柴田錬三郎作品一覧

  • 剣と旗と城 剣の巻
    値引きあり
    -
    弱い奴は、死ぬがいい。強い者が旗を奪い、城をとるのだ! 応仁の乱後の四分五裂した天下に、黄金5枚で雇われた、いわば戦争を商売にする「戦争の犬」の眉間(みけん)景四郎と等々力権十郎。そして、忍者、荒法師、女剣士、孤児、それぞれに野望を胸に、あるいは、宿運に生きる、乱世ゆえの人間群像を描く、戦国長編ロマン。<全3巻>
  • 眠狂四郎無頼控(一)(新潮文庫)
    4.2
    徳川二百年の泰平が文化・文政の爛熟を生んで、人情、風俗ともに頽廃した江戸を舞台に、異端の剣客眠狂四郎を登場させ、縦横無尽の活躍を描く。ころび伴天連が大目付の娘を犯して生ませた混血特有の風貌で女をひきつけ、しかも平然と犯し、異常の剣“円月殺法”をふるって容赦なく人を斬る。昭和31年「週刊新潮」の創刊とともに登場するや大反響をまき起した著者の代表作である。
  • 眠狂四郎殺法帖(上)(新潮文庫)
    5.0
    佐渡の金銀山の不正を探るために西丸老中・水野越前守の送り込んだ隠密が、次々に姿を消した。真相究明を依頼された眠狂四郎の前に立ちはだかる刺客たち――少林寺拳法の達人・陳孫の助けを借り、刺客をかわしながら狂四郎が探り出したのは、本丸老中・水野出羽守、加賀百万石、豪商・銭屋五兵衛らの、将軍家斉を操り人形にしようとする恐るべき陰謀であった……。
  • 柴錬捕物帖 岡っ引どぶ 巻一
    -
    1~3巻330~660円 (税込)
    柴錬痛快捕物帖登場! 岡っ引「どぶ」は、《まずい面である。極端に目が小さい。鼻孔がひらいているし、口も大きかった。頤(おとがい)が張り出していて、ちょうど将棋の駒のかたちをしている。よれよれの唐桟留(とうざんどめ)は、冬でも夏でも、これ一枚の着たきり雀の無精さで、入る金は、ことごとく酒と女に費されてしまっているあんばい》…こんな「どぶ」が、奇怪な事件を見事に解決していく。

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  • 江戸群盗伝
    -
    あがきのとりようとてない階級制度という檻の中で、一切の希望を放棄してしまった美貌の剣士・梅津長門、島破りの巾着切り三日月小僧、博徒の喜三郎、ヒョットコ三次らの御一党に、美女・雪姫や鉄火の遊女を色あざやかに配し、対する敵役には、奇怪な剣豪あり、密輸で富む幕府の重臣ありで、場面の変転も、もののみごとに、恋と欲と意地とに燃え狂う大江戸を痛快に活写した傑作。
  • 嗚呼 江戸城(上)
    -
    天下を握った徳川家康には金がなく、一大名になり下った豊臣秀頼には巨額の金銀があった。貧しい天下人家康は、富有な大名を滅ぼしてその財宝を奪うべく兵を起す。大坂の役とは、それだけのことであった……。しかし三代将軍家光はその大金の埋蔵場所を知らされていなかった。ドラマはそこから始まる。将軍家から大名、旗本、はたまた浪人、商人、いかがわしい町奴に吉原の遊女までが縺れ合い、江戸城の建設と莫大な太閤の遺金をめぐって展開される雄大な長篇の幕開け。
  • 柳生但馬守
    -
    柴錬立川文庫第3弾! 家康の命令で淀君の誘拐をたくらむ柳生但馬守、それを知った真田幸村は猿飛佐助に意外な策をさずける…この表題作のほか、「名古屋山三郎」「曽呂利新左衛門」「竹中半兵衛」「佐々木小次郎」「抜刀義太郎」「清酒日本之助」「伊藤一刀斎」の8編を収録。

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  • 赤い影法師
    -
    柴田錬三郎の代表作。最高傑作といってもよい。石田三成に雇われていた忍者「影」の三代を主人公に、柳生宗矩(むねのり)・小野忠常(ただつね)の2人を審判に将軍家光のまえで挙行された寛永御前試合をめぐって展開される謎また謎の出来事。母子「影」がもくろむのはいったい何なのか? 忍術と武術の秘儀が目くるめくばかりに展開されて飽くことがないファンタジー時代小説の傑作。

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  • 異常の門
    -
    夢殿轉(ゆめどのうたた)──元公儀隠密「地の七」、実は29年前に誘拐された、琉球国中山王の嫡子・伊舎堂(いさどう)王子。将軍家息女・清姫を犯した疑いで、浜御殿の地下牢に幽閉されること2年。鮮やかな手口で脱出に成功した轉は、異国船の財宝をめぐる天皇帖・大奥帖争奪戦の真っ只中へ。スーパー・ヒーロー眠狂四郎を彷彿させる美剣士・轉を中心に繰り広げられる、凄絶な死闘と妖艶なエロチシズム。圧倒的迫力の伝奇ロマン巨編!
