山崎正和作品一覧

  • 混沌からの表現
    4.0
    情報化や国際化が一段と進み、文化や文明が本質的な変貌をとげたかのように見える現代。この歴史の曲がり角で日本人は、どのように自らを表現し、生きていけばよいか。世の中の流れの中で立ち止まり、日本の歴史や伝統文化の諸相を見つめ直すところから始めてみよう。透徹した思考に支えられた文明批評・日本文化論。
  • 「厭書家」の本棚
    -
    “世に愛書家というものがあるとすれば、 私はかなり重症の「厭書家」である──” 「知の巨人」が混迷する現代社会を生き抜くための必読書80冊を徹底解説。 20年の集大成、圧巻の書評集! 本棚に並んでいる本が恐い。 まだ読んでいない本がこれだけあるということが、 日々、まざまざと眼に見えることが、愉快ではない。 (中略)本を読みたい気持ちが募れば募るほど、 十分に読めない自分の無能が腹立たしい。 ひょっとすると、古来の厭世家が人生を愛しすぎていたように、 厭書家は本というものを愛しすぎているのかもしれない。 とりあえずそう思うことで、近頃は自分を慰めることにしている。 ──「まえがきにかえて」より
  • 鴎外 闘う家長
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    挫折しないことの不安におびえつつ、国家と共に至福の青春を生きてしまった森鴎外が、一切の社会的令名を拒否して死に至る凄絶な生涯。外的な役割も帰属の場所も信じられず、さりとて「子」の立場の甘えにも安んじることのなかった彼が、自己の内面の空虚に耐えた秘密は何だったか――。作家の生活と作品の間を照射することで、近代知識人論に画期的な視座を提起する、記念碑的評論。
  • コロナ・文明・日本
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※『中央公論』2020年7月号特集の電子化です。 ※電子版では、紙の雑誌と内容が一部異なる場合や、掲載されないページがございます。 新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態宣言が解除された。経済活動の緩やかな再開に安堵しつつも、第二波の発生に警戒が必要となる。人類の歴史は、感染症との闘いの歴史だった。21世紀に襲来したこの新型コロナは、世界の文明を、そして日本をどう変えるのか?(電子版通巻101号) (目次より) ●21世紀の感染症と文明 近代を襲う見えない災禍と、日本人が養ってきた公徳心 山崎正和 ●近代科学と日本の課題 コロナ後をどう見通し、つけをどう払うか 村上陽一郎 ●「やった感」はもういらない! ICT、9月入学……教育格差を是正するには? 松岡亮二 ●台湾の国際政治学者に訊く ポストコロナ 米中台トライアングルのゆくえ 何思慎×〔聞き手〕本田善彦 《コロナに想う》 ●不安への答え 多和田葉子 ●聖火引継式とギリシャ難民キャンプの間で 井本直歩子 ●不安あふれる世界にクラシック音楽がもたらすもの パーヴォ・ヤルヴィ ●介護崩壊を防ぐために 鎌田 實 ●医療体制を整備し、COVID-19を克服せよ 集団免疫とワクチン・治療薬の最前線 平野俊夫 《第一波の教訓》……聞き手:川端裕人 ●〔1〕韓国、台湾から周回遅れのFAX行政 医師の心を折る〝診療以前〞の問題群 堀 成美 ●〔2〕「8割おじさん」のクラスター対策班戦記 次の大規模流行に備え、どうしても伝えたいこと 西浦 博 ●LINE調査、オンライン診療で見えてきた ビッグデータが拓く未来の医療 宮田裕章
  • 世阿彌
    -
    将軍・足利義満の威光の影として、見られる側の人間に徹し続け、そうすることで能を大成させた天才・世阿彌の半生を通し、自己が自己を獲得していく内面のドラマを見事に定着させた、戦後戯曲の最高達成を示す作品。
  • 太平記(上)
    -
    1~2巻1,320円 (税込)
    動乱の南北朝時代を描いた軍記物語。この巻は後醍醐天皇による鎌倉幕府を倒す計画から始まる。全国の群小武士の蜂起によって倒幕の気運が高まり、足利高氏(尊氏)の参加によって京都における幕府政務の中心、六波羅探題が亡びる。続いて新田義貞を中核とする関東武士中心の勢力によって九代におよぶ北条政権は一挙に崩壊する。宮方の実質的統轄者である護良(もりよし)親王、楠木正成の活躍も語られる。天皇側近の俊基(としもと)朝臣の東下りの道行文の名文も巻二に収められている。太平記はとくに江戸時代には「太平記読み」によって武士・庶民のあいだに盛行した。
  • 日本史をつくった101人
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本史の新しい見方! 人物ニッポン史! ――聖徳太子、道鏡、杜甫、小野小町からスターリン、昭和天皇、マッカーサー、阿部定、田中角栄まで。この国を代表する男たち女たちを選び、批評し、評価し、ゴシップを添える知性と笑いの大座談会。
  • 日本人はどこへ向かっているのか
    -
    混迷する現代社会をどう生きればいいのか。 山積する難局をいかに乗り越えればいいのか。 稀代の碩学が、日本人の進むべき道をわかりやすく照らし出す、 「山崎文明論」の真骨頂! 「歴史に耳を澄ませながら未来を見つめる本書は、日本人の羅針盤となる」 姜 尚中(東京大学名誉教授) 「山崎文明論」が21世紀の日本を斬る! 「この本が私の著書として過去に例を見ないのは、数編だが 私の身辺雑記に似たものが巻中に含まれていることである。 じつは半世紀にわたる私のもの書き生活の中で、つねに厳しく 自分に禁じてきたのが、みずからの私生活を語ることであった。 (中略) だがこの数年、老いの衰えをわれながら実感するなかで、 あえてそれを隠さずに生きることも一つのもの書きの 覚悟ではないか、と考えるようになった。(中略) このひそかな 覚悟の変化が私の表現活動にどのような影響を与えるか、 自分で自分に興味をいだいている。」 (「あとがき」より)
  • 文明としての教育
    値引きあり
    3.3
    国語教育こそ「愛国教育」である。倫理の領域に踏み込む「道徳教育」は教室になじまない。学校に過剰なサービスを期待してはならない。……西洋は古代ギリシャから近代アメリカまで、日本は鎌倉時代から明治時代まで、東西の教育史をつぶさに検証。文明と教育との深い関わりを鮮やかに解き明かした上で、明日の日本のため、さまざまな提言を大胆に行う。中央教育審議会会長による画期的な教育論。

