目を表す頭字語で,次のように各章のタイトルとして使われています。 第1章Attention and Acceptance:「注意を向けることと受け入れること(アクセプタンス)」,第2章Natural Awareness:「ありのままの状態に気づくこと」,第3章Concentrating on Purpose:「意図的に集中すること」,第4章Happy Homework:「楽しい宿題」,第5章Open and Organized:「心を開いて受け入れること,整理できていること」,第6章Recognize, Relax, and Reflect:「認識し,リラックスし,よく考えましょう」,第7章Emotions:「感情」,第8章Determination:「決意」。 8つの異なるステップから構成され,構造化された項目から成り立つエクササイズを,順を追って行うことにより,ADHDに関連する困難に対処するスキルを学ぶことができます。

    試し読み

    フォロー
  • お母さんのためのアルコール依存症回復ガイドブック
    -
    わたしはかつて,どうしようもないアルコール依存の母親でした。長いあいだ,自分の飲酒をコントロールすることができずに失敗を繰り返し,1999年,どん底に落ちて,いわゆる「底つき」体験をしました。その日わたしは,夜通し飲みつづけて,幼い3人の子どもの待つ家に帰らなかったのです。……したがって本書で取り上げるのは,断酒中の母親が自らと重ね合わせられるような実生活上の問題であり,わたし自身が生活を変えて断酒をつづけるのに活用した実際的なツールです。どんな困難にぶつかっても断酒しつづけようとする母親のみなさんの支えになることができれば幸いです。(本書「序文」より)  本書は,断酒を目指す母親が再発を避け,上手にセルフケアを達成するためのさまざまなルールについて,自らの「底つき体験」からの回復への旅を語ったものです。  シングルマザーである彼女の体験は,女性がしらふの状態を維持しながら生活を立て直すことの困難さと,しかしそれは決して不可能なものではないという希望を教えてくれます。女性のアルコール依存症者に多く見られる,恋愛依存症,家庭内暴力(DV),虐待,共依存,レイプ被害などの性的トラウマ等の問題にも言及され,これらの問題を解決するための際のヒントも見つかるはずです。依存症(女性)当事者と家族が自分自身(あなた自身)をケアし,生きている喜びを見つけるための「女性依存症者を想定した啓発的で貴重な本」といえるでしょう。

    試し読み

    フォロー
  • おとなの自閉スペクトラム メンタルヘルスケアガイド
    -
    本書では,「自閉スペクトラム症(ASD)」ではなく「自閉スペクトラム(AS)」をキーワードとし,近年拡がりつつある,ASの特性を疾患ではなく多様なヒトの変異のあり方(ニューロダイバーシティ/ニューロトライブ)と捉える価値観に基づいて,成人期のメンタルヘルスの意味を構築していく。 各章では,ASの人達の臨床像の広さや魅力,診断と具体的な支援などについて紹介され,支援者,当事者や家族,当事者と関わりの深い人達など読者のニーズに応じて多様な観点から学べるガイドとなっている。

    試し読み

    フォロー
  • 親子は生きづらい “トランスジェンダー”をめぐる家族の物語
    -
    親子は、なぜこんなにも分かり合えず“生きづらい”のか――。 トランスジェンダーである“僕”は、幼い頃から抱いてきた違和感が成長と共に膨らみ、ある日、家族へのカミングアウトを決意する。 “僕”の語り―― 「男になりたい」ずっと嫌なことばかりで、我慢ばかりで生きてきた。 でも、泣き叫ぶしかできない僕を見る母親の目は、冷ややかだった。 ムカつくのに、あの人に愛されなかった思うことが、すごく悲しかった。 “母”の語り―― 念願の娘が息子になんて。天と地がさかさまになるような気持ちだった。 美穂は、なんてわがままな子なんだ、と。 受け入れることはおろか、話を聞くことすら私にはできなかった。 (「カミングアウトの明暗」より) “僕”と“母”。親子それぞれの肉声で語られる物語は、溶け合うことなく互いに時を刻み、やがて予期せぬ軌道を描いてゆく――。 本書は、年月を重ねるごとに変化する、トランスジェンダーを取り巻く問題が克明に記されるとともに、戸惑いや葛藤を行きつ戻りつして進む、母親の本音が生々しく語られるノンフィクション作品。家族だからこそ伝わらない複雑な想い。理解とは何か。共に生きるとは何か。この小さなひとつの家族の物語に、どこか「わたしたち」自身の姿を見出さずにはいられない。 親子の語りを受け、ジェンダー・セクシュアリティを専攻する臨床心理士・佐々木掌子氏(明治大学)による「解説」と、フェミニズム・クィア理論を専攻する清水晶子氏(東京大学)、臨床心理学者・東畑開人氏(白金高輪カウンセリングルーム)を迎えた鼎談「願われた幸せの先――「生きづらさの理由」は説明できるか?」を導きの糸に、「違ったままで、でも共に」生きるという結論にたどりついた、家族の物語を紐解いていく。

    試し読み

    フォロー
  • 解決志向で子どもとかかわる 子どもが課題をのり越え,力を発揮するために
    -
    解決志向の子ども支援者が心得ておくべき基本要素に加え,使えるアイデアとツールをふんだんに盛り込んだ「解決のプロフェッショナル」のための支援者用ガイド。英国の革新的な児童福祉政策に準拠し,子どもが「自分で解決を見つけだし,自信をつける」過程を徹底的にサポートする「会話」と「質問」で,子どもの強さがわかる、子どもも,家族も,支援者も変わる。

    試し読み

    フォロー
  • 改訂増補 心理療法・失敗例の臨床研究 その予防と治療関係の立て直し方
    -
    学派を超え,すべての悩めるセラピストにとって道標となる名著が,スーパービジョン,臨床的判断に関する論考などを新たに加える待望の改訂増補版。 本書は,心理療法の失敗とその後の治療関係の立て直しについて,実践と理論の両面から検討された臨床・研究成果をまとめたオリジナリティ溢れる一書である。 心理療法は失敗する。多少にかかわらず,方法を誤っていたり,要望を汲み取れなかったり,何気ないコメントが小さなトゲのようにクライエントを傷つけてしまったりし,二人のあいだに誤解が生まれてゆく。そのままだと,やがては,セラピストとクライエントの関係が壊れてしまうことにもなりかねない。多くの臨床家は,一度ならずそうした経験をすることだろう。 そうしたさまざまな失敗について,その原因と回避,失敗に陥った後の解決法などを追及していくことで,セラピストは,セラピーの場で人と人が出会うということへの深い思索を与えられ,心理療法に対する新たな世界観の提言に勇気づけられる。本書を読むことで,セラピストは,心理療法の底流となる「基本となるもの」に気づかされるに違いない。

    試し読み

    フォロー
  • 改訂増補 精神科臨床における心理アセスメント入門
    4.0
    『臨床心理学』の連載「精神科臨床における心理アセスメント入門」を加筆修正した本書は,精神科臨床経験5年以内のビギナー臨床心理士を読者対象とし,「6つの視点」から心理アセスメントを著者の軽やかな語り口で解説。本書は単なるチェックリストではなく,クライエントとセラピストの間に築かれる立体的な心理アセスメントを論じており,これまでになかった心理アセスメントの必携書となる。 特別対談「アセスメントからケース・フォーミュレーションへ」を新たに収録,データも最新のものを加えた改訂増補版。

    試し読み

    フォロー
  • 解離の舞台 症状構造と治療
    5.0
    ヒステリーが精神医学の表舞台から退場し,多重人格や劇的な身体症状は今や見るも稀な現象となりつつある――しかし,巨大なヒステリーの幻影は未だ潜勢している。ヒステリーから表現形を変えた解離症状は,気配過敏,想像的没入,人格交代,空間的変容/時間的変容,幻覚・幻聴をはじめとする多彩な表情を見せつづけて延命する。 本書の前半・症状構造論では,「色」「夢」「眼差し」など解離に特徴的な表象を手がかりに,気配過敏,想像的没入,人格交代,空間的変容/時間的変容,幻覚・幻聴など解離の典型的症状を論じながら,当事者の主観的世界を触知する。本書の後半・鑑別診断論では,境界性パーソナリティ障害,自閉症スペクトラム障害,統合失調症との困難な鑑別方法を症候学的観点から解説していく。そして終盤の治療論では,「犠牲=身代わり」「場所」「救済者人格」を足がかりとしながら,夢と現実の境界線上に「いま・ここ」を構築して交代人格と交流をはかり,安全な場所のなかで回復に至る軌跡を描いていく段階的治療論が語られる。 症状構造から治療のエッセンスまでを析出した,解離性障害を理解するための比類なき決定書。

