小路幸也作品一覧

  • 読楽2023年11月号
    続巻入荷
    -
    (2023年11月) 【新連載】 小路幸也 「A DAY IN YOUR LIFE」 小説家の槙村がラジオパーソナリティを続ける真の理由とは――? 吉田篤弘 「月とコーヒー」 ロングセラー短編集『月とコーヒー』待望の第2弾、連載スタート! 【連載小説 歴史&時代】 木下昌輝 「秘色の契り」 あさのあつこ 「おもみいたします二」 坂井希久子 「同業の女」 門田泰明 「汝 戟とせば 拵屋銀次郎半畳記」 【連載小説 ミステリー】 花村萬月 「探偵ノヴァリス・夜の華」 中山七里 「届かない警告」 矢月秀作 「警視庁特務部逮捕特科 アレストマン」 赤川次郎 「盗まれた時を求めて」 【マンガ】 サメマチオ 「追読人間臨終図巻」
  • 花咲小路二丁目の寫眞館
    4.0
    たくさんのユニークな人々が暮らし、日々大小さまざまな事件が起きる花咲小路商店街。 新米カメラマンの樹里が働くのは、商店街に昔からある<久坂寫眞館>。 店主の重はカメラの腕がいいはずなのに、写真を撮ろうとしない。それもそのはず、重が撮影をすると、<奇妙なもの>が写真に写り込んでしまうというのだ。 写り込んでいるものが過去のものだとわかったことをきっかけに、昔の花咲小路商店街へタイムスリップしてしまうふたり。 しかも偶然その場に居合わせたセイさんも巻き込んでしまっていた! 3人は、その時代に起きた事件……謎に包まれたままの火事の真相を探ろうとするが、そこには大きな秘密が隠されていて――。
  • 東京公園
    4.0
    写真家をめざす大学生の圭司は、公園で偶然に出会った男性から、奇妙な依頼を受ける――「妻の百合香を尾行して写真を撮ってほしい」。砧公園、世田谷公園、和田堀公園、井の頭公園……幼い娘を連れて、都内の公園をめぐる百合香を、カメラ越しに見つめる圭司は、いつしか彼女に惹かれていくが。憧れが恋へと成長する直前の、せつなくてもどかしい気持ちを、8つの公園を舞台に描いた、瑞々しい青春小説。

    試し読み

    フォロー
  • 駐在日記
    3.5
    1~3巻704~770円 (税込)
    人気シリーズ「東京バンドワゴン」の著者が贈る、どこか懐かしい警察連作短編。 山懐に抱かれた平和な田舎町で巻き起こるのは…… 昭和五十年、春。神奈川県皆柄下郡の雉子宮駐在所に蓑島周平と花の新婚夫婦が赴任してきた。女性連れで現れた指名手配の強盗犯、嵐の夜に盗まれた秘仏、急増する蛇と化け物の噂……時折起こるワケあり事件の解決のカギは、入念な捜査と少しのお節介!? 元刑事のミノさんと元外科医の花さんのタッグで綴る、ハートフル連作短編がついに文庫化!
  • マイ・ディア・ポリスマン
    3.7
    童顔だけどカンの鋭さは超一流のお巡りさん。見た目はコワイけど相手の腹のうちが読める副住職。〈東楽観寺前交番〉、本日も異常…あり? 〈東楽観寺前交番〉に赴任したばかりの宇田巡は、童顔だけどカンは超一流のお巡りさん。幼馴染みで副住職の行成と話していたところ、電柱の陰に隠れてこちらを窺う女子高生を見つける。あおいと名乗る彼女はマンガを描くために写真を撮りに来たのだ。即興“撮影会”の後、巡はベンチにそれまでなかった財布があるのを発見。調べるうち、彼女がある技を使ったと気づき…。
  • すべての神様の十月
    3.8
    1~3巻660~750円 (税込)
    帆奈がバーで隣り合ったイケメンは、死神だった!? 死神は、これまでに幸せを感じたことがないらしい。なぜなら幸せを感じた瞬間……(「幸せな死神」)。貧乏神に取り憑かれていた雅人。そうとは知らず、彼は冴えない自分の人生を“小吉人生”と呼び、楽しんでいたのだが……(「貧乏神の災難」)。人生の大切なものを見失った人間の前に現れる神々たち。その意外な目的とは? 優しさとせつなさが胸を打つ連作短篇集。

