エッセイ作品一覧
-
-◆珠玉の文集 新興俳句の旗手・日野草城に俳句を学び、平明な詩情で独自な作品世界を確立した桂信子の評論・エッセイ・対談・インタビューなどを収録した散文選集。収録の日野草城論、『激浪』ノートなどは、当時の新興俳句の状況を知るのに貴重な資料である。また日常身辺について書かれたエッセイは、他者におもねることない信子の矜持が貫かれ、俳人・桂信子の魅力を語るに十分である。 ◆「俳句この不可解なもの」より 俳句を作る時の心を、私はいつも不思議に思う。それは「句を作る」のではなくして、遠い祖先の霊魂がよびかけてくるような気がするからである。私の心の内側にかくれている私自身も知らない今までねむっていたものが、ある日、俳句のよびかけに、はっと目を覚まして、私の中から出てゆくのだ。 今、私の頭上で、しきりに鳴いている蝉も、何年も地中にひそんで、地上に生を得るのは僅かの日数でしかない。俳句もまた、おなじようなものだ。思えば、先祖の遠い昔から、私にうけつがれたものが、何かの機会に、火をふいて出てくるのだ。それ故に別の言葉で言えば、俳句はまことに贅沢きわまるものだと言えるだろう。氷山のように、俳句は、海上に出ている部分より、海中に沈んでいる部分が、何倍も大きいのだ。何年もつちかったものが、十七音というわずかな型にこめられて読むひとの心を打つ。ひとびとは、その背後にかくされたものに思いをひそませその心を感じとるのだ。
-
-
-
3.0anan看板連載 美女入門シリーズに合本版が登場! 女にとっての永遠のテ-マ(美)をあらゆる角度からチェック。 やせたい、もてたい、きれいになりたい・・・と、 いつも考えている女の子たちへの応援エッセイ。 身近なタレントや友人たちの美女ぶり、自身のこれまでの愉快な失敗談なども満載。 ※本電子書籍は「『美女入門シリーズ』 第一巻~第十三巻と「『美女入門プレイバック 災い転じて美女となす』」を合わせた合本版です。 収録内容 1 美女入門 2 美女入門PART2 3 美女入門PART3 4 トーキョー偏差値 5 美女に幸あり 6 美女は何でも知っている α 美女入門プレイバック 災い転じて美女となす 7 美か、さもなくば死を 8 美は惜しみなく奪う 9 地獄の沙汰も美女次第 10 美女の七光り 11 美女と呼ばないで 12 突然美女のごとく 13 美女千里を走る
-
4.0
-
3.0人は、物語に救われてきた。なぜ? 世界文学を人類史と脳神経科学で紐解く ――米国では出版権が6桁競売に。文理融合の教養書、上陸 小説や詩を読んで心が癒された。そうした経験を持つ人は多く、「文学は心に効く」とはよく言われることである。しかし、それは本当なのか?文学作品が人間の心に作用するとき、我々の脳内では実際に何かしらの変化が起きているのだろうか? 神経科学と文学。その2つの学位を持ち、スタンフォード大学でシェイクスピアを教える著者が、文学が生み出した「人を救済する25の発明」と、その効能(実効)を解説する。
-
4.5アリストテレスは歩きながら哲学し、彼の弟子たちは逍遥学派と呼ばれた。 活動家たちはワシントンを行進し、不正と抑圧を告発した。 彼岸への祈りを込めて、聖地を目指した歩みが、世界各地で連綿と続く巡礼となった。 歴史上の出来事に、科学や文学などの文化に、なによりもわたしたち自身の自己認識に、 歩くことがどのように影を落しているのか、自在な語り口でソルニットは語る。 人類学、宗教、哲学、文学、芸術、政治、社会、 レジャー、エコロジー、フェミニズム、アメリカ、都市へ。 歩くことがもたらしたものを語った歴史的傑作。 歩きながら『人間不平等起源論』を書いたルソー。 被害妄想になりながらも街歩きだけはやめないキェルケゴール。 病と闘う知人のためにミュンヘンからパリまで歩き通したヘルツォーク。 ロマン主義的な山歩きの始祖・ワーズワース。 釈放されるとその足でベリー摘みに向かったソロー。 インク瓶付きの杖を持っていたトマス・ホッブス。 ラッセルの部屋を動物園の虎のように歩くウィトゲンシュタイン。 刑務所のなかで空想の世界旅行をした建築家アルベルト・シュペーア。 ヒロインに決然とひとり歩きさせたジェーン・オースティン。 その小説同様に大都市ロンドン中を歩きまわったディケンズ。 故郷ベルリンを描きながらも筆はいつもパリへとさまようベンヤミン。 … 歩くことはいつだって決然とした勇気の表明であり、 不安な心をなぐさめる癒しだった。
