歴史・時代 - 中公文庫作品一覧
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-※中公文庫『皇国の守護者1~9』(本篇および外伝、随想)と『CN25』所収の短篇を合本。既刊電子版と内容に変更はありません。※ 帝国軍怒濤の侵攻に、殿軍を率いる皇国陸軍中尉・新城直衛は奇策を以て対抗。一度ならず敵を撃退し、凱旋を果たす。だが皇都には怨嗟と陰謀が蠢き、そして厳冬を衝く帝国の苛烈な反攻が! 血塗られた英雄の伝説を描く戦記巨篇!! 本篇9巻と外伝9篇、随想1篇を集大成した完全版。 〈収録作品〉 『皇国の守護者1 反逆の戦場』 『皇国の守護者2 勝利なき名誉』 『皇国の守護者3 灰になっても』 『皇国の守護者4 壙穴の城塞』 『皇国の守護者5 英雄たるの代価』 『皇国の守護者6 逆賊死すべし』 『皇国の守護者7 愛国者どもの宴』 『皇国の守護者8 楽園の凶器』 『皇国の守護者9 皇旗はためくもとで』 「猫たちの戦野」 「観光資源」 「職業倫理」 「新城支隊」 「島嶼防衛」 「お祖母ちゃんは歴史家じゃない」 「新城直衛最初の戦闘」 「我らに天佑なし」 「猫のいない海」 筆者贅言「はじめにみえたもの」
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3.9氷雪舞う皇国北端の地に、鋼鉄の奔流が押し寄せた。圧倒的軍事力を誇る帝国軍怒濤の進撃に、皇国軍は為す術もなく潰走する。殿軍を担う兵站将校・新城直衛中尉は、死力を尽くして猛攻に立ち向かうが――!? 真の「救国の英雄」の意義を問う大河戦記、開幕! C★NOVELS版を全面改稿。
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3.8武士とは、何だったのか? 千年に亘る戦いの系譜を一冊に刻みつけた、驚愕の傑作歴史小説。 〈螺旋プロジェクト〉中世・近世篇。 負け戦の果てに山中の洞窟にたどり着いた一人の武士。死を目前にした男の耳に不思議な声が響く。「そなたの『役割』はじきに終わる」。そして声は語り始める。かつてこの国を支配した誇り高きもののふたちの真実を。源平、南北朝、戦国、幕末。すべての戦は、起こるべくして起こったものだった――。〈巻末付録〉特別書き下ろし短篇 【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みができます】 ※〈螺旋プロジェクト〉とは―― 「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画 〈螺旋〉作品一覧 朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』(本作) 天野純希『もののふの国』 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』 乾ルカ『コイコワレ』 大森兄弟『ウナノハテノガタ』 澤田瞳子『月人壮士』 薬丸岳『蒼色の大地』 吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』
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-名作一気読み。史料の徹底的な吟味によってよみがえる孔明の「志」! 後漢の光和四年(一八一)、琅邪の諸葛家に次男が誕生した。名は亮。四歳のとき、黄巾の乱が起こった。宦官と士大夫が抗争を繰り返した後漢王朝は衰微し、中国は未曾有の動乱期に入ったのである。父を亡くした孔明は叔父にひきとられ、襄陽で青年期を迎えた。覇を競いあった群雄の多くは滅び、袁紹を破った曹操が北方の大勢力となった。万民の幸福を希求し、天下の形成を冷静に分析する「臥竜」孔明の草廬を、荊州の劉表に身を寄せる劉備が訪れる……。透徹した史眼、雄渾の筆致がとらえた諸葛孔明の新しい魅力と壮大な「三国志」の世界。
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5.0播磨の悪党の首魁には大きすぎる夢だった。おのが手で天下を決したい――楠木正成と出会った日から、大望が胸に宿った。軍資金を蓄え兵を鍛えて時を待ち、遂に兵を挙げた。目指すは京。倒幕を掲げた播磨の義軍は一路六波羅へと攻め上る。寡兵を率いて敗北を知らず、建武騒乱の行方を決した赤松円心則村を中心に描く、漢たちの軌跡。 第一章 遠い時 第二章 意 地 第三章 妖霊星 第四章 決 起 第五章 原野の風 第六章 遠き六波羅 第七章 白き旗のもと 第八章 征夷大将軍 第九章 砕けし時 第十章 旗なき者 第十一章 野の花 解説 亀田俊和
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4.0日中台の係争地・尖閣諸島の魚釣島が過激な中国系武装集団に占拠された。海上保安庁や中国大使館による説得も徒労に終わり、陸上自衛隊の特殊部隊「サイレント・コア」が派遣される。岩礁とジャングルに覆われた無人島で、両者の決死の戦闘が始まった!
