小説・文芸 - ゴマブックス - 株式会社オーウィン作品一覧

  • あやかしの國
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    日本には妖怪がいる。古くから深い森や山、人の力の及ばない自然や理解し難い現象を人々は畏怖し、妖怪の存在を信じてきた。時に恐ろしく、時にユーモラスに語られるそれらと共にこの地に暮らしてきたのである。 奈良時代に書かれた書物では妖怪という言葉は、人知を超えた怪奇現象そのものを表していた。その後、それらは姿形を持ち、長く生きた動物や古い道具が変化したものが加わってゆく。後者は九十九神とも呼ばれ自然崇拝、精霊崇拝といった日本人の精神や信仰の原点と重なるようにも思える。だからこそ日本人にとって妖怪は身近な存在であり続けているのだろう。 また今も妖怪を愛する多くの専門家たちがその姿を伝えている。古くは「鳥山石燕」(1712年~1788年)などが多くの妖怪画を残しているが、現代においては特に「水木しげる」の描く妖怪画が、誰もが知る妖怪の姿であろう。それ以外にも様々な小説、映像作品で妖怪は描かれ続けている。 そして、口伝で伝えられていた各地の伝承を消えてゆく前に、記録として残そうとしたのが民族学者「柳田國男」であった。本書では彼の記した「妖怪談義」に記された妖怪を中心に、江戸時代以降の古い文献や巨匠「水木しげる」によって記された妖怪たちを厳選して紹介していく。近年の映像作品におけるそれぞれの妖怪たちの活躍も紹介するので併せて楽しんでいただけたら嬉しい。
  • 奇人たちの黄昏れ ~都会の隅の見聞録~
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    「満員電車の中で身体をくねらせている男。片手をつり革にかけて空いた手で何やら股間のあたりをもぞもぞ・・!」「毎年夏になると出会う褐色の恋人。まるでストーカーのように姿を現す彼女とは?」 コンビニで、牛丼屋で、ファミレスで、公園で、街角で…等々、日々出くわす様々な場面を痛快に描写。 小説『夕焼けとにょろり』『バタフライダンスにSAYONARA』等をリリースする寺澤晋吾(寺沢ごど)が、日常を独自の切り口で語り綴ったエッセイ集。 時に、あられもない妄想の域にまで飛躍するがそれでも根底にあるのは、真面目に生きているのに滑稽に見えてしまったり、真剣になればなるほどずっこけてしまうような人々を愛する作者の視線。 ほんのりと笑える一冊。

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  • 現代版 妖怪絵巻・あやかし図録
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    本書は既刊「あやかしの國」の改訂版である。しかし「ただの改訂版では面白くない」と、大幅に追加要素を加えた。まずは全妖怪の「描き起こしのイラスト」を追加した。これが「あやかし図録」のタイトルのゆえんである。妖怪の数も新たに増やした上で、時に恐ろしく、時にユーモラスな妖怪達の姿を独自の解釈も加えて全てイラストで紹介している。 また、妖怪といえば「水木しげる」なしでは語れないと、各妖怪の「ゲゲゲの鬼太郎」における活躍も新たに紹介している。独自の解釈も含め様々な妖怪像を楽しんでいただけると嬉しい。 -------------------------------------------------------- 日本には妖怪がいる。古くから深い森や山、人の力の及ばない自然や理解し難い現象を人々は畏怖し、妖怪の存在を信じてきた。時に恐ろしく、時にユーモラスに語られるそれらと共にこの地に暮らしてきたのである。 奈良時代に書かれた書物では妖怪という言葉は、人知を超えた怪奇現象そのものを表していた。その後、それらは姿形を持ち、長く生きた動物や古い道具が変化したものが加わってゆく。後者は付喪神つくもがみとも呼ばれ自然崇拝、精霊崇拝といった日本人の精神や信仰の原点と重なるようにも思える。だからこそ日本人にとって妖怪は身近な存在であり続けているのだろう。 また今も妖怪を愛する多くの専門家たちがその姿を伝えている。古くは「鳥山石燕」(1712年~1788年)などが多くの妖怪画を残しているが、現代においては特に「水木しげる」の描く妖怪画が、誰もが知る妖怪の姿であろう。それ以外にも様々な小説、映像作品で妖怪は描かれ続けている。 そして、口伝で伝えられていた各地の伝承を消えてゆく前に、記録として残そうとしたのが民族学者「柳田國男」であった。 既刊「あやかしの國」では彼の記した「妖怪談義」に記された妖怪を中心に、江戸時代以降の古い文献や巨匠「水木しげる」によって記された妖怪たちを紹介している。本書ではそれらに新たに多くの妖怪を加えた。それぞれの妖怪たちの本来の伝承、イラスト、近年の映像作品での活躍、さらに「ゲゲゲの鬼太郎」での活躍と様々な角度から妖怪を知ることができる補強版となっている。
  • 七日目の蝉
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    ミレニアムを迎えるすこし前の年、19歳の「きみ」と21歳になる「ぼく」は出会った。ふたりが恥じらいながら近づき、互いを求めあい、抱きしめあった時間は幸福そのものだった。永遠につづくように思えた。 しかし、突然きみは自殺してしまう――分厚い手紙を残して。そこに語られた衝撃的な体験と苦悩、知る由もなかった深い闇。物語はきみの死で終わらず、ぼくの日常は続いていく。 「きみ」の残してくれた甘く切ない思い出と救えなかった後悔、抱えるには重すぎる事実と向き合う「ぼく」。のどかな田舎の少女が闇から光を求めてきたはずの都会。そこは人のつながりさえもかき消してしまうような喧噪にあふれ、少女は心をすり減らしていった。 冒頭での蝉の童話と少女の姿が二重露光写真のように重なりあう、美しくも儚い恋愛小説。 ※本作品は2008年に、ぶんか社より電子出版されていたものを加筆訂正し再発売。 表紙絵・寺澤晋吾

