永田千奈作品一覧

  • 椿姫
    4.6
    パリの社交界で金持ちの貴族を相手に奔放な日々を送る美貌の高級娼婦マルグリット。彼女はある日、青年アルマンと出会う。初めて真実の愛に目覚めた彼女は、これまでの享楽的な生活を捨て、パリ近郊の別荘で二人は暮らし始めるのだが、そこへ訪ねてきたのはアルマンの父だった。そしてアルマンを愛するがゆえにマルグリットが下した決断は……。フランス恋愛小説、不朽の名作。
  • 女の一生
    4.1
    男爵家の一人娘に生まれ何不自由なく育ったジャンヌ。彼女にとって、人生は夢が次々と実現していくものであるはずだった。しかし、現実はジャンヌを翻弄し続ける。乳母妹だった女中のロザリが妊娠し、その相手が自分の夫であることを知った時、彼女は過酷な現実を生き始めた――。感情移入を抑えて、現実を美化せずにありのままを描く自然主義文学の真髄ともいえる傑作。
  • 海賊と資本主義 国家の周縁から絶えず世界を刷新してきたものたち
    -
    海賊集団が登場するのは、いつも激動の時代である。 彼らは領域を規格化しようとする国家権力に対し、真っ向から対抗する価値観を掲げ、資本主義の影響力がもっとも薄い辺鄙な場所、いわばグレーゾーンを狙って出没する。 海賊ははたして本当に悪い存在なのか? それとも映画や小説で描かれるようなロマンチックな存在なのか? 時に国家と結びついて互いに利用しつつ、情勢によっては突き放されてきた海賊の歴史をたどりながら、海賊活動と組織から、資本主義(とその行き詰まり)を俯瞰する。
  • 黄色い笑い/悪意
    -
    翻訳文学を求める熱心な編集者に告げておく。ピエール・マッコルランは、現代に復活させてしかるべき作家である。マッコルランを出す勇気と機略のある編集者がいたら、私はそのひとに敬意を表するだろう。——澁澤龍彦 アントナン・アルトー、レイモン・クノー、ボリス・ヴィアンらも熱愛してやまなかったフランスの小説家ピエール・マッコルラン。 奇妙で、ファンタスティックで、ユーモアに溢れるその傑作を集大成した、本邦初の3冊本選集がついに刊行。 第1回配本は、奇妙な笑い病のパンデミックがこの世を滅亡させる、世界終末論的疫病小説『黄色い笑い』。マルセル・シュネデールがマッコルランの最高傑作と絶賛したマンドラゴラ幻想小説『悪意』。長編2編を収録。ともに本邦初訳。

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  • 狂女たちの舞踏会
    4.0
    19世紀末、パリ。少女ウジェニーは「霊が見える」と告白したために、家族に勘当され精神病院に入れられた。そこでは女性の苦悩やトラウマが「狂気」と診断されていた。病院で行われた公開講義や舞踏会の史実を元に、社会から排除された女性たちを描いた小説。
  • 京都に咲く一輪の薔薇
    3.0
    全世界で200万部超『優雅なハリネズミ』のフランス人著者が贈る、京都を舞台にした長篇小説 フランス人のローズは、一度も会ったことのない日本人の父が他界したという報せを受け、京都にやって来た。美術商だった父のアシスタント、ポールと出会い、恋に落ちるが――。ひとりぼっちだった女性が、古都に癒され自分を見つめ直し、人生の意味を見出す。
  • クレーヴの奥方
    4.3
    フランス宮廷に完璧な美を備えた女性が現れた。彼女は恋を知らぬままクレーヴ公の求婚に応じ人妻となるが、舞踏会で出会った輝くばかりの貴公子ヌムール公に心ときめく。夫への敬愛と初めて知った恋心。葛藤の日々に耐えられなくなった夫人は、あろうことかその恋心を夫に告白してしまうのだった……。あえて貞淑であり続けようとした女性心理を描いた、フランス心理小説の嚆矢を清新な新訳で贈る。
  • 孤独な散歩者の夢想
    3.7
    晩年、孤独を強いられたルソーが、日々の散歩のなかで浮かび上がる想念や印象をもとに、自らの生涯を省みながら自己との対話を綴った10の“哲学エッセイ”。ここにはあの“偉人ルソー”はいない。迫害妄想に悩まされたのち訪れた平穏のなかで書かれた、ルソー最後の省察。「思索」ではなく、「夢想」に身をゆだねたその真意は? 他作品との繋がりにも言及した中山元氏による詳細な解説が付く。
  • 死霊の恋/化身~ゴーティエ恋愛奇譚集~
    4.3
    一線を越えた、妖しい恋が始まる! フローベール、ボードレールらに愛された「文学の魔術師」ゴーティエによる官能の奇譚集。聖職者としての人生が始まる瞬間に絶世の美女の悪魔に見初められた男を描く「死霊の恋」、人妻に片思いする青年がインドの秘術を使ってその夫の肉体を乗っ取ろうと企てる「化身」、火山が残した乳房の型への恋心が青年を滅びたはずのポンペイの町に迷い込ませる「アッリア・マルケッラ」の3篇を収録。

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