藤本泉 - アドレナライズ作品一覧

  • 一〇〇八年源氏物語の謎
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    源氏物語成立の謎に迫る表題作ほか二編を収めたSF短編集  社会主義国「ソビエト日本」が世界に誇る古典女流作家・紫式部……その否定は国家に対する裏切りと反逆を意味した。二〇七三の京都。粛清された国文学者を父にもつウチダは、密かに「源氏物語」の研究を進め、紫式部は作者でないとの確信をもった。そんな折、「源氏」誕生の一〇〇八年に時間旅行をする機会を得たウチダは、藤原道長の土御門邸に忍び込んだ。(「一〇〇八年源氏物語の謎」より)  源氏物語成立の真相を探りに時間旅行する「一〇〇八年源氏物語の謎」、超インフレの未来社会を描いた「紙幣は吹雪のごとく」、ある日突然もう1本の左腕が生えてしまった大学教授の苦悩を描いた中編「後天性多肢症」の3本を収録。 *一〇〇八年源氏物語の謎 *紙幣は吹雪のごとく *後天性多肢症 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 死霊の町
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    極端に出生率が低下した近未来社会……この世界でしかあり得ない“殺人動機”とは?  中性子爆弾による〈大被爆〉から三十年。人口は激減し、文明社会は崩壊。放射能の影響で人類の生殖能力が低下したこの世界では、子供は貴重な存在となっており、グループ婚が一般的になっていた。妻と腹の子を殺され、自ら事件の捜査にあたる刑事・江藤の前に、かつて乳呑み児だった自分と母親を捨てた父が突然現れた。当惑は次第に父への疑惑に変わる。二十数年前、父と母との間に何があったのか? 手がかりを求め、江藤は廃墟と化した東京の高層ビル街をさまよう…。異色のSFサスペンス長篇。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 時界を超えて 東京ベルリンの壁
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    米ソによって東西に分断された日本、偽造パスポートで“向こう側”へ渡った男は…  ソ連支配下の〈日本人民共和国〉からアメリカ支配下の〈日本民主共和国〉へ亡命した画家の矢川岳。別れた妻から一ヵ月前のパリの消印のある手紙を受け取った彼は、危険を顧みず国境を越えた。だが妻は、一年前の火災で死んだという。不審な思いで焼け跡を訪ねた矢川がそこで見たものは…。(「時界を超えて」より)  米ソに分断統治された日本が舞台。かつて亡命した男が妻に会うため“西側から東側へ”越境する中篇「時界を超えて」、少年が自らの勇気を試すため“東側から西側へ”越境する短篇「ひきさかれた街」、さらには聖徳太子を主人公とした短篇、計3本のSF作品を収録。 *時界を超えて *ひきさかれた街 *クロノプラスティック六〇二年 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 暗号のレーニン
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    1巻495円 (税込)
    万人に公開されていながらなお不可解な「レーニンのミイラ」を巡る謎とは  八重浜健(やえはま・たけし)はモスクワにあるレーニン廟見学者の長蛇の列のなかにいた。何かしらとほうもなく威圧的できびしい雰囲気。その過剰なほどの警備は、社会主義国家・ソビエト連邦の“聖地”を如実に示す光景だった。このモスクワで、八重浜の祖父も父も、レーニンのミイラに何らかの関係があるという「暗号文」を追い、そしてそのせいで消されてしまった。そんな思いが彼の中にあった。遺された暗号文を解読するため動き出した八重浜だが、やがて暗殺者の手がのびて…。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 秘聞一向一揆
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    1巻495円 (税込)
    血塗られた大一揆、四枚の秘句に託された財宝、そして守護大名の暗殺に命を賭ける女の執念  一四八八年(長享二年)、加賀の守護大名富樫氏と、加賀の国人門徒・坊主を中心とする農民門徒の連合勢が対決した一向一揆。富樫方を相手に血で血を洗う一揆が続く中、ひたすら富樫政親の命を狙うことだけに執念を燃やす女、奈辺君(なべぎみ)の鮮烈なる生き様。さらに秘文に隠された李王朝の財宝を巡って繰り広げられる、ミステリアスな争いを描く。歴史長編ミステリ大作。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • ガラスの迷路
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    1巻495円 (税込)
