小林久三作品一覧

  • 赤い旅客機
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    新婚旅行から帰ったばかりの若妻・さゆりが失踪した。タイで撮った写真に、拘留中のはずのSA航空機爆破犯人が写っていたという。さゆりは国際謀略に巻き込まれ、消されたのではないか。兄の映画助監督・柳沢は、独自に調査を始めたが、今度は柳沢の身に危険が! 現実の国際謀略事件を題材にした、書下ろしサスペンス力作。
  • 赤い旅券
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    ニューヨークで事故死したはずの特派員・杉江克章がなぜ後楽園球場に!? 取材中の三木は、急遽彼を追うが見失う…。その直後、未亡人・杉江里矢子から託された杉江の取材メモには、彼が生前追っていた恐るべき事件の影が…。謎の核心に迫った三木は、国際的な謀略機関の存在を知る。鬼才が描くサスペンス長編の白眉。(『化石の弔鐘』改題)
  • 暗黒告知
    3.0
    明治40年の栃木県谷中村。足尾銅山鉱毒事件をめぐり、官憲と立ち退き反対の農民側とが激しく対立するさなか、反対派の巨頭・田中正造の側近で谷中村土地収用反対派の残留農民の勝野が殺された。凶器は、鉱毒事件の告発者・田中正造の杖。はたして正造が犯人なのか、それとも巧妙なデッチあげによる官権の策謀か、はたまた反対派の内部抗争か……。歴史推理に社会問題を鮮やかに導入した傑作長篇。第20回江戸川乱歩賞受賞作。
  • 鬼女伝説殺人事件
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    銀座で般若の面を付けた男の絞殺死体が発見された。被害者は能登の町役場の嘱託で、町おこしのために「鬼の棲む里」キャンペーンを促進していた民俗研究家。ちょうど、その町に取材に出かけていた旅行ライター・江本は、町の観光化をめぐる、町長派と反対派の暗闘をかいま見る。「鬼女伝説」に隠された秘密とは?
  • 皇帝のいない八月
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    ブルートレイン「さくら」の切符をゆずれ、と脅迫した男たちは何者なのか? 切符の譲渡を拒んだ業界紙記者の石森は、異様な不安を覚えつつブルートレインの客となった。はたして車内には、異常な雰囲気を発散させる男たちがいた。不審な乗客の正体と彼らの狙いは? 闇の中を暴走する寝台特急の終着駅は? 大胆な構想と迫真のシチュエーションで世を震撼させた、戦慄をよぶサスペンス。予見長篇ミステリー。
  • 黒衣の映画祭
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    映画人の夢であるニューヨーク映画祭への出品。その権利を賭けて二人の気鋭監督が競い、独立プロを持つ名島が勝利を得た。敗れた立木とは、極西映画の同期生だった。だが映画祭の開幕間近、名島は突如ニューヨークから消えた。そして同じ頃、日本では立木が殺されていた! 著者得意の分野でトリックを築く意欲的長篇ミステリー。
  • シンデレラの葬送
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    結婚式の前夜、理想の夫を得た冴子を訪れた刑事は、北垣なる男のことを質問した。その男は、冴子が一人で那須にドライブした際、事故から一夜を車内で共にした相手だった。シンデレラの生活を直前にした冴子には、あの夜のことは絶対に口外できない。だが、殺人容疑をかけられた北垣にとって、あの夜の事故は唯一のアリバイだったのだ。殺人容疑者から証言をたのまれ動揺する冴子。現代の戦慄を描き出す野心的長編ミステリー。
  • スーパーゴリラ~私設誘拐防衛機関~
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    日本最大の商社・三星物産の社長令嬢がスイスで誘拐された。身代金の要求額は、三千万フラン(約十六億五千万円)! スーパーゴリラ(私設誘拐防衛機関)の菅野哲也は、ヨーロッパを舞台に活動を開始! 敵は、世界の闇を牛耳る〃誘拐産業〃の巨大組織とわかる。 一大スケールで描く長編ハード・サスペンスの白眉!
  • 大包囲網25時
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    街へ出て食事をしていた若夫婦は、銀行強盗の発生を知った。銃を持った男たちが街中へ逃走。急いで団地に帰りつくと、寝ているはずの赤ん坊が消えていた。ほぼ同時刻に起きた二つの事件は、周到に準備された連携プレーだったのだ。団地内に潜入した犯人グループに、深夜の大包囲網が迫る。 迫真のサスペンス・ミステリー!
  • 東北四大祭り殺人事件
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    血まみれの鎧武者の亡霊が出現! 遺跡発掘の祟りか? フリー・ライターの森原は、亡霊を目撃した四人の主婦を取材。ところが、その主婦の一人が亡霊を見た現場で他殺体で発見された。続いて、もう一人が殺され、残った二人も失踪! 四人を結ぶ糸は、三年前の東北四大祭りツアーでの殺人事件? 七夕、ねぶた、竿灯、花笠。夏の風物詩を背景にした傑作推理。
  • 日蝕の檻(上)
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    東洋映画の若手プロデューサー・加瀬は、映画「日蝕の森」の製作に情熱を燃やしている。ところがその矢先、彼の眼前で主演女優の横井美奈がビルから墜死し、にわかに前途に暗雲が立ちこめた。しかも、何者かが加瀬を監視しているような気配も……。現在の事件からさかのぼり、戦後映画史の暗黒部を描く、野心的推理長篇。
  • パリ発殺人指令
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    有楽町で、白昼堂々、三億円強奪事件発生! 犯人は外人グループか? フリーライター・滝恭介は、女優の不倫の張り込み中、怪しい外人を目撃し、事件にくらいついた。背後には、国際犯罪コネクションの巨大な影が? 一路、パリへ飛んだ滝の身にも魔手が迫る! サスペンスの雄が、現実の事件を素材に描く渾身作!
  • 真夏の妖雪
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    天保15年の真夏、古河の城下で若い岡っ引きが殺された。目撃者はいないが、彼は当時、江戸の牢から逃走した有名な蘭医・高野長英をさがしていた、という。長英が犯人なのか? そしてもう一つの謎は、被害者の懐中にあった雪! 真夏の雪は、何を意味しているのか。歴史の一断面を巧みに推理小説に盛りこんだ秀作集。
  • ロードショーは死の匂い
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    話題の洋画大作のロードショー公開を控えた映画館に、脅迫電話がかかった。公開を中止しないと爆弾を仕掛けるという。一方、脅迫とは別に配給会社の社員が殺された。そして、また一人。映画館側は警察と連携し厳戒体制をしいたが、公開の日時は刻々と迫る! 映画界出身の著者が業界の裏事情を抉る、戦慄のサスペンス!

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