小説 - 梓林太郎作品一覧

  • 信州春山殺人事件
    5.0
    1巻682円 (税込)
    「本気で人を殺したいの」と、友人の同級生から相談された女子大生の恵理は、困惑と心配の末に、ツテを頼って長野県警豊科署の刑事・道原伝吉に相談した。多感な女性の冗談では済まされない気配を感じた伝吉は、内偵を進める。すると、彼女には思いもかけなかった過去があることがわかった。 同じ頃、山中で男性が殺された。その男の携帯には、「人を殺したい」と告白した女子大生の電話番号が登録されていた。 息詰まる捜査、いくつものどんでん返しに驚愕させられる、見事な推理ストーリー!
  • 大雪山殺人事件
    5.0
    1巻682円 (税込)
    小学生が遠足で訪れ、カップルがデートにやってきていた大雪山系旭岳では、チングルマ、エゾコザクラなどが咲き誇っていた。 霧が深くなる中、熊が突然現れ、女性を襲った。霧が晴れると、女性は無惨な姿で発見された。 事故と思われたが、解剖の結果、殺人の可能性が高いことがわかった。 容疑者として北海道警が睨んだのは、当然、一緒に登山にやってきた婚約者だった。 だが、彼には崩せそうもないアリバイがある。 北海道警の刑事たちは、アリバイを崩せるのか。忍耐の捜査がはじまった。
  • 伊良湖(いらご)岬殺人水道
    5.0
    姉の結婚式で安曇野に帰省した相沢啓一郎が刺殺された。刑事・道原伝吉は、啓一郎の交際相手が山野辺由夏であることを突き止める。アリバイは確認されたが、彼女は3年前に発生した「探偵事務所長殺人事件」の関係者だった。ふたつの殺人を結びつける証拠が見つかり、道原は被害者の足跡を辿って伊良湖岬へ向かうが、そこでも新たな事件が。もつれた事件の真相とは!?
  • 人情刑事・道原伝吉 箱根・芦ノ湖殺人特急
    5.0
    箱根湯本の山林で若い女性の胸部が入った袋が発見された。中には、信濃日日新聞の安曇野版と、地元の銘菓の包装紙もあったのだ。なぜ犯人は有力な物証を残したのか? やがて被害者は、安曇野市の自宅から失踪した高崎恵那子と判明。長野県警安曇野署の道原伝吉は、彼女の足跡を追って畑宿(はたじゅく)、仙石原(せんごくばら)、強羅(ごうら)を訪れる。そして次々と発見される切断遺体! 傑作長篇ミステリー。
  • 北アルプスから来た刑事
    5.0
    常念岳で発見された死体の背に残された登山靴の跡は、それが他殺であることを意味していた。被害者の身元と登山靴の持ち主を追って、東京に飛んだ道原刑事は、世田谷で起きた一家殺害事件との接点を掴んだ! 「悲劇の家」の周囲で次々に起きる事件の向こうに浮かぶ犯人の影。刑事たちの執念の捜査を描いて、フィクションを超えた感動を与える、著者渾身の長編推理!
  • 怨殺 西穂高独標 書き下ろし山岳推理
    5.0
    1巻550円 (税込)
    登山に出かけた父が予定の下山日になっても帰ってこない。心配した娘・佳奈子は祖父の銀次の助言を受け上高地へと向かう。父の足取りは、穂高の山小屋から途絶えていた。そして宿泊カードの登山計画には「独標――上高地」の文字が。直ちに捜索隊が出動するが、その中の一人が不審な死をとげる。知られざる父の過去に向き合いながら、佳奈子は真実を求め捜索を続けるが、意外な結末が……。

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  • 殺人山行 穂高岳
    5.0
    北アルプス山岳救助隊員・紫門一鬼に、奇妙な光景を目撃したとの通報があった。北穂高で、五、六十メートル前方を歩いていた二人連れの一人が、雷雨の直後、忽然と消えたというのだ。果たして、付近で元探偵社社員の遺体が発見された! 同伴者を捜す紫門。だが、新たな白骨死体の謎が立ちはだかる! 衝撃のトリックがラストを飾る、長編山岳推理小説の会心作。

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  • 殺人山脈
    5.0
    北アルプス・西穂高で、警官二人が相次いで転落死! 捜査一課・白鳥完市刑事は、白バイ隊の月村修を強引に引き入れ捜査を始めた。難航する捜査線上に浮かんだ怪しい男。だが、彼には「鉄壁のアリバイ」が……。やはり事故か、完全犯罪か? 異色コンビの推理が冴える。 山岳ミステリーのワクを越えた、著者渾身の傑作長編!

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  • 長野善光寺殺人参詣
    4.0
    長野、松本、小布施… 偽探偵の裏の顔を暴け! 山根七海から息子で会社員の勇一郎の素行を調査してほしいとの依頼を受け、私立探偵・小仏太郎は尾行を進める。 そこで勇一郎の交際相手・門島淡路の不審な行動に着目する。 調査を進めたところ、彼女の祖母が轢き逃げされた事件の犯人を突き止めようとしているらしい。 轢き逃げしたのは東京と長野で暮らす兄弟のようだが、彼らには見過ごせない裏の顔があって…。 謎の兄弟の周りで起こる怪事件の真相は!? <目次> 第一章 霧の道 第二章 困りごと相談所 第三章 白い靴の女 第四章 夏の終り 第五章 白い粉 第六章 善光寺参詣 第七章 諏訪の事件 第八章 『雪女』と『凛』
  • 松本・江の島殺人事件
    4.0
    上高地の横尾山荘に宿泊中の女が失踪した。翌朝、同じ山荘近辺でテント泊をしていた男が刺殺体で発見される。二つの事件に関連性はあるのか? 松本署の道原伝吉は複数の可能性を視野に入れ、捜査を開始する。その過程で、女の交際相手の許へ赴くが、直後に蒸発。時を同じくして、七里ヶ浜で事件の関係者が殺された。不気味に連なり続ける事件を食い止めるため、道原は江の島に向かうが……。凶事の真相に刑事・道原が鋭く迫る!
  • 八甲田山死の誘い
    4.0
    1巻682円 (税込)
    明治35年、吹雪の八甲田山で、訓練中の部隊が遭難事故を起こした。死者199名。世界の山岳遭難で最悪の事故である。 その事故の現場に挑もうと、一組のパーティが八甲田山に入った。 その日もやはり吹雪だった。そして彼らもまた、遭難してしまった。 4人のパーティが遭難し、3人が死亡。しかも、生き残ったひとりが帰途の車中で殺害されてしまう。凶悪でありながら謎の深い山岳事故の真相に、警視庁捜査1課の白鳥刑事と月村巡査コンビが迫る!
  • 天橋立殺人旅愁
    4.0
    1巻682円 (税込)
    北アルプスの丸山ケルンあたりで猛吹雪を避けていた登山グループが、偶然、雪の中から赤いダウンジャケットを発見した。 それはつまり、遭難者がいることを暗示していたが、周辺で何かを見つけることはできなかった。 安曇野署(旧豊科署)の刑事・道原伝吉は必ずや何かあると信じ、ダウンジャケットのポケットにあった豊科のレストランのレシートを頼りに、遭難者を捜すことからはじめた。 伝吉の勘は当たる。 地道の捜査によって、雪の中から見つかったダウンジャケット一着から、男と女の過去と殺意を明らかになっていく。 読み応え十二分の秀逸山岳ミステリー!
