白川紺子作品一覧

  • 後宮の烏
    4.5
    後宮の奥深く、妃でありながら夜伽をすることのない、「烏妃」と呼ばれる特別な妃が住んでいる。その姿を見た者は、老婆であると言う者もいれば、少女だったと言う者もいた。彼女は不思議な術を使い、呪殺から失せ物さがしまで、何でも引き受けてくれるという――。時の皇帝・高峻は、ある依頼のために烏妃のもとを訪れる。この巡り合わせが、歴史を覆す「禁忌」になると知らずに。 【目次】翡翠の耳飾り/花笛/雲雀公主/玻璃に祈る
  • 花菱夫妻の退魔帖
    4.3
    大正9年の東京。侯爵令嬢の瀧川鈴子はとある事情から浅草出身で、怪談蒐集を趣味としている。ある日、室辻子爵邸に呼ばれて芸妓の悪霊を目撃した際、花菱孝冬という青年に出会う。彼は十二単を纏う謎の霊を使い、悪霊を「食わせた」のだった……。掴みどころのない孝冬を気味悪く思う鈴子だったが、なぜか孝冬に求婚され――! 逃れられない過去とさだめを背負う二人が結ばれることで、動き出す未来とは。
  • 京都くれなゐ荘奇譚 呪われよと恋は言う
    3.6
    1~4巻720~730円 (税込)
    「二十歳までは生きられない」――という呪いをかけられてしまった長野の女子高生・澪(みお)。彼女の生家・麻績(おみ)家は代々、蠱師(まじないし)の一族であった。長野から出ることを禁じられていた澪だったが、家族に内緒で京都へ。そこで邪霊に襲われ、窮地に陥ったところを、なぜか澪のことを知っている様子の高校生・高良(たから)に助けられる。澪を心配して京都に駆けつけた従兄の漣(れん)とともに、蠱師ゆかりの下宿屋「くれなゐ荘」にたどり着いた澪だったが……。高良のことが気になる一方で、自らの呪いを解く鍵が京都にあると考えた澪は、長野から移り住む決意を固める。邪霊はなぜ澪を襲ったのか? そして澪と高良の関係は? 京都を舞台に、運命にあらがう少年少女たちの姿と、次々起きる不思議な事件の謎解きを描く、「後宮の烏」シリーズで人気の著者による呪術幻想ミステリー。
  • 海神の娘
    4.2
    世界の南の端にある「花勒」「花陀」「雨果」「沙文」の四つの島は海神のものだという。 島々は、海神たる蛇神の抜け殻からできた、という。 各島はそれぞれの領主によって治められていたが、 領主を決めるのは海神に仕える巫女王の託宣だった。 巫女王のもとには「海神の娘」が集う。 娘らは託宣によって領主のもとへ嫁いでいく。 彼女たちを娶ることで、島は海神の加護を得て、繁栄するのだという。 今宵もまた、ひとりの巫女が舟に乗せられ、月明かりの下、島影へ近づいてゆく。
  • 朱華姫の御召人 上 かくて愛しき、ニセモノ巫女
    4.0
    1~2巻616円 (税込)
    「あなたがあの御方の娘だということは、絶対に誰にも知られてはいけないの。けして見つからないように生きなさい。帝の宮に近づいてはだめ。あそこはとてもおそろしいところだから」――母との約束で、先帝の血を引いていることを隠して暮らしている蛍。伯父の家で下働き同然に扱われていたが、ある日、奥の神に仕える巫女・朱華姫に選ばれる。朱華姫は帝の宮に住み、第二皇子が御召人となって世話をし、護衛するものらしい。冷ややかな美貌の皇子・柊にかしずかれる慣れない生活に戸惑う蛍だが、予想もしない秘密と向き合うことになり……。「後宮の烏」の原点!
  • 三日月邸花図鑑 花の城のアリス
    4.0
    『後宮の烏』の著者が描く和風アリスファンタジー!「早くわたしを見つけて」禁忌の庭に住む少女と、優しすぎる探偵が解く、切ない秘密。「庭には誰も立ち入らないこと」――光一の亡父が遺した言葉だ。広大な大名庭園『望城園』を敷地内に持つ、江戸時代に藩主の別邸として使われた三日月邸。光一はそこで探偵事務所を開業した。ある日、事務所を訪れた不思議な少女・咲は『半分この約束』の謎を解いてほしいと依頼する。彼女に連れられ庭に踏み入った光一は、植物の名を冠した人々と、存在するはずのない城を見る。
  • 契約結婚はじめました。 ~椿屋敷の偽夫婦~
    3.8
    寿町四丁目にある通称<椿屋敷>。そこに住む柊一は、若くして隠居暮らしをしているため、若隠居と呼ばれている。そんな彼のもとに嫁いできた、19歳の香澄。しかしそこには秘密があった。ふたりは利害の一致から結婚した、偽装夫婦なのだ。町の相談役である柊一のもとには、たびたび近所から相談が持ち込まれるが――。「家」が語る、わけありな人々の物語。
  • 下鴨アンティーク アリスと紫式部
    3.6
    【集英社オレンジ文庫創刊!】アンティーク着物をめぐるミステリー。京都、下鴨――。高校生の鹿乃は、旧華族である野々宮家の娘だ。両親を早くに亡くし、兄の良鷹と、准教授をしている下宿人の慧と三人で、古びた洋館に住んでいる。アンティーク着物を愛する鹿乃は、休日はたいてい、祖母のおさがりの着物で過ごす。そんなある日、「開けてはいけない」と言われていた蔵を開けてしまう! すると、次々に不思議なことが起こって…!?
  • 九重家献立暦
    3.7
    私たちは、家族になれるのだろうか。 故郷に帰った私を待っていたのは、母の駆け落ち相手の息子だった。 『後宮の烏』の著者が創る家族再生の献立(レシピ)。 母がわたしと家を捨て駆け落ちしたのは、小学校の卒業式の日だった。旧家の九重家で厳しい祖母に育てられたわたしは、大学入学を機に県外へ出た。とある事情で故郷に戻ると、家にはあの頃と変わらぬ頑迷な祖母と、突如居候として住み着いた母の駆け落ち相手の息子が。捨てられた三人の奇妙な家族生活が始まる。 伝統に基づく料理とともに紡がれる、優しくも切ない家族の物語。
  • 新釈 グリム童話 ―めでたし、めでたし?―
    3.3
    老舗ホテルの一人娘として生まれた「眠り姫」は、経営不振の実家を救うためにお見合いをすることに。「ヘンゼルとグレーテル」は廃屋から届くケーキの注文に戸惑っていた。自分こそが学年一の美少女だと思っている「白雪姫」は、同じくらい美しい無愛想な少女の存在が気になっていて……。誰もが知る“グリム童話”を大胆にアレンジ! 人気作家の作品、全六編を収録。
  • 海神の娘 分冊版(1)
    -
    世界の南の端にある「花勒(かろく)」「花陀(かだ)」「雨果(うか)」「沙文(しゃもん)」の四つの島。 それぞれの島を治める領主は、海神(わだつみ)の託宣により選ばれた『海神の娘』と呼ばれる娘を娶ることとなる。 この娘たちを娶ることにより、島は海神の加護を得て、繁栄するのだという。 大ヒット小説『後宮の烏』と同一世界で描かれる、神に選ばれた娘たちの”幸せ”を描く婚姻譚。 【第0話「海神の娘」を収録】

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