-
3.01巻4,950円 (税込)学問を志してからの道程、恩師・同僚・生徒たちとの交流や大学の思い出、そして自らの学問にたいする真摯な思い――日本を代表する「知の巨人」23人が残した、学問の総決算ともいえる最終講義を精選。令和新時代に語り継ぎたい名講義、感動の一大アンソロジー。 【掲載順】 鈴木大拙 禅は人々を、不可得という仕方で自証する自己に目覚めさせる 宇野弘蔵 利子論 大塚久雄 イギリス経済史における十五世紀 桑原武夫 人文科学における共同研究 貝塚茂樹 中国古代史研究四十年 清水幾太郎 最終講義 オーギュスト・コント 遠山 啓 数学の未来像 中村 元 インド思想文化への視角 芦原義信 建築空間の構成と研究 土居健郎 人間理解の方法――「わかる」と「わからない」 家永三郎 私の学問の原点―― 一九二〇年代から三〇年代にかけて 鶴見和子 内発的発展の三つの事例 猪木正道 独裁五六年 河合隼雄 コンステレーション 梅棹忠夫 博物館長としての挑戦の日々 多田富雄 スーパーシステムとしての免疫 江藤 淳 SFCと漱石と私 網野善彦 人類史の転換と歴史学 木田 元 最終講義 ハイデガーを読む 加藤周一 京都千年、または二分法の体系について 中嶋嶺雄 国際社会の変動と大学――あえて学問の有効性を問う 阿部謹也 自画像の社会史 日野原重明 看護の心と使命
-
3.0
-
-力を創れ! 新しくなれ! 掘れ! そして汲め! 強いエッセンスを探れ! 著者は、世にあふれた「詩の作法」を書くことを嫌い、ありのままの自然や事物、事象をとらえ、魂の根源をみつめることが、新しい詩を書く力になると語る。萩原朔太郎、北原白秋、佐藤春夫、正岡子規、山村暮鳥、佐藤惣之助、日夏耿之介……ボードレール、ヴェルレーヌ、デーメル、モレアス、フォール、グールモン、ダンセニイ、メーテルリンク、レニエ、ツルゲーネフ、ソログープ、クラブント、イエーツ、ヴェルハーレン、バリモント、マリネッティ……。叙情詩、叙事詩……耽美派、象徴派、ロマン派、キュビスム、未来派……。あらゆる詩をのみ込み、伝統を破壊しながら、新たな詩を生み出そうとする著者の熱情がほとばしる。 序文 萩原朔太郎。 (※本書は2018/3/23に発売し、2022/3/10に電子化をいたしました)
-
-私たちのこころのふるさとはどこにあるのか。著者自らが百の寺を巡ったエッセイ集。百寺巡礼合本版 古寺、名刹のある場所には、不思議なエネルギーがある。それを体で感じ、新しい命を悠久の歴史に思う。第1巻は古の都、奈良。小雪の舞う室生寺、聖徳太子の強く深い想いが込められた法隆寺、優しさをいまに伝える中宮寺の半跏思惟像、「苔の海」が輝く秋篠寺――。私の「百寺巡礼」の旅が始まる。 「百寺巡礼 第一巻 奈良」「百寺巡礼 第二巻 北陸」「百寺巡礼 第三巻 京都1」「百寺巡礼 第四巻 滋賀・東海」「百寺巡礼 第五巻 関東・信州」「百寺巡礼 第六巻 関西」「百寺巡礼 第七巻 東北」「百寺巡礼 第八巻 山陰・山陽」「百寺巡礼 第九巻 京都2」「百寺巡礼 第十巻 四国・九州」百寺巡礼全10巻 合本版
-
-大学二年の夏休み、野兎のアッちゃんに誘われて、北アルプスの山小屋「針ノ木小屋」で働くことになった。1966年、街では若者たちがビートルズに熱狂していたけれど、授業をさぼった俺達は新宿スカラ座で70円のコーヒーをすすり、日がな一日山のことを考えていた。スカラ座に行けばいつも誰かがいた。誰もが似た者同士の貧乏学生だった。 戦争に翻弄され、心を閉ざしたかつての少年は、山と出会い、仲間と出会い、心の豊かさを取り戻してゆく。山、そして人を愛した登山家、百瀬慎太郎の山小屋を舞台に、カモシカ印のシモン・シャモアNo.2を携え今日もロクさんはボッカに山遊びにいそしむ。個性豊かな面々が織りなす、夢と青春の、山での人間模様を描くエッセイ。
-
-
-
-
-
