BL - 早瀬亮 - シャレード文庫作品一覧

  • 雨の日に、
    3.3
    黒滝棗は学費も生活費もバイトで賄っている苦学生。ある雨の日、棗は女子大生たちの怒りを買っていた園児の翼を助ける。するとその後、棗はなぜかバイトをクビになってしまう。聞けば彼らは学生社長・日比野とその取り巻きらしい。奴らの差し金かと萎れた棗がささやかな癒しを求め翼のいる公園を訪れると、そこには無精ひげにキャップ姿の田坂貴仁と名乗る男が。同じ苦学生だという田坂に励まされ次第に心引かれていく棗。アパート倒壊をきっかけに始めた同居も、一組きりの布団の中ちょっと乳首にいたずらをされるくらいで、仲良く暮らせていたはずなのに、貴仁の正体は――。
  • 叔父さんといっしょ
    4.0
    家族を亡くした高校生の光輝は、小説家の叔父・和成のもとに身を寄せるべく家を訪ねる。だが十数年前に会ったきりの甥だと気づかない和成に名前を告げるタイミングを失った光輝は、なじみのデートクラブの新入り男娼と勘違いされ、激しく抱かれてしまい…。事実を知り呆然とする和成に、光輝はすべてを水に流そうと告げ、ギクシャクした思いを抱えながら二人は同居生活を始める。だが二度と自分に触れようとしない和成への思いは次第に複雑なものに変わりはじめる。作品を書き上げ家を空けたまま戻らない和成に、寂しさを募らせた光輝はある行動に出てしまうが…。年の差カップルのすれ違いラブ。

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  • お掃除します! ~愛のレールはどこまでも~
    3.0
    「ニシムラ」は陽介が祖父から引き継いだ小さな清掃会社。彼女もなく、パートのおばちゃんたちに囲まれ、会社と裏手の自宅を往復するというちょっと物足りない毎日を送っていた陽平のもとに突如現れたのは、金髪ピアスに無愛想という今どきを絵に描いたような大学生・寛之。しかも美形で社長令息ゆえ男も女も入れ食い状態で金は使い放題という、庶民の陽平には不可解すぎる存在。しかし祖父の意向には逆らえず、寛之を家に住まわせ、仕事から生活全般までなにくれとなく面倒をみていたのだが…

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  • お墓日和、恋日和
    3.0
    地方の石材店で墓石のデザインをしている大和。仕事に誇りが持てず、彼女もできず腐っていた時に出会ったのが、一級建築士の佐伯。顔よし、スタイルよし、センスよしな上、憧れの職業についている佐伯に大和はライバル心さえわかない。そんな大和をなぜか佐伯は堂々と押し倒してきて、以来会うたびに貞操の危機が!地縁血縁の濃い地方都市を舞台に、家のしがらみに縛られながらも健気に恋を育む男二人の恋の行く末は!?

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  • 恋しらずなチェリー
    3.0
    学生時代から男にもてまくり、近寄る奴はみんなゲイ、女たちには遠巻きにされ続け、二十代後半にしていまだ童貞の会社員・渋川。そんな渋川の前に、取引先の新担当として同じ大学出身の星野が現われる。渋川に告白してきた数多の男たちの中で唯一、真摯な態度をとって去っていった男――。目先の厄介払いに振り回される渋川は、頼もしさを増した星野には無防備で…。図らずも守り続けてきた「はじめて」は喪失するはずが捧げる羽目に!?
  • こねこねこね
    3.5
    つき合い出してからずっと幸せだったのに… ハンドクラフト――ハンクラの趣味が縁で、成見の唯一無二のパートナーとなった滝本。ところが、そんな滝本に思いもかけない伏兵が! キルト小山、ニット関、フェルト森永。男女混成の成見のハンクラ仲間が、成見の部屋に上がりこみ、成見の手料理を食べ、成見のために買ったお土産を横から食らい、滝本専用の特等席を奪ってゆく…! しかも必死で苛立ちを隠す滝本の努力と裏腹に、肝心の成見はだんだん滝本と距離を取るように…!? 『ザクザクザク』続編!
  • ザクザクザク
    3.6
    手芸さえあれば幸せだと思っていたけれど…。 会社員の成見の秘密の特技は手芸に料理、家事全般。特に羊毛フェルトはプロ顔負けの腕前を誇るが、成見自身は手芸をする自分が恥ずかしく、家族以外には打ち明けられずにいた。ところがひょんなことから女性社員に絶大な人気を誇る同僚、滝本に手作りキーホルダーを見られてしまう。妙に関心を寄せてくる滝本に本当のことが言えず、手芸も持参の弁当も姉の手によるものだと嘘をついてしまう成見。滝本の中でどんどん上がる姉の評価に感じるこの切なさ。それは、かつてあまりにも辛い経験で終わった恋の感覚に似すぎていて…。
  • 好きだと言ってもいいですか?
    3.5
    繊細な容姿とおとなしい性格につけ込まれ、酔客に絡まれていたところを端麗な紳士に助けられた翻訳家の奏。男の細やかな気配りにいつになく楽しい時間を過ごし、気づけばホテルのベッドの上…。戸惑いつつもきざした本能に従い、恥じらいながらも大胆に身体を開くが、別れ際に自分が男娼と間違われていたと気づいてしまう。しかし男に再会したい一心から、正体を明かさず逢瀬を重ね、「薄水さん」という呼び名をつけた彼の欲望を迎え入れる奏。そんな状況に追い打ちをかけるように、薄水が奏を友人にも紹介したいと言い出して――

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  • 手をのばせばそこに【特別版】
    3.8
    好きにしていいって、冬は言っただろ? 昼は駄菓子店の店番、夜は男娼として暮らす冬。それは他人と関わらず、頼らず生きるため、糧を得るためだけに選んだ生き方。そんな冬の隣家に熊のような大男・神崎が引っ越してくる。昼間から店に入り浸り職業すら不明の男はしかし、人好きする性格でたちまち小さな町の人気者に。冬の作る心の壁もなんなく乗り越え、入り込んでくる神崎。しかし冬が売りをしていると知るや、神崎は自分が冬を買うと言い出す。同性経験はないはずの神崎だが、売りの客にはない思いやりと激しさに気持ちは揺れて――。 紙書籍発売時、フェア用に書き下ろされたSSを完全収録した電子限定特別版!
  • ふんわりフラワー
    3.0
    苦しくって、切なくって、けれど、こんなにも幸せだ たった一人でバルーンショップを経営する尚人。営業に行き詰まったとき、華道家元の御曹司でフラワーアーティストの苅谷と出会い…… バルーンへの一途な愛から家業を継ぎ、店を一人で切り盛りする尚人。しかし得意先の結婚式場・祥鳳殿のリニューアルプレゼンでは新支配人の原田に何かと難癖をつけられ、店では主婦バイトが万引き騒ぎ。幼馴染の学生バイト・琲音も実習で戦線離脱と問題山積み。そんなとき偶然出会ったのがフラワーアーティストの苅谷だった。有名流派家元の御曹司で、自身も渡欧し実績も確かな「華道の貴公子」が、こんな地方都市になぜ…? 健気に働きながらも心細さでいっぱいだった尚人に、苅谷の慰めはあたたかくて……

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