    試し読み

    フォロー
  • すべての神様の十月(二)
    4.1
    1~3巻660~750円 (税込)
    シリーズ累計10万部突破! 死神、九十九神、福の神……現代社会に溶け込むように存在している八百万の神々と、人間達とのちょっと不思議なふれあいを描いた、切なくも心温まる連作短篇シリーズ第二弾。 【内容例】●ある消防士が出動すると、勝手に火が消えてしまう。その意外な理由とは?(「天狗さまのもとに」) ●銃で撃たれた女子高生が、死の淵で恋をした男の正体は……(「死神に恋」) ●夢遊病に悩む漫画家は、コインランドリーで美しい女性と出会うが……(「眠れぬ夜の神様」)。――など、全10篇を収録。文庫オリジナル。
  • アシタノユキカタ
    3.0
    「この子を熊本まで連れて行って」元高校教師の<片原修一>のもとに、突然現れたド派手なキャバ嬢・由希と小学生のあすか。熊本にはあすかの母で修一のかつての教え子・凛子が入院しているという。北海道から車であすかを送り届けることにした修一。だが、彼には重大な秘密があった……。熊本まで二千キロ。前途多難な旅の行方は? 『東京バンドワゴン』の著者が描く心温まるロードノベル。
  • 明日は結婚式
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    人生は、たくさんの人との繋がりで彩られていくんだね――。 明日に挙式を控えた、信用金庫勤めの井東春香と、パン屋の息子でデザイナーの細井真平。ごくごく普通に暮らす二人が、偶然の出会いから愛を育み夫婦になる。 家族で過ごす最後の夜、春香の両親と弟、そして祖母には、それぞれに伝えたい想いがあった。 一方、新しい家族を迎える細井家でも、実の母を早くに亡くした真平に、今だからこそ話しておきたいことがあり……。 結婚前夜を、当人たちとその家族の視点から紡ぐ感動の物語。
  • 猫と妻と暮らす 蘆野原偲郷
    4.0
    1~2巻671~748円 (税込)
    ある日、若き研究者・和野和弥が帰宅すると、妻が猫になっていた。じつは和弥は、古き時代から続く蘆野原(あしのはら)一族の長(おさ)筋の生まれで、人に災厄をもたらすモノを、祓うことが出来る力を持つ。しかし一族の出でない妻が、なぜ猫などに? これは、何かが起きる前触れなのか? 同じ里の出で、事の見立てをする幼なじみの美津野泉水らとともに、和也は変わりゆく時代に起きるさまざまな禍(わざわい)に立ち向かっていく。
  • 〈磯貝探偵事務所〉からの御挨拶
    3.5
    1巻1,870円 (税込)
    小樽にある高級料亭旅館〈銀の鰊亭〉で起こった火事にまつわる騒動から一年。その事件を機に、警察を辞め、私立探偵となった磯貝公太。開設祝いだと、かつての同僚刑事が持ってきた依頼は人捜し。それも、事務所の階下にあるギャラリーの店長の夫であるラノベ作家が失踪したという。〈鰊亭〉の事件で知り合った大学生の桂沢光、その叔母の青河文たちの協力を得ながら調査を進める磯貝だが……。
  • うたうひと
    4.2
    「百獣の王じゃないか。光栄だ」人気バンドのドラマー、崎谷貫太はその風貌から〈笑うライオン〉と呼ばれている。ある日人づてに、母親が倒れたことを知った貫太は、十年ぶりに勘当された実家を訪れることに。母親に嫌われていると思っていた貫太だったが、実家で驚くべき光景を目にする―。(「笑うライオン」)誰もが持つその人だけの歌を、温かく紡いだ傑作小説集。
  • エール!(1)
    4.0
    笑って泣いて元気になれる、お仕事小説アンソロジー第1弾!! 漫画家、通信講座講師、プラネタリウム解説員、ディスプレイデザイナー、スポーツ・ライター、ツアー・コンダクター。6人の「働く」女性たちが、ときに悩み、へこみながらも、自分らしい生き方を見つけていく姿をいきいきと描く。漫画家の収入の仕組みや、ディスプレイデザイナーの働く時間、ツアー・コンダクターのスケジュールなども盛り込み、気になる職業の豆知識や裏側も楽しめる。仕事帰りの電車の中で、一日の終わりのベッドの中で、お疲れのアナタを癒やす全6話を収録。人気作家が競作!! 責任編集/書評家・大矢博子。
  • 荻窪 シェアハウス小助川
    4.1
    十九歳春、佳人(よしと)のシェアハウス生活が始まった。地元の人々を診てきた医院を閉院し、リノベーションした「シェアハウス小助川」で一つ屋根の下に暮らすことになるのは、年齢も職業も様々な男女六人。自室を持ちながらリビングや台所や風呂を共有する生活だから価値観の違いも見えてきて……。そして家主のタカ先生をはじめ皆が抱える人生に触れながら、佳人は夢に辿り着けるのか。
  • 男はつらいよ お帰り 寅さん
    3.9
    2019年12月に公開される「男はつらいよ」の第50作のノベライズ作品。寅さんの甥っ子満男は脱サラをして小説家になっている。
  • 踊り子と探偵とパリを
    3.5
    1920年代、狂乱のパリ。 作家志望の英国青年ユージンは、呪われた赤いダイヤの噂を聞きつける。 アメリカ人探偵マークと共に、謎の宝石を狙って人気随一のキャバレーに乗り込むが、焔の色の瞳を持つ美貌の踊り子ブランシェにユージンは一目ぼれしてしまい……。 ミステリアスな展開に息つく隙もない恋と友情の華麗なる冒険物語! 彼女を運命から救え! 真実の愛を信じたい僕は、ある行動に出た――。 謎多き真紅のダイヤ「ディープ・レッド・ハート」。 美しい者が手に入れれば、その美しさを永遠に残したままに死んでいくという魅惑の宝石。 今、このダイヤを持っているのは、果たして誰なのか……!?
  • おにいちゃんのハナビ
    3.8
    16歳の華が入院生活を終え自宅に戻ると、19歳の兄・太郎は「引きこもり」になっていた。兄を立ち直らせるため、華は無理矢理に新聞配達のアルバイトを始めさせる。太郎は心を開き始めるが、華の病は再発し帰らぬ人に。華が語った、新潟県小千谷市の花火大会「片貝まつり」への“思い”を胸に、太郎は花火作りを始める。実話を基にした感動作を、「東京バンドワゴン」シリーズで注目を集める著者が完全にノベライズ。