3.0「わたしたちはコンパスやクロノメーター、六分儀、ラジオ、レーダー、音波発信器などを使ったナビゲーションに親しむあまり、昔の人類はただ通常備わった感覚と伝え聞いた知恵だけを頼りに、未知の領域を遠くまで旅し、前人未踏の荒野を抜け、海図のない海を渡ったということが信じられないのだ。」そう語る著者は、GPSのない時代にチャールズ・リンドバークをはじめとする冒険家らの尊敬を集め、「ナビゲーターたちのプリンス」とも呼ばれたハロルド・ギャティ(1903~57)。自然物を手掛かりとするナビゲーション技法(ナチュラル・ナビゲーション)を究めた航空パイオニアだ。本書は彼が遺したナチュラル・ナビゲーション入門書。必要なのは才能ではなく、誰もが「わずかな練習をするだけで、自然のしるしを道路標識と同じように間違いなく読みとれるようになる」と説く。英語圏では1958年から愛読され、「時を経るにつれて重みを増す」とも評される本である。「まっすぐに歩くには」といった基本から、波のうねりさえも読みとくミクロネシア人の海上ナビゲーションのような驚嘆の技術まで――世界中の自然のしるしが紹介され、それらを巡りながら五感の使い方を再発見させられるよう。ギャティの贅肉のない文章は、自然に対する畏敬と、いにしえの探検家たちや世界各地の先住民族の叡智への敬愛に貫かれている。読み終えないうちから、すぐにも外に出て自然物との新しい関係を始めたくなる。
-
4.8
-
-昆虫文学を通して見えてくる人間の姿。 「蚊帳やめてわずかな手間のその楽さ」 「蠅は逃げたのに静かに手を開き」 これらの川柳は、昭和を生きた方なら実感をともなって理解できるでしょう。人間はつい最近まで昆虫とともに暮らし、その美しさに感動したり生態に驚いたり、またカやシラミなどに悩まされてきました。 しかし都市化が進んだ現代日本では、虫を生活から排除し、いても気づかない存在になりました。 まず本書は、古今東西の人間と昆虫との長いつきあいを、文学を通して確認します。 エピソードのひとつを紹介すると、中国の古典『詩経』に、ハチはイモムシを狩って自分の子どもにすると書かれています。日本では「我に似よ、我に似よ(似我似我)」と聴きなし、その虫をジガバチと呼びますが、実際はイモムシを麻痺させて幼虫の餌にするのです。このような誤りが東アジアでは数千年も信じられ続けたのはなぜか、そこに筆者は「人間」の生態を見ます。中国の官吏登用試験である科挙では、先哲の書いたことを決して疑ってはいけなかった、その影響と考えます。 中国や日本、西欧の古典から、現代文学まで渉猟し、虫に関わる箇所を抜き出し、人間とは何かを考察するエッセイです。
-
3.0
-
-
-
-ナダルとの伝説的な死闘を分析しつつ、テニスの本質を体現するフェデラーの魅力を精緻に綴った名エッセイのほか、卓越した洞察力と縦横無尽なレトリックでテニスを楽しむ傑作エッセイ集。
-
4.0
-
-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 7人組ダンスボーカルユニット「原因は自分にある。」のメンバー・長野凌大によるフォトブック『長野凌大フォト&エッセイ「私」』が発売! 2021年11月から2023年8月まで、18歳から20歳になる期間の約1年10カ月にわたって長野が撮影・執筆を行ってきたQJWebでの週刊連載「QJWebカメラ部(現:QJカメラ部)」の書籍化。 これまでの連載で掲載してきた写真とエッセイが収録される。さらに、新たに取材を行ったロングインタビュー&撮り下ろし写真も掲載。写真に対するこだわりやクリエイティブに関する考え、「10代」が終わることへの想い、未来への展望を語っており、長野凌大のこだわりを堪能できる一冊です。 ※電子版にはミニカード特典は付いておりません。
-
-
-
-
-
4.71995年、14頭のオオカミが自然に放たれた。 増えすぎた草食動物により荒れ果てたイエローストーン公園の生態系。豊かな自然を取り戻すべく、カナダから頂点捕食者のオオカミが連れてこられた。彼らはそこで群れをつくり、家族と生き、敵と戦い、そして死んでいった。「20世紀最大の実験」と呼ばれたオオカミ再導入計画の様子を、ベテラン・ウルフ・ウォッチャーが生涯をかけて記録したノンフィクション。 序文は俳優・映画監督としても著名なロバート・レッドフォードが執筆。
-
3.8
-
5.0コーヒー好きに愛されながら、2013年に閉店した大坊珈琲店 38年間の営みを振り返り、店主が綴った大切なこと 2013年の12月に閉店するまでの38年間、自家焙煎とネルドリップというスタイルを変えずに、一杯ずつ丁寧にコーヒーを作り続けた「大坊珈琲店」。 閉店から5年という月日が経ってもなお惜しむ声が絶えず、伝説の珈琲店としてその存在感は増している。 本書は店主の大坊勝次が大坊珈琲店での日々を振り返り、心掛けていたことをまとめたエッセイ集。 前半にはコーヒーやお店に対する考え方が、後半には大坊が好んで使っていた器や店内に掛けていた絵の作家について、独自の視点で綴られている。 青山という場所柄、年齢も職種もさまざまな人々が通った大坊珈琲店が、一時の憩いの場所として、なぜそんなにも愛されたのか? 本書に綴られた大坊の思いや感性から、その理由を探ってほしい。