    試し読み

    フォロー
  • カウンセリング・スキルアップのこつ 面接に活かすアサーションの考え方
    4.0
    著者は,長年にわたり,我が国のカウンセリング・心理療法の普及と指導を推進し臨床現場での相互交流・研究活動をリードしてきた。現在も統合的心理療法研究所(IPI)の顧問として,汎用的な心理療法の理論・技法の統合を追求している。その理論的基盤には,自己の潜在能力の発現を志向した「関係療法」中心の臨床的態度と「自分も相手も大切にする自己表現,その実践の方法論である」アサーションの考え方が流れている。 本書には,豊富な臨床経験に裏打ちされたあらゆる心理支援に応用可能な面接技術の要諦が公開されている。その技法の中心とするアサーションとは,自分の想いを伝え,相手の想いを聴くコミュニケーション技術である。クライエントに寄り添う著者のスタイルはきわめて合理的・実践的であり,よく〈聴く〉ことで相手との関係を大切に考え,クライエントとのコミュニケーション技術を示唆し,現代の日常臨床においてアサーションを学ぶ意味を説く。 読者は,本書により,心理面接における見立てと実践の技術を確実に向上させることができるであろう。

    試し読み

    フォロー
  • 加害者臨床を学ぶ 司法・犯罪心理学現場の実践ノート
    -
    「罪を犯した人、非行に走った人を助ける仕事というものは、市民としての善意と専門家としての倫理観や技能に依って立つものであり、正しく善く、人の役に立つ愛他的な行為である――これは、どこまで本当だろうか」 逸脱と不適応から帰結した罪を見つめようとする加害者たち、みずからの価値観を問い返しつつ彼らと対話する臨床家、仲間との対話・多職種との協働・スーパーヴィジョンを通じてポジションを相互検証する専門家集団――交差する3つの観点を手がかりに、逸脱、適応と不適応、事件と罪、加害者臨床における契約の意味、問われる援助者のポジション、仲間・異業種との連携、スーパーヴィジョンの方法論まで、加害者臨床の本質に迫る実践レポートにもとづく臨床試論。

    試し読み

    フォロー
  • 火星からの侵略 パニックの心理学的研究
    4.0
    一九三八年のハロウィーンの晩に、名優オーソン・ウェルズはマーキュリー劇場というラジオ番組で、H・G・ウェルズの空想小説『宇宙戦争』を基にラジオドラマを実にありありと、いかにも現実の出来事のように放送した。その結果、少なくとも百万人の米国人が恐怖に駆られ、数千人がパニックに陥った。本書で報告する研究は、この放送直後に開始されて、何が集団行動の主な心理的理由と考えられるかを探るために、人々の反応について調査した。……(本書序文より)  地震,テロ事件など大規模災害では,流言飛語をどのようにコントロールするかがつねに大きな課題となる。パニック発生時のコミュニケーションや集団行動に興味のある人々にとって、本書は今も価値がある。 現在は,核弾頭を積んだ大陸間ミサイルが存在し,その巨大な破壊力に対して,火星人の侵略よりも遙かに強い妄想が人々に生じる可能性がある。またヨーロッパへの難民流入への極端な報道により,人々に行き過ぎた不安とパニックを引き起こす下地は今なお存在している。  80年前の歴史上有名なこの事件について書かれた本書は,現代にも起こりうる,パニック状況における伝染性のある恐怖の人間心理を詳細に分析したものといえよう。

    試し読み

    フォロー
  • 家族・援助者のためのギャンブル問題解決の処方箋 CRAFTを使った効果的な援助法
    -
    パチンコ,スロット,競輪・競艇・競馬,……ギャンブル依存は,莫大な借金,職場からの解雇,家庭崩壊,犯罪,自殺など近年多くの深刻な社会的問題をもたらしている。  本書では,「ギャンブル問題」に対して,認知行動療法に基づいたCRAFT(コミュニティ強化と家族訓練)を活用した効果的な対応法を数多く紹介している。ギャンブル問題を持つ家族の心理と病理を理解し,金銭の管理や借金返済計画の注意点から闇金への対応まで,その状況から抜け出すための実践的でこまかな対処法について,長年依存症臨床に携わってきた著者がワークブック形式でやさしく説いたガイドである。  当事者・家族,対応に苦慮している援助職など,ギャンブル問題で苦しむすべての人々に。

    試し読み

    フォロー
  • 感じやすいあなたのためのスピリチュアル・セルフケア エンパスとして豊かに生きていく
    -
    感じやすい人(エンパス)は,日常生活において他者や周囲の微細なエネルギーを感じ,他者の感情を吸収しやすく,相手の気分に染まりやすく,人疲れや気疲れを含めて疲労が蓄積しやすいといった,さまざまな困難が生じやすいという性質があります。そのため,セルフケアが欠かせません。毎日,マインドフルに心をこめてセルフケアを実践していくことで,その感じやすさは豊かに活躍するはずです。 自身がエンパス(感じやすい人)である著者の精神科医ジュディス・オルロフが,毎日行なう具体的なセルフケア,並びに,セルフケアの観点からのものの見方,セルフケアの瞑想を一日一ページのスタイルで365日,心構えとともに紹介します。そこには,食事・運動・休息,人間関係の持ち方,考え方の転換など,一般的な健康やメンタルヘルスに役立つケアもふんだんに取り入れられています。 本書は,カレンダー通り順番に読んで毎日の心構えを確認したり,自分にとって重要な日(誕生日や記念日など)を中心にセルフケアの方法を整理したりすることもできます。また,ページをぱらぱらとめくり,目に止まったもの,心にとまったセルフケアを試してみて,自分に合っていれば取り入れる,という読み方もできます。 エンパスである人も,そうでない人も,自分を大切にし,成長し,豊かに生きていくヒントを与えてくれる一冊です。

    試し読み

    フォロー
  • 学校現場から発信する 子どもの自殺予防ガイドブック いのちの危機と向き合って
    -
    現在,世界では年間約百万人が自殺で亡くなっており,日本においても毎日80人近くの人が自ら命を絶っている厳しい現実がある。特に,若い世代(10代後半から39歳)においては自殺が死因のトップという深刻な状況がみられるとともに,いじめ,不登校・ひきこもり,非行といった学校問題と結びついた子どもの自殺の実態が注目されている。また数多く存在する,自死遺族・遺児やハイリスクな子どもへの対応は喫緊の課題である。 本書は,二十年余りにわたって学校教育の現場で教師・スクールカウンセラーとして自殺予防教育に関わってきた著者による,子どもの自殺リスクとアセスメント・危機介入についての「新しい自殺予防プログラム」をまとめたものである。 著者は数多くの詳細なデータを駆使し,自殺に関する基礎知識を整理したうえで,米国やオーストラリアにおける自殺予防教育を参照し,「教師を対象とした自殺予防プログラム」「子どもを対象とした自殺予防プログラム」の二つを本書で提示する。さらに後半では,学校現場における自殺リスクへの対応の実際を事例に沿って解説している。

    試し読み

    フォロー
  • CAMS 自殺の危険のマネジメント 治療者と患者の協働
    -
    自殺予防治療にとって本書で紹介するCAMS(Collaborative Assessment and Management of Suicidality)は革新的な枠組みとなる。 CAMSでは治療者と患者の「協働」が鍵となり,患者自身の診断や治療への積極的な関与によって治療の効果を最大限に引き出す。 巻末付録には応用的臨床ツールである自殺状態評価票(SSF: Suicide Status Form)を,記入例,各マニュアルと一緒に収録しており,実際の臨床で役立つ。 本書は自殺予防の臨床家にとって新たな道標となる治療哲学と実践的アプローチの書である。

    試し読み

    フォロー
  • キャリアカウンセラーのためのスーパービジョン 経験代謝理論によるカウンセリング実践ガイド
    5.0
    経験から学ぶ構造を理論化した「経験代謝理論」をもとに,キャリアカウンセリングにおけるカウンセラー自身の「自己概念の成長」,さらにはカウンセラー自らが自らのカウンセリングをマネジメントする「セルフスタディスーパービジョン(S-SV)」を解説。詳細な逐語録からなる事例研究には演習やエクササイズが用意され,設問に答えながら事例を読むことで,自分を振り返るスキルがみるみる身についていく。キャリアカウンセラー必携の実践ガイドブック。

    試し読み

    フォロー
  • キャリア・カウンセリング エッセンシャルズ400
    -
    「キャリア」,「カウンセリング」の分野はもちろん,「メンタルヘルス」から「人事・組織」,「法制度・資格」までキャリア・カウンセリング,キャリアコンサルティングに必要な分野を網羅した403項目を168人の専門家が書き下ろした日本初のキャリア・カウンセリングの総合辞典! 1項目1ページで読みやすく,関連用語のつながりもたどりやすい構成でキャリア・カウンセリングを総合的・体系的に理解するのにぴったりな一冊。

    試し読み

    フォロー
  • 協働的/治療的アセスメント・ケースブック
    -
    協働的/治療的アセスメントとは,クライアントが生きている場で,クライアントごとに個別化された,クライアントが共同発見者となる「双方向的アセスメント」である。 成人の個人アセスメント(解離,自殺リスク,重度虐待)から,子ども・思春期・若者のアセスメント(里親養育,自殺願望,問題行動),特殊応用例(監護権評価,カップルセラピー)まで,多彩なケースをもとに,「ティーチング・ポイント」で経験知を補足しながら,クライアントの人生をポジティブに変える「協働的/治療的アセスメント」の方法と実践を解説する。