  • 高尾山 魔界の殺人 私立探偵・小仏太郎
    4.0
    登山客で賑わう山には死を招く魔物が棲んでいる! 東京・葛飾の小仏探偵事務所を訪れた男性中学教師は教え子の女生徒との関係を知られたことで脅迫されているという。脅迫相手である女は自らを警視庁の刑事と称していた。偽刑事と睨んだ小仏は、教師、教え子と相談の上、脅迫金の受取り現場で待ちぶせするが、女は現われなかった。その頃、都心に近い高尾山の森林で死体が発見され…下町探偵が活躍する傑作ミステリー!「高尾山 魔界の彷徨」改題。
  • 天橋立 殺人旅愁 人情刑事・道原伝吉
    4.0
    十七歳で産んだ子に生涯を捧げた女優は、芝居への情熱を捨てきれず、東京へと飛び立った。独り暮らしの心細さを支えてくれたのは、映画のスチールで活躍するカメラマンの反町だった。昔の話だが二人には希望があった?? それから四年後、八方尾根で消息不明となった反町の故郷・天橋立に向かう道原刑事の姿が……。不思議に優しい眼差しが、凶悪犯を追い詰める! 傑作山岳ミステリ。

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  • 穂高殺人連峰(電子復刻版)
    4.0
    警視庁捜査一課の荒竹十三は、大学の後輩村松から、山仲間の野中恒利が北アルプス・槍ヶ岳から北穂高岳への縦走ルートで遭難したことを知らされた。折りから、現場に向かう準備にあわただしい留守宅に、“野中は帰宅したか”という不審な電話がはいる。数日後、今度は野中の友人の他殺体が横尾谷で発見されたのだ! 二つの事件を結ぶものは? 荒竹・白鳥の名物コンビの捜査が始まった。長編山岳ミステリー。

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  • 謀殺 北穂高岳
    4.0
    北アルプス・北穂高岳山中で女性登山者の転落死体が発見された! 当初は事故と思われたが、女性に同行者がいたことが判明。一転、殺人の可能性が疑われ始め……。長野県警豊科(とよしな)署の刑事・道原が、一枚の写真を手がかりに謎の男を追いつめてゆく――。地を這うような捜査の末に浮かび上がってきた、冷酷無比な犯罪者の正体とは? 本格山岳ミステリーの傑作!
  • 人情刑事・道原伝吉 横浜・彷徨の海殺人事件
    3.0
    長野県警松本署に奇妙な電話があった。見慣れない男が敷地に立っていたので声をかけたが一言も喋らないという。道原らが駆け付け、男の身元を調べたところ意外なことが判明する。七年前、松本市内の老人ホームで、入居者の古賀鐘一が持ち込んでいた現金三千万円が盗難にあい、そのショックで死亡するという事件があった。犯人ではないかと疑われた元職員の滝谷文高だったのだ。警察に解放された滝谷は、その後京都で暮らす女性のもとを訪れ、一緒に横浜で暮らすことになった。しかし、ある夜、自宅前に置かれた栗の木でできた函を見て人が変わったように興奮する滝谷…。そして殺人事件が! 横浜を引き払い新潟で暮らし始めるが…。大いなる逃亡が始まった!?書き下ろし長篇旅情ミステリー。
  • 反逆の山
    3.0
    アルプスにこだまする銃声…。道原伝吉、痛恨の不祥事!? 拳銃を持った犯人が逃亡! 男の不可解な要求の目的は? 長野県豊科署管内で殺人事件が発生した。道原伝吉は東京で自首をした犯人の浅井弘行を列車で護送中、拳銃を持って女性を人質にとる男と乗り合わせてしまう。乗客を危険に晒せない道原は、要求のままに浅井と人質を含めた三人を解放すると、男たちは八ヶ岳へと逃走。追跡が難航するなか、拳銃の男から捜査陣にある電話がかかってきて……!?
  • 殺人鉱脈
    3.0
    1巻682円 (税込)
    長野県豊科駅の近くでおきた、立てこもり事件が無事解決した。 ほっとしたのも束の間、あろうことか事件解決にあたっていた機動捜査隊の隊員が、コンビニのトイレに、拳銃を入れていたウエストポーチを置き忘れてしまう。 大失態だ。 長野県警はこの失態を挽回すべく、拳銃発見に総力をあげるが、遠く離れた石見銀山の見学坑道内で、その拳銃を使った事件が発生した。 急きょ、道原伝吉刑事は、事件となった島根の地に出向くことになるが、第二の発砲事件が、今度は長野県の白鳥湖でおきてしまう。 一見、ふたつの事件に関連はないように思われたが、道原伝吉の執念の捜査によって、遠い過去から複雑に絡み合う宿怨、悔恨がふたつの事件の元になっていたことを突き止める……。 人の善意と欲得が織りなす協調と背反を、見事に描ききっている。読み応え十分。
  • 八方尾根殺人事件
    3.0
    1巻682円 (税込)
    北アルプスで起きた2件の遭難死亡事故は、殺人ではなかったかとの投書が、長野県警刑事部「特殊犯罪捜査室」に寄せられた。 捜査をはじめてみると、明らかにおかしな点が出てきた。 同じ人物のパートナーが遭難していた。 彼らは、親しいつきあいをしていたわけでものに、北アルプスに向かったのだ。 これは事故なのか、事件なのか。刑事たちの地道な捜査がつづき、少しずつ真実が明らかになっていく。 驚愕の結末は、予想できないものだった。
  • 飢餓連峰
    3.0
    1巻682円 (税込)
    厳寒の2月末、中央アルプス空木岳で女性2人を含めた7人のパーティが遭難した。 テントの中で天候の回復を待ちつづけるが、天候は回復しない。 食糧は少なくなっていく。猛吹雪はつづき、捜索隊は近づくこともできない。 飢えと寒さに1週間、10日と晒されるうち、彼らの精神は少しずつ異常をきたしていく──。 山岳小説の第一人者梓林太郎の長編小説第4作目となる、みずみずしい迫力に満ちた力作だ。
  • 凍血樹林
    3.0
    1巻660円 (税込)
    ちょうどその日、冬の上高地で、カラマツの木に寄りかかるようにして立つ、氷に閉じ込められた遺体が発見された。いったい誰が、手間をかけた遺体をつくったのか。警察官の妻の射殺と関連ははたしてあるのか。稀にみる難事件に、長野県警豊科署の道原伝吉が挑む!一月下旬の朝、警視庁刑事の妻射殺事件のニュースで持ちきりだった長野県警豊科署に「妙な遭難者を発見」の通報が入った。現場は上高地の小梨平。遭難者は若い男性で、氷柱の中に閉じ込められた形で木の幹に添って立っていた。所持品から身元は割れたが、脇腹を二か所刺されていたため他殺と断定、殺人事件へ。手がかりも殺害動機も掴めず、捜査は難航。担当の道原伝吉刑事も、これだけ犯人像が浮かばない事件も珍しい―と。山岳ミステリーの第一人者・梓林太郎の渾身作。
  • 常念岳 一ノ沢の死角
    3.0
    常念岳に登っていた中学生パーティーから安曇野署に救助要請が入った。女子生徒一名が転落し重傷だという。結局、治療の甲斐なく息を引き取ったが、刑事・道原伝吉は小さな矛盾点から死因に疑問を持ち始める……。(表題作) 道原伝吉の粘り強い捜査が真実を解き明かす山岳ミステリー五編に、男女のもつれた感情を描く2編を加えた、“情念の文学”梓ワールド傑作集!
  • 雲仙・島原湯煙地獄
    3.0
    長野県の燕岳で登山中の夫婦が暴漢に襲われ、夫が殺された。時を同じくして長崎県雲仙市の温泉街で出版社の編集者が殺される。遠く離れた二つの地点で起こった殺人事件を追うため、安曇野署の道原伝吉は長崎へと向かった。そして事件を繋ぐ人物として著名なミステリー作家が浮かび上がる……。複雑に絡む人間模様、それぞれが背負う深い業が胸を打つ傑作ミステリー。
  • 伊勢・志摩殺人光景
    3.0
    豊科の運送会社社長・福沢正澄が、刺殺死体となって発見された。正澄は山から帰宅したところを襲われたと見られるが、同居する父親・寛文も姿を消していた。福沢家がこの地に移ってきた38年前に、何が起きたのか。父子の「過去」を追って、伊勢・志摩に飛んだ刑事・道原伝吉の捜査が、事件の発端となった驚愕の事実を明らかにする! 名匠が描く傑作長編推理!
  • 富士五湖 氷穴の殺人 私立探偵・小仏太郎
    3.0
    消えた女は被害者か? 洞窟が秘めた謎を暴け! 大衆新聞「日刊社会」に送りつけられた匿名の投書。それによると、警視庁管理官・杉下の隠し子で女優の卵の梅宮汐里が数日前から行方不明だという。彼女は「富士山の近くの湖」に行くと母親に言い残して家を出ていた。警察のスキャンダルになり得る告発の真相解明のため、私立探偵・小仏太郎は富士五湖へと向かう。小仏を待ちうけていたのは、身元不明の女の死体だった……。好評傑作旅情ミステリーシリーズ!
