ホフマン作品一覧

  • 牡猫ムルの人生観(上)
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    1~2巻880円 (税込)
    牡猫のムルは魔術師のアブラハムに拾われたが、ご主人が声を出して本を読むのを聞き、文字を目で追ううちにドイツ語を習得した。ムルは才能にめざめ、羽根ペンで自伝を書くようになる。ホフマンの友人がムルの原稿を目にし、ホフマンに渡す。ホフマンは出版社を見つけてやり、見本刷りを見てびっくりした。自伝は各所で別の文書で中断されていた。ムルはインクの吸取り紙として、手元にあった『クライスラー伝』のページを破って使っていたのだ。だが、ホフマンは『クライスラー伝』の価値を認めていたので、目印を入れてそのままの形で出すことにした。なので原書の正式名は『牡猫ムルの猫生観ならびに偶然の反古に含まれた楽長ヨハネス・クライスラーの断片的伝記』となった。こうしてアイロニー豊かなムルの伝記部分と、犯罪推理小説仕立ての「クライスラー伝」が交互に展開する奇妙でおもしろい本書が完成した。
  • 砂男/クレスペル顧問官
    3.7
    サイコ・ホラーの元祖と呼ばれる、恐怖と戦慄に満ちた傑作「砂男」。芸術の圧倒的な力とそれゆえの悲劇を幻想的に綴った「クレスペル顧問官」。魔的な美女に魅入られ、鏡像を失う男を描く「大晦日の夜の冒険」。E・A・ポー、バルザック、ボードレール、ドストエフスキーなど後世の作家に幅広い影響を与えたホフマン。怪奇と幻想、そして諧謔に満ちた作品群は、200年の時を超え、いまなお読者を魅了してやまない。
  • 黄金の壺
    4.3
    ドイツ・ロマン派の異才ホフマン(一七七六―一八二二)自らが会心の作と称した一篇.緑がかった黄金色の小蛇ゼルペンティーナと,純情な大学生アンゼルムスとの不思議な恋の物語は,読者を夢幻と現実の織りなす妖艶な詩の世界へと誘いこんでゆく.芸術的完成度も高く,作家の思想と表現力のすべてはこの作品に注ぎこまれている.

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  • 黄金の壺/マドモワゼル・ド・スキュデリ
    3.9
    美しい金緑色の蛇に恋した大学生アンゼルムスは非現実の世界に足を踏み入れていくが……代表的メールヘン「黄金の壺」。17世紀のパリで、天才的な職人が手がけた宝石を所有する貴族たちがつぎつぎと襲われる事件。ようやく逮捕された犯人は意外な人物だった。推理小説の嚆矢ともいえる「マドモワゼル・ド・スキュデリ」。画家で音楽家でもある鬼才ホフマンの多面的な魅力が味わえる4篇を収録。
  • クルミわりとネズミの王さま
    3.8
    クリスマス・イヴの日,マリーはドロッセルマイヤーおじさんからのプレゼントの中に,クルミわりを見つけます…夢と現実が入りまじって紡ぎ出されるドイツの幻想的な物語.

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  • くるみわり人形
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 クリスマス・イブの夜、マリーはプレゼントの中から、頭でっかちなくるみわり人形を見つけ、人形の世界に招待されます。
  • くるみ割り人形とねずみの王さま/ブランビラ王女
    3.4
    クリスマス・イヴに贈られたくるみ割り人形。その導きで、マリーは不思議の国の扉を開ける……珠玉のメールヘン「くるみ割り人形とねずみの王さま」。役者ジーリオとお針子ジアチンタの恋を軸にして巻き起こる騒動。奔放な想像力が炸裂する「ブランビラ王女」。ホフマン円熟期の傑作2篇を収録。(解説・識名章喜)
  • 砂男/ブランビラ王女
    -
    1巻660円 (税込)
    学生ナタナエルは幼い頃に母親や婆やから、眠らない子供の目玉を奪っていくという「砂男」の話を聞かされ、しだいにその実在を信じるようになる。ナタニエルは青年になっても砂男の影に脅かされつづけ、理性を失ってゆく。併載した「ブランビラ王女」はローマの謝肉祭を舞台に、奇妙な恋の幻想に取り付かれてゆく若者たちを描いている。どちらも現実と幻想のあいだを往き来するホフマンのファンタジー。池内紀の「解説」所収。

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