    試し読み

    フォロー
  • 強迫症を克服する 当事者と家族のための認知行動療法
    4.0
    強迫症は本人の生活がとても苦しくなり、また、家族や近くにいる人が巻き込まれてしまうことも多い。本書では、さまざまな強迫症のタイプを提示しているので、困っている人にとっては自分に合ったケースを見つけることができるだろう。また、治療についても「ひたすら我慢する」「嫌なことをする」といった誤解のない理解を目指し、臨床現場でよく聞かれるQ&Aも盛り込みながら家族対応についても詳細に記載している。

    試し読み

    フォロー
  • ぎゃくたいってなあに?
    5.0
    本書は,虐待(ぎゃくたい)について,おおよそ小学生中学年以上の子どもを対象にわかりやすく書かれている。 身近な虐待事例(身体的虐待・心理的虐待・ネグレクト・性的虐待)が極めて具体的に著されており,医療職自らがイラスト・漫画・文章を全て書き起こした本邦初の児童書である(刊行時点)。 子どもの虐待にくわしい小児科医・クマちゃん先生のアドバイスやヒントも多数盛り込まれている。 また,本文の字の形はUDフォントを使用し読字障がいを持つ方にも読みやすくしている。 他,表紙背景色も薄い緑にし,目に優しいデザインをこころがけた。 子ども自身が読めるよう,ホッコリしたイラストも多いが,子どもだけでなく,子どもの虐待について関わる全ての大人の皆さんに役立つ内容となっている。 子どもは勿論のこと,虐待についてとまどっている大人のかたに対しても「助けてと言っていいんだよ」という筆者の強い思いが反映されており,SOS発信の方法・相談窓口までくわしく書かれている。

    試し読み

    フォロー
  • 虐待にさらされる子どもたち 密室に医学のメスを:子ども虐待専門医の日常
    -
    本書は決して難解な医学書ではありませんが、エンターテイメントに重きを置いた爽快な一般書でもありません。そこにあるのは虐待医療の黎明期から現在に至るまで、現場の実務者として第一線で関わり続けてきたリッチー医師を通して語られる圧倒的なリアルな物語です。本書で語られる物語は、日本でもここかしこで生じている問題でもあります。医療者にすらほとんど知られていない子ども虐待専門医の日常を追体験できる本書は、既に虐待が重大事態に発展してしまった子どもと家族を守るために、我々大人が何を学び、何をなすべきか、関係機関が真に協働することがいかに重要であるのかを、気づかせてくれるでしょう。また同時に、地域社会の総合力の欠如の結果生じると言わざるを得ないこのような事例の発生を防ぐために、現場の地道な取り組みこそが重要であることも明示しているのです。

    試し読み

    フォロー
  • クライエントの言葉をひきだす認知療法の「問う力」 ソクラテス的手法を使いこなす
    4.5
    クライエントにちゃんと「質問」できてる? 認知療法の経験豊富な中堅臨床家たちが,セラピストの質問力・問いかける力を高めて,心理療法を効果的に実践できるコツを伝授。 第1部は、海外のテキストで必ず言及されている「ソクラテス的手法」について詳細に解説したオーバーホルザーの論文を包括的かつ実践的に説明。第2部では、短期間の認知療法で症状が改善するのはどのような人たちなのかを、サフラン&シーゲルが開発した短期認知療法適合性尺度(Suitability for Short-Term Cognitive Therapy Rating Scale:SSCR)を紹介しながら解説。 認知療法の初学者には先輩からの「紙上後輩指導」として,すでに認知療法を実践されている方には過去の面接を振り返り,自身の「問う力」を再分析・再検討するのに最適な一冊!

    試し読み

    フォロー
  • クライシス・カウンセリング(上級編) 戦略的カウンセリングスキルとうつの社会復帰支援
    -
    2018年に刊行したクライシス・カウンセリングの上級編である。 カウンセリングを仕事(サービス業)として考えた時に、クライアントに必要とされる「本物」のカウンセリングの進め方を解説していく。 カウンセリングに共通する理念や、根底となる部分は前著と変わらない。 テクニックがやや高度なものになっているが、2冊を合わせて読むことで、より理解が深まるだろう。

    試し読み

    フォロー
  • クライエントの側からみた心理臨床 治療者と患者は,大切な事実をどう分かちあうか
    -
    「心理臨床とは、その個人がより生きやすくなることを、心理学の理論に基づいた技法を用いて援助していくことである」(著者識す)。  本書は,村瀬嘉代子の「心理臨床」を理解する上での重要な論稿を収録し,著者が日常臨床を通じて帰納法的に会得した技術や知見を数多く紹介した実践編である。  心理療法の理論や技法を生活に繋ぐ意味とは何か。対人援助職の要諦は,クライエントの生活を視野に入れることである。本書収録の1980~90年代の時期の村瀬の臨床論文は,質・量ともに圧倒的なスケールのものとして表されている。それらは、臨床心理学の世界にある者にとっての黄金の羅針盤ともいうべきものであった。本書は、その奇跡の著作群からセレクトされたエッセンスである。  クライエントからの視点を鍵概念とした一連の秀抜な治療者―患者関係論。それらは,読後すぐに実践応用しようとする操作的マニュアル的なこととは無縁ともいえるものである。そこにある発想の深みや治療の多様性は,時間をかけて自らの頭で考えることのできた者にのみ心理臨床の「常識」となるものといえよう。

    試し読み

    フォロー
  • CRAFTひきこもりの家族支援ワークブック 若者がやる気になるために家族ができること
    5.0
    ひきこもり支援においては,当の若者へのアプローチが難しいため,まずは実現可能性の高い家族,特に親への支援が最も重要であると考えられる。本書は,米国で開発されたCRAFT(クラフト:コミュニティ強化と家族訓練:Community Reinforcement and Family Training)という治療プログラムを元にしており,認知行動療法の技法にもとづいて行われるものである。日本では,厚生労働省のガイドラインにおいて“ひきこもり”の家族支援として取り上げられ,今後ひきこもりの若者支援に活用が期待されている。全8回のプログラムを通して,ひきこもりのメカニズムを正しく理解し,コミュニケーションや問題解決の技法を家族に具体的に教えていくことで,家族関係の改善を促し,若者と社会をつなぐことができる。

    試し読み

    フォロー
  • CRAFTひきこもりの家族支援ワークブック[改訂第二版] 共に生きるために家族ができること
    -
    本書初版は,CRAFT(クラフト:コミュニティ強化と家族訓練:Community Reinforcement and Family Training)を基にした治療プログラムであり,認知行動療法の技法を応用して実施され,多くの読者に好評を得た。  しかし昨今ひきこもりは,若者問題から50-80問題など親の高齢化により全世代の課題へと変貌した。そしてCOVID-19による社会変容,ひきこもり像の変化に対応するための,今回の大幅な改訂版登場となった。第二版では「日々の生活を共に生きる」という安心に基づく家族支援の視点から,安心できる関係づくりをめざし,加えて対応困難とされる発達障害のあるケースにも論及している。家族ができるひきこもりの効果的な解決法とは? 臨床心理士,公認心理師,精神科医,教育関係の援助職,あらゆる職種の方々が家族のコミュニケーション改善に取り組む際に有用な援助技法を解説したワークブックである。

    試し読み

    フォロー
  • CRAFT 物質依存がある人の家族への臨床モジュール
    -
    コミュニティ強化と家族トレーニング(CRAFT)は,アルコールや薬物などの物質使用障害の問題を抱える個人(IP)に対して,関係する重要な他者(CSO)を通じて支援することを目的とした,エビデンスに基づくアプローチである。 アメリカの行動療法プログラムであるCRA(コミュニティ強化アプローチ)から派生し,それを補完するものとして生まれたCRAFTは,B.F.スキナーのオペラント条件付けの原理に基づき,物質使用を上回る報酬を与える新しいライフスタイルを提案することに注力し,独自の手法で集中的に働きかける点を特徴としている。また,近年のCRAFTにおいて重要視されているCSO自身の生活の質の向上についても,一つの章を設けている。 本書は,CRAFTの実際の面接で活用されやすいように各章が独立したモジュール構成となっており,書き込み式のワークシート,具体的な会話例,モジュールが適切に実行されたかどうかを確認するチェックリストを付録する,極めて実践的なものである。

    試し読み

    フォロー
  • CRAFT 薬物・アルコール依存症からの脱出 あなたの家族を治療につなげるために
    -
    CRAFT(クラフト)とは,Community Reinforcement and Family Trainingのことで日本語に訳すと「コミュニティ強化と家族訓練」となる。CRAFTは,依存症者の家族を対象にしたプログラムとして開発されたものであり,治療困難な薬物・アルコール依存の問題が社会問題化している現在,当事者と家族への有効な援助技術として注目されている。  本書は,わが国でCRAFTを実践する著者らが,依存症から抜け出すための秘訣を段階を追ってワークブック形式で解説したものである。このプログラムは,認知行動療法という心理療法の技法に基づいて行われ,参加した多数の家族が,本人を治療につなげることに成功している。問題行動の分析,家庭内暴力の予防,コミュニケーションスキルの改善,イネーブリングを止め,望ましい行動を増やす,本人に治療を勧める,等,全7回のプログラムによって,当事者と家族の関係を修復し,社会復帰へとつなげる画期的な治療マニュアルである。