    試し読み

    フォロー
  • COW HOUSE カウハウス
    4.0
    飛ばされて会社所有の大豪邸の住み込み管理人となった25歳の「僕」は、無人のはずの屋敷に次々と現れるワケありの人々に戸惑いつつも任務をまっとうしようと奮闘する。 仕事とは、誰かを大切にすることとは――まっすぐな想いが心にしみるハートフル・ストーリー。
  • 隠れの子 東京バンドワゴン零
    3.8
    江戸北町奉行所定廻り同心の堀田州次郎と、植木屋を営む神楽屋で子守をしながら暮らしている少女・るうは、ともに「隠れ」と呼ばれる力を持つ者だった。州次郎はたぐいまれな嗅覚を、るうは隠れの能力を消す力を……。州次郎の養父を殺した者を探すべく、ふたりは江戸中を駆け巡る。それはまた隠れが平穏に暮らすための闘いだった。「東京バンドワゴン」シリーズのルーツとなる傑作時代長編小説。
  • 風とにわか雨と花
    完結
    3.5
    全1巻748円 (税込)
    ぼくが九歳、姉の風花ちゃんが十二歳になった四月に、お父さんとお母さんは、離婚した。理由を訊いたら「今は説明してもわからないと思うので、言わない」ってお母さんは言った――じつは、父が専業作家を目指し、仕事を辞めたことが原因らしい。仕事に復帰した母と暮らす小学生の姉と弟は、休みのタイミングで、父が暮らす海辺の町へ行く。そこで出会う人々との交流で、子供たちは成長していく。また、ひとり家で待つ母にも、心情の変化が……。自分に素直に生きようする男と、その妻、子供たちのイマドキな家族のカタチを、それぞれの視点で繊細に描いた優しい小説を初文庫化!
  • 家族はつらいよ
    3.2
    長年連れ添った妻の誕生日の夜、平田周造は離婚届を突き付けられた。翌朝、犬の散歩に出ようとすれば、次男は結婚したい相手がいると言い出し、家に戻れば長女が亭主と別れたいと泣いている。二世帯住宅で開かれた家族会議は予想もしない展開に!? 「男はつらいよ」から20年、山田洋次監督の待望の喜劇を、「東京バンドワゴン」の小路幸也が小説化!
  • 壁と孔雀
    3.3
    警視庁警護課の土壁英朗は35歳になるベテランSPだ。仕事の負傷で休暇を取り、幼い頃両親の離婚で別れたまま2年前に事故死した母の墓参りに赴く。北海道にある母の実家は町を支配する名家で、今は祖父母と小5の異父弟が住んでいた。初めて会う弟は、自ら座敷牢に入り、英朗に「僕がお母さんを殺した」と告げる。その言葉の真意は? さらに町では不審な事故が相次ぐ。英朗は忍び寄る危険から弟達を護ろうとするが……因習にとらわれた町で痛い真実と優しい嘘が交錯する、小路版クイーン・ライツヴィルの本格ミステリ
  • からさんの家 伽羅の章
    3.8
    1巻2,090円 (税込)
    東京・根津。言問通りの近くに建つ古い洋館に住む三原伽羅は、詩人で小説家で画家、女優だったこともある多才な女性。昭和・平成・令和と、自分に正直に生きた彼女の人生は、この経歴からもわかるとおり、波瀾万丈。そんな彼女に、息子の結婚相手の義理の娘・まひろという孫が出来た。建築家志望の柊也、新進芸術家のタロウ、建築会社勤務の男性、バーを営む祐子という、個性的な面々が下宿している家での共同生活。その暮らしに、様々な事件と変化が……。ドラマ化もされた「東京バンドワゴン」や「花咲小路」などの人気シリーズをもつ著者が描く、新しい家族小説
  • からさんの家 まひろの章
    3.9
    1巻2,200円 (税込)
    まひろの家族事情は、ちょっと複雑。実の両親は幼い頃に離婚。父親は再婚した母親とともに事故で死亡。義母の妹に引き取られるも、彼女が結婚した相手の転勤で北海道へ行くことになるが、高校卒業間近だったので、同行せず、新しい父親の母が住む家に引っ越すことになった。義理の祖母となった三原伽羅は、詩人で小説家で画家で、女優だったうこともある多彩な女性。彼女が住む東京・千駄木の古い洋館には、新進の芸術家、建築家志望の学生、バーを営む歌手の女性といった個性的な面々が住んでいる。新しい環境の中、ユニークな同居人たちとともに暮らすまひろの日常を描く。ドラマ化もされた「東京バンドワゴン」や「花咲小路」などの人気シリーズをもつ著者が描く、新しい家族小説。
  • カレンダーボーイ
    3.7
    ある朝目が覚めたら、小学五年生に逆戻り!? 社会人としてそれなりの地位を築いてきた二人の男が、眠りについて目が覚めるごとに現在と過去を行き来するようになってしまう。 二人は過去を変えることで、ある人を救うことができると気づく。 あたたかな切なさに満ちた物語。
  • キサトア
    3.9
    世界的アーティストだが病気で色がわからないアーチ、朝と夜それぞれ真逆の時間に眠る不思議な妹キサとトア。不便な事もあるけれど、<風のエキスパート>である父と海辺の町の愉快な仲間と共に楽しく暮らしている。だが父の仕事が原因で一家は少し困ったことに……。日の入りと日の出を眺める丘の上の家に越してきた一家と元気いっぱいの友人たち。風変わりな町の住人たちの物語。
  • キシャツー
    3.9
    うちらは、電車通学のことを、キシャツー、って言う。部活に通う夏休み、車窓から、海辺の真っ赤なテントにいる謎の男子を見つけて……微炭酸のようにじんわり染み渡る、それぞれの成長物語。
  • 恭一郎と七人の叔母
    3.0
    更屋恭一郎は、造園業を営む祖父の家で生まれた。夫を亡くした母が実家に戻ったからだ。この家には、祖母と母の妹たち──歯科医と結婚した次女、骨董屋を営み、双子兄弟と結婚した双子の三女四女、数学教師になった五女、電機メーカーの御曹司と結婚した六女、水商売をしていた七女。画家になった八女──と、住み込みで働く男たちもいる。恭一郎が見た、この大家族の悲喜交々とは?『東京バンドワゴン』シリーズの著者が描く家族小説。
  • 〈銀の鰊亭(にしんてい)〉の御挨拶
    3.7
    百年の歴史を持つ邸宅が火事になり、主とその妻が亡くなった。遺されたのは火災のため記憶喪失になった二十七歳の娘・青河文と、由緒ある料亭旅館〈銀の鰊亭〉。甥の光は、妹を心配する母の頼みで美しき叔母と同居し、営業を再開した店で文とともに客への〈御挨拶〉をすることになった。すると、火事に疑問を持つ刑事が光の前に現れた――。
  • 刑事その五 ギョウザとバー
    3.0
    鹿野原市警察署刑事課強行犯捜査係に勤める僕は「刑事その五」と呼ばれている。 僕たちのボスが「刑事その一」と呼ばれているからで、他の意味はない。そんな僕の趣味は料理。 給料の大半は料理のために費やしているし、非番の時は、事件のことを忘れるためにも、一日中料理のことを考えている。 そんな今日の献立はギョウザ。ご飯は誰かと食べた方が美味しいから、友人で美人のノンコさんを誘った。そこへ先輩刑事の加藤さんも合流。 三人でギョウザを食べていると、ノンコさんが、彼女の友人が遭遇した笑い話として不思議な話を始めた。でもそれは僕たちが聞けば「立派な事件」だった……。
  • 国道食堂 1st season
    4.3
    1~2巻990~1,001円 (税込)