  • 秋山郷 殺人秘境 小仏太郎探偵事務所
    3.0
    1巻550円 (税込)
    私立探偵・小仏太郎が刑事時代に同僚だった若手の女性刑事、金沢夏未が何者かに刺殺された。夏未は個人的な依頼に応え、ストーカーの調査をしていたという。小仏は新潟、長野両県にまたがり、「最後の秘境」といわれた秋山郷での夏未の葬儀に出席するが、夏未は尾瀬で起きた女性遭難事件に興味を抱いていた、との新証言を得る。さらに調査を進めようとする小仏だが、警視庁の元同僚・安間から「深入りするな」と忠告され――!? 胸にナイフを打ち込まれた女性刑事殺人の謎に迫る!!

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  • 北アルプス白馬岳の殺人
    3.0
    「少女のころ、おもちゃ屋からダッコちゃんを盗んでしまいました。お詫びがしたいのですが」新聞記事を飾った美談はおもちゃ屋の家人が名乗り出て落着したかに見えた。だが直後、名乗り出た男が多摩川で、ついでその息子も北アルプスで変死。さらに娘までが蒸発。これは偶然か、それとも仕組まれた罠なのか…?

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  • 殺人氷壁
    1.0
    信じられない事故が起きた! 登山中にアイゼンが折れ、大学生の井能哲也が転落死したのだ。しかも一年前、彼の先輩・菅も、冬の穂高で転落死していた。二つの事故に隠された謎がある? ――警視庁の白鳥完市は、菅に恨みを持つ三輪に疑惑を抱くが、彼にはアリバイがあった。事件当日、東京の会社にいたのだ。 大胆なトリックの連続殺人に挑戦! 鍵(キー・ワード)は「氷」と「火」‥‥。

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  • 摩周湖 黒衣の女
    -
    美しい人妻から、夫を探す依頼を受けた私立探偵・岩波は、神秘の湖と呼ばれる摩周湖へ飛んだ。地道な調査により、黒づくめの服装の女と一緒であったことをつかんだが、男は遺体となって発見された。黒を纏う女は誰か。どこへ消えたのか―。
  • 夜叉の断崖
    -
    岩波淳哉は一匹狼の私立探偵。全国各地で未発見の巨木を見つけようという巨木探しグループの“組長”でもある。今回の目的地は八ヶ岳山麓の蓼科高原。別荘に着いた一行は管理人夫婦と出会うが、数日後、警察らしい人間が管理棟を張り込んでいるのに気づく。やがて二人は岩波にボストンバッグを預け、別荘地から姿を消した。訪ねてきた刑事から、男が自分の妻殺しの容疑者として追われていることを知り…。
  • 松江・出雲 密室殺人事件
    -
    出雲に嫁いだ一人娘の雪路を連れ戻してほしい―一匹狼の調査員・岩波惇哉の許に、松平と名乗る男から依頼があった。浮気性の夫と別れたいが、相手が承知しないという。前金は100万円。岩波は、彼を「組長」と呼んで慕う巨木探索グループの一員・20歳の真那津と共に出雲へ飛んだ。雪路を訪ねたが彼女は留守。そしてその家で女性の絞殺死体が発見された!警察に疑われる岩波。無実を証明できるのか。
  • 白神山地殺人事件
    -
    世界遺産に登録された白神山地の秋は美しい。調査員の岩波惇哉をリーダーとする一行は、日本一のブナを求めて原生林を歩く予定だった。出発前夜、東京に降った黒い雨。それは不吉な事件の前兆だった!赤石川と滝川の合流地点で、一行は女性の死体を発見した。軽装だったことから、岩波は同行者の存在を疑う。被害者は東京の資産家の娘。しかも父親も二年前に行方不明になっているという…。長篇山岳推理。
  • 星砂の島殺人事件
    -
    私立探偵・岩波をリーダーとする探検グループに西表島行きの話がもちあがった。そんな折、メンバーのひとり真那津が、阪神大震災で被災し身寄りのない少女・花を連れて神戸から帰京した。花の出奔中の父親が石垣島にいることがわかり、岩波達は沖縄へ飛ぶ。しかし、父親は三年前から再び行方不明だった。グループは西表の密林で謎の死体を発見する。遺体は花の父なのか、彼の過去には何が…書下し長篇推理。
  • 立山連峰殺人事件
    -
    上高地から岳沢へ登攀中、雪洞に貯蔵していた食糧を口にした三人パーティの一人が急死した。青酸毒であった。半年後、またメンバーの一人が立山で墜落死した。彼らは十五年来の岳友だという。豊科署刑事道原伝吉は、二つの事件を結ぶ糸を探ったが、徒労に終わった。そしてさらに半年、今度は冬の剣岳で、メンバーの長男が遭難するに及んで、道原の脳裏には意想外の仮説が浮かんでいた。長篇山岳サスペンス。
  • 黒部殺人源流
    -
    黒部・餓鬼山で、二年前に行方不明となった平塚晃一のザックと破れた羽毛服が発見された。平塚はチョモランマ登頂に成功した世界的なクライマーだった。しかも現場近くで、のこぎりで切断されたらしい女性の頭部と腰骨が見つかり、事件は奇怪な様相を見せ始めた。長野県警諏訪署の道原伝吉が捜査を開始。女性の身元をつきとめるが、その矢先、平塚の山仲間の遺体が八ヶ岳で発見される…。長篇山岳推理。
  • 谷川岳 霧の殺意
    -
    道原伝吉四十六歳―長野県警諏訪署のベテラン刑事が、妻子と共に遅い夏休みをすごした三日後、事件は起った。一家が泊った八ヶ岳高原のホテルに同宿していた一人旅の美貌の女性が、下諏訪町の鷲ヶ峰で絞殺死体となって発見されたのだ。さらに同日未明、東京の彼女の自宅では、夫が放火による焼死体となって発見されていた。殺された夫婦の身辺を洗うため、若い貞松刑事をつれて上京した道原だったが―。
  • 木曾御岳殺人事件
    -
    八ヶ岳の岩場から、絞殺された若い女が投げ込まれた。被害者は東京のOL西岡万沙子。事件を追う諏訪署の道原刑事は、同じころ万沙子の親友の塩谷涼子が、木曽川で水死体で発見されたことを突き止めた。しかもその前年、涼子の弟勝史までが木曽御岳で遭難死していたのだ。3つの事件に関連はないのか。だが3人につながる人物には、鉄壁のアリバイがあった。長篇山岳ミステリー。
  • 中央アルプス空木岳殺人事件
    -
    中央アルプス山麓・菅ノ平駐車場に車を放置したまま、東京の加古川奈未が失踪した。同じ頃、空木岳では小竹達三の他殺死体が発見される。駒ヶ根署から派遣された刑事・道原伝吉は、小竹のアパートで奈未の写真と2千万円の預金のある通帳を見つけ、2つの事件が結びついたかに見えた。が、半年前に起きた槍ヶ岳落石事故との関りが浮上し、事件は予想外の展開をみせ始めた…。会心の長篇山岳ミステリー。
  • 槍ヶ岳 白い凶器
    -
    高校生の一人娘・比呂子が東京で若い女を刺した―。知らせを受けた長野県警豊科署の道原伝吉刑事は、急遽、麻布署へ飛んだ。被害者は中田邦子。邦子に連れそっていた男は姿を消すが、二週間前槍ヶ岳で出会った男に似ていると比呂子はいう。犯罪の臭いをかぎとった道原は槍ヶ岳を捜索し、若い男の遺体を発見する。娘の無実は証明されるのか。雄大なスケールで描く長篇山岳ミステリー。
  • 八ヶ岳 石の血痕
    -
    長野県諏訪市で轢き逃げ事件が起った。目の不自由な母親の杖代りになっていた五歳の少女がはねられ、重態だという。諏訪署の刑事・道原伝吉が捜査にあたるが、単身東京で暮らす父親は休暇中で連絡がとれず、道原は不吉な予感を覚える。が、三日後に父親が現れ、北アルプス・白馬から唐松を縦走していたという。一方八ヶ岳・硫黄岳で男の遺体が発見され、事件は意外な方向へ……。長篇山岳ミステリー。
  • 人情刑事・道原伝吉 松本―日本平殺人連鎖
    -
    長野県松本市の住宅街で8月の白昼、火事が発生。住人の上条貞彦夫婦と住み込みのお手伝いが焼け出された。放火の疑いが濃厚だった。捜査の結果、付近の防犯カメラに映っていた初老の男に容疑がかかる。一方、観光で松本を訪れていた男が、泊まっている宿の名前も場所もわからないと、交番に保護された。自分の名前すら思い出せないという。その男が防犯カメラに映っていた男によく似ているとの情報を得た、松本署の刑事・道原伝吉の捜査が始まった! 静岡市清水区に住む味川星之助と断定されるが、味川は認知症を発症しており、自分の行動を覚えていないことが判明する。やがて、日本平で味川の刺殺体が発見された! かつて、味川の父親が疎開していた松本郊外の家が二度にわたって放火された事実を掴んだものの、道原たちの捜査は暗礁に乗り上げる…。会心の長篇ミステリー。
  • 死紋山脈
    -
    1巻682円 (税込)
    夏が終わりを告げる頃、北アルプス・赤岳ヒュッテの管理人が遺体となって発見された。山を熟知している管理人が遭難するはずがなかった。人が良い彼がなぜ、殺されなければならなかったのか。そこには、山小屋で起きていたあることが、源流だった――『遭難遺体の告発』。全7篇。アルプスの山々を舞台にした殺意と刑事の活躍を、熱量高く、切れ味鋭く描ききった短篇集。
  • 小布施(おぶせ)・地獄谷殺人事件
    -
    名古屋で空襲に遭い、機銃掃射を受け記憶を失った少女・七恵は、指物職人の坪倉夫妻に引き取られて小布施へ移った。6年後に縁談が舞い込むが、折悪しく彼女に降りかかった不幸のために破談となってしまう。その後、坪倉が建て替えの仕事を請けた酒蔵で一人の男が殺された。いったい誰が、何のために――? 度重なる不幸に見舞われた七恵の失われた記憶はよみがえるのか!? 葛飾北斎ゆかりの地を舞台に描く傑作ミステリー!