  • 異説幕末伝 柴錬立川文庫・日本男子物語
    -
    徳川300年で最大のロマンチストの、間宮林蔵。天狗に脳天を一撃され、天狗党を起こした藤田小四郎。上野彰義隊の渋沢成一郎。人斬り半次郎と怖れられた桐野利秋……。動乱の幕末、己の意志を貫いた反骨たちの、爽快な「覚悟の人生」を、奇想天外な着想で描く。時を忘れるほどの面白さ、柴錬巷談。<「日本男子物語」改題作品>
  • 異変助太刀記
    -
    下野国の家老と奥役の争いが引き起こした「異変助太刀記」、塚原卜伝の逸話「一の太刀」、赤穂藩主の世襲問題に端を発した仇討ち「乱闘・高野街道」、安南国へ旅をした船の乗組員の記「異説おらんだ文」、天正遣欧少年使節・中浦ジュリアンの生涯「美しい日本の少年」、美濃の蝮の奸計と出世「斎藤道三残虐譚」、浪士組結成以前の若き日々「清河八郎」。代表作「眠狂四郎」の連載開始と同時期に書かれた柴錬初期の鮮烈な時代小説集。
  • 裏返し忠臣蔵
    -
    柴錬立川文庫第6弾! 有名な忠臣蔵の物語が、大筋をそのまま踏襲しながら、もののみごとに《別物語》に変身! 「吉良上野介」「浅野内匠頭」「大石内蔵助」に始まり、「松の廊下」「お軽勘平」「討入」「切腹」と進んで、「高輪泉岳寺(せんがくじ)」の後日談まで。

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  • 運命峠(一)
    -
    暗い出生の秘密をもつ孤高の青年剣士・秋月六郎太は、豊臣秀頼の遺子・秀也を育てあげることに、己れの生きる目的を見いだす。秀也の高貴にして薄幸なる生母・桂宮蓮子、しきりに暗躍する徳川の忍者、そして豊臣の残党。無敵の夕陽剣を体得した六郎太と対決する宮本武蔵、柳生一門……。登場人物の顔ぶれも多彩に、九州から江戸へと舞台はうつり、奇想天外な時代絵巻を展開する。全四巻。
  • 江戸八百八町物語
    -
    大久保彦左衛門の武士の心意気、堀部安兵衛をめぐる赤穂浪士異聞、ご落胤天一坊、ゆすりで名高い旗本河内山宗俊、有馬の猫騒動、五代将軍綱吉物語など、徳川三百年の歴史をいろどった武士と庶民の暮らしを描いた柴錬ならではの12話。

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  • お江戸日本橋(上)
    -
    江戸天保の頃、世相は政治の腐敗を映し、汚職・悪徳商・盗人(ぬすっと)がばっこし、とりわけ幕府財政は窮迫を極めていた。公儀自ら密かに抜荷を!? 密輸は天下のご法度。法の番人、洒脱で粋な江戸っ子奉行遠山景元は、かつて遊んだ八百八町を縦横無尽に一暴れ、公儀の“悪”に挑んだ。柴錬面目躍如の時代ロマン(講談社文庫)
  • おらんだ左近
    5.0
    息詰まる時代を照らす快活なヒーロー左近、見参!――幌馬車を駈って街道を爆走。おらんだ左近を自称する破天荒な浪人者が長崎から江戸を目指す。対馬で剣の奥義を習得し、長崎で医術を修めた左近。行く先々で起こる奇怪な事件を、彼を慕う元夜盗の素走り佐平次、天涯孤独な少年春太らと共に解決していく。どんな時も前向き、腕はあるが殺生を嫌う心優しきヒーローを描く痛快活劇。閉塞感ある今の時代にこそ顧みられるべき、柴田錬三郎、円熟期の名作が新版で登場!!
  • おれは侍だ
    -
    影武者の役はすんだ。だがおれは侍……。と、関ヶ原の戦場を後にする、着流し姿の修理之介。気品ある眉宇に、ある決意をひめて……。あと二人、金の亡者・新蔵と好色漢の兵馬。宇喜多秀家の軍用金を狙い、朝鮮使節襲撃の陰謀に加担し、時に女をめぐり、騒乱の世に、三人三様、それぞれの青春を生きる、アウトローたちの愛と冒険。金に執着する者、女に入れ揚げる者……騒乱の世を生きる浪人たちの生きざまを描く時代ロマン!
  • 怪談 累ケ淵
    -
    旗本小普請組の深谷新左衛門は、鍼医で高利貸しの安川宗順への借金返済に窮し、妻を抱かせた。それを、嫡男新一郎に見られ、逆上した彼は宗順を斬殺。その後、新左衛門は幻覚にとり憑かれ妻を刺殺、みずからも命を絶った。深谷家は改易になり、散り散りとなった家族に、世にも数奇な運命が……。(表題作) 剣豪作家としても著名な著者が放つ、妖気と幻想の世界!
  • 影ふかき人
    -
    心ならずも神宮球場のスーパースターの妻となった冴子は、新婚旅行の途次、新郎・信三とともに事故に遭ってしまう。そして、新婚初夜にも関わらず、冴子は建築家の城田と結ばれ、子を孕んでしまうのだった。それでも、意識の定まらない状態になった信三を愛せるようになった冴子だが、奇跡的に元に戻った信三の暴君振りに、今度は家を出てしまう。そこには、独身となった城田に想いをかける3人の女たち。だが、ついに冴子は城田と……。
  • 合本 真田十勇士【文春e-Books】
    -
    家康を最も恐れさせた男、真田幸村。 彼の下には忍者・猿飛佐助や霧隠才蔵、石川五右衛門の一子・三好清海入道らをはじめとする十勇士がいた。忍術、智略、奇想天外の戦いで徳川方を苦しめるが、豊臣家と共に滅びへの道を辿り、大坂夏の陣へ――。 戦あり、エロスあり、奔放自在な柴錬の筆が迸る伝奇ロマンの傑作「真田十勇士」が、電子版で合本化!