    試し読み

    フォロー
  • クリシ・ワルテッグ・システム 実施・スコアリング・解釈のためのマニュアル
    -
    エーリッヒ・ワルテッグによって作成された「ワルテッグ・テスト(Wartegg Test)」は,ゲシュタルト心理学と精神力動理論を基礎とした,予め措定された刺激図形に被検者が加筆する侵襲性の低いパーソナリティ検査として,ヨーロッパ・南米・北米で広く使用されている。 アレッサンドロ・クリシによる「クリシ・ワルテッグ・システム(CWS)」は,初期スコアリングシステムの統計的不備の改善,検査対象の拡大,実施・スコアリング・解釈の体系化によって,ワルテッグ・テストをよりユーザーフレンドリーな形式へ体系化している。「(1)描画段階,(2)描画ギャラリー(言語による説明),(3)描画選択(選好の説明)」の3ステップで実施される,基礎理論から実践方法までをカバーした包括的実践マニュアル。

    試し読み

    フォロー
  • ケアする対話 この世界を自由にするポリフォニック・ダイアローグ
    5.0
    ケアを主題とする、4つの珠玉の対話を収めた一冊。 オープンダイアローグや当事者研究、中井久夫をはじめケアと親和性の高い人物への考察など、テーマは多彩にちりばめられる。 医療や対人支援といった専門領域のみならず、ケアの倫理や文学研究など垣根を超えたさまざまな立場の声を巻き込み、対話はひらかれていく。 対話は、完成せず、余白があることに意味があるという。声は双方向から混ざり合いつつも一つに調和せず、ポリフォニック(多声的)に響き合い、新たな価値を生む。

    試し読み

    フォロー
  • [決定版]子どもと若者の認知行動療法ハンドブック
    -
    「子どものやる気をどう保つ?」「子ども中心のセッションを進めるには?」――リアルな事例をヒントに,よくある疑問を根本解決。アセスメント,介入,軌道修正,「次なる一手」を創造的(クリエイティブ)に繰り出して,変わりゆくクライエントを柔軟(フレキシブル)にサポートする! ひとりひとりの個性や状況にしっかり寄り添い,それぞれの課題を共感的に理解し,たしかな信頼関係を結び,問題解決法を組み立てる――子どもと若者の認知行動療法(CBT)に求められる基礎知識とスキルを,今すぐ現場で使える資料とともにわかりやすく解説。好評既刊『子どものための認知行動療法ワークブック――上手に考え,気分はスッキリ』(金剛出版[2020]),『若者のための認知行動療法ワークブック――考え上手で,いい気分』(金剛出版[2020])と併用すれば,子どもと若者に特化した認知行動療法がさらに巧みに実施できるヒントが満載。 子どもの生きる力を重視する,世界にひとつしかないオーダーメイドCBTガイド。

    試し読み

    フォロー
  • 言語と行動の心理学 行動分析学をまなぶ
    5.0
    わたしたちは言葉や行動をどうやって学んできたのか? ゆらぐアイデンティティを言語で確立するには? 変えたい行動はどうすれば変わるのか?――言葉は感情・行動・思考に大きな影響を与えていて、言葉がなければ感じることも考えることもむずかしい。にもかかわらず、言葉はまるで空気のように生活に浸透していて、言葉を定義するのはもっとむずかしい。 行動分析学、機能的文脈主義、関係フレーム理論、そしてACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)が、この難問に答えを与えてくれる。ありふれた日々の出来事、カウンセリング現場、そして働くことを題材に、謎がいっぱいの「言語」と「行動」をまなぶ。 公認心理師発展科目「学習・言語心理学」準拠、「言語」と「行動」をまなぶ心理学入門講義!

    試し読み

    フォロー
  • 現代催眠原論 臨床・理論・検証
    4.5
    かつて人知を遙か超えた魔術的思考として永く夜の闇へと放擲されてきた催眠は,その治療術としての真価をミルトン・エリクソンの名とともに復権する。この栄光の時代を経由して,催眠は今日さらにその臨床的価値と評価を高めつつあるが,しかし同時にその秘儀的来歴から「学知(discipline)」としての体系化を未だ果たせずにいる。この未完のプロジェクトを引き受け,催眠の歴史的考察から臨床的考察へと論点を横断し,かつて誰にも為されることのなかった催眠の原理論を樹立しようとする試論――この言葉こそ本書の定義にふさわしい。現代催眠の父としてのミルトン・エリクソンを継承し,コミュニケーション技法としての催眠誘導技法,観念誘導技法,催眠感受性への細密な考察を施し,今日的水準に適うエビデンスとエチカを構築する。現代臨床催眠の極地点へと迫る徴をその記述に残し,催眠の夜の闇を超えようとする本書は,したがって現代催眠学の到達点を標す水先案内,そのためのマイルストーンである。

    試し読み

    フォロー
  • 〈効果的な〉精神科面接 力動的に診るということ
    -
    本書は、日々の臨床実践を重ねた精神科医が、精神療法に関心をもっている、あるいは、その研修を始めたばかりの心理学部学生や大学院生、臨床研修医、精神科専門医を目指すひとたちへ向けて、〈効果的な〉精神科面接のための力動精神医学の視点を論じた1冊である。 「第I部 精神科医の視点」では、「適応障害(適応反応症)」「ボーダーラインパターン(境界性パーソナリティ障害)」「解離症とヒステリー」の概念と診断や治療を概説し、性ホルモンの影響に絞った女性のこころとからだの特徴や、医療面接で求められているコミュニケーション技能とそのトレーニング方法を概説する。 「第II部 精神科臨床と精神分析的精神療法」では、構造化された時間をとって行う精神療法の治療者でもあり、一般外来診療で短時間の診療を行う立場から薬物療法と精神療法をめぐる話題や、女性のセクシュアリティと精神分析的精神療法について論述し、また精神分析的精神療法を背景にもつ治療者が短時間の精神科外来診療の中で、どのような心的態度と視座を重視して診療を行っているかについて述べる。さらに、精神分析理論における精神力動論を概説し、その現代的な意義、精神分析と力動精神医学との関係についても論じる。

    試し読み

    フォロー
  • こころの支援と社会モデル トラウマインフォームドケア・組織変革・共同創造
    4.0
    こころの支援の現場に,何が起こっているのか? 日々揺れ動く社会構造との絶えざる折衝のなかで,支援者と被支援者の関係,支援の現場は今,どうなっているのか?――東京大学発「職域・地域架橋型:価値に基づく支援者育成」プログラム(TICPOC)開幕に始まるこの問いに,多彩な講師陣によるカッティングエッジな講義録+ポリフォニックな対話で応答する思考と熟議のレッスン。 個人の脳やこころの病理を治療しようと試みる「医学モデル」の限界,問題は個人の外部=社会との接面に生じるとする「社会モデル」の視点の浸透,社会構造の変容と精神保健医療福祉システムの再構築――こころの支援をめぐるパラダイムが大きく変動する現在,対人支援をどのように考え実践すべきか? 組織変革を構想するマクロの視点と、臨床場面で工夫を重ねるミクロの視点から,日々変わりゆく状況に応答する。

    試し読み

    フォロー
  • こころの出会い 精神分析家としての専門的技能を習得する
    -
    本書は,まず第一に関係精神分析の包括的な入門書であり,さらに現代精神分析思想の諸潮流(対象関係論,対人関係論,自我心理学,自己心理学,間主観的アプローチ,等)を概観し精神分析をめぐる最新の議論を展開した優れた理論書である。また読者は本書を読むことによって,“相互性”という観点から,投影同一化,転移・逆転移,エナクトメント,共感と解釈,関係論モデル,間主観性,といった重要な諸概念の意味と臨床における技法を理解することができるであろう。 現代精神分析の古典とも言うべき名高い本書“A Meeting of Minds”の翻訳刊行によって,ルイス・アロン(Lewis Aron)の傑出した学究的成果を読者に提供するものである。冒頭にガリト・アトラス(Galit Atlas)による“関係理論概説”ともいうべき詳細な序文を付す。

    試し読み

    フォロー
  • 個人心理療法再考
    -
    著者が臨床の場で学んできたことを通じて「個人心理療法」の技能の内実、有効性、価値を問い直す。 日々の臨床は思い描くように進むものではない。いままでの心理療法は「ユーザーをどう理解するか」に重きが置かれることが多く「ユーザーにどのように還元していくか」にはあまり触れられてこなかった。 臨床において、援助者側の豊富な“スキル”をユーザー側のニーズに合致した支援となるよう、フルレンジで活かすために「クライエント・センタード的な介入姿勢をベースとして、事を力動論的な視点から考えていく」タイプの心理療法を改めて考える。 「失敗から学ぶこと」「いま目前にある失敗を修正すること」「ユーザーから学ぶこと」、この3つは著者の臨床家としての姿勢である。読者が蓄えたいままでの経験と合わせて読み進める内に、自然と著者の臨床観に引き込まれ、いくつもの気づきを得ることができるだろう。