  • 大井川殺人事件 旅行作家・茶屋次郎の事件簿
    -
    一組の男女が南アルプスの秘境聖岳で遭難した。 茶屋次郎の知人の娘波路は助かったが、恋人の若松は消息不明のままだった。茶屋は情緒あふれる蒸気機関車で紅い鉄橋を越え現場へ。 だが若松は絞殺され、死体とともに米国製の錠剤が発見される。それは命を脅かす危険薬物だった。 さらに入手ルートを追っていた探偵も刺殺されたことが明らかとなり、事件は急展開を迎える!
  • 木曽川 哀しみの殺人連鎖 旅行作家・茶屋次郎の事件簿
    -
    捨て子という過去を持つ朝波香織は、自身が働く老舗デパートで高級腕時計盗難の犯人にされた。 旅行作家茶屋次郎に相談した矢先、木曽川河畔で香織を疑った上司宇垣が刺殺される。茶屋は事件を追い、深緑の山々に挟まれた木曽路へ。だが宇垣と会っていた取引先の男の死体も川面に浮かぶ! 悲哀に満ちた殺人連鎖の先に、一体何が?
  • 復讐の狂炎
    -
    1巻682円 (税込)
    親友と思っていた出世が早い同期入社の男に蔑まれ、侮辱の言葉を投げつけられたら、サラリーマンはどうしたらいいのか? 上司の策略で左遷させられても、黙って従うのがサラリーマンなのか? 地方に飛ばされている間に、妻に浮気されたサラリーマンは、子どもや家庭のために見て見ぬフリをすべきなのか? 本書の中編4本に、それらの答が描かれている。 悔しさと悲しみを堪えるばかりが正しいことではない。不誠実な者たちに、冷徹に鉄槌を下す。怯まずやり抜くその胆力と正義感が、正しいサラリーマン人生に導く――。
  • 穂高屏風岩殺人事件
    -
    1巻682円 (税込)
    読み応え十分の中編3本からなる山岳推理集である。 「穂高屏風岩」では、穂高屏風岩の屏風ノ頭で恋人と待ち合わせしていたが現れないと、女性が山小屋に助けを求めてきた。男はどこに行ったのか。 「鬼の生還」は、遭難した男が羽毛服を着ていなかったことに違和感を覚えた豊科署の刑事たちは、そこから重大な事件を嗅ぎ取った。 「夜の山脈」では、食堂に4歳の男の子がひとりでご飯を食べやってきた。この子に両親はいないのか。食堂の店主からの通報を受けた道原伝吉は、単なる迷子ではなく、事件が潜んでいると直感した。
  • 八ヶ岳山麓殺人事件
    -
    1巻682円 (税込)
    長野県の八ヶ岳周辺の三つのゴルフ場に届けられたキャディバッグの中に、女性の上体の一部が氷詰めにされていた。山梨県側の三ヵ所のゴルフ場には、下半身が詰められたキャディバッグが届けられた。長野、山梨にまたがるバラバラ殺人事件の発生であった。 特別合同捜査本部が設置され、道原伝吉刑事も専従することになった。道原刑事は、若い貞松刑事をとともに、宅配便の荷受けした東京都内の運送会社に向かった。残虐な殺人事件は、思いもかけない展開を見せることになる――。 道原刑事、渾身の推理と地道な聞き込みが、捜査の停滞を打開する!
  • 人情刑事・道原伝吉 信州・塩尻峠殺人事件
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    松本市内の空き屋から男の撲殺死体が発見された。被害者は市内で洋品店を経営する麻倉光信。登山に行くと言い残して車で出かけたという。ほどなく塩尻峠の近くで麻倉の車が発見されたが、後部座席には女の絞殺死体が!? 一方、松本市内で詐欺事件を起こして富山刑務所に服役していた桜田竹利は模範囚として出所を目前にしながら逃走した。キャンプ場などから食料や衣類を盗みながら、松本を目指しているような痕跡が…。松本・塩尻・白骨温泉で交差した殺意の行方は? 道原伝吉の活躍を描く長篇旅情推ミステリー。
  • 佐渡・上高地殺人ライン
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    1巻682円 (税込)
    シリアスさを保ちつつ、軽妙かつ洒脱をふんだんに織り込んだ、梓林太郎の初期の意欲作だ。 大手総合商社の課長であり、東京調布の大地主でもある松代小弥太は、土日になると身分を隠し、新宿歌舞伎町あたりでヒッピーごとき姿形となる。「ヒッピ」と呼ばれる松代のそばにはいつも、真冬という名の年端もいかない女の子がいて、彼女がトラブルや事件、厄介事を持ち込んでくる。全6話の連作。クセになる面白さを秘めた珍作!
  • 信州・佐渡殺人鉱脈
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    1巻682円 (税込)
    生活費と大学の授業料のために住み込みで新聞配達のアルバイトしていた信州大学の学生・青島蕗子が行方不明になった。それはバレンタインデーの夜のこと。彼女は19歳だった。 諏訪署の刑事・道原伝吉は捜査に乗り出すが、彼女は絞殺されていた。付近を徹底的に捜査するうちに、近くの畑から若い男性の刺殺死体が発見された。これは連続殺人なのか、偶然なのか。 道原伝吉は、事件の裏にひそむ複雑に入り組んだ過去と今の憎悪に立ち向かう。
  • 小倉・関門海峡殺人事件
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    北穂高岳の山頂直下でシングルマザーの門島由紀恵が殺害された! 松本署の道原伝吉が捜査を始めると、由紀恵の元夫が勤め先の料理屋を辞め失踪したことが判明。事件との関連を疑う道原は二人の故郷・小倉へ飛ぶ。聞き込みを進めるうち、由紀恵の祖父と父もそれぞれ不審死を遂げていることが分かった。三世代続いた奇禍の根はどこに!? 人気シリーズ最新作!