  • 奇蹟の武将
    -
    南総の名家・里見家の二男・弥九郎時蕘(ときたか)は、生来の非力で、うつけ者とそしられたが、14歳で、里見家十三将の筆頭・正木氏を継いで、安房南条の鳥山城主となるや、突然変異で、鬼神のごとき膂力(りょりょく)を発揮して勇名を駛せるが、神通力を喪失したときは、元の非力者に還ってしまい、大正16年、土岐頼春との合戦にはぶざまな敗戦をしてしまう。だが、翌年の合戦には鬼神のごとき膂力を恢復して、一人で50余人を斬って捨て、天下に剛勇ぶりを知られる。……秀吉小田原攻めのかげに盛名を失った里見一族の狂い咲き、正木大膳亮時蕘の数奇な半生を描いた「奇蹟の武将」ほか、珠玉の時代小説集。
  • 今日の男
    -
    探偵小説家・山河幾太郎は、鋭い推理力と神出鬼没の行動力を駆って、銀座のネオンの蔭に巣食う麻薬密輸団の秘密をあばこうとした。身分を偽って14万ドルの遺産を相続しようと企む美しい魔女、その遺産を狙う謎の男、密輸団の首領、殺された女にからまる国際スパイの巧妙なトリック……。わが和製ルパン・山河幾太郎は、不気味な殺気がただよう暗黒街に颯爽と挑戦する。
  • 首斬り浅右衛門 あるいは憑かれた人々の物語
    3.0
    身悶えし命乞いをする女を、美しいと思った。初めて己れの生業を、嫌悪した。泰平の世に人を斬る業を、極め続けなければならない、山田浅右衛門。その家系も、6代目に至り、烈しい気象が息んだ。ただ一首、斬り損じた女の怨霊に翻弄される、浅右衛門の最後を描く、という表題作。ほかに「殺生関白」「座頭国市」など、エロティシズム溢れる、異形の8編。
  • 決闘者 宮本武蔵(1)
    -
    三歳にして眼前で両親を殺された幼き武蔵。三尺の小さな躰に、憎しみと怒りがみなぎる。敵を討つためには、強くならねば…。幼少にしてすでに兵法者の資質を持った彼は、想像を絶する修業に挑む。仇敵を倒し、新当流の使い手有馬喜兵衛と対侍して斬ってとる。この時わずか十三歳であった。果てることなき決闘者としての修業が続く…
  • 決闘者 宮本武蔵(上)
    5.0
    美作国宮本村の牢人の子に生まれ、父の敵平田無二斎に養育された弁之助は、激しい独習を積んで無二斎に勝ち、宮本武蔵と名乗って武者修行の旅に出る。僧・沢庵の草庵に草鞋を脱いだ青年武蔵は、扶桑第一と称される吉岡道場の当主吉岡清十郎に挑戦した。剣聖でもなく、野人でもなく、ただ剣において勝つことのみにその生涯を費やした兵法者、宮本武蔵。作者独自の視点から武蔵を造形する長編。
  • 剣は知っていた(一)
    -
    剣をとっては天下無双、美貌の眉殿喬之介の、憂愁をたたえながら、怨恨と名利を捨てて人間の真の幸福に生きようとする波乱の半生を、家康の娘鮎姫との清冽な恋をからませて描く。乱世を生きる剣客の凄絶な死闘と、戦国に輝く烈しく美しい人間性を描いた絶讃の時代小説の第一巻。
  • 源氏九郎颯爽記
    -
    純白の羽二重の着流しで、紋は真紅の水おもだか、帯も純白なら、刀も脇差も白柄白鞘の、孤影の剣士・源氏九郎は、源義経の後裔……。義経が鞍馬山の化生者から授けられたという火焔水煙の雌雄剣に秘められた家康の財宝をめぐって、火焔は水をよび、水煙は火をもとめ、源氏九郎の秘剣揚羽蝶が華麗に舞う、長篇時代小説。
  • 孤独な剣客
    -
    鏡心明智流・桃井春蔵の道場に居候して、天才剣客と謳われた上田馬之助ほど、孤独に徹した剣客も稀れである。旗本小普請の伜で、生来の読書好きで竹刀をとったこともなかったが、13歳のとき母と密通していたい井蛙流の平井利兵衛に父を討たれて、父の遺言で母をその場で斬った瞬間から、虚無に生きる人間となり、13年後に漸くめぐり会った仇敵が中風で半身不随の病床にあるのを見て、さらに孤独が深まったのである……。道場破りで流浪しながら、島津斉彬の面前で魔技に等しい業を披露した上田馬之助の異常な天才ぶりを描いた「孤独な剣客」ほか、評判の時代小説集。
  • 御家人斬九郎
    4.0
    本所に住む貧乏御家人・松平残九郎。表ざたにできない罪人の介錯を副業としていることから、ついたあだ名が「斬九郎」。腕はめっぽう立つのだけれど、酒と女、そして何より79歳になる美食家で大食漢な母親にはからきし弱い! ふつか酔いの今日も尻をたたかれ、依頼の仕事に駆けつける。江戸の町から東海道、京都まで、事件の裏の謎を解く短編10作と中編5作を収録した、型破りな傑作時代小説。
  • 真田十勇士(一) 運命の星が生れた
    3.5
    天正十年、真田幸村は上田城で父・昌幸と夜空を仰いだ。光を増して輝く己の星のまわりに、十の流星が飛来する。「どうやらこの幸村が智能をふりしぼって働く時、手足となって働いてくれる秀れた家来が、十人、現れましょう」武田勝頼の遺児・猿飛佐助、碧眼のイギリス人・霧隠才蔵、石川五右衛門の子・三好清海……「真田十勇士」決定版。超絶の忍術妖術、息もつかせぬ第一巻!
