社会・政治 - 数学作品一覧

  • 国家興亡の方程式 歴史に対する数学的アプローチ
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 歴史を自然科学のように研究することはできるだろうか?  本書の著者、ピーター・ターチンは、歴史×数学という新しい枠組みで、この問いへの回答を試みる。このようなアプローチの重要性を示すことからはじめ(1章 取り組むべき課題・問題を明らかにする)、数学の簡単な紹介の後(2章 地政学)、歴史文献の圧倒的なレビューと精緻なモデル化で理論の検証を行う。  まずは「地政学」である。国境線や国家の置かれた地形によって国家の興亡を説明できるだろうか? 社会学的な記述を数式に落とし込んで分析した結果、国家の興亡が繰り返されてきた過去の歴史を再現するには何かが足りないことが示唆された(3章 集合的連帯)。  そこで注目したのが記号的に区分された集団(エトニー)が連帯して行動を起こす力である。これをもとに、メタエトニー辺境理論という新たな理論を提案する(4章 メタエトニー辺境理論)。これを実際の歴史と照らし合わせることで、高い説明力を持つ理論であることが確認された(5章 メタエトニー辺境理論の実証検証)。  次に、記号的に区分された集団であるエトニーがいかにして形成されるかを考察するために「民族運動学」を展開する。これは、ある民族がいかにして帝国に取り込まれるか、あるいは新たな宗教に改宗するかといったことを説明するための理論である。複数のモデルを作成し、それを実データと対比することで、自分の周囲の人の動向に歩調を揃える「自己触媒モデル」の説明力が高いことが示された(6章 民族運動学)。  そして、人口と国家の動態とを結びつける「人口構造理論」を展開する。人口をエリートと農民の2階級に分けて考えることで、エリートのふるまいが国家の衰退に対して強い影響をあたえることが明らかとなった(7章 人口構造理論)。また、この「人口構造理論」から、長期にわたる人口の増減が歴史上普遍的な流れであることが示唆され、再び実データと対比することによってその傾向を確認した(8章 永年サイクル)。  本書のしめくくりとして、ここまでに築きあげた理論を用いて、フランスとロシアの歴史を紐解いていく。ここで作り上げた3つの理論が、両国家の歴史をみごとに描くことが示されると同時に、理論の改善すべき点も示唆された(9章 ケーススタディ)。  最後に、本書の全体を振り返るとともに、この新しい研究分野を「動的経済史」と呼ぶことが提案される(10章 結論)。
  • とんでもなく役に立つ数学
    3.7
    1巻1,078円 (税込)
    教科書からリアルな世界へ。わかりやすくて、誰でも使える! 数学的思考のエッセンスは、ジャンルを超えて誰にでも楽しめる、そして日々の生活で「使える」ものです。 ですが、現状では、まだ数学の力が存分に発揮されているとは言えません。 人生に「数学なんかいらないよ」、と思い込んでいる方も多いでしょう。 せっかくの数学の知恵を、 閉じた世界にしまっておくのはもったいないことです。 本書は、「数学で世界をより良くしたい」と本気で考え、実際に取り組んでいる西成活裕先生が、高校生とともに、数学を使って世の中の問題を解決していこうと、アイディアを展開していく4日間の授業を収録したものです。 スローモーションで未来予測する、人間の複雑な行動をシミュレーションする、身の回りのイライラ渋滞、人間関係のトラブル、300万人メッカ巡礼の事故に立ち向かう―、そんな“教科書からリアルな世界へ飛び出した、数学の世界”をご案内します。 厳密さと、いい加減さの両方を兼ね備えた「血の通った数学」。 それは、あなたが問題を抱えて立ち止まってしまったとき、きっと乗り越え方を教えてくれるでしょう。 楽しくイメージをつかめる、大事なことだけ頭に残る解説。 公式が大事、無機質で機械的……そんな数学のイメージがガラリと変わります。 本書を読み終えたころには、自分で数学を使いたくなっているはずです。

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