  • 仙丈岳殺人事件
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    1巻682円 (税込)
    南アルプスの仙丈岳に登っていた2つのパーティの計5人が、激しい吹雪のなか、仙丈小屋にたどり着いた。 両パーティの食料は底をつきかけていたが、天候の回復は見込めず、足止めをくっていた。そんな状況のなか、新たに雪男と見紛うような大男が、小屋に避難してきた。 大男は、リュックを失い、なにも持っていなかった。5人はその大男のために、食料を供出するばかりか、寝袋まで貸すことになったが、大男は当然の顔で、感謝の言葉すら口にしなかった。 大男さえいなくなれば、生きながらえるのではないか。追い詰められていた両パーティの5人は、思いもかけない決断をする――。
  • 京都・化野殺人怪路
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    嵐山、念仏寺、鳥辺野… 異界の迷宮、古都の惨劇。 連続誘拐&殺人の闇を追え―― 旅情ミステリ―書下ろし! 嵯峨野、化野、一乗寺…誘拐と殺人連鎖の結末は!? 友人の結婚式のため名古屋へ向かった社長令嬢、岩倉真琴が行方不明となった。小仏は警視庁捜査一課の安間から調査を依頼されるが、やがて、女の声で「麻琴さんを預かっている」と電話が。誘拐犯 は身代金三千万円を持ち京都へ向かうよう要求する。警察とともに京都に向かうが、金を奪取されたうえ犯人を取り逃してしまう。潜伏先と目された嵐山、化野、一乗寺で事件の闇はいっそう深まり――。
  • 人情刑事・道原伝吉 百名山殺人事件 〈新装版〉
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    北アルプス槍ケ岳付近に落雷があり、登山者が行方不明になった。山小屋から知らせを受けた救助隊員は喜作新道の途中で不審な矢印を見つけた。槍ケ岳へ向う本来の登山道を外れる方向を指している。その矢印に沿ってゆくと、遭難者が死んでいた。発見された男は東京に住む本条真介という会社員だった。長野県警豊科署刑事課の道原伝吉は現場の東鎌尾根に向った。果して誰が何の目的で矢印のある巨岩を動かしたのか?いたずらか、本条のみを狙った行為なのか? 人情刑事・道原伝吉が事件の謎に迫る! 会心の山岳ミステリー!
  • 赤岳殺人暗流
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    1巻682円 (税込)
    八ヶ岳連峰・赤岳で、雪山山行のリーダーが行方不明になった。その頃、長野県諏訪市のマンションで、心中に偽装された男女ふたりの札時事件が発生していた。殺害時間の頃、マンションの住人たちは非常階段から響いてくる、コツコツという重い響きのある音を聞いていた。その音はいったい何なのか。そこに、雪山で遭難したグループが関わっているというのか。諏訪署の刑事・道原伝吉は複雑に絡まった男たち女たちの想いをほぐしながら事件の真相に迫る!
  • 背徳の山嶺
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    1巻682円 (税込)
    大規模な建設工事着工前に行われる環境調査を主業務とする会社社長の松宮達行は、寝汗をかくほどの不吉な予感に襲われていた。 予感が的中したかのように、家族が食中毒で入院することになる。その数日後には、松宮自身が交通事故に遭ってしまう。運転者はわからずじまい。轢き逃げだった。 いくら考えても、生命を狙われる覚えはなかった。それだけに、不幸な偶然が重なっただけとも思えたが……。 悪意をぶつけられた者は、どうやって切り抜けるのか。スリルに満ちた長編推理!
  • 裏街山脈
    -
    1巻682円 (税込)
    夫婦仲が険悪になって別居生活をはじめた刑事は、家出少女を保護するうちに一緒に暮らし始めてしまった。 少女はしだいに、刑事にとって辛い現実を忘れさせる大切な存在になっていく。だが、刑事の生活を告発する手紙が署に送りつけられ、立場を悪くする。そんな折、幼児誘拐事件が起きる。悪いことは重なり、保護した少女の行方も分からなくなる。 残された少女の荷物から行き先の手掛かりを見つけ追っていくが、そこで事件が起きていた――。 刑事の職を棄ててまでも、少女への愛を貫こうとする男の純粋な執念の追跡が始まる。異色山岳ミステリー!
  • 白馬八方尾根殺人事件
    -
    1巻990円 (税込)
    立山での山行後に消息が途絶えた塾経営者の竹中智久。竹中の恋人の届け出で松本署の刑事・道原と吉村が捜索を進めるが、その人物像は過去と現在とで大きくかけ離れていた。犯罪の可能性を探るため、道原たちは竹中が好んで登った白馬へ。その足跡を辿る中で、彼と山行に臨んだパーティの面々も姿を消していることを掴む。竹中という男は何者なのか。次第に明らかになる未解決事件の全貌と共に危険が迫る……。
  • 霧の常念岳殺人事件
    -
    1巻682円 (税込)
    大手商社に勤める今泉は、ガンで妻を亡くして間もなく、常務の紹介で渋々見合いをした。断れば、出世はなくなる。常務はそんな難しい性格の人とわかっていながら、色よい返事ができずにいた。このとき、今泉には不倫関係の女性がいたのだ。 見合いを進めるには、愛人が邪魔だった。常務から返事を聞きたいといわれればいわれるほど、愛人が疎ましくなった。そこで今泉は、この愛人を北アルプス常念岳の登山に誘った……。 出世と新しい幸福を掴むために暴挙にでたごく普通のサラリーマンは、いったい何を掴めたのか。作者渾身の作!
  • 死化粧山脈
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    1巻682円 (税込)
    蝶ヶ岳と常念岳の間の沢で死体が発見された。当初、道迷いによる疲労凍死と見られていたが、登山道から外れた現場付近の木の枝に正しい道標を示す赤い布きれを見つけたことで、遭難という見立てに疑問符がつけられた。長野県警豊科署の道原伝吉は、雪山の現場に向かい、捜査を開始する。赤い布きれに隠された驚愕の罠を、伝吉は見抜く!「霧の道標」より。 全6篇からなる力作揃いの山岳ミステリー集――。
  • 人情刑事・道原伝吉 信州・諏訪湖連続殺人
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    小さな子供に何度も後をつけられ気持ち悪い、という通報が松本署にあった。道原伝吉が事情を聞いたところ、その子供は古谷智則五歳と判明。母親古谷未砂子との二人暮らしだが、母親は一週間以上行方がわからないという。やがて諏訪湖畔で自殺を装った他殺体で母親が発見される!しかも親子の自宅から現金一億五千万円が見つかり捜査本部は色めき立った!捜査が進むにつれ、その大金は離婚に際して資産家の夫とその両親から受け取ったものと判明するが…。謎が謎を呼ぶ会心の長篇旅情ミステリー。
  • 絶叫山脈
    -
    1巻682円 (税込)
    長野県警豊科署に、北アルプスの常念岳で死体が発見さたとの一報が入った。死体には不審な刺し傷があり、転落事故死とは思えかった。 身元を調べるうちに元警察官と判明し、怨恨の線で捜査がはじまったが難航を極めた。迷宮入りも視野に入れなければと内心考えたころ、元警察官と同じ殺され方をした他殺体が発見された。 二人を結ぶ点と線はいったい何か――。山岳ミステリーの旗手が、人間の心理を丹念に描いた渾身のサスペンス。
  • 殺人氷河
    -
    1巻671円 (税込)
    日本人に馴染みのあるニュージーランドのクック山の麓で、観光バスが転落した。同じ頃、登山家の大前透が、ニュージーランドのタスマン氷河で惨殺されていた。 大前の死に疑問を抱いた警視庁の白鳥完市は、白バイ隊員の月村修をともなって、ニュージーランドに飛んだ。捜査を重ねるうちに、大前が日本アルプスで山岳事故に関わっていることがわかった。大前の死と日本の山岳事故との関連は? なぜ、海外の名山で殺されたのか? バス転落事故にもつながるのか? 数々の謎を、白鳥たちの大胆な捜査が真実を暴き出す! 海外の名山と日本の連峰を舞台にした山岳推理長編。
  • 燕岳 殺人の暦
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    1巻682円 (税込)
    北アルプスの燕岳で刺殺死体が発見された。 健康保険証から身元はすぐに判明したが、不明なことがあった。どういうわけか、11年前の冬に亡くなった女性についての新聞記事の切り抜きを持っていたのだ。 なぜ、男がその切り抜き記事を持っていたのか。長野県警豊科署の道原伝吉刑事は、過去の事件を徹底的に捜査するうち、北アルプスでの遭難事故が絡んでいることをつかんだ。 犯罪とは無縁のごく普通の人が、憎悪と欲に取り憑かれていく様が見事に描かれた見事なミステリー小説!