  • 真田幸村
    -
    一読、やめられなくなる痛快読み物、柴錬立川文庫第2弾! 真田幸村は終始、豊臣方の味方として家康に対して智謀をめぐらす。おなじみ「猿飛佐助」ほか、真田十勇士は死力を尽くして戦うが…。後藤叉兵衛、木村重成らも登場していよいよ大阪夏の陣へ! 「真田大助」「後藤又兵衛」「木村重成」「真田十勇士」「風魔鬼太郎」「山田長政」「徳川家康」「大阪夏の陣」の8編を収録。

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  • 真田幸村 真田十勇士
    4.3
    柴錬先生の奔放自在な筆がほとばしる、伝奇ロマンの傑作! 家康がもっとも怖れた男、真田幸村。彼のもとには忍者・猿飛佐助や霧隠才蔵、石川五右衛門の一子・三好清海入道らをはじめとする十勇士がいた。忍術、知略を駆使した奇想天外の戦いで徳川方を苦しめるが、やがて最後の決戦、大阪夏の陣が迫る――。幸村たちの超人的な活躍に刮目せよ!
  • 猿飛佐助
    -
    「柴錬立川文庫」は、時代小説の第一人者が、数々の伝説上あるいは歴史上の有名人物を「あっと驚くような視点から」面白く再現した約50編からなる大好評シリーズ。一読、やめられなくなる痛快読み物! 「猿飛佐助」はその最初のシリーズ「真田十勇士」の巻頭の一編。佐助は武田勝頼の落し子で、戸沢白雲斎に育てられた忍者で、のちに真田幸村の家臣となって活躍したという、奇想天外・荒唐無稽の人物。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康らが戦国の覇を競った時代が、虚実とりまぜて生き生きとよみがえる。本巻には他に「霧隠才蔵」「三好清海入道」」「柳生新三郎」「百々地三太夫」「豊臣小太郎」「淀君」「岩見重太郎」の7編を収めた。

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  • 猿飛佐助 真田十勇士
    3.0
    猿飛佐助は武田勝頼の遺児であった――。初妊婦の陰毛を集める修行で百本以上の成果をあげ、天才的な忍者に成長。善良すぎて人を殺すことが苦手なのが欠点だが、それを愛され、真田幸村に仕える。信長、秀吉など戦国の名だたる武将の活躍と死の裏で、忍者や剣客たちが暗躍する! 柴錬先生の筆が冴え渡る、奇想天外の歴史娯楽小説。
  • 三国志 英雄ここにあり(上)
    4.0
    後漢・霊帝の皇基衰えて天下は乱れ、劉備玄徳は、関羽、張飛と義を結んで、黄巾賊討滅に起き上がった。都の洛陽で大将軍何進の後を襲うは、曹操か、袁紹か? 河南では大軍を擁する菫卓が、はるか洛陽の空を望んでいた。治乱興亡――国造りの戦国絵巻を雄大なスケールで描く、興趣横溢の長編小説。吉川英治文学賞受賞作品。<全3巻>
  • 三国志 柴錬痛快文庫
    3.0
    正義のために立つ! 後漢末、劉備(りゅうび)は、桃園で誓った竜虎2人、関羽(かんう)と張飛(ちょうひ)を従え、天才・孔明を軍師に、蜀(しょく)の国を興す。広大な大地に、どんな英雄豪傑たちのドラマがあったのか? 張飛と呂布(りょふ)の壮烈な一騎討ち、関羽の千里行、魏(ぎ)の曹操(そうそう)を打ち破る赤壁の戦い……最高に面白く胸躍る名場面を1冊で楽しめる「はじめての三国志」。
  • 柴錬 大岡政談
    -
    八代将軍・吉宗の治世、陰陽易占が隆盛をきわめ、妖怪変化が跳梁するという江戸市中、さらに胆を潰す面妖な事件が、次々と起こる。天狗か怪盗・闇法師の仕業か? 大岡忠相の懐刀、八の字眉に眇眼、おまけに獅子鼻の与力・石子伴作と、白面の素浪人・蝋燭ざむらいの推理合戦!! 奇想天外、一味も二味も違う大岡政談。
  • 柴錬剣豪譚 剣鬼 宮本無三四
    -
    贋(にせ)むさし、武蔵の奇計に敗れる! ――名を捨て、師も中条流も愛も捨てる。世界は、武蔵と二人。俺は、宮本無三四だ。剣鬼となって、武蔵を斃(たお)すことを悲願とした天性の兵法者、その贋むさしが、本物の老練な奇計に敗れるまでを描く表題作ほか、平手造酒(みき)、塚原彦六など、剣に天稟(てんぴん)を持ちながら、その技ゆえに名もなく散った、異能の剣客たちの、凄絶な気骨溢れる連作6編。
  • 柴錬三国志 英雄・生きるべきか死すべきか(上)
    4.0
    蜀はいま、先帝・劉備が逝き、豪雄の関羽・張飛もいない。しかし軍師・孔明は、魏の政変を好機と、武力を誇る宿敵を叩き討つべく、若き劉禅を奉じ立ち上がった。迎えるは、大軍率いる名将・仲達(ちゅうだつ)。二人の知能の限りを尽くした、壮烈な戦いの火ぶたが切られた。中原に夢を馳せた英雄たちの栄光と挫折を、雄大なスケールで描く。<上下巻>
  • 柴錬水滸伝 われら梁山泊の好漢(一)
    3.0
    天下泰平の宋の時代、泰平に狎れない型破りの好漢たちがいた。義を重んじて財を疎んじ、危うきを助けて困しめるを救う、天下に名だたる好漢108人は、腐敗政治を掃討すべく、梁山泊に集い、天下を騒がす。中国四大奇書の一つ、超人的で魅惑的な英雄譚。「ブルース・リー」が「ジャッキー・チェン」が躍る、柴錬水滸伝。好漢たち108人が梁山泊に屯集し世間を大いに騒がす一大長編伝奇を、超人的で面白い好漢たちの武勇伝に焦点をあて描いた大傑作。<全4巻>