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-戦争の足音が近づく昭和十二年から昭和十九年に発表された珠玉の短篇集。戦争の不条理を訴えるものや、現在のミサイル戦を予見する異色作品を多数収録。
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3.0太平洋戦争時、日本で唯一地上戦が展開された沖縄戦の全貌。四十三年ぶりに復刊した本書は、十八万の米上陸部隊を迎え撃ち潰滅した第三十二軍司令部唯一の生き残りである著者が苛烈な戦いの経緯を描くとともに、現代日本人にも通じる陸軍の宿痾を鋭く指摘した「日本人論」でもある。 〈解説〉戸部良一
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-町奉行所や火付盗賊改が取り上げない訴えや未解決事件を探索する御蔵入改。元長崎奉行でサーベルの遣い手・荻生但馬をはじめ、必殺剣を持つ一徹者の元定町廻り同心、六尺棒を振り回す将棋好きの元臨時廻り同心、長い薬指でどんな財布でもすり取る洗い髪が艶やかな女すり、桃色地の小袖と真っ赤な股引姿で愛想を振りまく禿頭の幇間という、個性豊かな五人組だ。 南町奉行所元臨時廻り同心の大門武蔵は、御蔵入改の同僚である幇間・喜多八に唆され、蕎麦の大食い大会に出場することになった。大会は薬種問屋が軒を連ねる日本橋本町の蕎麦屋で開催され、賞金は十両。蕎麦っ食いとして有名な「蕎麦圭」こと薬売りの圭太郎、薬種問屋太田屋の放蕩息子・伊之助、薬種問屋大塚屋の看板娘・お千津らと対決することになった武蔵だったが……(「しくじり蕎麦」)。 表題作を含む痛快&人情時代小説全四篇。文庫書き下ろし 【目次】 第一話 しくじり蕎麦 第二話 しくじり幇間 第三話 しくじり忠臣蔵 第四話 しくじり同心
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-町奉行所や火付盗賊改が取り上げない訴えや未解決事件を探索する御蔵入改。元長崎奉行でサーベルの遣い手・荻生但馬をはじめ、必殺剣を持つ一徹者の元定町廻り同心、六尺棒を振り回す将棋好きの元臨時廻り同心、長い薬指でどんな財布でもすり取る洗い髪が艶やかな女すり、桃色地の小袖と真っ赤な股引姿で愛想を振りまく禿頭の幇間という、個性豊かな五人組だ。 御蔵入改の紅一点・お紺は、大坂生まれのすり「猿寅のおっちゃん」から相談を受ける。ある武士からすり取った財布に、無礼討ちにした大工の遺族への書状と共に、詫び賃として五十両が入っていたというのだが……(「世直し酒」)。 表題作を含む痛快&人情時代小説全四篇。 【目次】 第一話 悪行合一 第二話 蕎麦の毒 第三話 世直し酒 第四話 もう半分
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4.0「自分が最も奉公したのは戦略・戦術ではなくロジスチックス(戦務)である」。海軍という巨大組織を十分かつ効率的に運用するためのマニュアルの全貌が明らかに。前巻に続き、戦略と戦闘の関係、勝敗と戦果について述べた「海軍応用戦術」、艦隊の令達、通信、偵察警戒といった任務の規範を示した「海軍戦務」、演習の手順を示した「同別科」を収録。 目次 海軍応用戦術 緒 言 第一章 総 説 第一節 戦略と戦闘の関係 第二節 戦闘の目的及種別 第三節 戦闘の勝敗及戦果 第四節 戦闘に於ける攻撃の正及虚実 海軍戦務 緒 言 第一章 令 達 第一節 令達の種別 第二節 令達の要義 第三節 令達の文法 第二章 報告及通報 第一節 報告及通報の種別 第二節 報告及通報の要義並文法 第三章 通 信 第一節 通信法の種類 第二節 通信線の系統 第四章 航 行 第一節 航行の種別及要義 第二節 航行の方法 第五章 碇 泊 第一節 碇泊の種別及要義 第二節 碇泊の方法 第六章 捜索及偵察 第一節 捜索及偵察の要義 第二節 捜索の種別及方法 第三節 偵察の種別及方法 第七章 警 戒 第一節 警戒の要義 第二節 航行中の警戒法 第三節 碇泊中の警戒法 第八章 封 鎖 第一節 封鎖の種別及要義 第二節 封鎖中の警戒法 第九章 陸軍の護送及揚陸掩護 第一節 護送及揚陸掩護の要義 第二節 護送の方法 第三節 揚陸掩護の方法 第十章 給 与 第一節 給与の要義及品目 第二節 給与の種別及方法 (附録) 艦隊戦務用図書の分類 海軍戦務 別科 演 習 第一節 演習の目的及要義 第二節 演習の階級及其範囲 第三節 演習の計画及実施 第四節 演習の審判及講評