  • 出羽三山殺人事件
    -
    1巻682円 (税込)
    大手食品メーカーにかかってきた突然の脅迫電話がかかる。「明日の二時までに十億円を用意しなければ、菓子を食べた人が死ぬ」 現金を輸送するため者として、犯人に指名されたのは、営業部員の三崎だった。 三崎と社長室員の小舟春美は、東京から山形の月山へ現金を車で運ぶことになった。 途中、同行していた小舟春美が姿を消してしまう。彼女の捜索のさなか、地元警察は出羽三山神社裏で男の死体を発見する。 事態は脅迫事件に殺人が加わったことで混沌とし、三崎までもが疑われてしまう。 三崎は自らの潔白を証明しようとするが、彼には後ろめたい過去があった。 東北の霊山で、過去と現在が交錯し、欲と裏切りが入り組む。息詰まる展開がつづく長編山岳ミステリー。
  • 黒い岩壁
    -
    1巻682円 (税込)
    霞沢岳、大滝山、天狗ノコル、涸沢、帝国ホテルにほど近い上高地などを舞台にした、山岳の臨場感、醍醐味に溢れる6篇からなる短篇集。 「凍る沢」では、霞沢岳で拾ったカメラがきっかけとなって、隠されていた事件があぶり出される。 「暗い谷への接近」は、大滝山の麓に集まっていたカラスの群れから死体が発見されたことから事件が発覚する。 ほかに、「潜伏」「刺殺」「春の弾痕」と、いずれも山岳を舞台にした、切れ味するどいミステリー。
  • 暗殺連峰
    -
    1巻671円 (税込)
    夫は急に決まった札幌出張に出かけた。しかし、夫は忽然と消失してしまった。 手掛かりは札幌にあるはずと思い、藁にもすがる思いで、札幌で暮らすかつての恋人に夫を探すように頼んだ。 快く引き受けてくれたはずの元恋人だったが、彼はなぜか、長野県の蝶ヶ岳山頂で死んでいた。 長野県警豊科署の道長伝吉刑事は、北海道に飛び、執念の捜査を開始する!
  • 西穂高殺人事件
    -
    1巻671円 (税込)
    西穂高独標付近で倒れている男が発見された。当初は遭難と思われたが、遺体にはアイスピック状の刺し傷があったため、殺人事件と思われた。 長野県警豊科署の人情刑事・道原伝吉も、不自然な現場を目の当たりにして、殺人事件と考えた。 殺害された被害者の身元を調べていくと、かつて働いていた一流企業を同時期に辞めた男も、南アルプスで殺害されるという事件が起きた。 その被害者も、アイスピック状の凶器に倒れたと判明し、ふたつの事件は同一犯によるものであろうと推測された。 伝吉はふたりの被害者の足跡を追い、隠されていた共通項を見いだし、犯人に近づいていく!
  • 越後・親不知 翡翠の殺人 私立探偵・小仏太郎
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    上高地、京都、金沢、糸魚川…行方を絶った男は犯人か、被害者か―― 死の断崖に七色の殺意  人気トラベルミステリー 山小屋の男の失踪の裏に十九年前の殺人事件が!? 長野松本署からの調査依頼が小仏探偵事務所に持ち込まれた。上高地の山小屋の管理人・徳久が、宿泊予定の登山者の上野を探しに、外を見に行ったまま戻ってこないという。上野は偽名を使っており、二人の間に事件が起きた可能性もある。徳久の過去が関係していると考えた小仏は、彼の出身地である新潟県糸魚川市親不知へ。その後、彼の足跡をたどり、京都、東京、金沢と調査行を続けるが、親不知で起きた未解決事件が浮かび上がり…。 目次 第一章 親不知子不知 第二章 京都へ 第三章 夜の山荘 第四章 明日の月光 第五章 金沢夜曲 第六章 黒い流星 第七章 海峡
  • 男鹿半島 北緯40度の殺人 私立探偵・小仏太郎
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    秋田、男鹿、角館… 伝説と絶景が誘う連続殺人の罠! 旅情ミステリー書下ろし! 雪煙の男鹿半島に消えた男が抱える秘密とは――? 警視庁キャリア管理官の愛人の父・西坂真治が行方不明になった。旧知の刑事・安間から相談を受けた私立探偵・小仏太郎は秋田へ向かう。 西坂は秋田市内へ医師を呼びに行ったはずだが、病院ではなく男鹿半島へ向かったという。 そこには、人には言えない隠された過去があった――。男鹿半島では、ある一人の女の周辺にいる男たちが次々と死体となって発見され……。 彼らの共通点とはいったい――? 男鹿半島、秋田、角館を結ぶ凶悪事件の真相は!?
  • 西表 背徳の断崖
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    1巻682円 (税込)
    探偵の岩波がリーダーの冒険グループの女性メンバー真那津が、阪神淡路大震災で母を亡くした少女を連れて帰京した。唯一の肉親は父だったが、数年前に妻子を棄てて愛人とともに沖縄に逃げてしまったようだった。 成り行きで捜索をはじめた岩波は西表島に向かったが、父親は3年前から行方不明になっていた。 なぜ、姿を消したのか。捜索を進めるうちに、思いがけない真実が浮き上がったきた。父親は無事なのか? 肉親を亡くした少女に安寧は訪れるのか――。 南の島を舞台にした、異色ミステリー!
  • 黒部渓谷殺人事件
    -
    1巻682円 (税込)
    残業で帰宅が遅くなったときのために、自宅とは別にアパートを持つ――。 妻の承諾のもと、遠距離通勤しているサラリーマンにとっての夢のひとつを叶えた銀行マンの相原亮介だったが、一本の恐ろしい脅迫電話がかかってきた。その電話の主は、相原が別宅でもあるアパートに部下の女子工員を連れこんでいた秘密を知っていたのだ。 バラされたくなければ山に登れ。脅迫者はなぜか、山に登れと命令してきた。相原は銀行マンとしての立場を守るため、平和な家庭を守るため、脅迫者に従ったが……。 エリート銀行マンの夢が、どこで悪夢となったのか。人生の破綻にスポットを当てた異色の山岳ミステリー!
  • 霧多布殺人湿原
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    1巻671円 (税込)
    長野県諏訪市の現職市長の愛娘で、東京の女子大に通う植草真砂子が失踪した。 内々に調べてほしいと市長直々の依頼を受けた諏訪署署長は、真砂子が暮らす東京のアパートに道原伝吉を派遣した。しかし、めぼしい手掛かりは得られず、公開捜査となった。 それをきっかけに、事態は動く。北海道の厚岸のタクシー運転手から、失踪した女子大に似た女性を乗せたという報せを受けた。諏訪署ではさっそく、道原刑事を北海道に派遣した。 北海道に赴いた伝吉は、車中で出会った20代女性アミに、生涯初めてとなる恋の予感を抱く。伝吉は事件の核心に迫るが、アミに心を奪われていく。伝吉初の、事件と恋の同時進行推理長編!
  • 信州・善光寺殺人事件
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    新潟県三条署の管内で、松本在住の男性の変死体が見つかった。松本署の刑事・道原伝吉の調べで、被害者の娘の恋人が北アルプスで転落死していることが判明する。捜査が難航するなか、善光寺仲見世通りで銃撃事件が発生! 使用されたのは機動隊員が紛失した銃で、撃たれたのは一連の事件の関係者だった――。複雑にもつれた事件の謎を道原伝吉が追う!
  • 流転山脈
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    1巻682円 (税込)
    群馬県月夜野町の川沿いの草むらで、東京ナンバーのタクシーが運賃メーターが作動したまま放置されていた。その額12万超。あたりを探すと、運転手は殺害され、車のキーはどこにもなかった。乗客の姿もなかった。 その7日後、長野県の北アルプスで、若い男性が殺害された。被害者の出身地は群馬県月夜野町。豊科書の刑事・道原伝吉は被害者の背景を探るために月夜野町に飛んだ。 刑事たちは丹念に殺意の源をたどるうちに、被害者の接点をあぶり出していく。心の傷が憎悪から殺意へと形を変えていく姿を見事に描いた、長編推理サスペンス!