  • 柴錬ひとりごと
    -
    いい加減で、破局を迎えて、出直しやがれ!──不世出の剣豪眠狂四郎の産みの親、柴田錬三郎の鋭くも自己に誠実な視線が、円月殺法の如く、皮相な世間を斬る! 何者にも頼むことのない矜持と覚悟の横溢する、エッセイ二十二篇。

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  • 修羅長脇差
    -
    中仙道の首駅、武州下板橋宿の伝馬継問屋場をとりしきる梅谷六兵衛親方に、縄張を奪われた土地の貸元・久良蔵は、六兵衛が博徒の名のりをあげる花会に用意した金の一部を奪って、信州へ逃げた。3月後、上田生まれの幸太郎は、渡世の仁義で、失意の久良蔵親分に託された金を、根岸は御行の松の近くに住む久良蔵の妾・小芳に届けて、小芳を下板橋の乗妙寺まで案内する。翌日、小芳は未練気な旦那に別れて、幸太郎に根岸へ送られる途中、月明りで幸太郎の横顔に7年前のある夜、自分の一生を狂わせてしまった闇の男の面影を見出す……。渡世人の非情さを描く「修羅長脇差」その他。
  • 真紅の瞳
    -
    女性の美への憧憬が、現代社会において、さまざまな哀歓を生む――その美しく粧った心おごれる女性・蒔絵を中心に、心の美しさをつつましく守る女性・杉枝を対比させ、ゴルフに練達する素朴な青年、落魄の元宮殿下、好色で貪欲な実業家などの現代社会を表徴する男たちを配して、世相の明暗、女の生き方などをたくみに捉えた長編小説。現代小説に新たな意欲を示す会心の力作長編。
  • 新装版 顔十郎罷り通る(上)
    -
    おそろしく長い顔とその中央に盛りあがった巨大な鼻、一度見たら忘れられない顔である。本名は誰も知らない。自称・顔十郎。酒と女をこよなく愛し、名誉や義理は大嫌い。金のためにはどんな危険な仕事も引き受ける、浮世の常識の埒外で生きる素浪人だ! ダーティーヒーローの剣が冴えまくる痛快大活劇。(講談社文庫)
  • 新装版 柴錬捕物帖 岡っ引どぶ
    4.0
    難事件を小気味よくさばく痛快柴錬捕物帳。どぶは飲む、打つ、買うの3拍子そろったとんでもない岡っ引。でも、度胸と推理と行動力は江戸で一番。盲目の与力、町小路左門とともに、続発する事件を追う。
  • 新篇 眠狂四郎京洛勝負帖
    4.3
    京の千本通り、羅城門跡の旅籠に逗留中の眠狂四郎に、町奉行から呼び出しがかかった。禁裏から高い身分の姫が失踪、どうやら、大阪商人が関係しているようだ。御所が金のために姫を売った!? ひそかに姫を取り戻すべく、狂四郎は動きはじめる――表題作をはじめ、中、短篇8作品を集める。さらに狂四郎の創作秘話を綴ったエッセイ3篇も収録する。
  • 新編武将小説集 かく戦い、かく死す
    3.3
    立身のためには自分の妻さえ売り、主君を平然と裏切った道三。残虐極まる行為を異様な執念で積み重ね、ついに戦国の雄となった男の生きざまを鮮やかに切り取る「斎藤道三」、上杉景勝が放った忍者・才蔵と、秀吉を主君と仰ぐ佐助が、天下を覆す策謀をめぐらす「明智光秀」など、戦国を思うがままに生きた侍たちの物語を独自の面白さで描く。
  • 鈴姫異変
    3.0
    澄みきった秋空のお鷹野、将軍・家光にピタリと照準があてられた……。父の無念をはらさんとする、美しい鈴姫の危機一髪をみたび救う、眉目秀麗、着流しの浪人者。はたして、鈴姫の冒険の結末はいかに? という表題作のほかに、「初冬物語」「抜打ち侍」「金四郎日和」「鼠小僧次郎吉」を収録。とりわけ心躍る、傑作痛快時代小説集。
  • 素浪人梅津長門
    -
    『江戸群盗伝』の続編。将軍家斉の御落胤雪姫と所帯をもった梅津長門は、読本の人気作家となっていたが、ある日、北町奉行の遠山左衛門尉に見込まれ、因縁の相手が絡む事件に巻き込まれる。隠された財宝、引き起こされた殺人、雪姫とよく似た娘……謎は深まってゆく。『眠狂四郎』に先立ち書かれた美貌の剣士、梅津長門の剣が冴える痛快時代小説。
  • 戦国旋風記
    -
    乱世の兆しが見え始めた室町末期。唐土の所葛孔明を彷彿とさせ、神算鬼謀をもって関東一円に名を馳せた、若き軍師・風祭左馬之介の活躍を描く「戦国旋風記」。また、天才的な剣豪の非凡な技と内心の孤独を鋭く抉った「塚原卜伝」、武田勝頼の最期を見極めた「謀叛」など、苛酷な運命のもとに、困難に立ち向かう男たちの、凄惨極まりなき生きざまを描いた傑作集。
  • 大将
    -
    大きな耳にダンゴ鼻、茫洋としたなかに、強烈な個性を秘めた、130キロの巨漢――野呂内大太郎が、本篇の主人公である。 日本の敗戦で、ソ連の抑留生活から故郷の松山に還った大太郎は、340万円の遺産と、10ヵ条からなる亡父の遺書を胸に秘めて、松山市内での映画館経営を皮切りに、莫大な負債で倒産寸前の造船所を再建し、奥道後の温泉発掘に半生の運命を賭ける……。奥道後に万里の長城にみたてた巨大なホテルと純金の金閣寺を真似て建て、理想の大レジャーランドを建設した夢想の実業家=「四国の大将」をモデルに、波乱に富んだ半生を描いた、痛快な長編小説。