    社会主義国で殺された恋人の無念を晴らすため、日本人青年が単身乗り込んで調査にあたる  ガラス工芸に生きる大浜海多は、恋人・磯西数子の突然の心中事件を知った。場所は数子がガラス器製作の研修で訪れていたチェコスロバキアの首都プラハで、しかも相手は親友の中務秋男だった。数子への追憶を胸に、遺骨引き取りにプラハへ行った大浜は不審な点に気づき、事件を調べ始めたが、警察権力の壁に行く手をはばまれる…。  圧殺された“1968年の春”以後のプラハを舞台に、権力者の腐敗と庶民の沈黙の底に流れる世界を鋭く抉る。第30回日本推理作家協会賞長編賞候補作品。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 血ぬられた光源氏
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    1巻495円 (税込)
    伯父の女性遍歴はただならない、ましてや彼女たちのほとんどが不審死を遂げている 『源氏物語』研究の権威者である大学教授・洞院一史が起こした交通事故。彼は一命を取り留めたが、同乗していた若く美しい教授夫人はこの世を去った…。洞院家に居候している姪の京子は、事故に疑問を抱き、恋人の黒鍬文夫とともに伯父の過去を探っていく。やがて暴き出されたものは、醜悪な女出入りだった。本妻を三度も事故で失い、また数々の女たちが疑惑につつまれて死んでいた。光源氏を地で生きた、世にもまれな殺人鬼に挑む京子だが…。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 呪いの聖女
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    1巻495円 (税込)
    雪深い東北の山間と赤坂の街を貫く戦慄の罠  億万長者、石郷岡宗次郎が殺害された。過去20年間に彼の妻と実子5人も奇妙な死を遂げていた。石郷岡の莫大な財産を相続する養女・妙に甲地刑事は疑惑を抱くが、彼女には完璧なアリバイが…。だが石郷岡の邸で見た神棚と不思議な風習を追って、甲地は妙の故郷岩手へ飛ぶ。そしてそこで発見したものは、恐るべき怨念の交錯と堆積であった。禁忌を犯した彼を待ちうけるものは…。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 針の島
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    1巻495円 (税込)
    他所者を受け付けようとしない島人たち……彼らが唄う不気味な俗謡に秘められた意味とは?  山形県酒田沖に浮かぶ羽里島(はりじま)。この島を偶然おとずれた新米刑事の五十嵐は、奇妙な墜死事件に遭遇した。死者は古びた神社の急な石段を転落していた。謎のダイイング・メッセージを受け取った五十嵐は、独断で捜査を開始。すると、この三年間に同じ場所で毎年墜死事件が起こり、身許を示す所持品も何者かに抜き取られていた。しかも、死者はいずれも東京のM石油の幹部社員だった。そして盲目の巫女が、五十嵐の死を予告する…!? ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 呪者の殺意
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    1巻495円 (税込)
    家族のためにもあの父を殺さねばならない……ねぶた絵に秘められた怨念、この世の地獄に、娘はおびえ戦慄する!  ねぶた寺といわれる銀舟寺の住職は、高名なねぶた絵師だった。娘の早子は、人を人とも思わぬ横暴な父への怨念に燃えながら反逆のねぶた絵を描く。だが、どうやらこの家には、父に対して殺意を抱く人間が他にもいるらしい…。  呪われた宿命と業が物語の進展とともに浮かびあがる。津軽のねぶた祭りをクライマックスとする謎の殺人とこの世の地獄を風土色豊かに描き、読者を底知れぬ恐怖にひきずりこむ伝奇推理、心理サスペンスの傑作。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 時をきざむ潮
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    1巻495円 (税込)
    第23回江戸川乱歩賞受賞作品  三陸の辺鄙(へんぴ)な海岸で、双生児を思われる学生の遺体が車の中から発見された。地元警察署には、別の学生の捜査依頼が出されていたが、高館刑事は二つの事件のつながりを直感し、接点を求めて捜査を開始する。事件の舞台となった白蟹村は古い伝承と習俗をもつ閉ざされた社会であった。刑事の執念の捜査が、まさに核心に迫ったとき、古代伝承は不気味に甦る。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 呪いの聖域