-
3.0
-
4.7
-
4.0
-
-
-
5.0
-
-
-
-本書は2008年に出版され、全米を中心にベストセラーとなった「Home」の日本語版。 ジュリー・アンドリュースが『メリー・ポピンズ』の撮影のため、イギリスを出てハリウッドに向かうまでの回想録。1935~1963年が描かれている。続編は『ホーム・ワーク』1963~1986年のハリウッドが描かれている。 この本は批評家から大好評を博し、ロサンゼルス・タイムズ紙、ニューヨーク・タイムズ紙は彼女の文章の質の高さを賞賛した。2008年4月27日付のニューヨーク・タイムズ紙の成人向けノンフィクションベストセラーで第1位になる。 ジュリー・アンドリュースの幼少期、戦時下のロンドン、戦後の復興の中、10才で家計を担うためにステージに立ち、地方興行を続ける。17才でNYへ渡り、ブロードウエイで活躍するまでの下積み期間。 これまで日本のファンの多くは、映画でしかジュリー・アンドリュースを観ていない。 本書にはそれ以前の彼女の姿が赤裸々に綴られている。ミュージカル史上最大の金字塔である「マイ・フェア・レディ」が誕生するまでの楽屋話。大物スターであるレックス・ハリソンが初演で怖じ気づくエピソードなど、ミュージカル・ファンなら驚くような裏話が満載である。 グレース・ケリー、ケーリー・グラント、リチャード・バートンなどハリウッド黄金時代の大スター達が、日常の風景の中で闊歩する。 【寄稿 純名里沙 ジュリーさんへのインタビュー】
-
5.0
-
-前編は在京40年にわたる研究の日々の生活録。 大学院卒業後、東京第一病院の医師として活躍していたが、父の死によって図らずも頓挫してしまうが巻き返しを画る。その後人生の円熟期を迎える。 その後、渡欧など華やかな生活を送り、土地家屋の取得に際し一億円の借財を追い自滅を危ぶむ生活状態となる。この借財によって成長を遂げていくこととなる。 後編は故郷に戻っての公私の生活録となっている。借財の全額完済をもって故郷に帰り、母亡き後に自らの心情の浮沈を見つめ、黙然し内省の記として記述されている380ページに及ぶ長編。豪華貼り化粧箱入り。 ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
-
-【内容紹介】 写真家の大森克己さんが紡いだ言葉、記録と記憶。1997年から2022年まで様々なメディアで発表してきたエッセイ、ノンフィクション、書評、映画評、詩、対談などにコロナ禍の日々を綴った日記を加えた一冊。マドンナ、東日本大震災、アヒルストア、ECD、家族のかたち、バラク・オバマ、ライカ、浅草、iPhone……時代の空気を言葉で写す圧巻の全464p。 【著者紹介】 [著]大森 克己(おおもり・かつみ) 写真家。1963年、兵庫県神戸市生まれ。日本大学芸術学部写真学科中退。スタジオエビスを経て、1987年よりフリーランスとして活動を始める。フランスのロックバンドMano Negraの中南米ツアーに同行して撮影・制作されたポートフォリオ『GOOD TRIPS, BAD TRIPS』で第9回写真新世紀優秀賞(ロバート・フランク、飯沢耕太郎選)受賞。主な写真集に『very special love』『サルサ・ガムテープ』『Cherryblossoms』(以上リトルモア)、『サナヨラ』(愛育社)、『STARS AND STRIPES』『incarnation』『Boujour!』『すべては初めて起こる』(以上マッチアンドカンパニー)、『心眼 柳家権太楼』(平凡社)。主な個展に〈すべては初めて起こる〉(ポーラミュージアムアネックス/2011)、〈sounds and things〉(MEM/2014)、〈山の音〉(テラススクエア/2018)。参加グループ展に〈路上から世界を変えていく〉(東京都写真美術館/2013)、〈Gardens of the World〉(Rietberg Museum/2016)、〈語りの複数性〉(東京都公園通りギャラリー/2021)などがある写真家としての作家活動に加えて『dancyu』『BRUTUS』『POPEYE』『花椿』などの雑誌やウェブマガジンでの仕事、数多くのミュージシャン、著名人のポートレート撮影、エッセイの執筆など、多岐に渡って活動している。