  • 第8監房
    3.5
    剣豪小説の大家として知られる著者は、現代もののミステリも多数残した。本書は表題作「第8監房」を筆頭に、主に1950年代に発表され現在は入手困難な短篇を集めたオリジナル作品集。東京の裏社会、スパイ工作、連続猟奇殺人、禁断の愛――巧みなストーリーテリングと衝撃の結末で贈る“狂気”ほとばしる作品群。幻の『盲目殺人事件』を完全収録し、日下三蔵氏による詳細な解説も併録。
  • 血汐笛
    3.0
    尊皇攘夷の声、漸く高まる花のお江戸。麗しい双子の将軍家息女をめぐり、公卿と幕閣の間に、陰謀が企てられていた――暗躍する刺客団に立ち向うは、滅法強い謎の剣士・笛ふき天狗、そして孤独の影やどす美丈夫・きらら主水(もんど)。運命の糸に操られ、快刀乱麻を断つ大活躍……痛快無比、胸のすくような一大ロマン。
  • 血太郎孤独雲
    -
    将軍家献上宇治の御茶壺行列にやくざの群が斬り込んだ! 虹壺をねらい黒八、闇兵衛の伊賀者が、盗っ人が躍り、浪人者、莫連女、妖尼が躍る……。公家、茶壺、刺青、やくざを結ぶ因縁とは? 「和麿さま」と瓜二つ、男っぷりの無宿者、血太郎の忍法「流れ雲」が冴える――破天荒! 奇妙な人物が織りなす忍法復讐譚。
  • チャンスは三度ある(上)
    -
    一度は倒産した社長・修一郎、デザイナー志望の美貌の青年・五郎、老フィクサー・相馬、実業家たち、ライバル社の専務、創始者の孫・宏……などの葛藤と、彼らにまつわる多彩な女性たちの存在。廻る糸車のように絡んではほどける人間模様と、ターミナル駅・池袋に繰り広げられるデパート業界の戦い。<上下巻>
  • 度胸時代
    -
    桑名藩十万石・松平下総守直正(ただまさ)の世子に生まれながら、生後まもなく怪盗百夜の弥吉の反抗的悪戯から、身投げ女の赤ん坊とすりかえられて育った左右吉は、生来の利発さと度胸のよさで、思いもうけぬ人生経験を豊富にする。日光東照宮の修築をめぐって、苦境に立つ桑名藩の側頭役・奥町丹左衛門の苦衷と、世子誘拐を策する公儀目付・竜道寺源五郎の執拗な魔手と、公儀隠密群の暗躍。市井の浪人・太郎左と名のる若年寄・小笠原相模守の隠密・武四郎は、怪盗百夜の弥吉から左右吉の出生の秘密を打ち明けられて庇護するが……。意表を衝く結末にいたる奇想天外な左右吉の度胸っぷりを描く巨篇。
  • 毒婦伝奇
    -
    柴錬立川文庫第7弾!「毒婦」「悪女」といわれた女たちを描いた連作。「遊女松笠」「千人於梅(おうめ)」「勇婦桜子」「側妾(そばめ)三代」「四谷怪談・お岩」「妲己(だっき)の於百(おひゃく)」「高橋お伝」など。そこには一般の伝承とは異なった、柴田錬三郎ならではの解釈が脈打っている。

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  • 毒婦四千年
    4.0
    末喜(ばっき)、妲己(だっき)、褒ジ(ほうじ)、驪姫(りき)……。絶世の艶容、その性(さが)、残忍にして陰険。ケタはずれの中国後宮の毒婦、とりわけ武后――疑心暗鬼のままに幾千人を殺し、なお清々しい眸子と水々しさを保つ武后を、その眉をつくり化粧を施し続けた男の目を通して描く「皇后狂笑」。ほかに、西太后などを描いた7編を収録。ケタ外れのおもしろさ! 柴錬得意の中国物の世界。
  • 日本男子物語
    -
    一読、やめられなくなる痛快読み物、柴錬立川文庫第5弾! 快人物、等々呂木神仙(とどろきしんせん)から作者が聞くという形で展開される、日本史をいろどった痛快無類の男たちの物語。「会津白虎隊」「上野彰義隊」「函館五稜郭」「水戸天狗党」「網走囚徒」「異変桜田門」「大和天誅組」「日本人苦学生」「カラフト隠密」「純情薩摩隼人」の10編を収録。

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  • 忍者からす
    -
    一読、やめられなくなる痛快読み物、柴錬立川文庫第4弾! 全国にひろがる熊野神社の末社を諜報網として、隠密行動をとる忍者の組織、熊野神鴉(みからす)党。初代「からす」は異邦の男と倭人の美女のあいだに生まれ、稀代の忍者に育てあげられる。…戦国時代から江戸時代にかけてをいろどった有名な人物を、奇想天外な発想でえがく伝奇小説。「忍者からす」「一休禅師」「山中鹿之介」「塚原卜伝」「丸目蔵人」「由比正雪」「幡随院長兵衛」「蜀山人」「国定忠治」の9編を収録。

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  • 眠狂四郎異端状
    4.0
    ふらり秋田藩佐竹家領内へ入った眠狂四郎。そこでは、飢饉打開に清国の銀貨を私鋳し、密貿易がたくらまれていた。一方、水野越前守忠邦の側用人・武部仙十郎はその動きを利用し、軍資金捻出のための阿片貿易をはかる。秋田藩と仙十郎、両者の思惑をのせた抜荷船で、異人の占星学者にみちびかれ、狂四郎は清国へ。隠密との闘い、嵐、海賊…。南支那海での危機を描くシリーズ最終作にして最高傑作!!