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    1巻495円 (税込)
    父の像を求めて辺境に向かう青年の運命は、不気味な老婆たちが握っていた…  飛行機事故で死んだ父の遺体を引き取りに行った山戸東介は意外な事実を聞いた。事故機の機長こそ本当の父であり、しかも自殺ではないかというのである。不思議な糸に導かれて東介は、外来者を片端から殺す陸の孤島・雪花里(つがり)村に引き寄せられていく…。無気味な世界を描く長編伝奇推理の傑作。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 地図にない谷
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    1巻495円 (税込)
    その部落へはなぜ立ち入ってはいけないのか……そして、村民が次々と急死する風土病の謎とは?  大学の夏休みに郷里へ帰った帯金多江は、鬼兵衛谷をレポートに取り上げようとしたが、なぜか母の強い反対にあった。だが、許婚者とともに秘かに探索に乗り出し、「いきなり病」と呼ばれる風土病を調べるうち帯金家が谷の歴史に深くかかわっていることに気付く。あまつさえ、一八〇年に及ぶ谷への弾圧の張本人が帯金一族にあったことと同時に、多江は恐るべき自分の出生の秘密を知る。  第17回江戸川乱歩賞最終候補となった「藤太夫谷の毒」を改題。伝奇ミステリーロマンの名作。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • オーロラの殺意
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    1巻495円 (税込)
    ソビエト連邦政府に蹂躙される少数民族の地下組織グループに潜入した日本人の若者は…  藍子が、父の神保正和の書棚から発見した古文書……それは極北の地ヤマロネネツ民族管区の娘と結婚した曾祖父輪介が書き遺したものだった。彼女はそこに書かれた少数民族の生活に興味をいだいてモスクワへと旅立っていった。しかし帰国後不審な事故死を遂げ、さらに恋人の月村照も同じような事故に遇って死んでいった。いまや、二人の死に疑問をいだき、執拗に真相を追及しつづける月村の弟・皓も、背後に蠢く、巨大政府と少数民族の苛酷な運命のなかにのめり込んでいくのだった……。  ソ連の少数民族差別の問題を扱い、性のユートピア思想についても言及した、冒険サスペンス小説の傑作。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 東京ゲリラ戦線
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    1巻495円 (税込)
    学生デモの熱気に当てられた女子大生の行為により米軍に思わぬ死傷者が出て、日本全体が内乱状態に陥る  米軍基地に囲まれた街・立横カスバに住む女子大生・宮福伊津子は、友人たちと共謀して手製の時限発火装置を基地滑走路拡張予定地に仕掛けた。米帝国主義に反対するということは、彼女たち学生の間ではあまりにも自明すぎて、もはや口にするのが恥ずかしいような事実になっていたからだ。しかし、通行人を巻き添えにする心配もなかったはずのこの行動は、運悪くクルマで通りかかった米軍将官の死を招いてしまう。  飛行場への放火とその目撃者、擬装されたゲリラ組織、同棲していた男への幻滅。伊津子はさまざまの契機を介して、三多摩に根を張るゲリラ組織へと急速に接近していく。一方、自衛隊内部のタカ派は、三多摩の一部に存在する不穏な動きを事前に制圧しようと巧妙な囮作戦をもくろむが…。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 十億トンの恋
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    1巻770円 (税込)
    箱入り娘の“東京”は幼馴染みの“東京湾”と激しい恋に落ちる  父親ジャポン氏の言いなりになってせっせとおめかしする“東京”。彼女を昔から知っている“東京湾”は、今の姿を複雑な思いで眺めていた。あの頃の、野暮ったい、それゆえに香り高い花にも似た輝くような若さと真面目さは、どこへ行ってしまったのだろう。運送屋であるとともに詩人でもある彼は、ついに娘を強引に奪うことを決意する…。(「十億トンの恋」)  第6回小説現代新人賞を受賞した「媼繁昌記」のほか、「黒いピグマリオン」「九条の尼御前」「十億トンの恋」といった単行本未収録の短編小説、さらには雑誌・新聞・地域広報誌に寄稿したエッセイなどを収録。電子オリジナルの作品集。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。

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