『山の音』は初の文章のみの単著となる。 【目次抜粋】 写真の歌 あのふしぎなよろこびの感覚 名前のない4つのはなし ボクが見た日比谷。東京の風景。 浦安 いま、なにが見える? ショーン・ペンも同い年 ショーン・ペンは3つ上 サミー・デイウィス・Jr.はサントリーホワイトがお好きでしょ 寝ても覚めてもなこと 夢よ、もう一度 物学びし日々 説明できるかな? 『心眼』を編む はじまりはおわり 『心眼』ができるまで 桜の咲かない春はない あらあらかしこ ほか
-
3.8本を買いに行ったはずが、本屋を買ってしまった―― 著者は1970年、イギリス、スコットランドのウィグタウン生まれ。「自他共に認める田舎」である故郷を大学進学で離れたが、30歳のとき、クリスマスの帰省中に、立ち寄った老舗古書店「ザ・ブックショップ」を衝動買いしてしまう。諸手続きをへて翌年手に入った店は、いまや10万冊の在庫を擁するスコットランド最大の古書店だ。かつて国内最悪の失業率に苦しんでいたウィグタウンも、書店の町として知られるようになり、町にも店にも世界中から観光客が訪れる。 とはいえ、由緒ある築約200年の建物は維持費がかさむ。厳冬期には客足が途絶え、一方で暖房費はばかにならない。さらに大手書店チェーン、のちには巨大資本アマゾンと電子書籍化という手ごわいライバルが行く手に立ちふさがる。時に奇天烈、時に傍若無人な日々の客たち。有能だけど変人の度が過ぎる従業員(いちばん変わっているのは著者自身だというのが客たちの評)。大人気イベントである秋のブックフェスティバルで起こる騒動の数々。心ゆさぶられる遺品買取。個人書店の店主は、毎日がサバイバル・ゲームだ!
-
4.5
-
4.5
-
5.0台湾の国立台湾歴史博物館および秋恵文庫の協力のもと、多数の歴史資料と文物をカラー写真で紹介しつつ、日本統治時代の五十年の歴史を、一小説家の目から紐解いていくビジュアル歴史クロニクル。日本の敗戦から七十年余り――今こそ、偏りと偽りのない視座から見つめるべき、台湾と日本の〈1895-1945〉の半世紀を振り返る。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
-
3.0
-
3.7「留学体験にくらべれば猫の話はまったく些細な、せいぜい日常生活に気晴らしがひとつ加わるような次元のものだと思われるかもしれない。私自身そう思っていた。偶然の成り行きで野良猫を飼い始めたとき、人生の大きな扉が開いたのだとは思いもしなかった……ところが。アメリカ体験が社会的体験だったとすれば、猫体験は内面にかかわる体験だったといえよう。前者では私の視線は水平に、横へ横へと伸び、後者は垂直に内面に下りていく契機となった」(あとがき)猫たちとの共生から生まれる新しい日常生活。その生き生きとした、思いもかけないドラマ(ドタバタ)を愛猫家ならではの視線で描く三篇。さらに、40年前のアメリカ留学の地=ボストンを再訪して往時の出来事や人びととの交友を追想する貴重な体験記。最後の、ドイツ人女性シーギーの辿った悲劇を語るエッセーは重い読後感を残す短篇のようである。
-
-★紛争研究会が選ぶ「2022年ブック・オブ・ザ・イヤー賞」最終候補作 ★寄せられた賛辞の一部 「平和は可能だがむずかしい。…大きなアイデアと現場のファクト、その両方を知る専門家に耳を傾けることが欠かせない。『平和をつくる方法』は人類の最も崇高な試みについて新たな洞察を与えてくれる」──スティーヴン・ピンカー(『暴力の人類史』著者) 「セヴリーヌ・オトセールは、コンゴであれ、コロンビアであれ、アメリカであれ、日々、地域社会で暴力を減らすために努力している普通の女性や男性の物語を語る。読者に行動を促す、魅惑的で感動的な物語だ」──デニ・ムクウェゲ(2018年ノーベル平和賞受賞者) 「『平和をつくる方法』は、ありふれた国際政治の本ではない。まわりの世界の見方を変える一冊だ」──リーマ・ボウイー(2011年ノーベル平和賞受賞者) ★内容 平和構築という言葉は、私たちが何度も耳にした物語を想起させるかもしれない。ある地域で暴力が発生すると、国連が介入し、ドナーが多額の支援を約束し、紛争当事者が協定に署名して、メディアが平和を称える。