  • 眠狂四郎虚無日誌(上)(新潮文庫)
    4.5
    旗本の妻女を次々に犯し、無辜の民をも容赦なく斬る――。質実英邁と目されていた将軍家世継・徳川家慶が突如豹変し、乱行を重ねていた。家慶は何故豹変したのか、本物なのか。その鍵は、四年前に没したはずの近藤重蔵にあった。蝦夷地に秘められた謎を探る狂四郎。襲いかかる公儀隠密、最強の刺客明日心剣。謎と謎が交錯し、淫靡なエロティシズムが匂い立つ出色のシリーズ第五弾。
  • 眠狂四郎孤剣五十三次(上)(新潮文庫)
    -
    水野越前守忠邦の側用人・武部仙十郎の密命により、徳川幕府に対する薩摩など西国十三藩の謀議を探るため東海道を西へ向う眠狂四郎。江戸日本橋で岸和田藩主の懐中より謀議の連判状をまきあげたのを皮切りに、五十三の宿駅ごとに待ち受ける各藩のさまざまな刺客と対峙しながら旅を続ける。赴くところ、襲い来る凶刃と上がる血煙! 各宿駅の風物・人情を背景に狂四郎の活躍を綴る快作。
  • 眠狂四郎独歩行(上)(新潮文庫)
    -
    二代将軍秀忠の正統を称する若者を頭にあおぎ、幕府転覆をはかる風魔一族と傾いた幕府の支柱たるべく旗本八万騎からえらばれた秘密集団黒指党との壮絶な死闘。葵の刺青を持つ娘を救ったために死闘にまきこまれた狂四郎に風魔の手練者が襲いかかる。狂四郎を慕う薄幸の美女、予知能力をもつ怪盗、そして、冴えわたる秘剣円月殺法……。殺気とエロチシズムに溢れる本格伝奇時代長編。
  • 眠狂四郎無頼控(一~六)(新潮文庫) 合本版
    -
    徳川二百年の泰平が文化・文政の爛熟を生んで、人情、風俗ともに頽廃した江戸を舞台に、異端の剣客眠狂四郎を登場させ、縦横無尽の活躍を描く。ころび伴天連が大目付の娘を犯して生ませた混血特有の風貌で女をひきつけ、しかも平然と犯し、異常の剣“円月殺法”をふるって容赦なく人を斬る。昭和31年「週刊新潮」の創刊とともに登場するや大反響をまき起した著者の代表作である。 ※当電子版は『眠狂四郎無頼控』(一)~(六)の全六巻をまとめた合本版です。
  • 眠狂四郎無情控(上)(新潮文庫)
    -
    豊臣秀頼は生きていた。大坂城落城後、西国のある藩で庇護され、死の直前、豊臣遺産百万両のありかを示す文書を大奥に隠した――。シャム、ラオス等の在留邦人の夢を背負った美女千華、陽明学に基づく改革を願う同朋衆百名、悪徳商人阿蘭陀屋嘉兵衛、謎の兵法者死神九郎太、目付下条主膳等、いずれもが百万両争奪に命を賭ける。狂四郎の運命や如何に。シリーズ最高峰の痛快伝奇活劇。
  • 花の十郎太
    4.0
    時は戦国。春たけなわの合戦日和。大身の槍で花舞う如く敵を薙ぎ払う無双の偉丈夫、修羅十郎太。唯一の憂いは顔の中央に鎮座する巨大な鼻。父亡き後、故郷の飛騨を離れ、命を捧げるに足る君主を求め流浪の旅を続けていたが、偶然救った少女・由香里に心奪われ、叶わぬ恋に身を焦がす。そしてその強さ故、乱世の様様な思惑に巻き込まれ……。名作古典戯曲〈シラノ・ド・ベルジュラック〉を翻案してシバレンが描く、粋で儚い究極の戦国物語を綴った痛快時代小説が電子版で登場!
  • 花嫁首 眠狂四郎ミステリ傑作選
    3.0
    ころび伴天連(バテレン)の父と武士の娘である母を持ち、虚無をまとう孤高の剣士・眠狂四郎。彼は時に老中・水野忠邦の側頭役から依頼を受け、時に旅で訪れた土地で謎と遭遇して、数々の難事件を解決する名探偵でもあった。密室状態にある大名屋敷の湯殿で、奥女中が相次いで不可解な死を遂げる「湯殿の謎」。寝室で花嫁の首が刎ねられ、代りに罪人の首が継ぎ合せられていた「花嫁首」。偶然助太刀した武士の妻の仇討ちに隠された、意外な真相が明かされる「悪女仇討」。時代小説の大家が生み出した異色の名探偵が奇怪な事件に挑む、珠玉の21編を収録する。【収録作】「雛の首」「禁苑の怪」「悪魔祭」「千両箱異聞」「切腹心中」「皇后悪夢像」「湯殿の謎」「疑惑の棺」「妖異碓氷峠」「家康騒動」「毒と虚無僧」「謎の春雪」「からくり門」「芳香異変」「髑髏屋敷」「狂い部屋」「恋慕幽霊」「美女放心」「消えた兇器」「花嫁首」「悪女仇討」/編者解説=末國善己
  • 秘剣揚羽蝶 源氏九郎颯爽記
    -
    白装孤影の剣士・源氏九郎の秘剣揚羽蝶は、凄絶な死闘の中にも、華麗に舞う……。消えた公儀御用の純金の行方を追い、佐渡金山の大陰謀をあばく「花の幻」、上野寛永寺の御府庫金をめぐる「秘剣の宴」、琉球王女の哀愁を托す「夢の舞曲」、千年黄楊の櫛の謎を究明する「血汐櫛」の4篇を収録する、伝奇時代小説。
  • 微笑剣
    -
    厩橋の領主・小野田義政の帷幄にあって、主家の興廃を双肩に担った堀内甚左衛門の娘・小笹は、内祝言したばかりの夫、北条氏の密使・鹿野門三郎に父を暗殺され、しかも妊ったのを知って、復讐の鬼と化す。一夜、上泉伊勢守信綱に微笑剣の極意を授けられると、巡礼に姿をやつして小田原の城下をめざす。戦国乱世の折から道中の掟はきびしく、女ひとりの旅を怪しむ男に微笑をみせて身を委ねながら、女夜叉となって懐剣に男たちの血を吸わせてゆく……。目的のためには手段をえらばぬ女の残酷さと、女の性の哀しさを描いた「微笑剣」ほか、8編の傑作を収めた時代小説集。
  • 貧乏同心御用帳
    4.5
    独身なのに、14歳から6歳までの孤児9人を同居させているかわり者、江戸町奉行所の町方同心、大和川喜八郎・32歳。めっぽう腕は立つが、情には弱い。同僚の妻をはじめ美女が次々失踪する謎を追う「南蛮船」。巾着切が浪人者からすりとった小判には秘密があり……「埋蔵金十万両」。ほか2編の連作短編を収録。喜八郎を居候の子どもたちが助け、事件解決に大活躍する痛快大江戸人情捕物帳!