    賑やかな町を離れ、国道沿いにある通称「国道食堂」。ドライブインというより、大衆食堂という感じだからか、そう呼ばれている。 おまけに、店の中には、リングがある。そう、プロレスで使うヤツ。なぜかというと、店主が元プロレスラーだからだ。 この店の食事は、どれも旨くて美味しい。だからか、近隣だけでなく、遠くからも客が来る。その中には、ちょっとワケありな客も……。 「東京バンドワゴン」「花咲小路」「マイ・ディア・ポリスマン」などの人気シリーズをもつ著者が、田舎の食堂を舞台に、そこに集う人々の様々なドラマを描く、心温まる作品。
  • コーヒーブルース Coffee blues
    3.9
    1991年、北千住の洋館を改装した<弓島珈琲>。店主の僕(弓島大)はかつて、恋人の死に関する事件に巻き込まれた。その時関わった刑事の三栖は、今では店の常連だ。近所の小学生の少女から、いなくなった姉を捜してほしいと頼まれた僕。少女の両親は入院と言い張り、三栖も何かを知るようだが、事件性がないと動けない。そんな折り、麻薬絡みで僕の恋人を死に追いやった人物が出所。事態は錯綜するが、店の営業も中学生の少女捜しも続けなくてはならない……。薫りたつ珈琲店のカウンターで交差する運命。
  • さくらの丘で
    3.4
    亡くなった祖母から一本の鍵と“さくらの丘”を遺すという遺言書を受け取った満ちる。そこには、ともに少女時代を過ごした祖母の友人二人の孫も持ち主となるとあった。なぜ祖母たちはその土地を所有していたのか、どうして孫三人に譲ることにしたのか。その疑問を解くために、満ちるたちは“さくらの丘”へ。そしてそこで待っていたものは――。次世代に語り継ぎたい感動の物語。
  • 札幌アンダーソング
    値引きあり
    3.4
    1~3巻462~523円 (税込)
    真冬の札幌の雪の中で変態的な全裸死体が見つかった。若手刑事の仲野久は、色男な先輩・根来と共に奇妙な事件を調べるが、「変態の専門家」だという美貌の超天才少年・志村春の力を借りることになって……!?
  • 三兄弟の僕らは
    4.3
    両親は死んだ。ある「秘密」を僕らに遺して――。愛情深い父母の元、平凡な毎日を送ってきた稲野家の三兄弟。しかし彼らは、ある日突然、両親を交通事故で亡くしてしまう。そんな三兄弟の家に、ほとんど面識のなかった母方の祖母がやってきた。彼らは戸惑いながらも祖母と暮らすうちに、近隣の住民のトラブルや、自分たち兄弟の関係、そして亡き父母が遺したとんでもない「秘密」とも向き合うようになり……。「東京バンドワゴン」「すべての神様の十月」シリーズの著者が贈る、若き三兄弟の成長を描いた心温まる家族小説。
  • 三兄弟の僕らは
    3.5
    1巻1,500円 (税込)
    両親の死と引き換えに、僕らは“家族”を手に入れた――。ベストセラー「東京バンドワゴン」シリーズの著者が贈る、感動の家族小説! 平凡で幸せな家庭に育ちながらも、突然の交通事故で、両親を一度に失ってしまった、稲野朗・昭・幸の三兄弟。そんな彼らを助けるべく、それまでほとんど面識のなかった母方の祖母が家にやってきた。その暮らしの中で兄弟たちは、祖母と母の不仲の理由や父の出生の秘密など、これまで気づかなかった家族の裏側を少しずつ知っていくのだが……。生前の父と母がそれぞれ隠していた、“秘密”とは。「普通の家族」とは何なのか。中・高・大学生の三兄弟の成長と、家族の絆を描いた、感涙必至のハートフルストーリー。
  • 小路幸也 少年少女小説集
    3.7
    夢、希望、怖れ、孤独、友情……。人気作家で贈る11の物語。ときに切なく、ときにほのぼのと、子供と大人たちの間に起こる様々なドラマ。『東京バンドワゴン』シリーズで知られる小路幸也ワールドから、単行本未収録を中心に、少年少女を主人公にした作品を選りすぐった傑作短篇集! 巻末に作家本人による自作解説を付す。
  • 少年探偵 みんなの少年探偵団
    3.7
    江戸川乱歩生誕120年記念オマージュ作品。 帝都を騒がせる怪人二十面相。 その秘密を知り、身を挺して真実を伝えようとした少年・芳雄と、彼に「力」を授ける謎の紳士。 退廃に沈むかつての名探偵が立ち上がり、芳雄と出会うとき、あの「少年探偵団」の冒険が再び甦る。 果たして二十面相に隠された真実とは何なのか――。 「東京バンドワゴン」シリーズで知られる小路幸也が紡ぎだす、少年探偵団の哀しくも美しい世界をご堪能あれ!
  • スタンダップダブル!
    4.0
    三十一歳を目前に北海道支局に「飛ばされ」た、全国紙スポーツ記者の前橋絵里。そこで出会った弱小の神別高校野球部が、旭川支部予選を勝ち上がっていく。彼らの不思議な強さの「秘密」に惹かれた絵里はやがて、ナインが甲子園を目指す特別な「理由」を知る。その中心には、見た目はそっくりで性格が対照的な、エースの青山康一とセンターの健一という双子がいて……。野球を知らなくてもワクワクして元気が出るハートフル・エンターテインメント、待望の文庫化!(解説・大矢博子)
  • スターダストパレード
    3.2
    元暴走族のヘッド・マモルが刑務所から出所した日に、彼を無実の罪で逮捕した刑事・鷹原が迎えにきた。鷹原は、母・ジョゼットを不審な死で亡くした少女・ニノンが何者かに狙われているため、三重にいる鷹原の元妻・美里のところへ連れていくようマモルに依頼するのだが……。傷心の元暴走族ヘッドが、言葉を失った5歳の少女と逃避行へ。『東京バンドワゴン』の著者が描く極上のハートフル・ミステリー。
  • ストレンジャー・イン・パラダイス
    3.0
    ここは〈晴太多〉。観光地も名物産業もないほぼ限界集落。そんな故郷を再生するため、町役場で働く土方あゆみは、移住希望者を募集する。やってきたのはベンチャー企業の若者、ニートの男、駆け落ちカップルなど、ワケありなはぐれ者たち。彼らが持つ忘れたい過去も心の傷も、優しい笑顔が包み込む。〈晴太多〉へどうぞ。みんなが待ってます!
  • 素晴らしき国 Great Place
    3.0
    戦いは何も生まず、悲しさだけが残り、国はただ荒れ果てていく――。誰もが穏やかで豊かに暮らせるように、戦国時代を文字通り終わらせた者たちがいた。かつて美濃の国と尾張の国の境目、木曽川の支流である二似見川のほとりにあった<いよの国>。その豊かで閉ざされた地には、争いがなく穏やかで豊かな<素晴らしき国>を造るための礎となる人材が育てられていた。そこで育った智慧と力と様々な能力に長けた者たちは、<素晴らしき国>を実現できそうな、国を治める強い力を持った者の元に送り込まれ、その手助けをする。たとえば、織田信長に嫁いだ女や明智光秀のように――。
  • すべての神様の十月
    3.8
    1巻1,300円 (税込)
    榎本帆奈は驚いた。金曜日の夜、行きつけのバーで隣り合ったハンサムな男性は、死神だったからだ。帆奈に召喚されたという死神は、いままで一度も“幸せ”を感じたことがないらしい。なぜなら“幸せ”を感じた瞬間、死神は……「幸せな死神」。池内雅人は貧しかった。貧乏神に取り憑かれていたのだ。ツキに見放された人生だったが、そんな人生を自ら<小吉人生>と称して楽観視していた。一方、貧乏神には雅人に取り憑かなければならない“理由”があった。なぜなら雅人が並々ならぬ……「貧乏神の災難」。人は時に、感謝したり、絶望したり、大事なものを見失いかけたりするもの。そんな人々の前に現れる神様の「意外な目的」が胸を打つ。「東京バンドワゴン」シリーズで人気の著者が紡いだちょっぴりひねりを利かせた短篇集。