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  • 生乾きの日々 ~迷走と平熱の狭間で~
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    小説『夕焼けとにょろり』『バタフライダンスにSAYONARA』等をリリースする寺澤晋吾(寺沢ごど)のエッセイ集第三弾!時系列的には第一弾『奇人たちの黄昏れ』第二弾『不器用な真実』以前のものも収録。カラス、蝉、100均、鈍行列車、コンビニ、高校の同級生・・・日常の何気ないできごとから広がっていく作者の想像(妄想?)の世界は、日本を飛び出してニューヨークでトロントで更なる境地へ。 海外でのおかしなエピソードから、環境問題や福島の風評被害を笑いを挟みつつ真面目に語る一節まで、副題の「迷走と平熱の狭間で」の通りあちらこちらへと良い意味で予想を裏切って広がる寺澤ワールドを堪能できる一冊。

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  • 不器用な真実 ~なんでこうなるかな日記~
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    小説『夕焼けとにょろり』『バタフライダンスにSAYONARA』等をリリースする寺澤晋吾(寺沢ごど)の、エッセイ集『奇人たちの黄昏れ』に続く第2弾! 前作で他人様を好き放題愚弄していた視線は、今作では自分自身に対して向けられ・・・ 「財布を紛失し、遺失物届けでの婦人警官との対話・・」「イモタイのこと・・」「ゴキブリのあだ名に関する考証・・」「SEIYU LOVE? なお話・・」「加湿器の過失・・」日々の些細な失敗談を妄想で増幅させた自虐ネタ満載! 体験したことのあるような「あるある感」に共感して、「そういう風に見るのか!」の意外性に思わず微笑んで、なぜか暖かい気持ちになったりしてしまったりもする一冊。

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  • 夕焼けとにょろり
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    突然、舌がしゃべりはじめた。 「にょろり」が彼の舌に寄生したのだった。 それは、どんなダサイ男も魅力的でモテモテにしてしまう性の魔物。 初体験 の苦い傷を心に抱える主人公「省吾」は、そのトラウマによる吃音にくわえデブで剛毛でニキビ面で、あげく酷いワキガの男だったが、「にょろり」の力によって生活は激変する。 話術のみならず容姿や体臭まで生まれ変わった彼は超モテ男に変身。 あらゆる年齢層の女性達(時に男性)を片っ端から口説き落としていく。 それは夢見ていた自分の姿だった。 ひたすら淫蕩生活にふける日々。 そんなある日、省吾の理想を具現化したような絶世の美女と出会い、恋人として付き合い始めるのだが・・・。 ※本作品は2008年に、ぶんか社より電子出版されていたものを加筆訂正し再発売。 表紙絵・寺澤晋吾

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