エッセイ・紀行 - 佐藤正午 - 光文社文庫作品一覧

  • ありのすさび
    4.0
    要するに、「ありのすさび」という言葉は未来だけを視つめている青年には似合わないので、その青年を他人事のように眺められる中年にこそ、もしくは中年にさしかかって過去を振り返りはじめた小説家の、随筆のタイトルにこそふさわしいと、そういうことである。(本文より) 机に向かい原稿を一枚一枚増やしてゆく日々―。日常の中に物語が浮かび上がる名随筆。

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  • 象を洗う
    3.5
    実際、この頁を埋めることさえ僕にとっては大仕事である。毎月毎月、締切りの一週間も十日も前から、寝ても覚めても一本のエッセイのことを考えて苦悩を味わい、それでどうにかこうにか書き上げては乗り切っている。そんなふうだから別の仕事にまで手がまわらない。(本文より) 小説家であるゆえの喜び、悲哀、そして葛藤。淡々と過ぎゆく日常を描く名随筆。

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  • 豚を盗む
    -
    「生きることの大半は繰り返し」というとき、その「繰り返し」の中に人は生きるための喜び、とまではいかないにしても、慰め、頼り、よすが、何でもいいけどそのようなものを見いだすことができる。(本文より)――変わらないということは、逆に考えれば古びていないということ。書いては眠り、起きては書き、自らの日常を小説家ならではの視点で綴る名随筆。

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