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4.0日本海海戦を勝利に導いた旧日本海軍の名参謀・秋山真之による幻の戦術論が一世紀の時を経て全容をあらわす。「海軍基本戦術」「海軍応用戦術」「海軍戦務」のうち本巻は「海軍基本戦術」を収録。第一編では、基本である艦隊の構成要素、編制、そして艦隊、戦隊の運動法について、第二編では日本海海戦の戦例を引き、丁字戦法、乙字戦法を講述。 目次 海軍基本戦術 第一篇 緒 言 第一章 戦闘力の要素 第一節 総 説 第二節 攻撃力 第三節 防禦力 第四節 運動力 第五節 通信力 第六節 結 論 第二章 戦闘単位の本能 第一節 総 説 第二節 戦艦の本能 第三節 巡洋艦の本能 第四節 通報艦、海防艦及砲艦の本能 第五節 駆逐艦、水雷艇及潜水艇の本能 第三章 艦隊の編制 第一節 総 説 第二節 戦隊の編制 第三節 水雷戦隊の編制 第四節 大艦隊の編制 第四章 艦隊の隊形 第一節 総 説 第二節 戦隊の隊形 第三節 水雷戦隊の隊形 第四節 大艦隊の隊形 第五章 艦隊の運動法 第一節 総 説 第二節 戦隊及水雷聨隊の運動法 第三節 大艦隊の運動法 第四節 結 論 海軍基本戦術 第二編 戦 法 第一章 兵 理 第一節 兵戦の三大元素 第二節 力の状態及用法 第三節 優勝劣敗の定理 第二章 戦法上の攻撃諸法 第一節 戦闘に於ける攻撃と防禦 第三節 斉撃及順撃 第四節 戦闘距離に基ける攻撃法の種別 第三節 正奇の方術的攻撃法 第三章 戦 法 第一節 決戦に於ける戦法 第二節 追撃戦法 第三節 退却戦法 第四節 戦闘戦法 第五節 大艦隊の戦法 第六節 水雷戦隊の戦法 解説 戸髙一成
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-「海軍基本戦術」 第一編では、基本である艦隊の構成要素、編制、そして艦隊、戦隊の運動法について、第二編では日本海海戦の戦例を引き、丁字戦法、乙字戦法を講述。 海軍基本戦術 第一篇 緒 言 第一章 戦闘力の要素 第一節 総 説 第二節 攻撃力 第三節 防禦力 第四節 運動力 第五節 通信力 第六節 結 論 第二章 戦闘単位の本能 第一節 総 説 第二節 戦艦の本能 第三節 巡洋艦の本能 第四節 通報艦、海防艦及砲艦の本能 第五節 駆逐艦、水雷艇及潜水艇の本能 第三章 艦隊の編制 第一節 総 説 第二節 戦隊の編制 第三節 水雷戦隊の編制 第四節 大艦隊の編制 第四章 艦隊の隊形 第一節 総 説 第二節 戦隊の隊形 第三節 水雷戦隊の隊形 第四節 大艦隊の隊形 第五章 艦隊の運動法 第一節 総 説 第二節 戦隊及水雷聨隊の運動法 第三節 大艦隊の運動法 第四節 結 論 海軍基本戦術 第二編 戦 法 第一章 兵 理 第一節 兵戦の三大元素 第二節 力の状態及用法 第三節 優勝劣敗の定理 第二章 戦法上の攻撃諸法 第一節 戦闘に於ける攻撃と防禦 第三節 斉撃及順撃 第四節 戦闘距離に基ける攻撃法の種別 第三節 正奇の方術的攻撃法 第三章 戦 法 第一節 決戦に於ける戦法 第二節 追撃戦法 第三節 退却戦法 第四節 戦闘戦法 第五節 大艦隊の戦法 第六節 水雷戦隊の戦法 「海軍応用戦術/海軍戦務」 「自分が最も奉公したのは戦略・戦術ではなくロジスチックス(戦務)である」。海軍という巨大組織を十分かつ効率的に運用するためのマニュアルの全貌が明らかに。