    試し読み

    フォロー
  • 子育て支援と世代間伝達 母子相互作用と心のケア
    -
    1巻3,080円 (税込)
    “子育て”とは“子どもが親を育てること”ともいえる。子どもと日々誠実にむきあうことにより,予想外の思わぬ自分に出会いながら,人はより内省的に己を見つめ成長させられていく。 わが国の乳幼児精神保健の旗手ともいえる著者は,フライバーグ,スターン,クラメールら先達の知見と自身の長年の臨床経験から,親世代の苦悩が子やその孫へ無意識のうちに持ち込まれてしまうという情緒の世代間伝達の概念を示し,その連関を絶ち切る必要性を述べてきた。 本書では,実際に乳幼児期~思春期の各段階で起こる問題を,母子の関係性の障害とし,その構造を「世代間伝達」の視点から捉えることで問題の理解と支援を説いていく。 加えて,虐待,自殺企画,子どもの死,生殖医療など現代を生きる母子を取り巻く新たな問題についても支援の方法が示されている。

    試し読み

    フォロー
  • 子どもから大人への発達精神医学 自閉症スペクトラム・ADHD・知的障害の基礎と実践
    3.0
    1巻3,080円 (税込)
    本書は,これまで約四半世紀にわたって発達障害を臨床の主たる対象としてきた筆者の実践の中から生み出された,発達精神医学の基礎と実践の書である。「基礎」といっても,教科書的な知識の羅列を避け,筆者が普段の臨床活動の中で考えてきたことのエッセンスを盛り込むよう留意した。……(「まえがき」より)

    試し読み

    フォロー
  • 子どもが楽しく元気になるためのADHD支援ガイドブック 親と教師が知っておきたい9つのヒント
    -
    注意欠如・多動症(ADHD)は世界中で最も一般的な子どもの発達障害。得られる科学的知見は多いものの,解説書は専門的に片寄り,身近に読める手引きとはなかなか出会えないでしょう。 本書は親や教師向けのQ&Aを中心に,シンプルでわかりやすく,周りの大人がADHDのある子どもとどう向き合えばよいのかを知ることができるガイドブックです。発達小児科医とADHDコーチによって書かれた最新の科学的知見,そして実践的なアドバイスは,医療従事者や子どもと関わる支援の専門家にとっても役立つヒントを授けてくれます。

    試し読み

    フォロー
  • 子ども虐待とトラウマケア 再トラウマ化を防ぐトラウマインフォームドケア
    5.0
    児童相談所における虐待相談対応件数が激増している昨今,医療や福祉をはじめとするあらゆる支援の現場には,逆境的環境で育ち,こころにケガをしている子どもがさまざまな支援ニーズを抱えて登場する。 こうした子どもたちへの治療や支援を考える際には,まず,彼らがこころにケガ(トラウマ)をしているということを念頭に置いて対応すること(トラウマインフォームドケア)が何よりも求められる。 本書は,理論の核となるトラウマインフォームドケアの他,被虐待児に起こるPTSDの諸症状やアセスメントのポイント,重要な治療プログラムとしてのTF-CBT,アタッチメントや発達障害とトラウマとの関連,児童精神科臨床の実態など,多岐にわたる臨床実践的観点から構成されている。 長年,精神科臨床に携わってきた著者によって子ども虐待とトラウマケアに必要なさまざまな視点や対処法を示す,臨床家だけでなく保健・福祉・教育・司法といったあらゆる支援の現場の方の指針となる一冊。

    試し読み

    フォロー
  • 子どものための認知行動療法ワークブック 上手に考え,気分はスッキリ
    -
    心理の専門家のみならず、医療や教育(特別支援教育も含めて)福祉分野などで子どもに携わる専門家の方々、保護者の方々、そして何より困っている子どもたちへ送る、CBTワークブック。

    試し読み

    フォロー
  • 子どもを虐待から守る科学 アセスメントとケアのエビデンス
    4.0
    児童虐待に対応する支援者には,児童虐待との闘いに加えて自分自身との闘いが待っている。増加する通告件数,求められる迅速な対応,悲惨な結末の防止を願う期待の中で,正確なリスクアセスメントと効果的な介入・ケアを選択する/し続けるためには,勘に頼らず思い込みを排して,自らの実践のエビデンスを追求する必要がある。 児童虐待はどこまで研究されているか。児童虐待の基本データ,児童相談所をはじめとする機関の役割とそれを支える法制度,児童虐待のリスクファクターとリスクアセスメントをめぐる論争,段階に沿った効果的な介入,虐待が子どもの成長に及ぼす影響,児童福祉施設に入所した子どもへの効果的なケア。それぞれの検討を通して本書が提示するのは,データをもとに支援者が自らの実践の根拠を携えるための「児童虐待と闘う科学」である。

    試し読み

    フォロー
  • コンパッション・マインド・ワークブック あるがままの自分になるためのガイドブック
    -
    本書は,人生で何度も出くわす苦しくつらい局面をうまく乗り越えていけるように,自分と他者へのコンパッションを育てる方法について書かれたもので,コンパッション訓練の成果が十分得られるように8つのセクションから構成されています。 「セクションI」ではコンパッションが必要な理由を解説し,「セクションII」ではコンパッションを理解するために,人にコンパッションを向ける,人からのコンパッションに心を開いて受けとる,自分自身にコンパッションを向ける(セルフ・コンパッション)の,コンパッションの心を育てるときに大切な3つの「流れ」について説明します。 「セクションIII」では,さまざまなマインドフルネスの練習を通じて,注意と意識のスキルを高める方法を紹介し,「セクションIV」では,「コンパッションに満ちた自己」などのエクササイズについて学び,練習を重ねることで,自分なりのやりかたで苦痛をうまく乗り越えられるようになります。 「セクションV」では,セクションIVで学んだ3つのコンパッションを育て,その力を強化するための方法を,「セクションVI」ではコンパッション・マインドをどう表現し,どう向けていくのかを学びます。 「セクションVII」では,ふだんの生活のなかでコンパッション・マインドのスキルをどのよう活用し,身に着けたコンパッションをもち続ける方法について「セクションVIII」で学びます。

    試し読み

    フォロー
  • コーピングのやさしい教科書
    4.2
    一生使える・スラスラわかるストレスと対処法の楽しい教科書! ふつうに生活していてもストレスは避けられません。ストレスをためて心と体の不調にはまりこむまえに,ストレスへの意図的な対処=コーピングのレパートリーを増やして自分を助けてください。ストレスのしくみを知って要点を身につければ,コーピングはもっと効果的に,もっと楽しい習慣になります。ストレスとコーピングのメカニズムから「最強のコーピング」マインドフルネス,ストレス反応に深くかかわる「スキーマ」まで,ストレス心理学と心理療法のポイントをやさしく解説したこの教科書を,ひとりで・みんなで使って使って使い倒してください。

    試し読み

    フォロー
  • サイコドラマをはじめよう 人生を豊かにする増野式サイコドラマ
    NEW
    -
    「サイコドラマ」は人を活かす! 人は誰もが幸せになる力を持っているものであるが、多くの人がそれが何なのかわからず、また、歳をとるごとに社会的・心理的役割にがんじがらめになっていくのではないだろうか。幸せになる力とは「自発性」であり、人が属している「集団」でそれは育まれていく。 ただ、その集団は安心できるものではなければならず、その経験が保障されているわけではない。そこで「サイコドラマ」の登場である。「サイコドラマ」を通じて役割を固定することなく、さまざまな役割を体験してみることで新たな発見があるはずだ。 本書では、「サイコドラマ」の具体的な実施方法はもちろん、簡単な用語解説も付している。人間関係に悩んでいる方やサイコドラマを知らない方、また実施するのに躊躇している方にも、自分の置かれている状況に応じて読み進められるようになっているので、気軽に手に取っていただきたい。

    試し読み

    フォロー
  • サイコロジカル・ファーストエイド ジョンズホプキンス・ガイド
    4.0
    身体的外傷,重大な事件,災害には心理的苦痛がほぼ必ず伴う。そのため,急性期のこころのケアは,身体的な応急処置と同じように不可欠な要素と言える。 心理的応急処置(Psychological First Aid : PFA)は,急性ストレスやトラウマの影響を緩和し,危機にある人が逆境に効果的に対処できるように支援するためのものであり,天災,人災を問わず,さまざまな緊急事態に適用される。 本書は,ラポール形成,アセスメント,トリアージ,苦痛軽減,フォローアップという中核的要素から成るRAPID PFAモデルの実践ガイドである。このシンプルな介入プロセスから構成されるモデルは,担い手を心理士や医師に限定せず,看護師,警察官,救命救急士など広い領域で役立てられる。 また,本書は,前半にPFAの概念,トラウマ体験や災害がもたらす心理的影響などの基礎的な内容を含み,後半ではRAPID PFAにおける各フェーズの理想的な対応とよくある失敗を例示しつつ,実践に直結する内容を解説する2部構成となっており,メンタルヘルスケアを包括的に学べる書でもある。