  • 黒白の起点 飛騨高山殺意の交差
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    この女、一体、何人殺ったんだ!? 札幌・飛騨高山・上高地…流行作家と その秘書がたどり着いた真相! 長篇旅情ミステリー。 小森甚治は流行作家・野山遊介の秘書だ。 野山が書き散らした原稿を整えたり、 作品に必要な取材をして資料を準備したりするのが仕事である。 ある日、野山は偶然新宿で知り合ったホームレスの男から興味深い話を聞き、 作品にしたい欲求にかられる。 小森はその男からさらに話を聞くことを依頼されるが、 男は失踪し、やがて上高地の梓川で死体で発見された!? 調査を進めるうちに、男が経営していた札幌のクラブのホステスで、高山出身の女がいることが判明する。 飛騨高山で交差する連続殺人事件の真相は?
  • 南信州殺人神楽
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    1巻682円 (税込)
    長野県茅野市の市会議員の息子が、離れの家で殺害された。隣の部屋で寝ていた祖母は、犯人は面をつけていたと証言した。 漠とした証言だったため、真偽を疑う捜査員もいたが、道原伝吉はそれを真実としてコツコツと捜査をつづけた。 犯人がつけていた面が神楽面で、遠山郷の霜月祭りのときの湯立て神楽でつかわれるものだとわかってきた。 地道な捜査があぶり出す、遠い過去の怨念。道原伝吉は女の悲哀に触れ、犯行に至ってしまった過去を憎む。
  • 阿蘇・黒川温泉殺人事件
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    1巻682円 (税込)
    信州・安曇野市の西に位置する常念岳への登山口、一ノ沢でリュックを背負った男の遺体が発見された。 五月とはいえ、常念岳登山にはピッケルとアイゼンが必要になるが、遺体の所持品からはそれらの装備が見つからなかった。 安曇野署の人情刑事、道原伝吉に捜査の指令が下る。 見つかった遺体の死因は絞殺、阿蘇・黒川温泉で妻と落ち合うために、岡谷の自宅を出たまま消息を絶っていた男性と特定された。道原刑事の前に、信州と阿蘇を結ぶ事件が次々と現れるが、地道に結ぶ糸を解明していく。だが、事件の被害者たちの背後に、大きな謎が隠されていた!
  • 上高地発 殺意の墓標
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    1巻682円 (税込)
    上高地から穂高岳、燕岳、蝶ヶ岳、常念岳、そして安曇野。刑事・道原伝吉が所属する長野県警豊科署は北アルプスの山岳一帯を管轄に持つ。美しい山岳風景の中で起こったさまざまな事件、遭難、殺人、失踪、誘拐、逃亡……、がテーマの短編集。人情刑事・道原伝吉を中心に刑事たちが、裏に隠された男女の物語を追い、鮮やかに事件を解決に導いていく。季節をわけた凝ったつくりは、味わい深い。
  • 飛騨岩稜殺人事件
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    1巻682円 (税込)
    北アルプス涸沢岳西面の岩稜ルート、通称「飛騨泣き」で中年男性の死体が発見された。遺体の腹部は横一文字に切られていたことから、転落死ではなく、他殺と断定し、捜査を開始した。 長野県警豊科署の道原伝吉刑事は東京に出張し捜査を開始するが、手掛かりは得られない。捜査に行き詰まり感がではじめた頃、同様の切り傷をつけた殺人事件が発生した。 点と点はつながるのか。連続殺人ではないのか。道原伝吉の地道な捜査と、透徹した眼力で、殺人の深層をえぐり出していく。人情刑事・道原伝吉の山岳長編ミステリー。
  • 倉敷・宮島殺人回廊
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    1巻682円 (税込)
    冷たい雨の降り続いていた上高地のホテルに、全身びしょ濡れ顔面蒼白の女性が2人転がり込んできた。 事情を聞くと、5ヵ月前に岳沢で雪崩に巻き込まれて死亡した早坂竜次の追悼のためにやってきた、彼の娘と妻の妹だという。そして、一緒いたはずの、妻の知恵、さらには同行していた山岳ガイドがいなくなったという。 捜索隊は山中で首を真横に切られた知恵の死体を発見。さらに翌日には上半身黒焦げの山岳ガイドの死体が見つかり、異様な事件に発展していった。 犯人を追って、山岳事件のスペシャリスト・安曇野署の道原伝吉が動き出す。ゾクゾクする長編山岳ミステリー。
  • 鹿島槍ヶ岳殺人事件
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    1巻682円 (税込)
    重度の腎機能障害で苦しんでいる若い女性・麻也子は、幸運にも移植手術をすることができた。 麻也子は友人の弓子にその幸運について話すうちに、臓器提供者・ドナーが気になりはじめる。そのうちに、どうやら腎臓バンクから得られたものではなく、父親の財力による闇ルートによって得られた腎臓を使った生体移植ではないかと疑いを持つ。罪悪感も日増しに強くなる。 白馬の別荘で静養する麻也子は、弓子の勧めで、私立探偵を頼みドナー探しを始める。すると間もなく、探偵・出雲が鹿島槍ヶ岳で死体で発見され、その遺志を継いで調査を始めた探偵や病院スタッフも他殺遺体で発見される。 臓器移植を巡る異色の山岳ミステリー!
  • 草津・白根殺人回廊
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    1巻682円 (税込)
    「変な男が家に上がりこんで、母を脅しています」――街の資産家と知られる家からの通報だった。 男を確保し取り調べを始めるが、のらりくらりと道原伝吉ら刑事の質問をはぐらかす。被害者の女性にも事情を聴いたが、見当もつかないという返答だった。だが、道原は犯人との微妙な食い違いが気になった。飼い犬が数日前に毒まんじゅうで殺されたことも引っかかる。それは刑事の勘だった。事情を調べるうちに30年前の不審死が浮かび上がり、一連の殺人事件にたどり着く。 道原の執念は薄皮をはがすように、事件の全貌を明らかにしていくと、そこには女三代の悲しみが流れていた。 大人気、人情刑事・道原伝吉シリーズ!
  • 奥飛騨・穂高 殺人怪路
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    1巻682円 (税込)
    長野県警安曇野署長宛に、17歳の少女と刑事課の若手・会田刑事が淫らな交際しているという告発文が届いた。 真実ならば警察の信頼を大きく損なうことになるが、匿名での告発を鵜呑みにするわけにはいかなかった。 署長、そして相談を受けた道原刑事が対応に苦慮するうちに、その17歳の少女とつながりがあった男が殺された。 いったい誰が、何の目的で、若手刑事の秘密を暴露し、追い込んでいくのか。刑事と少女との恋の行く末はどうなるのか。 人情刑事・道原伝吉の胆力が事件に迫る!
  • 北アルプス冬の罠
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    1巻671円 (税込)
    長野県松本市で、ホテルの完成祝賀パーティーが開かれた。 国会議員、県会議員、市町村議員、そして長野県の財界人が集まる中、殺人事件が起きた。 被害者は、財界の重鎮。毒殺だった。 周囲には、秘書、役員、ホステスなどもいたが、誰ひとりとして、殺人が起きた瞬間を目撃していなかった。 誰がどんな殺意をもっての非道な行為をしたのか。 道原伝吉刑事は、被害者の過去を洗い出すチームに配され、地道に捜査に当たる。そして、被害者が裸一貫から財界人として成り上がってきたことがわかり、そこに何かがあると思いを巡らした。「偽装」より。 人情刑事道原伝吉が犯人の殺意を読み解く、全6篇を収めた短篇集。なお、収録の「避難命令」「弱味」は短編集『白銀の暗黒』にも収められています。
  • 博多 那珂川殺人事件 旅行作家・茶屋次郎の事件簿
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    病床から消えた元警察官。歪んだ過去が明らかになったとき、九州一の歓楽街で事件が! 入院中の老人・糸島末彦が、忽然と姿を消した。 四十二歳差の恋人・大谷深美から行方捜しを依頼された旅行作家・茶屋次郎は、糸島の生まれ故郷・福岡へ。 元警察官という糸島の過去を探ると、定年直前に起きた娘の痴漢事件が浮上。 糸島は職を辞し、その後東へ東へと不可解な転居を繰り返した。やがて、糸島と親交のあった現役警官の死体が突如那珂川に浮かぶ……。 TVドラマでもおなじみの大人気シリーズ、第27弾!
