小説・文芸 - 時代小説文庫一覧
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3.7九代将軍家重の治世。親の代からの浪人・諫山左馬介は、馴染みの棟梁の紹介で割のいい仕事にありついた。雇い主は、江戸屈指の両替屋・分銅屋仁左衛門。夜逃げした貸し方の店の片付けという楽な仕事を真面目にこなす左馬介を仁左衛門は高く評価するが、空店から不審な帳面を見つけて以降ふたりの周りは騒がしくなる。一方、若き田沼意次は亡き大御所・吉宗からの遺言に頭を悩ませていた。「幕政の中心を米から金にすべて移行せよ」。しかし、既存の制度を壊して造りなおす大改革は、武家からも札差からも猛反発必至。江戸の「金」に正面から挑む新シリーズ、堂々の第一弾!(解説/細谷正充)
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4.5「世を、人の心を変えるのだ」「人をあきらめない。それが我々の戦いだ」――平安時代「童」と呼ばれる者たちがいた。彼らは鬼、土蜘蛛……などの恐ろしげな名で呼ばれ、京人(みやこびと)から蔑まれていた。一方、安倍晴明が空前絶後の凶事と断じた日食の最中に、越後で生まれた桜暁丸は、父と故郷を奪った京人に復讐を誓っていた。そして遂に桜暁丸は、童たちと共に朝廷軍に決死の戦いを挑むが――。差別なき世を熱望し、散っていった者たちへの、祈りの詩。 第10回角川春樹小説賞(選考委員 北方謙三、今野敏、角川春樹 大激賞)受賞作にして、第160回直木賞候補作。
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3.0浅草で評判の一膳飯屋・樽屋の板前、孝助のもとに、悪評高い岡っ引きの文蔵がやって来た。店に毎晩来る浪人・越野十郎太が、連続辻強盗ではないかと目星をつけたからだ。文蔵の手下になりたい孝助は、十郎太を見張るが、十郎太はすぐに意図を見抜き、疑いを否定する。やがて二人は、それぞれが十年前の事件の裏を暴くため、浅草に戻ってきたことが明らかに……。一方、太物問屋・片倉屋に、手代として働いていた息子を見捨てられた千代治は、復讐のため主人・徳兵衛らを付け狙う。だが、その矢先、番頭が辻強盗に殺される。果たして犯人は――? 美味しい浅草の食と事件を描く捕物帖、待望の幕開け!
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 所は上野不忍池、イシガメたちがのどかに暮らすこの池を、突如覆った不穏な空気──上方からクサガメ、アメリカからはミドリガメが移住してきたのがその理由だ。無法者と化した彼らに対してか、イシガメの中には右傾化するモノやフェミ論を唱える者が現れて、まさに一触即発の状態に!亀奉行・亀山左衛門尉俊寛の悩みも増すばかりなのだった……。カメたちの日常をユーモアと風刺たっぷりに描く、本邦初の生体環境時代小説。
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