そして数週間後、ときには数日後に、暴力が燃えあがる──そのような物語。 はたして、私たちに持続可能な平和を築くことなど可能だろうか? 可能だとすればどのように? そうした問いに答えるのが本書である。 著者は、善意にもとづくが本質的な欠陥を抱える「ピース・インク」と彼女が名付けるものについて──その世界に身を浸しながら(参与観察)──考察する。最も望ましくない状況であっても平和は育まれることを証明するために。 そのため、従来とは異なる問いの立て方もする。つまり、〈不思議なのは…紛争解決の取り組みが失敗するのはなぜか、ではない。ときどき大成功を収めるのはなぜか、だ〉。 そう、多くの政治家や専門家が説くのとは反対に、問題に大金を投じても解決策になるとはかぎらない。選挙で平和が築かれるわけではないし、民主主義はそれ自体が黄金のチケットではないかもしれない(少なくとも短期的には)。 では、ほんとうに有効だったものは何か。国際社会が嫌う方法だが、一般市民に力を与えることだ。地元住民主導の草の根の取り組みにこそ暴力を止めるヒントがある。そしてそれは、私たち自身の地域社会やコミュニティ内での対立の解決にも役に立つ。 本書は、20年間の学びがつまった暴力を止めて平和を始めるための実践的ガイドである。
-
-「あなたは狂ってなんかいない。狂っているのは、あなたが経験した出来事のほう」 ■あらすじ 人生が一変したあの夜、私は死を覚悟して生き延びた。レイプキットをつくった。レズビアンだとわかった瞬間、事態がさらに悪化したような反応をされた。家が安全だと思えなくなった。配慮のない刑事の取り調べを受けた。警察署で許しがたいジョークを耳にした。あなたは幸運だと言われた。警察からはなにも連絡がなかった。はじめてサポートグループに参加した。母に怒鳴ってしまった。男性を信用できなくなった。それでも亡き父なら愛せた。夢だった雑誌の仕事を諦めた。新しいパートナーができた。公衆衛生を学びはじめた。アニタ・ヒルに勇気をもらった。はじめてあの夜のことを公言した。パートナーが妊娠した。息子を愛せるか不安だった。ジュディス・ハーマンの文章に涙が止まらなかった。そして事件から20年後、私の住む州で1万6000件もの証拠が放置されてきた事実を知った――。 米国において、通報されたすべてのレイプ事件のうち、法廷まで到達するのはわずか4%であり、それはレイプ千件あたり1%にすぎない。ほとんどは捜査される前に終結する。1984年、ボストン性犯罪捜査班は、頻発するレイプ事件を受けて結成された。著者はその時期の被害者だ。20年が経ち、自分のような被害者のために仕事をする立場になっていた著者は、衝撃的な報にふれた。自分の身に何が起こったのか、短い事情聴取のあとなぜ二度と警察から連絡がなかったのか、調査を開始した。 本書には、この社会で無視され、矮小化されてきた者たちの痛み、悲しみ、そして怒りがある。被害者の物語に結末はあるのか? 法執行機関に求められる正義とは? 未解決事件の真相を求めた当事者がつづった回想、調査、提言。 ■寄稿=牧野雅子氏 「本書を読んで、著者の姿勢に力づけられると同時に、そんな責任を負う必要なんてないのに、とも思う。本来やらなければならない人たちはほかにいるのに、と。でも、彼らに自ら変わってくれるのを期待することはできないのは明白だ。著者の姿勢は、今、日本で性暴力被害当時者たちが、性暴力に甘い社会は自分たちの世代で終わらせようと、声を上げている姿と重なる」 ■本国の反響 ☆2020年全米図書賞ノンフィクション部門ロングリスト ☆タイム誌が選ぶ2020年必読の100冊 ☆パブリッシャーズ・ウィークリー誌が選ぶ2020年のベストブック
-
-
-
-
-
-
-
-
-
4.0
-
4.0
-
4.0老いていくことのゆるやかな心構え 1953年生まれの著者は今年、70歳になった。 「これまでは老人見習いのような感じであったが、これからは本格的に『高齢者』の域に突入する。(中略)そこで現在自分が人生観、世界観(というとあまりに厳粛な感じがするので、そういいたくはないが、要するに毎日の普通の心構え)を整理して纏めておきたい。」(巻頭「老年にはなったけど…」より) 「忘却」「記憶」「読むこと」「書くこと」「勉強」「音楽」「詩作」「犬」「幸福と若干の後悔」「スープと復讐」「もう一度行きたい、外国の街角」「秘密」「病」「信仰」「死」など、「老年」に身近な多彩なテーマを、そっと自らに問うている。 「この本はとてもリラックスして書いた。(中略)『人、中年に到る』と同じように、手元に何も資料など置かず、思いつくままに、好き勝手に筆を進めたわけで、書いているのが愉しかった。」(巻末「対話風の後書き」より) エッセイ集『人、中年に到る』刊行から13年、「歳を取ろうとしているわたしは、はたして聡明になったのだろうか、幸福になったのだろうか」。映画、文学、漫画、演劇、料理など各分野を網羅する著述家による、書下ろし作品。