    試し読み

    フォロー
  • スローバラード Slow ballad
    4.3
    連鎖する事件に蘇る絆 30年の歳月は誰を変えたのか―― 東京・北千住で珈琲店〈弓島珈琲〉を営むダイは53歳になる。中庭の桜が舞うある日、学生時代のバンド仲間・ヒトシの息子が家出したとの連絡が入る。同時にストーカー騒ぎも発生、学生時代をともにした仲間たちが〈弓島珈琲〉にふたたび集結。「あの頃」に封印した事件の真相も浮かび上がり……。青春のほろ苦さが心に響く珈琲店ミステリー! 『モーニング Mourning』『コーヒーブルース Coffee blues』『ビタースイートワルツ Bittersweet Waltz』に続く、〈ダイ〉シリーズ第4弾。 解説/藤田香織
  • そこへ届くのは僕たちの声
    3.5
    次々起こる不思議な出来事は、どこへ向かう? 涙あふれるラストまで一気読み必至!! 中学生のかほりは2年前の震災で不思議な「声」に助けられる経験をしていた。ちまたで植物状態の人間を覚醒させる能力の存在が噂になるのと同じ頃、連続誘拐事件が発生。元刑事、ライターらが謎を追ううちに「ハヤブサ」なる存在が浮かび上がり……。すべての謎が明らかになったとき、起こる奇跡に涙する感動の青春小説。
  • 空へ向かう花
    3.7
    「東京バンドワゴン」の著者が描く感動長編。小学六年生のカホはある日、屋上から飛び降りようとする少年を見つける。彼は半年前に親友を「殺した」相手だった。苦しみながらも前を向く人々を描いた感動作。(講談社文庫)
  • 空を見上げる古い歌を口ずさむ
    3.5
    20年前、兄が言ったんだ。「誰かが<のっぺらぼう>を見るようになったら呼んでほしい――」。みんなの顔が<のっぺらぼう>に見える――。息子がそう言ったとき、僕は20年前に姿を消した兄に連絡を取った。家族みんなで暮らした懐かしいパルプ町。桜咲く<サクラバ>や六角交番、タンカス山など、あの町で起こった不思議な事件の真相を兄が語り始める。懐かしさがこみ上げるメフィスト賞受賞作。(講談社文庫)
  • 高く遠く空へ歌ううた
    3.3
    港に霧が出た夜には「赤眼の魔犬」が現れ、次の日には必ず人が死ぬ――。高くて広い空に囲まれた町で暮らす、少年・ギーガン。また見つけてしまった10人目の死体。現場には革ジャンの男が現れ、「犬笛」の歌声が聞こえてくる。父さんはなぜ自殺したのだろう。謎の糸が少しずつ解けていく優しいミステリー。(講談社文庫)
  • 探偵ザンティピーの休暇
    3.4
    マンハッタンに住むザンティピーは数カ国語を操る名探偵。彼のもとに、日本人と結婚した妹・サンディから「会いに来て欲しい」と電話があった。嫁ぎ先の北海道の旅館で若女将になった妹の言葉を不審に思いながら、日本に向かった彼が目にしたのは、10年ぶりに目にする妹の姿と人骨だった――! 謎と爽快感が疾走する痛快ミステリ。
  • 探偵ザンティピーの惻隠
    3.6
    大学職員のエヴァの依頼は、祖父から託された古い写真の持ち主探し。その裏に書かれた数字で買った宝くじで大当たりをした彼女は、賞金で日本へ渡り、持ち主に写真を返したいという。祖父の遺した「ゴシック温泉」という言葉から、ザンティピーは持ち主の割り出しに成功。だが、写真からは驚愕の事実が浮かび上がる。大人気シリーズ第三弾。
  • 探偵ザンティピーの仏心
    3.5
    NYに住むザンティピーは数ヵ国語を操る名探偵。ボストンにあるスパの社長・エドから依頼が入る。娘のパットが、北海道の定山渓で日本の温泉経営を学ぶ間、ボディガードを頼みたいという。ザンティピーは依頼を受けるが、定山渓に向かう途中、何者かに襲われ気を失ってしまう……。謎と爽快感が疾走する痛快ミステリ。
  • ダウンタウン
    3.4
    大人になるってことを、僕はこの喫茶店で学んだんだ……七十年代後半、高校生の僕と年上の女性ばかりが集う小さな喫茶店「ぶろっく」で繰り広げられた、「未来」という言葉が素直に信じられた時代の物語。
  • テレビじゃん!
    5.0
    1969年、大人気バンドで、コントでも頭角を表しつつある「トレインズ」付き人として芸能界に足を踏み入れたチャコ(葛西靖之)。個性的なメンバーに振り回される中、事件が?昭和のテレビ業界エンタメ!
  • 21 twenty one
    3.8
    二十一世紀に二十一歳になる二十一人。中学入学の日、クラス担任の先生が発見したその偶然が、僕たちに強烈な連帯感をもたらした。だが卒業して十年後、その仲間の一人が自殺した。僕たちに何も告げず。特別な絆で結ばれていると信じていた人を突然喪った時、胸に込み上げる思いをどうすればいいんだろう。“生きていく意味”を問いかける感動作。
  • 東京カウガール
    3.5
    1巻1,500円 (税込)
    きみは知らない/きみを知りたい 僕は動けなかった。恐怖心からではなく、男たちを叩きのめすその女性に見惚(みと)れてしまったんだ――。その夜、カメラマン志望の大学生・木下英志は夜景を撮っていた。人気(ひとけ)のない公園で鈍い音を聞きつけカメラを向けると、そこには一人の女性がいた。彼女は屈強な男たちを叩きのめすと、車椅子の老人を伴い車へと消えた……。後日、改めて画像を見た英志は気づく。「似ている。横顔が、あの子に」 〈カウガール〉と名付けた彼女の画像を頼りに、その正体に近づいていく英志だったが、やがて彼女自身にも心を寄せていく。そして辿り着いた真相と、彼女の家族が背負った哀しい過去とは? 累計150万部突破の「東京バンドワゴン」シリーズの著者が描く、もう一つの「東京」の物語。

