小説 - 永森裕二作品一覧

  • くろねこルーシー 上
    4.0
    黒猫が鴨志田陽の前を横切った。 「今ので753回目……黒猫が横切ると不吉なことが起こる。そんな迷信信じたくないが、こうも多いと気にならないほうがおかしい……」 リストラから心機一転、浄水器のセールスを始めた陽だったが、全く売れずに、肩を落として歩いていると、目の前をまた違う黒猫が横切る。仕事もままならず、半同棲中の彼女から妊娠を告げられるも結婚に踏み切れない陽。 そんな中、父の七回忌がやってきた。陽の父はかつて「黒猫占い師」として話題になり、家族よりも黒猫とばかり過ごしていた。陽は、父も黒猫も大嫌いだった。七回忌を済ませ、実家の父の書斎でうたたねしていると二匹の黒い子猫が現われた。その二匹は、かつて父が飼っていた黒猫のルーとシーに似ていた……。 その二匹が、陽の人生に転機を与えることを、その時の陽はまだ知る由もなかった……。
  • くろねこルーシー ~はじめての子育て~
    -
    迷信を信じ、縁起を担いでばかりいる気の小さい占い師・鴨志田賢。妻の幸子と5歳の息子・陽は、そんな賢に奮起をうなすために別居している。がんばろうとは思うものの、なかなかトンネルを抜け出せず、わびしい一人暮らしをしている賢の前にある日、ルーシーという名の黒猫が現れる。「黒猫……なんて不吉なんだ……」と思う賢の気持ちをよそに、ルーシーは自分が産んだ2匹の子猫を置き去りにしてしまう。いくら黒猫といえども、小さな生命を見殺しにすることが出来ない賢は、イヤイヤながらも子猫の世話をしはじめる。すると……鴨志田の運勢は次第に上向きになり始めていく。「福を運ぶ黒猫?」この2匹と出会った鴨志田の人生は大きく変わっていく。それは親子2代に渡ることになることを鴨志田は知らなかった……。
  • 幸福をもたらす三毛猫 御子神さん
    3.0
    何でもいいから、背中を押して欲しい。 これは、そんな誰もが持っている「きっかけ」の物語。 『ねこタクシー』で、主人公・間瀬垣の前にある日現れた、デブねこの御子神さん。 珍しいオスの三毛猫である、彼はどこで生まれ、どのような飼い主・人々と出会い、そして間瀬垣のもとへと辿り着いたのか……。 本作は、御子神さんが間瀬垣と出逢う前までの前日譚を描いた物語です。 10万部突破の『ねこタクシー』から生まれたスピンオフストーリー!
  • ゼニガタ 深夜0時の闇金居酒屋
    -
    枝豆ひとつ、5万円── その居酒屋は、深夜0時から金貸しになる。 金への欲望と恐怖をリアルに描く闇金小説! トサン→10日で3割の超暴利! チリも積もれば、限度額。 元ボクサー、キャバクラ嬢、半ぐれ、ヤクザ 金の魔力に取り憑かれたアウトローな連中たち。 返せるあてのない借金を抱え、最後の手段として居酒屋「銭形」を訪れた人々の運命は…… 2018年5月26日公開の映画『ゼニガタ』原作小説! 居酒屋経営者の裏の顔は──超暴利な闇金業者。 〈あらすじ〉 錆びついた漁船が停泊するひなびた漁港。 路地裏の一角でひっそり営む居酒屋「銭形〈ゼニガタ〉」。 店主は銭形兄弟の富男(大谷亮平)と静香。 表向きは居酒屋だが、深夜0時から闇金業を始める。 トサン(10日で3割)という違法な高金利で金を貸し、苛烈な取立てで債務者を追い込むのが銭形兄弟のスタイル。 ある日、ボクサー崩れの男・八雲が「銭形」に入れてくれと申し出てくる……。 地方でくすぶるキャバクラ嬢や半ぐれ、ヤクザなど、金の魔力に取り憑かれたアウトローな連中たち。 返せるあてのない借金を抱え、最後の手段として居酒屋「銭形」を訪れた人々の運命を描く“闇金”ピカレスク小説。 主演・大谷亮平『逃げるは恥だが役に立つ』『奪い愛、冬』 映画『ゼニガタ』2018年5月26日(土)全国ロードショー
  • ねこタクシー [上]
    4.1
    1~2巻712円 (税込)
    間瀬垣勤は、日本一人付き合いが苦手なタクシー運転手。 前職は中学教師。生徒とのコミュニケーション不全に耐えきれずに辞めた。同僚だった英語教師の真亜子と娘の瑠璃の3人暮らし。稼ぎも悪く、娘にもバカにされ、妻にも期待されていない。家で間瀬垣の居場所は年々無くなっていた。間瀬垣が仕事中にいつも時間を潰す小さな公園があった。今時見ない土管型の遊具のみが真ん中に置かれた、一日中日の当たらない空間。そこで間瀬垣は、運命的な出逢いをする。土管の中からじっと見つめる、何ともふてぶてしい目。でっぷり太ったおっさんのような猫。首輪には「御子神」と書かれていた。間瀬垣はそれから毎日その公園で御子神さんと会っているうちに、その何ともいえない風貌に心を奪われてしまう。そして、御子神さんと一緒にタクシー営業を始めることを思いつく……
  • ネコナデ[小説版]
    4.8
    「私が会社を辞めることになったのは二週間前に“ねこ”と出会ったことが原因だった。私はいつものように出勤し、いつものように仕事をする。人事部の部長である私に課せられた任務は“リストラ”を遂行すること。私の名前は『鬼塚汰朗』。ある会社の人事部長である―」一流企業の人事部長・鬼塚汰朗。職場にあっても家庭にあっても自分自身を厳しく律し、社員はおろか家族にさえ甘えを許さない。人生にやすらぎなど必要ないと考えていた。ある晩、鬼塚は立ち寄った公園で、捨てられた子ねこを見つける。ウルウルとしたその瞳。見つめ合う二人。気がつくと、鬼塚は子ねこを抱いて、自宅前に立ち尽くしていた…。癒しとは何か、生きるとは何か―がんばっている人すべてに贈る、笑いと感動の子ねこと中年の物語。
  • 幼獣マメシバ マメシバ一郎 一郎と二郎の奇妙な生活
    -
    家から半径3キロ以内で生きてきた男、芝二郎。憂いた母の鞠子が仕掛けた冒険で、二郎は地球の裏側アルゼンチンに到達。あれから2年……二郎は再び引きこもっていた。日々の相棒は、マメシバ一郎と、パソコン。労働なんてナンセンス。 そんな二郎の元に、母から次なるミッションが下った。1日仕送り一〇〇〇円。但し「お手伝い」を毎日する事。今ではすっかり自宅に引きこもり、悠々自適なニート生活を送っていた二郎にとって、晴天の霹靂。相棒のマメシバ一郎を使って、母親に抗議ビデオを送りつけようと撮影していた。そんな二郎の元に母親からの紹介だというひとりの女性が現れたことから、思わぬ事態に……。

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