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  • 室町記
    5.0
    日本文化の核を育み、社会の階層をかき回した、渾沌と沸騰の200年! 豊かな乱世の絢爛たる文化―― 日本の歴史の中でも室町時代の200年ほど、混乱の極みを見せた時代はなかった。が、一方では、その「豊かな乱世」は、生け花、茶の湯、連歌、水墨画、能・狂言、作庭など、今日の日本文化の核をなす偉大な趣味が創造された時代でもあり、まさに日本のルネサンスというべき様相を呈していた。史上に際立つ輝かしい乱世を、足利尊氏や織田信長らの多彩な人物像を活写しつつ、独自の視点で鮮やかに照射する。
  • 柔らかい個人主義の誕生 増補新版
    3.0
    黄金の一九六〇年代から、不確実性の時代・七〇年代を経て顔の見える大衆社会へ。美学的見地から見た消費文化論で、ブームを牽引した同時代史のロングセラーに、系譜となる「日本文化の世界性」「あらためて個人主義とは何か」を増補する。吉野作造賞受賞作。 〈解説〉福嶋亮大
  • 歴史の真実と政治の正義
    -
    世界的な歴史見直し風潮を考察し、二十世紀思想の病――ナショナリズム、歴史主義、近代国家論の克服を説く。さらに情報化が進める教養の衰退、活字文化の危機を分析する。次代への指針を示す文明論。

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