    試し読み

    フォロー
  • 東京カウガール(PHP文芸文庫)
    3.8
    彼女を知りたい。できるなら、救いたい――。『東京バンドワゴン』の著者が描く、もうひとつの東京物語。夜の街に頻発する、「半グレ集団」をターゲットにした謎の連続暴行事件。カメラマン志望の大学生・木下英志は偶然その現場に居合わせ、反射的に動画を撮影してしまう。そこには圧倒的な強さで、屈強な男たちを叩きのめす一人の美しい女性が映っていた。後日改めて動画を見た英志は、その女性に見覚えがあることに気が付く。彼女は一体何者なのか。そしてその目的を知った英志の決断とは――。著者新境地の青春ミステリ。
  • 東京バンドワゴン
    4.2
    東京、下町の古本屋「東京バンドワゴン」。この老舗を営む堀田家は、今は珍しき大家族。60歳にして金髪、伝説のロッカー我南人。画家で未婚の母、藍子。年中違う女性が家に押しかける美男子、青。さらにご近所の日本人好きのイギリス人、何かワケありの小学生まで、ひと癖もふた癖もある面々が一つ屋根の下、泣いて笑って朝から晩まで大騒ぎ。日本中が待っていた歴史的ホームドラマの決定版、ここに誕生!!
  • 東京ピーターパン
    3.7
    平凡な営業マン・石井は、仕事の途中で事故を起こしてしまう。パニックになり、伝説のギタリストでホームレスのシンゴ、バンドマンのコジーも巻き込んで逃げた先は、引きこもりの高校生・聖矢の土蔵で……。
  • ナモナキラクエン
    4.1
    「楽園の話を、聞いてくれないか」そう言って、父さんは死んでしまった。残された僕たち、山(サン)、紫(ユカリ)、水(スイ)、明(メイ)は、それぞれ母親が違う兄妹弟。父さんの言う「楽園」の謎とは…。
  • 2030年の旅
    3.5
    東京オリンピックからさらに十年後。仕事は、恋愛は、科学は、そしてこの国はどのように変わっているのだろう。空間を超えて他人と認知を共有できる新技術「RR」。意識上で集った三人が奇妙な事件に挑む「逍遙」(恩田陸)など八つの短編を収録。それぞれジャンルの異なる豪華作家陣が紡ぎだす、日本の明るい未来!
  • 蜂蜜秘密
    3.8
    永遠の少年と花守る少女が秘密の扉を開く 〈奇跡の蜂蜜〉を作るポロウ村に転校してきたレオ。蜂蜜の秘密に関わる旧家の娘サリーは、それから次々と不思議な出来事に出会う。
  • 花歌は、うたう
    3.9
    1巻1,760円 (税込)
    宮谷花歌は、どこにでもいる高校生。祖母・母・友人との楽しい毎日。ちょっとした秘密は、失踪中の有名ミュージシャンの父がいること。三世代女子家庭の、音楽と家族愛にあふれた物語。
  • 花咲小路一丁目の髪結いの亭主
    4.5
    たくさんのユニークな人々が暮らし、日々大小さまざまな事件が起きる花咲小路商店街。 すらりと背の高いせいらちゃんが働く「バーバーひしおか」は、古きよき香りが漂うレトロな<理髪店>。 小柄な奥さん・ミミ子さんが切り盛りし、素敵に髪を整えてくれますが、店主の旦那さんはのんきに暮らしてばかり。 それもそのはず、旦那さんには思いもよらぬ<裏の顔>があって――
  • 花咲小路一丁目の刑事
    4.0
    舞台は花咲小路商店街。 今回の主人公は、商店街で和食処を営む祖父母のもとに居候する若手刑事。 引っ越してきて以来、非番の日になると必ず祖母経由でご近所からの相談事を持ち込まれるようになってしまった。 死んだはずのおじいさんから手紙が届くようになったラーメン屋さん一家や、本の上にフルーツがひとつずつ置かれるようになった本屋さんからの相談などなど、よろず相談事を商店街の人々の力を借りながら解決していく。
  • 花咲小路三丁目北角のすばるちゃん
    4.0
    たくさんのユニークな人々が暮らし、日々さまざまな事件が起きる花咲小路商店街。 にぎやか商店街の裏には、真っ赤なシトロエンが看板代わりの駐車場<カーポート・ウィート>があるのです。 若社長・すばるちゃんが営むカーポートを訪れるのはいろんな車。ときには厄介ごとも乗せてきて――
  • 花咲小路三丁目のナイト
    4.2
    たくさんのユニークな人々が暮らし、日々大小さまざまな事件が起こる花咲小路商店街。今回の舞台は商店街唯一の深夜営業店<喫茶ナイト>。すっかり夜ならではの相談所になっている店を手伝いながら、その相談事を店主の仁太が突拍子もない方法で何とかする様子を、居候の甥っ子・望が語っていく。前三巻でおなじみの人物も多数登場!
  • 花咲小路二丁目の花乃子さん
    3.8
    元「怪盗紳士」がご隠居として暮らし、非番の日にご近所の相談ごとで引っ張りだこの若手刑事も住む花咲小路商店街。ここにはたくさんのユニークな人々が暮らし、日々大小さまざまな事件が起こる。今回の主人公は「花の店にらやま」を営む花乃子さんのもとに居候中の十代の女の子。人々の慶びごとにも悲しみにも寄り添う花屋の仕事を手伝うなかで、ある日ちょっと気がかりなお客さんが来店して――。
  • 花咲小路四丁目の聖人
    3.6
    舞台は地方都市の小さな商店街「花咲小路商店街」。 主人公の亜弥は、両親が始めた英語塾を継いで講師をしている。 隠居した父は日本に帰化したイギリス人だが、その実、若い頃は美術品を中心とする泥棒として名を馳せた人物。 商店街で起こる事件をその手腕で解決していくのだが、亜弥は気が気ではなくて――。 トラブルを描いてもどこかやさしい、著者ならではの持ち味が存分に味わえる。 じんわり心温まるエンターテインメント。
  • 話虫干
    3.5
    1巻1,430円 (税込)
    とある町の図書館に出没する話虫。漱石「こころ」のなかに入り込み名作はメチャクチャに。架空の物語世界を舞台に図書館員たちの活躍が始まる。
  • 早坂家の三姉妹 brother sun
    3.8
    三年前、再婚した父が家を出た。残されたのは長女あんず、次女かりん、三女なつめの三姉妹。ひどい話に聞こえるが、実際はそうじゃない。スープの冷めない距離に住んでいるし、義母とは年が近いから、まるで仲良し四姉妹のようだったりする。でも、気を遣わずに子育てができるように、長姉が提案して、別居することにした。そんな早坂家を二十年ぶりに訪ねてきた伯父がかき乱す……。
  • ハロー・グッドバイ 東京バンドワゴン
    4.0
    田町家が取り壊され増谷家・会沢家として生まれ変わろうとするなか、ついに〈かふぇ あさん〉の夜営業が始まる。見慣れないお客さんとともに、不思議な事件も舞い込み……。そして、藍子とマードックのイギリス生活にも大きな転機が。さまざまな変化や試みに、堀田家は「LOVE」を胸に挑んでいく。思わぬ場所での再会、知られざる過去との遭遇、甘酸っぱい恋の行方、切ないけれど前向きな旅立ち……。今年も賑やかで温かな、大人気シリーズ第17弾!
  • HEARTBEAT
    3.9
    優等生の委員長と不良少女の淡い恋。できすぎたシチュエーションかもしれないけれど、すべてはそこから始まった。彼女が自力で自分の人生を立て直すことができたなら、十年後、あるものを渡そう――そして十年が過ぎ、約束の日がやってきた。しかし彼女は姿を見せず、代わりに彼女の夫と名乗る人物が現われる。彼女は三年前から行方がわからなくなっていた。居場所を捜し出そうと考えたとき、協力者として僕の脳裏にひとりの同級生が思い浮かぶ。かつて僕に、ブックマッチの恰好良い火の点け方を教えてくれた男が――。約束を果たすため、ニューヨークの〈暗闇〉から帰ってきた青年が巡り合う少年少女たち、そして最高の「相棒」。『東京バンドワゴン』で脚光を浴びた名手による、約束と再会の物語。