-
-行列に並んで観る絶景も悪くないが、そこで生活する人々の呼吸を聞き、その土地と対話する姿勢に感動を覚えた。——又吉直樹 話題作『ドライブイン探訪』の著者が、各地の「観光地」を巡り、日本の近代の歩んできた足跡をたどる傑作ノンフィクション・エッセイ。旅とは、生活とは、歴史とは、世界とは、生きることとは。 絶景のなかに、何を見るか。 わたしたちの目は、絶景を見慣れている。どんなに美しい景色でも、1時間、2時間と見惚れることは稀で、しばらく眺めたあと、写真を撮って立ち去る場合がほとんどだ。わたしたちは、ちゃんと景色を見つめられているだろうか? 絶景を前に立ち止まり、目を凝らすことで、見えてくる姿がある。じっと耳を澄ますことで、聴こえてくる声がある。そんな偶然の出会いに、「ささやかな未知」が詰まっている。ここではないどこかに、わたしとは違う人生を生きている誰かがいる。そんな誰かを想像することは、世界に触れようとすることであり、それこそが「観光」なのではないかと、僕は思う。(「あとがき」より)
-
3.0映画、テレビドラマ、アニメにも、原作付きの作品が多くを占めている現代。中でもミステリを原作とした映像化作品は人気が高く、続々と製作されている。国内ミステリ映画の名作『犬神家の一族』は、映画だけでなくテレビドラマとしても幾度となく製作されているほどである。同作をはじめ、映像ならではの魅力を駆使した全28作品について、ミステリ評論家・千街晶之が切り込んでゆく、読み応えある評論集。/【目次】まえがき/第一部 謎解きのカレイドスコープ/簞笥の奥の闇――『犬神家の一族』/裏切りの永劫螺旋――『アンフェア』/銀幕観相術――『アヒルと鴨のコインロッカー』/銀色のミスディレクション――『姑獲鳥の夏』/海峡を越えた女王――『ゼロ時間の謎』/牙を剝く聖都――『天使と悪魔』/彼らの愛した数式――『オックスフォード連続殺人』/第二部 幻影のアルバム/プティ・トリアノンの百七人――『理由』/窯変の牢獄――『46億年の恋』/風とマレビト――『六番目の小夜子』/五衰の檻――『おろち』/純粋すぎる風景――『GOTH』/独身者のゴースト――『イノセンス』/東京怪談――『パレード』/第三部 過去へのタイムマシン/死美人狂想曲――『ブラック・ダリア』/奇術(マジック)と魔術(マジック)――『プレステージ』/見えない翼――『点と線』/イリュージョンの陰画――『幻影師アイゼンハイム』/芳香の救世主――『パフューム ある人殺しの物語』/昭和闇迷宮――『ロストクライム―閃光―』/第四部 善悪のラビリンス/迷走の遊戯、暴走の正義――『DEATH NOTE』/眼球都市の死角――『マイノリティ・リポート』/最も危険な賭け――『ミスト』/失われた時間――『オールド・ボーイ』/二〇世紀のスパイの肖像――『007/カジノ・ロワイヤル』/記憶の旅の果て――『アンティーク~西洋骨董洋菓子店~』/凸面鏡に舞う――『告白』/敗戦の考現学――『UN-GO』/主要参考文献/DVD情報/作品一覧/
-
-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「生」の根源を解き明かす挑戦(イマジネーション) 世界各地の神話・伝説、古今の植物学・博物学・心理学などの蓄積の中から「植物に性を見るまなざし」を探り出し、植物の姿形・生態に対する精緻な観察を通して、暗がりに放り込まれていた「官能」に光を当てるビジュアルエッセイ――。深い思索と、豊かなイマジネーションの冒険。 第一章 官能的な形態 ネペンテス/パフィオペディルム/メセン類/アリストロキア/ドロセラ/アンスリウム/珍宝閣/ヒドノラ/ヤッコソウ/プレ/ウロタリス/クリトリア/フウセントウワタ/マスデヴァリア/クマガイソウ/ブッシュカン 第二章 官能的な生態 ディオネア/絞め殺しの木/オフリス/ハンマーオーキッド/イチジク/月下美人/ミミカキグサ/ムシトリスミレ/ネムノキ 第三章 官能的な匂い ショクダイオオコンニャク/ドロソフィルム/イランイラン/サンダルウッド/クリ/ジャスミン 第四章 官能的な利用 カカオ/コリアンダー/ハスイモ/トリカブト/ダチュラ