    試し読み

    フォロー
  • 思春期・青年期トラブル対応ワークブック
    5.0
    発達障害・愛着障害・被虐待経験など,さまざまな理由で配慮が必要な人のトラブルにどう対処したらよいのか。 支援対象者とその支援者を,長きにわたり支援してきたトラブル対応の実務家である著者より,さまざまなトラブルへの対応を,紙上ワークショップ形式で学べる1冊です。 第I部「考え方編」では,練習をとおしてトラブルに関する考え方を,第II部「手続編」では,支援手続に関する基本事項と留意事項を示し,その後に,想定されるトラブルへの対処法,実際場面での支援の組み立て方が学べます。「約束」「言い聞かせ」「叱責」「愛着」「虚言」「暴言」「家庭内暴力」「いじめと非行」「性的逸脱行動」「LGBT」,実際の支援場面でつかえるコツと工夫が,ここにあります。第III部「実習編」では,学んだことを整理してください。本文中の各見出しには記号が付されています。迷ったり,振り返って確認したいときには,知りたい箇所がすぐに見つけられます。「読んでわかる,知ってできる」配慮が必要な人へのさまざまなトラブルに対処する“虎の巻”。

    試し読み

    フォロー
  • 思春期の心の臨床[第三版] 日常診療における精神療法
    -
    著者は,時代とともに変容する家族,学校,社会を視野に入れながら,時を経ても変わらざる子どもや若者の心性に寄り添ってきた。本書には「思春期臨床は,クライエントの現実の〈人生の質・生活の質〉を向上させるものでなければならない」との思いが貫かれ,児童・思春期臨床四十余年の臨床経験が凝縮されている。  今回の第三版では,従来の章の加筆修正に加えて,発達障害やトラウマ,チーム・アプローチや薬物療法などの10章を新たに追加,大幅な改訂増補となった。クライエント一人ひとりの個別性を尊重し,次につなげる道筋が見えてくる,心理療法面接に関する臨床的知見の宝庫といえよう。

    試し読み

    フォロー
  • 「死にたい」気持ちに寄り添う まずやるべきことしてはいけないこと
    4.0
    身近な人に「死にたい」と言われたら、どうしたらいいかわからなくなってしまうのではないだろうか。しかし、「死にたい」気持ちというのは、誰もがもつ可能性があり決して「特別なこと」ではない。この気持ちとセットになっているのが「うつ状態」である。この状態を正しく理解し、どう対処すればよいのか、本書では現実に沿った形でできるだけ詳しく解説していく。

    試し読み

    フォロー
  • 周産期メンタルヘルスにおけるボンディング障害 日本語版スタッフォード面接を用いた新しいアプローチ
    -
    ボンディング(bonding)とは,「母親のわが子に対する情緒的な絆」のことであり,「ボンディング障害」は,不適切な養育のリスクとなり得る臨床的問題を抱えた,精神疾患を超えて広く妊産婦と子どもの育ちに関わる重要な概念である。  今回本邦初の出版となる,「日本語版スタッフォード面接」は,妊婦と胎児の、そして産後の母親と赤ちゃんのさまざまな問題に特化した効果的な臨床評価面接である。この面接結果に基づいた妊産婦へのケアは,母子とその家族のメンタルヘルスにより有効に働き,長期的な子どものウェルビーイングの向上につながる。本書では,この面接を用いた事例を取り上げ詳細に解説しており,この面接法の理解に役立つ。また,その他の事例も通して,ボンディング障害を含めた周産期精神医学を包括的に学習できる。精神科医,産婦人科医,小児科医,助産師,看護師,保健師,公認心理師,臨床心理士,社会福祉士など幅広い専門家にとって,周産期メンタルヘルスの全貌を理解するための有効な知見を与えるものである。

    試し読み

    フォロー
  • 職場にコンパッションを目覚めさせる 人と組織を高める静穏なパワー
    -
    職場でコンパッション(思いやり)を広めよう!コンパッションの溢れる会社では、働く人皆がやりがいを見つけることができ、全体として組織の業績も伸びるという好循環が生まれていく。本書ではその方法を解説する。

    試し読み

    フォロー
  • 新装版 ことばと行動 言語の基礎から臨床まで
    -
    行動分析学と言語の発達を知る上で必須の一冊が待望の復刊! 本書は,行動分析学という共通の枠組みの中で,理論,基礎,言語臨床への応用までを論じており,関連する学問領域の研究成果も検討し,それらを分析した上で,行動分析学の観点からの展望やデータを提示している。さらに臨床支援の具体的な技法や実践例(発達臨床における言語の早期療育,学校教育の中での言語指導,問題行動解決のための言語支援技法,脳障害のある人への言語療法における支援技法など)を示すことで,言語聴覚士,臨床心理士,公認心理師だけでなく,教育現場や福祉施設などのヒューマンサービスの現場にいるあらゆる人に役立つ内容となっている。 原書刊行後20年間の行動分析学の進展もわかる書きおろし解説「『ことばと行動』のブレイクスルー」も収録した充実の新装版。

    試し読み

    フォロー
  • 新装版 バウムテスト活用マニュアル 精神症状と問題行動の評価
    -
    バウムテストは日々進化している。テストをとるのは簡単だが、バウムに現れたサインの意味をどう解釈をしていけばいいのか。誰しもがぶち当たる壁である。バウムテストを行ったからといって、すぐにクライエントのすべてを理解することはできないが、主観で判断するよりも、まずは本書で数多くのバウムに当たり、絵からどのようなサインをとることができるのかを読み解いていこう。 解釈をするのには、サインを拾う側の力量も関わる。しかしバウムテストを系統立てて読み解いていくことで、分析できることはたくさんある。また、クライエントとの言葉のやり取りだけでは得られなかった情報も見えてくるだろう。 本書の初版は2002年であるが、そのあとの訳者の著作、他書の翻訳を通し、ぼやけていた描画の印象がだんだんと明瞭になりつつある。バウムテストへの理解が深まることで、臨床の役に立つ機会がさらに増えるはずだ。

    試し読み

    フォロー
  • 新装版 ミルトン・エリクソンの催眠療法入門
    3.0
    20世紀最大の心理療法家ミルトン・エリクソン――催眠療法とともにその名を知られるエリクソンだが,古典的催眠のイメージを払拭する彼の新しい催眠療法はこれまで十分に解析・解説されずにいた。エリクソンから直接指導を受けた数少ない心理療法家オハンロンによる解決志向催眠療法ワークショップを採録した本書は,クライエントとの治療的コミュニケーションの方法,クライエントの可能性を誘い出し強調する技法を,実技や事例を通して解説し,エリクソン催眠の革新性を実証的に明らかにしていく。かつて特別な才能に恵まれた者だけに許される「名人芸」とされてきたミルトン・エリクソンの治療技法は,オハンロンのステップ・バイ・ステップの解説を経て,すべての心理臨床家の手に届く解決志向催眠療法として生まれ変わる。クライエントを尊重し,変化への可能性を開き,解決を導く体験を喚起する解決志向催眠療法は,心理療法や学派の別を問わず,すべての心理療法に共通するエッセンスの結晶である。 オハンロンのワークショップに参加しているような臨場感のなか,心理療法の技法をブラッシュアップして,クライエントのニーズに応える臨床実践のスキルを身につけるための「催眠臨床エッセンシャルガイド」。

    試し読み

    フォロー
  • 新訂増補 子どもと大人の心の架け橋 心理療法の原則と過程
    -
    本書は,子どもの心理的援助を構造的に理論から実践まで論じた重要論文「子どもの精神療法における治療的な展開」を含む,著者の臨床の原点ともいうべき著作であり,ごく初歩的な面接の基本が平易に書かれているように見える。しかし,実践を積んだ臨床家であるならば,ここに書かれている基本の「徹底」こそが,あらゆる臨床課題の最大の骨子であることに気づくだろう。 今回改訂にあたって,大正大学における「最終講義」を新たに収録した。

    試し読み

    フォロー
  • 新訂増補 子どもの心に出会うとき 心理臨床の背景と技法
    5.0
    出会いの大切さとは,「治療者がクライエントを瞬時に観察し,クライエントの何気ない言葉やささやかな思い出,そして微かな興味や関心などの素材をもとに,その瞬間に,クライエントの体験してきたことやそれに伴う思いを考え抜くこと」(著者識す)。  村瀬嘉代子の「心理臨床」は,我が国の臨床心理学において他に比較しがたい重さを持っている。本書には,心理臨床の技術的側面を考える優れた論考を収録した。  卓抜な着想,迸るような臨床センスの煌めきが溢れ,このうえもなく現実的な臨床的治験が全編に亘ってちりばめられており,本書の各論考からは,仕事を通してよく生きることと学ぶこととは不可分であることが伝わってくる。すべてのセラピスト,心理援助者に読んでほしい本である。

    試し読み

    フォロー
  • 新訂増補 精神療法の第一歩
    -
    「精神療法とは何か」,「治療者の基本的態度」,「面接過程での着眼点」,「初心の治療者の抱くいくつかの疑問をめぐって」の各章は初版そのままに,本書では新たに現在の著者の思考が「補注」「付章」としてつけ加えられている。  本書は精神療法家を志す人のまぎれもない「第一歩」となるとともに,これまで著者の著作に慣れ親しんできた読者には,著者の思考の源流を辿るように読まれるだろう。