  • 安芸広島 水の都の殺人 旅行作家・茶屋次郎の事件簿
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    母殺しの罪を着せられた娘の悲痛な叫び。 警察―検察―裁判所の横暴に茶屋が斬り込む! 「私は母を殺した罪で刑務所に入れられました」 旅行作家・茶屋次郎の許を訪れた読者・細谷水砂は、衝撃の事実を口にした。 一貫して無実を主張したにも拘わらず、警察の思い描いた絵図――ラブホテルに入った母親を目撃して激怒、放火殺人に至った――通りに判決が下り服役したという。 冤罪を晴らしたいという訴えに茶屋は、事件の地・広島に向かったが、やがて、火災のもう一人の被害者である男のまさかの奇妙な過去が浮上する……。 人気不動の超ロング・シリーズ、円熟の26弾!
  • 金沢 男川女川殺人事件 旅行作家・茶屋次郎の事件簿
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    ふたつの川で時を隔てて起きた殺人。時効後に名乗り出た犯人の意外な告白とは?  不治の病を患う老作家・有森竜祐が失踪。 同居女性から行方捜しを頼まれた茶屋次郎は、有森の作品に描かれ、彼の故郷でもある北陸の古都・金沢へ赴くが、そこで49年前の悲劇を知る。 有森の恋人が強盗殺人を目撃し、犀川の河畔で命を落とした。事件は未解決のまま時効を迎えたが、その直後に、事件を追う記者2人が浅野川で不審死を遂げた事実も浮上。 茶屋は、2つの事件を繋ぐ闇に迫る! 毎作新趣向の超ロング・シリーズ第25弾!
  • 遠州浜松殺人奏曲
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    井伊家ゆかりの地で倒れた男 彼はなぜ名を騙ったのか―― 東京・亀有の小仏太郎探偵事務所に、静岡県警の刑事が突然訪ねてきた。奥浜名湖にある井伊直虎ゆかりの寺院〈龍潭寺〉の近くで重傷を負った男が発見され、「小仏太郎」と名乗ったのだという。彼は病院に搬送されるも、その後すでに死亡してしまった。小仏は謎の男の調査に乗り出すが、さらに別の男の死体も見つかり……傑作旅情ミステリー! 浜松城、奥浜名湖、龍潭寺… 女城主(井伊直虎)が奏でる死の調べ! 好評シリーズ 傑作旅情ミステリー!
  • 霧ヶ峰殺人高原
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    1巻682円 (税込)
    霧ヶ峰の自然が好きで、東京から何度も登っていた北村真由子が行方不明になった。 宿泊を予定していた山荘では、経営者の五代芳昭を先頭に、合宿をしていた多くの大学生らも加わって捜索がはじめられた。 同時期に、霧ヶ峰を大々的に開発しようと、地元民と交渉をつづけていた東京の業者の責任者が殺害され、遺体で見つかった。 自然を破壊し開発を強引に進めようとする業者と、地元民との軋轢が殺害理由なのか? そして、北村真由子は無事なのか。 帰還を願って捜索をつづけたが、山荘の近くのカラマツ林の中で、北村真由子は遺体が発見された。その近くからは、山荘の経営者・五代芳昭が愛用していた登山ナイフが見つかった。 警察では当然、五代を容疑者として取り調べることになったが……。 開発したい者と保存を願う者との思惑が絡んだ、長編山岳ミステリー。
  • 鳥海山殺人渓谷
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    1巻682円 (税込)
    警視庁捜査一係の白鳥刑事、同じく一課の河津貴子、第十交通機動隊の月村修の3人は、中央アルプスの宝剣岳に登っていた。 4月ではあったが、山には雪があった。 登っていた者たちの耳に、空気を裂く音が届いた。その直後、雪が動き、雪崩が発生した。 警視庁の3人は危うく難を逃れたが、4人が死亡した。 空気を裂く音は、銃声ではなかったか? その振動が雪崩を引き起こしたのではないのか。 雪崩被害の当事者となった捜査一係の白鳥刑事は、月村修をしたがえ、地道な捜査に乗り出す――。 白鳥、月村の絶妙コンビが追う、長編山岳ミステリー。
  • 穂高雪山殺人迷路
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    1巻682円 (税込)
    連日雪が降り続いていた3月の北アルプスで、男性3名女性1名のパーティーが遭難した。幸い3名は救助されたものの、男性1名が行方不明のまま捜索が打ち切られた。 2か月後、パーティーのリーダーだった真中荘平から再び救助要請が入った。 行方不明の男性を捜しに、同じパーティーのメンバーだった古田紀洋と2人で登り、古田が滑落したという。 翌日発見された古田の遺体頭部には、滑落時に負ったものではない傷があった。 死因に不審を抱いた豊科署の道原伝吉刑事は捜査を開始する。 過去と現在が絡み合った、異色長編山岳ミステリー。
  • 殺意の雪宴
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    1巻682円 (税込)
    悲劇ともいえる高校生の冬山遭難。この遭難は、なぜ、起きたのか――。 山岳部の女子生徒が、先生に色目を使ったことが原因なのか。 部員の父親に愛人がいたからか。 それとも、顧問の先生が絶対に明かすことのなかった秘密によるものなのか。 はたして、遭難は事故か、事件か。 冬の北アルプス山中、過酷な吹雪の中、生徒と先生が生きのびるために生命を賭ける。
  • アルプス冬物語
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    1巻682円 (税込)
    木曽駒ヶ岳、宝剣岳がくっきりと眺められた晴天の駒ヶ根市の銀行に、強盗が押し入った。 犯人は逃走の途中で人質を取る。偶然通りかかった三十三歳の三奈子だった。 翌日には無事解放されるが、三奈子の人生は大きく変わっていくことになる。(表題・アルプス冬物語)。 ほかに、「無名沢」「赤い崩壊地」「下山近道」「地獄への縦走」「奥又白谷」「魔性の尾根」など全7編からなる山岳推理短編集。
  • 針ノ木岳殺人事件
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    1巻682円 (税込)
    新宿駅西口の飲食店街「思い出横丁」にある小さな食堂の店内で、ゴールデンウイーク明け前日の朝に、登山者と思われる服装をした男の刺殺体が発見された。 所持品の中に長野県警豊科署の刑事・道原伝吉という名刺が入っていたことから、男は日東自動車に勤務している相沢敬三だと判明する。 相沢は、数日前に後立山連峰の針ノ木岳という山で刺殺された、同じ会社の梅津文大と交友関係があった。 ふたつの殺人事件の関連を、道原刑事は追い始める。長編山岳ミステリー。
  • 人情刑事・道原伝吉 松本-鹿児島殺人連鎖
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    連続殺人、放火…… 脅迫犯を追って、人情刑事、薩摩路を駆ける! 松本市内の繁華街で、地元の不動産会社社長の船田慎士が刺殺された。 いつも持ち歩いていた数百万円の現金がなくなっていたことから物盗りの犯行と思われた。 十日後、やはり松本市内で、ホステス・三池かなえの刺殺体が発見された。 捜査の結果、被害者の二人のみならず、参考人として事情を聴いた金武咲人までも鹿児島出身者であることが判明。 長野県警松本署の刑事・道原伝吉は鹿児島に飛んだ! 次々と明らかにされる関係者の予想外の過去…。 第一章 寂しき被害者 第二章 鬼日 第三章 鹿児島捜査行 第四章 山の名前 第五章 天文館 第六章 黒い服 第七章 底のない夜
  • 松本・梓川殺人事件
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    安曇野署の刑事・道原伝吉が松本署に転勤になって早々、松本駅で不可解な事件が発生。幼い兄妹を連れて駅を訪れた母親が子供たちを置いて姿を消し、兄が遊んでいる間に妹もいなくなっていた。二人は攫われたのか? 犯人が見つからないまま、上高地で新たな女性の行方不明事件が! これらの事件は繋がっているのか? ベテラン刑事が難事件の真相を追う!
  • 怪殺 日光・戦場ヶ原
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    1巻682円 (税込)
    上高地に向かうと出かけた山岳エッセイストの柴崎舟が失踪した。彼は一年後、日光・戦場ヶ原で刺殺体となって発見された。北アルプスへの登山のために上高地に向かったはずなのに、日光で殺害されたのか。エッセイを依頼した出版社の担当編集者の天満澄代は、好奇心も手伝って、この事件を追うことになった。道原伝吉は、彼女に的確なアドバイスを送ることで、事件を後方から支えていく。ついには、劇的な展開を迎え、事件は人生の悲劇をあぶりだす!

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