-
-ユダヤ教における宗教的指導者、ラビ。本書は、数少ない女性ラビのひとりである著者が語り手となり、無名の市民から政治家シモーヌ・ヴェイユまで11の死や葬儀を通じ、死者を葬ることの意味や、死を超えて死者と共に生きていくことの意味について説き明かす。
-
4.0堀江敏幸さん推薦!《二度の戦乱を生き、精神の危機を見すえていた詩人の声に耳を傾けながら、著者はそこに諦念ではなく希望を上塗りして、二十一世紀に生きる人間への信頼を言葉で回復しようとつとめた。稀有なユマニストの思索の跡がここにある。》 「わたしはおよそ四十年ぶりにパリにもどって来た」。一生をパリに捧げたフランス文学の泰斗が邂逅する、さまざまな時代の、記憶のなかの人々。みずみずしい最後の随想集。 「わたしを東京にひきとめるどんな係累も、どんな仕事も、すでになかった。そのときわたしは、古来稀なり、といわれる年齢に近づいていたけれど、歳など問題でなかった。残りの人生を賭けるつもりで、半分は運命のめぐりあわせを受け入れて、もう半分は自分の意志で、力が衰えはじめたからだを、若さの盛りにあったわたしを見守ってくれたパリの懐にもういちどゆだねてみようと、こころを決めたのだった。ある年の四月、わたしはおよそ四十年ぶりにパリにもどって来た」(本文より)
-
3.0
-
3.0
-
4.3
-
4.0日記文学の到達点! 私たちが過ごした“緊急事態の日常"を真空パック ――緊急事態宣言におののきながら、マスクに悩み、赤子をあやし、犬と遊び、朝顔を育て、断酒を続け、本を読み、原稿を書く……「徹底的な凡人」を自任するフリーライターが綴るコロナ禍下の日々。平日17時毎日更新で人気を博した連載エッセイ「モヤモヤの日々」(晶文社スクラップブック)全251回分を完全収録。 「自分にとっては切実だけど人から見たら割とどうでもいい事。そんな物事が渦巻く人間の頭の中味がそのまま書かれてありました。実は偉大な思想家の頭の中も九割はこんなことで占められているのではないかと思いました」(町田康さん) 「日々のささいなことに"いのち"を吹き込んでいく実践。コロナ禍で鈍った感性が活性化する、そんな言葉の数々。想像力も生き生きと、そして、もぞもぞと蠢き始めます。花、ダンゴムシ、犬、赤子、父親、福生――」(小川公代さん) 目次 序 2020年12月 2021年1月 2021年2月 2021年3月 2021年4月 2021年5月 2021年6月 2021年7月 2021年8月 2021年9月 2021年10月 2021年11月 2021年12月 主な引用・参考作品
-
3.5誰に媚びることなく、自由気ままな魅力をもつパリジェンヌも40歳を過ぎると、年齢による悩みがいっぱい。でも自分を知ることや見せ方次第で、魅力はいくらでもつくることができる! 今フランスで一番輝いている2人による人生を豊かにする秘訣が満載。
-
4.5
-
3.9美しい自然や動植物、文学、音楽から、軍服、罵り言葉、愛猫パードまで。「アメリカSFの女王」が、自らの人生経験をふまえて繊細かつ奔放に綴った2010年代のエッセイを集成。
-
-
-
4.5
-
4.5
-
-
-
-
-
3.0「男ならメソメソするな!」は何が問題? 米国在住の3児の父が贈る、マッチョな価値観から男の子を自由にする36の育児ヒント。
-
-
-
4.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 未来の暮らしの選択肢は無限大!『バイリンガール英会話』で話題のプチ移住生活「クアラルンプール篇」が1冊にまとまりました。リモートワークや仕事のオンライン化など、働き方が著しく変わる今、住む場所に対する考え方も大きく変わっています。海外で暮らすことも選択肢になり得る時代に、皆さんはどこでどう生きていますか?4ヶ月のプチ移住で実感したマレーシアの魅力!日本人が「住みたい国」14年連続1位の理由も納得の暮らしやすさを週ごとにまとめました。YouTubeでは紹介しきれなかったトピックも多数収録!
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。