    試し読み

    フォロー
  • HEARTBLUE
    3.9
    ニューヨークの虹の朝、失踪人課のワットマンのもとへ、一人の少年が訪ねてきた。とある事件で知り合った少年・サミュエルは「ペギーがいなくなったんだ」とワットマンに告げる。彼の捜す少女は、一年ほど前から様子がおかしかったという――。一方、アメリカを仕事で訪れていたCGデザイナー・巡矢も、一葉の写真に写っていた少女の行方を追い始める。二人がそれぞれ動いた末に明らかになった真実とは? 想いあう気持ちが導いた哀しい現実に、胸が締めつけられる再生と友情の物語。『HEARTBEAT』に連なる、青春ミステリの雄編。

    試し読み

    フォロー
  • ビタースイートワルツ Bittersweet Waltz
    4.0
    2000年、北千住にある〈弓島珈琲〉店主のダイは30歳になっていた。4月のある日、ダイの恩人であり常連客でもある三栖警部が、〈ダイへ〉というメッセージを残して失踪した。三栖の部下である甲賀芙美が、そのメッセージを手掛かりに店を訪ねてきたのだ。店を手伝う女子大生・あゆみからは、大学の同級生で親友の梨香と連絡が取れないと相談される。ダイと常連客の純也が調べ始めると、ふたつの事件の影に暴力団組長・松木の影が――。珈琲と紫煙、ミートソースの薫りの先に見える真相は――。甘く苦い過去をめぐる珈琲店ミステリー。
  • ピースメーカー
    3.9
    伝統的に運動部と文化部の仲が悪く、いざこざの絶えない校内で、双方の架け橋となって平和をもたらす「ピースメーカー」。 その実態は放送部の凸凹コンビ。 放送中や録音中には誰も近寄れなくなる放送室は、秘密の話をするにはもってこい。 二人は放送部ならではのワザや、時にはちょっといけない方法を駆使しながらさまざまな問題を解決していく。 作中に次々と流れる懐かしい音楽も楽しめる、ちょっとノスタルジックな青春ストーリー。
  • brother sun 早坂家のこと
    3.6
    1巻1,375円 (税込)
    娘は、いつだって大変である! 自分のこと、恋人のこと、結婚のこと、将来のこと。そして、家族のこと。早坂家の三姉妹、それぞれが感じている、家族の姿。ちゃぶ台を囲みながらそれぞれの思いが一つになったとき、本当の家族の姿が見えてくる。考えたり悩んだり、苦しかったりするけれど、それぞれが補いながら暮らしている。そんな早坂家へ、ようこそ。※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。

    試し読み

    フォロー
  • ペニー・レイン 東京バンドワゴン
    4.0
    人が人を呼ぶ、この下町の温かさよ……! 銭湯、豆腐屋さん、花屋さん、和菓子屋さん、染小物店……語られてこなかったご近所とそこに暮らす人々にスポットライトがあたる、下町ラブ&ピース小説。 堀田家の絆はますます深まる、大人気シリーズ第18弾! 堀田家の暮らす下町に〈日英テレビ〉のロケ隊がやってくる!? そして迎える、“大引っ越し大会”。そんな慌ただしい日々に飛び込んでくるのは、新規開業するお店の謎や、突然の放火疑惑、思いがけない告白に、大事な家族のメンバーとの別れ……。巡る時代を共にしてきたご近所の仲間たちと、改めて「LOVE」を分かち合う。
  • 本をめぐる物語 一冊の扉
    3.5
    今旬の作家の「本の物語」。新たな一歩を踏み出す8編。新しい扉を開くとき、本があなたのそばにいます。執筆陣は、中田永一、宮下奈都、原田マハ、小手鞠るい、朱野帰子、沢木まひろ、小路幸也、宮木あや子。
  • ホームタウン
    3.9
    札幌の百貨店で働く行島征人へ妹の木実から近く結婚するという手紙が届いた。両親が互いに殺し合った過去を持つ征人と木実は、家族を持つことを恐れていたにもかかわらず。結婚を素直に喜ぶ征人。だが結婚直前、妹と婚約者が失踪する。征人は二人を捜すため決して戻らなかった故郷に向かう……。家族の絆を鮮烈に描く傑作青春ロードノベル。
  • 僕は長い昼と長い夜を過ごす
    4.1
    50時間起きて20時間眠る特異体質のメイジは、のんびりした性格とは反対に、母親が失踪、父親が強盗に殺されるという過去があった。あるとき、ときどき引き受けている“監視”のアルバイトで二億円を拾ってしまい、裏社会から命を狙われるようになる。家族を、大切な人たちを守るため、知恵と友情を武器に立ち向かう。だが、その体質が驚愕の事態を引き起こし…人とは違う時間を生きる青年が挑むタイムリミットサスペンス。
  • マンション フォンティーヌ
    3.9
    1巻1,980円 (税込)
    『東京バンドワゴン』シリーズの著者が贈る 住むと幸せになれる不思議な〈場所〉? 30年居つく教授、空手の有段者、DV夫から逃げたシングルマザー。 ワケあり住人と強面の管理人で繰り広げられる心温まる人間ドラマ! 小説家になった羽見晃が入居を決めたのは、墨田区鐘ヶ渕にある築60年、 2階建ての〈マンション フォンティーヌ〉だった。 真っ白いアーチの入口、中庭には噴水と少女像、花壇もあって、フランスにありそうな建物。 管理人の嶌谷さんの腕には本物の入れ墨があったり、大家のリア―ヌさんは78歳のフランス人だったり色々変わっている。 30年もいる教授や生まれた国を追われたハーフの男性とかワケありの人が多く住んでいるけれど、みんな優しくて仲がいい。 ガーデンパーティ中、3号室の三科さんが元DV夫から追われていることを知り、 住人たちで役割分担して守ることに。 でも同時に、思わぬ人物がマンションを訪れていて……。
  • 娘の結婚
    4.2
    「会ってほしい人がいるの」男手ひとつで育てた娘の実希が結婚相手を紹介したいという。相手は昔住んでいたマンションの隣人、古市家の真だった。彼との結婚を祝福したい父・孝彦だったが、真の母と亡き妻の間には何か確執があったようなのだ。悩む孝彦の前に、学生時代の恋人・綾乃が現れ、力を貸してくれるというが……。父が娘を想う気持ちが心を打つ傑作家族小説。
  • モーニング Mourning
    3.9
    20数年ぶり、親友の葬儀で福岡に集まったのは、大学時代の4年間、共同生活を送った3人の仲間と私。葬儀を終え、1人の仲間が言う。「レンタカーで帰って自殺する」。――思いとどまらせるため、私たちは一緒に東京まで帰る決意をし、あの頃へ遡行するロングドライブが始まった。それは同時に、心の奥底に沈めた出来事を浮上させることになるが……。