「海軍応用戦術」では戦略と戦闘の関係、勝敗と戦果について、「海軍戦務」では、艦隊の令達、通信、偵察警戒といった任務の規範を示す。他に演習の手順を示した「同別科」を収録。 「海軍応用戦術」 緒 言 第一章 総 説 第一節 戦略と戦闘の関係 第二節 戦闘の目的及種別 第三節 戦闘の勝敗及戦果 第四節 戦闘に於ける攻撃の正及虚実 「海軍戦務」 緒 言 第一章 令 達 第一節 令達の種別 第二節 令達の要義 第三節 令達の文法 第二章 報告及通報 第一節 報告及通報の種別 第二節 報告及通報の要義並文法 第三章 通 信 第一節 通信法の種類 第二節 通信線の系統 第四章 航 行 第一節 航行の種別及要義 第二節 航行の方法 第五章 碇 泊 第一節 碇泊の種別及要義 第二節 碇泊の方法 第六章 捜索及偵察 第一節 捜索及偵察の要義 第二節 捜索の種別及方法 第三節 偵察の種別及方法 第七章 警 戒 第一節 警戒の要義 第二節 航行中の警戒法 第三節 碇泊中の警戒法 第八章 封 鎖 第一節 封鎖の種別及要義 第二節 封鎖中の警戒法 第九章 陸軍の護送及揚陸掩護 第一節 護送及揚陸掩護の要義 第二節 護送の方法 第三節 揚陸掩護の方法 第十章 給 与 第一節 給与の要義及品目 第二節 給与の種別及方法 (附録) 艦隊戦務用図書の分類 「海軍戦務 別科」 演 習 第一節 演習の目的及要義 第二節 演習の階級及其範囲 第三節 演習の計画及実施 第四節 演習の審判及講評
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2.5満州事変時の吉林総領事、上海事変直後の上海総領事、そして日中戦争勃発時の東亜局長と、悪化の一途を辿った日中関係の最前線にあって、軍部独走に抗しつつ和平の道を模索しつつも、最後は敗走のビルマ大使として終戦を迎えた外交官が、日記をもとに綴った第一級の記録。 〈解説〉加藤陽子
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-時は鎌倉末期。幕府の命数はすでに尽き、乱世到来の情勢下、大志を胸に雌伏を続けた男がひとり――。その名は楠木正成。畿内の流通を掌握した悪党は、倒幕の機熟するに及んで草莽の中から立ち上がり、寡兵を率い強大な六波羅軍に戦いを挑む。楠木一党は、正成の巧みな用兵により幕府の大軍を翻弄。ついには赤松円心、足利高氏(のち尊氏)らと京を奪還、後醍醐帝の建武新政は成就したが……。信念を貫くも苛酷な運命に誘われ死地へ赴かざるを得なかった、悲運の名将の峻烈な生を迫力の筆致で描く、北方「南北朝」感涙の最終章。 【目次】 第一章 悪党の秋 第二章 風と虹 第三章 前夜 第四章 遠き曙光 第五章 雷鳴 第六章 陰翳 第七章 光の匂い 第八章 茫漠 第九章 人の死すべき時 解説 細谷正充
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3.0日露戦争に勝利し、坂の上に辿り着いた日本の目の前には、次なる仮想敵国として太平洋の向こうにある大国アメリカが立ちはだかっていた……。黒船来航が与えたトラウマが戦争へと具現化していく過程を、「日米未来戦記」の書き手たちを中心に、群像劇として描いた大河ノンフィクション。
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4.019世紀から20世紀にかけての欧州の事例を、ルポルタージュの手法も用いながら解析した本書は、原著刊行から百年近く経つ現時点においても、さまざまに研究されており、また、現実政治の動きを見るなかでつねに参照される名著である。いかに国家権力を奪取し、またいかにそれを防御するかについて歴史的分析を行うとともに、引き起こす人間の人物論や心理状態の描写も豊富に含んだ、まさに古典中の古典といえるこの著作について、現代的観点から全貌を新訳した中公選書版にもとづき、註釈を増やしてより理解しやすくした文庫版がここに登場。