    試し読み

    フォロー
  • 新訂増補 パーソナリティ障害の精神分析的アプローチ 病理の理解と分析的対応の実際
    -
    パーソナリティ障害は,自傷,多量服薬,性的奔逸,過食,ひきこもりといった病的行為が前面に現れ,“悩む”から“行為をする”病態へと変遷している。そして苦痛な感情や困難な葛藤を抱え対処するのが当事者のみならず関係者や治療者でもある点に,パーソナリティ障害の難しさがある。したがって,症状や病的行為という目先の問題の緩和をもって良しとするのは早計であり,その意味でこそ,“エビデンスベースト”の名のもとにある安易な治療実践にはない,病者のこころに真摯に働きかける精神分析的心理療法が求められる。 本書は,パーソナリティ障害への精神分析的心理療法という,病者のこころの本質を知り,その本質に働きかけていく治療手技の実際を提示することを試みる。さらに,そのために求められる理論や鑑別,治療手技が活きるための協働態勢や環境の準備についても提示している。 今日の心理臨床や援助活動の場面で,人々がもっともこころを砕いているこころの病がパーソナリティ障害ではないだろうか。好評で版を重ねた初版に新たに3編の論考を加え,全編にわたって再検討がなされた。「パーソナリティ障害」という病名で表現される臨床病態の困難さに真摯に向き合う臨床家にとって,本書が一助となることを願う。

    試し読み

    フォロー
  • 新訂 統合失調症とのつきあい方 対人援助職の仕事術
    3.0
    1巻2,640円 (税込)
    本書は,『統合失調症者とのつきあい方』(二〇〇四)に大幅な修正と書き下ろしを加えた増補新訂版である。臨床現場の担当者には高度なカウンセリング能力と冷静なマネジメント力,病院や施設そして民生委員等との柔軟な連携力を持つことが要求される。クライエントとのつきあい方から,薬物療法の基礎知識,ブリーフセラピーや生活臨床,そして著者の援助活動で最も役に立っているシステムズアプローチについてもふれ,アウトリーチ,など対人援助職の仕事術をわかりやすく述べている。巻末には現場の人々のニーズに応えるための三〇問三〇答のQ&Aを収載した。  医師,臨床心理士,看護師,精神保健福祉士,作業療法士など,心の臨床に携わるすべての専門職に。

    試し読み

    フォロー
  • 心的交流の起こる場所 心理療法における行き詰まりと治療機序をめぐって
    -
    著者は本書において,精神分析の最新の研究成果を臨床場面に実践応用するための技術論を展開する。壮大な仮説と検証のプロセスを辿ることにより,あらゆる心理療法に通底する「治療原理」へと接近することを目指した試みである。  「臨床家であること」とはどのようなことであるのか? 面接過程における「行き詰まり」と「治療機序」をめぐる思索,心理療法が有効にはたらく場とは? 一貫して臨床実践的に思考する姿勢によって,心理臨床家がその力を最大限に発揮するための技法的工夫が多くの事例を通して詳細に述べられている。

    試し読み

    フォロー
  • 新版 症例でたどる子どもの心理療法 情緒的通いあいを求めて
    -
    長期におよぶ,ある少年との心理療法のプロセスを治療者とクライエントの心の通いあいを軸にたどった本書初版は,幾度か版を重ねてきたが,今回大幅な修正と新たな論考を加えて増補改訂版を刊行することになった。  子どもの心理療法において,セラピストは,何を考え,どんなことを感じるのだろうか。クライアントに対する基本的態度とはどういうものなのか。また,言葉による表現力を持たない子どもとのかかわりあいにおいては,言葉を越えて感じられる交流が大きな意味を持ち,その実践はどのようなものか。  精神分析的心理療法を治療基盤とする著者は,アンナ・フロイト,クライン,スターン,ウィニコット,ストロロウらの理論と技法を援用しつつ,日常臨床における具体的な知見,見立てと初回面接,言葉の使い方,身体接触,治療の終わり,そしてクライアント・セラピスト間に展開する転移・逆転移などの臨床治験を間主観的な観点からわかりやすく解説している。精神分析的心理療法における治療構造の理解と子どものセラピーの基本を身につけるための,懇切丁寧な臨床指導書である。

    試し読み

    フォロー
  • 新版 大学生のこころのケア・ガイドブック 精神科と学生相談からの17章
    -
    悩める大学生のこころ模様に、ベテラン精神科医がぐぐっと斬り込む! LGBT,留学生,障害学生支援,そして大学生活の定番テーマ(授業,サークル,奨学金・アルバイト,留年・休学,運転免許,ハラスメント,カルト,就職活動)を論じた「大学生も楽じゃない」など,新たに4章を追加+再編した2007年刊行初版の大幅改訂増補版。専門家も教職員も,保護者も学生本人も,気軽に読めて納得できる「大学生メンタルヘルスケア必携ガイド」。

    試し読み

    フォロー
  • 新版 よくわかる!  短期療法ガイドブック
    3.0
    短期療法は専門家中心的解釈を優先しない,クライエント・ファーストの心理療法です。 本書で著者らは,悪循環を切る「MRIアプローチ」と良循環を拡張する「ソリューション・フォーカスド・アプローチ」の短期療法の二つの,いいところを統合した「表裏のアプローチ」を提唱しています。 自殺企図,パニック障害,気分変調性障害,摂食障害,脱毛に悩む青年や不登校,家庭内暴力など,豊富な事例を挙げ,「ミラクル・クエスチョン」や「言葉の使い方」「ユーモア」「リフレーミング」「逆説介入」「課題の提示法」など,セラピーに用いられるさまざまなコミュニケーション・テクニックを紹介し,短期療法をわかりやすく解説します。 新版では,近年の展開である,悲嘆やPTSD様反応に対する短期療法に基づく,ステップ(1)(ノーマライズ),ステップ(2)(do more & コンプリメント),ステップ(3)(リフレーミング & パラドックス介入)のスリー・ステップス・モデルを紹介します。 このガイドブックで,短期療法がクライエント・ファーストのやさしいセラピーであることを学んでください。

    試し読み

    フォロー
  • 心理職のためのエビデンス・ベイスト・プラクティス入門 エビデンスを「まなぶ」「つくる」「つかう」
    5.0
    「エビデンスで人の心はわからない?」「統計的エビデンスは少数者を切り捨てる?」「エビデンスで治療は画一化する?」――エビデンスをめぐる誤解と迷信を、これ一冊で一挙解決!「そのセラピーが効く理由」をクライエント=患者に説明しながら心理臨床を実践するための、エビデンス活用ポケットガイド。

    試し読み

    フォロー
  • 心理職のための産業保健入門
    -
    「産業・組織領域」での心理支援を始める際に抱く疑問やおさえておきたい基礎知識について,現役で活躍する産業保健スタッフ(産業医,保健師,臨床心理士,公認心理師,精神保健福祉士)と産業保健に精通する社会保険労務士が,その豊富な経験をもとに解説&アドバイス。 「産業保健」が気になるあなたをいざなう産業保健入門ガイド!

    試し読み

    フォロー
  • 心理療法家の気づきと想像 生活を視野に入れた心理臨床
    -
    「心理的援助とは、他者の生きる上での痛みや苦しみがあることによって、必要とされている……」(本書より)。 こころがかかわる課題は、社会の変容を反映してますます多様化、複雑な問題を引き起こしている。心理援助職の仕事の重要性が高まりつつある現在、セラピストにはバランス感覚を持った対処能力が要請されているといえよう。 本書においては、臨床家としての著者の「プロフェッショナル論」が全編に亘って展開される。村瀬の方法は、臨床現場の事実から帰納法的に導き出され形成されたものであり、このうえもなく現実的、実践的に洗練されたものである。それが「統合的心理療法」であり、クライエントと援助者を繋ぐ、クライエントの内的現実と外的現実を繋ぐ、またさまざまな理論と技法をクライエントの状態に応じて活かす意味での統合、といった多面的な内容を含んでいる。 収載された著者最新の論考を読むことで、心理療法面接の理論と技術、原則と治療のプロセスを学ぶうえでの多くの有益な知見が得られるであろう。

    試し読み

    フォロー
  • 心理療法の基本[完全版] 日常臨床のための提言
    -
    「本書には,読んではっと気づくという即効性もあるが,時間の中で熟成し自分がいくらか変わるという遅効性もある」(青木) 「心理療法に「天性」などということは殆ど関係なく、この道を志し、歩み入ったならば、自分の中の知見(これはただの暗記でなく、自分の経験と知識に照合し、自分の中を潜らせて、自分のものとして納得し、使いこなせるものになっている)を豊かにするべく不断に努め、安易に自分の生の感情に自分を委ねるのではなく、考える、その結果生じる感情を大切にする、という態度を磨いていくことが求められていると思われるのです。」(村瀬) 初級者からベテランまで,治療者のセンス・資質・心理療法に求められる基本的条件を二人の卓越した臨床家が論じる。「村瀬嘉代子の心理療法」を読み解くための最適な副読本であり,心理療法家をめざすすべての人に。