    試し読み

    フォロー
  • ラプソディ・イン・ラブ
    3.8
    1巻1,400円 (税込)
    ろくでなしでも、世間は名優と呼んでくれる。役者とはそういう職業だ。山と海に囲まれた、とある町の古い日本家屋。かつてそこは、日本の映画界を支えてきた笠松市朗が、愛する家族と過ごした家だった。笠松の息子、俳優・園田準一、笠松の前妻であり女優だった園田睦子、そして人気俳優で、笠松の二番目の妻との間に生まれた岡本裕。岡本の恋人である、人気女優の二品真里。バラバラになっていた彼ら五人が笠松の家に集まった。彼らの葛藤と思いが交錯するドラマの幕がいま開く。みな役者という彼らが、ひとつ屋根の下展開していくドラマ。「ラプソディ・イン・ラブ」――監督、紺田がつけたタイトルだ。彼らの言葉は、台詞か、真実か……。「東京バンドワゴン」シリーズの著者が描く家族の肖像。

    試し読み

    フォロー
  • ラプソディ・イン・ラブ(PHP文芸文庫)
    4.0
    おそらく、これが父の最後の映画。きっと家族で過ごす、最後の時間。俳優たちの台詞は演技か、真実か。――日本映画界を支えてきた名優・笠松市朗は、ろくでなしだった。そのせいで、家族は崩壊した。その笠松の最後の撮影がはじまった。共演者は別れた妻と息子、後妻の息子と彼の恋人、みな、かつて笠松が愛した家族だった。ひとつ屋根の下、それぞれが役者としての矜持を胸に秘め、父でもある笠松とカメラの前に立つ。彼らは「家族を演じる」ことで、再び家族に戻れるのか。虚と実の交錯する物語の幕が開く。連続TVドラマ「東京バンドワゴン―下町大家族物語」の原作者が描く、もうひとつの家族小説。解説:西山繭子。

    試し読み

    フォロー
  • 旅者の歌 魂の地より
    3.0
    ※本文内容に、『旅者の歌 中途の王』を含みます。 旅とは、愛と絆を試すもの。兄姉と許嫁を人間に戻すため仲間と共に試練の旅に出たニィマールは、その名を捨てリョシャと名乗った。行く手を阻むのは、死が蔓延する冬山、見た事もない民族、そして強大すぎる敵。一歩踏み出すごとに故郷の安寧は遠ざかる。苦難の旅路の果てに彼らを待つのは歓喜か、絶望か。興奮と感動のエンタメ叙事詩、完結!
  • 旅者の歌 始まりの地
    3.3
    ここシィフルの地では、7の年の誕生日は、野獣に換身しうる「試の日」とされる。 主人公・ニィマールとその兄トゥールと姉ティアラ、婚約者のジェイラの四人は、同じ日に試の日を迎えた。 しかしその長い夜が明けると、きょうだいと婚約者はみな野獣の姿に換身してしまった。それもなぜか、人間の心を残したまま――。 野獣に変身したきょうだいと婚約者。 彼らを救うため、ニィマールはその名前を捨て、リョシャと名乗り、旅立つことを決めた。溢れる涙が止まらない、大長編エンターテンメント!
  • ロング・ロング・ホリディ
    3.3
    1巻1,400円 (税込)
    でも、僕らは探していたんだ。見えない未来を。この場所で――。夢、進路に、恋……、真剣に向き合ったあの日々が、いまの僕を支えてくれているんだ。1981年、札幌。喫茶店<D>でアルバイトをしている大学生・幸平のもとに、東京で働いているはずの姉が「しばらく泊めて」と突然、現れた。幸平は理由を聞き出せないまま、姉との暮らしを始める。一方、<D>では、オーナーと店長が「金と女」のことで衝突してしまう。そんな二人を見て、幸平たちは“ある行動”に出る。それは一人の女性を守るためだったが、姉の心にも影響を与え……。「東京バンドワゴン」シリーズで人気の著者による喫茶店に集う若者たちの苦悩と成長を描いた長編小説。

    試し読み

    フォロー
  • ロング・ロング・ホリディ(PHP文芸文庫)
    3.3
    感じる、圧倒的ノスタルジー――。手探りでも懸命に未来を探した、「あの頃」が蘇る! 1981年、札幌。喫茶店〈D〉でアルバイトをしている大学生・コウヘイのもとに、東京で働く姉が「しばらく泊めて」と現れた。コウヘイは彼女がやって来た理由を聞けないまま、共同生活を始める。一方〈D〉では、店長が突如「辞める」と言い出して……。平和に思えた人間関係の綻びが垣間見えたとき、コウヘイたちがとった行動とは? 見えない未来に焦り、それでも前に進もうともがく若者たちを描いた傑作青春小説。

    試し読み

    フォロー
  • わたしとトムおじさん
    3.9
    両親の別居をきっかけに、NYで暮らしていた小学六年生のニールセン・帆奈は懐かしい建物が集まる観光施設「明治たてもの村」で、祖父母と元ひきこもりの「トムおじさん」と暮らしている。「人と接すること」が苦手なおじさんとの日々を通して見えてくる人のつながりの温かさ。注目の作家が繊細に描く、不器用だけれど懸命に生きる人たちの物語。

    試し読み

    フォロー

最近チェックした本