    試し読み

    フォロー
  • 心理臨床における実践的アセスメント 事例で学ぶ見立てとかかわり
    -
    本書では,臨床アセスメントの多層的な構造を解説し,現場での活用の仕方を説く。 クライエントに寄り添う著者のアプローチはきわめて現実的である。豊かな経験に裏打ちされた詳細な事例を多く収録。少年非行,家族紛争に関わる家裁調査官の経験と外来心理相談室での幅広いカウンセリング経験から,家族関係の見立て,事実に基づくアセスメント,セラピスト-クライエント関係の評価など,実際ケースの局面で心理臨床家が何を考え,判断しているのかをわかりやすく述べる。 読者は,心理支援における技能と見立ての力を間違いなく向上させられるだろう。初学者から中級者まで心の対人支援に携わる人々のための臨床アセスメント入門。

    試し読み

    フォロー
  • CRA 薬物・アルコール依存へのコミュニティ強化アプローチ
    -
    コミュニティ強化アプローチ(CRA)は,B.F.スキナー(B.F.Skinner,1938)による,オペラント条件づけに基づく,行動療法によるアメリカ発祥の治療プログラムである。アルコールやドラッグといった物質使用は,その行動に対する強化があることの顕れであると考えられている。CRAは,物質使用よりも報酬の大きな,新しいライフスタイルを発見することを目指している。(本書,序文より)  近年,依存症者家族の支援プログラムとして急激に現場に浸透しているCRAFT(Community Reinforcement and Family Training)は,まさに家族を介した間接的CRAである。CRAFTの効果的実践のためには,CRAへの正しい理解が必要である。本書はその入門書として最適な実践的ワークブックである。  本書で提示される治療モデルは,明確な治療哲学に基づいた画期的なプログラムである。読者がすぐに活用可能な多くの書き込み式の[付録]も収録されている。依存症臨床の最前線で働く援助者にとって,きわめて実践的有用なテキストといえよう。

    試し読み

    フォロー
  • CPC-CBT 親子複合型認知行動療法セラピストガイド 身体的虐待リスクのある子どもと家族をエンパワーする
    -
    子どもを体罰で抑え込もうとする親と、トラウマ受傷と行動悪化を加速させてゆく子どもたち……すれちがう親子の「養育の悪循環」は、誰も望まなかったはずの虐待という結末を招きかねない。 セッションの実践経験と研究のエビデンスから編み出された全16-20セッション「親子複合型認知行動療法(CPC-CBT)」は、構造化されたセッションメニュー(トラウマケア、体罰の心理教育、加害責任の明確化、怒りのマネジメント法、適切なペアレンティングスキル)、臨床家の言葉の例示、想定問答集、実用的な資料集をガイドに、親子が「共に学んで一緒に変わる」ゴールを一歩ずつ目指してゆく。 トラウマフォーカスト認知行動療法(TF-CBT)とも理念を共有する、親子の情緒的コミュニケーションを回復して虐待の再発を予防するための臨床実践ガイド。

    試し読み

    フォロー
  • ジェネラリストとしての心理臨床家 クライエントと大切な事実をどう分かち合うか?
    -
    人の自尊心を大切にしつつも、その生き方にかかわる心理臨床とは、人の内面、時に秘匿性に触れざるを得ないこともある。さらに近年はさまざまな要因が輻輳して生じている困難な心理的問題が多く、生物・心理・社会モデルを基本にしたアプローチが求められる。  本書は、現実原則に基づいた支援者としての自覚と責任、社会の変容を受けて全体状況と焦点を同時に的確に捉えて支援するための理論や技法の適用の仕方、バランス感覚ある心理支援者の姿勢について解りやすく述べている。巻末には【付】として、ついに実現した国家資格としての「公認心理師法の成立の経緯と今後の課題」についての論考を収録した。

    試し読み

    フォロー
  • 自殺学入門 幸せな生と死とは何か
    4.3
    自殺という現象については,古代の哲学者から現代の精神科医や心理学者まで,多くの人が考えを述べているが,いまだに分からないこともたくさん残されている。 本書ではそれら先人の理論や考え方をふまえながら,著者独自の視点で自殺という現象を捉え,今現在分かっていることを平易に解説している。 今までヒューマニティの視点から語られることが多かった自殺や自殺予防について,科学的な知見をもとに宗教・文化的な背景も交えて考察し,自殺のメカニズムや危機介入の実際が述べられ,また,自殺予防の経済的価値やSNSなどの現代的なメディアの功罪から,幸福な人生についての考え方まで,今までの成書にはないトピックにも丁寧に触れられている。 自殺や自殺予防に関心のある読者だけでなく,幸福な生と死について考えるあらゆる年代の人にとって最適の自殺学ガイドブック!

    試し読み

    フォロー
  • 自殺の危険(第3版) 臨床的評価と危機介入
    -
    現在,世界中で毎年100万人が自殺により生命を失っている。  自殺の危険を評価するための正確な知識と自殺企図患者への面接技術の要諦を多くの症例を交えて解説した画期的な大著である本書は,初版刊行以来わが国唯一のスタンダードとして多くの読者に受け入れられてきた。初版刊行時2万人ほどであったわが国の自殺者数はその後二十数年の間に年間3万人前後に達し,重大な社会問題として早急な対策が求められている。  今回二度目の改訂にあたり,9.11同時多発テロ,3.11東日本大震災以降,注目を集めるリジリエンス(回復力)や遺された家族へのポストベンションなど,最新の知見を書き下ろし内容を大幅に書き改めた結果,初版の約2.5倍のページ数に達することとなった。  本書はまさに自殺予防に関する臨床的知見の宝庫であり,専門的研究の決定版である。医学・心理学・看護等,すべての心の専門家,また,自殺の危険の高い人を理解しようという家族や周囲の人に多くの示唆を与えるであろう。

    試し読み

    フォロー
  • 自殺の危険(第4版) 臨床的評価と危機介入
    -
    自殺の危険を評価するための正確な知識と自殺企図患者への面接技術の要諦を多くの症例を交えて解説した画期的な大著である本書は,初版刊行以来わが国のスタンダードとして多くの読者に受け入れられてきた。「青木ケ原樹海における全生活史健忘の臨床的研究」に始まる著者の自殺関連の研究は,今回の[第4版]においてほぼ完結となる。  一時年間3万人を超えたわが国の自殺者数は,現在2万人台に減少した。しかし,大規模災害や新型コロナウイルス(COVID-19)感染を契機に子どもや女性の自殺者の増加が顕著となり,社会的弱者に広がる重大な社会問題として早急な対策が求められている。  今回三度目の改訂にあたり従来の既述にも必要な解説が加えられ,リジリエンス(回復力),リフレーム,CAMS(自殺の危険の協働的評価と管理),COVID-19,インターネット自殺など新知見も加筆されている。  著者は,精神科臨床,自殺予防,自衛隊のメンタルヘルス,大規模災害支援とさまざまな現場を経験してきた。本書はその著者による自殺予防に関する包括的な臨床書である。認知療法を基礎にした実践的心理療法の解説,自殺企図者との面接の進め方等,現場における臨床知見の宝庫であり,医学・心理学・看護等,すべての心の専門家,また,自殺の危険の高い人を理解しようという家族や周囲の人に多くの示唆を与えるであろう。

    試し読み

    フォロー
  • 自殺防止の手引き 誰もが自殺防止の強力な命の門番になるために
    -
    本書は,NPO法人メンタルケア協議会で自殺防止事業に取り組み,また精神科医として50年以上患者と向き合ってきた著者による「自殺防止活動のための手引き書」である。 第I部では,「自殺企図直前の状態に陥っていることを示すサイン」(BPSAS)の具体例を示しつつ,BPSASに陥っている人に見られる特徴,またそこに至る三つのプロセス――「悪循環・発展」「精神状態の揺らぎ」「精神病性の症状」――について解説し,自殺企図に至るプロセスの全体像を概観していく。 第II部では,誰もが強力な“ゲートキーパー”(自殺の危険を示すサインに気づき,適切な対応を図ることができる人)になるためにどのように行動すれば良いかを,「対応の工夫」「自殺リスクアセスメント」「ゲートキーパーとしての動き方,支援機関の利用の仕方」の三つのテーマに分けて提案する。 年間約300人もの自殺未遂者・自殺ハイリスク者の支援事業に携わってきた著者の豊富な知見を1冊にまとめたこの「手引き書」は,“ゲートキーパー”として自殺防止に取り組むすべての人のバイブルである。

    試し読み

    フォロー
  • 自尊心の育て方 あなたの生き方を変えるための,認知療法的戦略
    -
    自尊心の本質は,自己へのコンパッション(同情)である,肯定的な自尊心は,健康なパーソナリティの核である。 本書は,「自尊心」についての臨床的知見の宝庫であり,読者は,当事者,セラピストいずれの立場からも本書を読むことで,CBT(認知行動療法)による心理面接技術を身に付けると同時に,自らの対人スキルを促進することができる。今回の大幅改訂(第4版)にあたって,自尊感情だけでなく,近年注目を集める「セルフコンパッション」についても詳しい考察がなされている。 「自尊感情」を維持し,育てるための基本図書として全米で80万部を売り上げたベストセラー!

    試し読み

    フォロー

最近チェックした本