  • 貧乏同心御用帳
    5.0
    剣は強いが情けに弱い。江戸町奉行所の町方同心・大和川喜八郎は32歳、独身なのに6歳から14歳までの孤児を9人同居させているかわりもの。黒羽二重の着流しに博多の帯を小粋に締めて、今日も悪を追って町を行く! 人情の機微と喜八郎の活躍をたくみに描く、連作短編4本を収録した柴錬の痛快捕物帳。(講談社文庫)
  • 木乃伊館
    -
    備前・黒井山中に隠された宇喜多秀家の財宝は、はたしてあるのだろうか……。かげろふ太刀で真っ二つに両断された冥官胄と、その幻の剣法の使手・下山新八郎の妖気漂う謎の死を結んで、黄金伝説を伝える「黒井館」の怖るべき謎が解かれてゆく……という「木乃伊館」のほか、「下郎君平」「八代目団十郎」「片耳奴」「寺田屋兇変」の5編。「夢と恐怖と妖しさと謎」をはらむ、迫力の伝奇時代小説集。
  • 明治一代男
    -
    これからは、力より金や! 金がもの云う世の中や。……幕末から明治、間引きされそこなった貧農の子・捨吉は、ふしぎな愛嬌と図太い度胸で、権威にこびず旧弊を捨てて、ひたすらに金と女に執着、ついに天下一百貨店を開業して……。自分の力で儲け掴みとる人生、底辺からのし上ってゆく男の、痛快サクセスストーリー。おのれの才覚と度胸でのしあがった男の痛快一代記!
  • 主水血笑録
    -
    処女の白い脛を見た。その刹那、主水の心身は一変した。ダラリと萎えた右腕は、意志に反し、獣性を帯び、阿修羅のごとくに、無敵な神技をみせた――。田沼意次の治世、麗しい旗本小普請・鈴木主水の右腕にかけられた先祖の怨讐、この「宿命」に果して克つことができるか。エロティシズム横溢する伝奇時代ロマン。
  • 由井正雪 柴錬痛快文庫
    3.0
    天下をとるぞ――。野望を胸に30年、天才軍師・由井正雪は、巧みな弁舌で、槍の名人・丸橋忠弥と語らい、紀州公を抱き込み、5千余の同志を集めた。慶安4年、家光薨去(こうきょ)を好機に、世に溢れた浪人救済を名目に、幕府転覆を謀る……。だが、決行前夜、計画は漏れた。徳川300年で一番の大陰謀、遅れてきた風雲児を描く、柴錬痛快文庫第1弾! 徳川三代を揺るがす大陰謀の首謀者、倒幕の野心に散った反逆児を描く。
  • 遊太郎巷談(上)
    -
    総髪、無精髭、古着を着流した姿でも、その品位を隠せぬ謎の浪人。腰には香木刀を帯び、えもいわれぬ芳香をまとうその男、巷では遊太郎と呼ばれている。上州で女親分お葉を助けた縁で、一家に身を寄せた遊太郎。身の回りの世話をしてくれるお夕に思慕の念を抱くものの、心中からは病める剣鬼、平手造酒の妖気を帯びた気魄が消えず……。1959年市川雷蔵主演映画の原作、長編時代小説上下巻。
  • 幽霊紳士/異常物語 柴田錬三郎ミステリ集
    3.2
    難事件を無事解決したと安堵する刑事や、完全犯罪をやり遂げたとほくそ笑む犯人の前に、「仕損じたね」と告げながら、全身がグレイ一色でつつまれた謎の男・幽霊紳士は現われる――異色の名探偵が謎を解き明かす、どんでん返しの趣向に満ちた全12話で構成される『幽霊紳士』。若き日のホームズの活躍を描くパスティーシュから、創作に悩むヒッチコックが体験したアパートでの冒険譚まで、世界を舞台にした奇妙な8編を収録する『異常物語』。時代小説の大家による、本格ミステリ連作集と長らく入手不可能だった奇想に満ちた短編集を、合本で贈る。
  • 夢に罪あり
    -
    江上医院の美人三姉妹が、それぞれに辿る愛の軌跡。長女に一夜の契りを残して出征していった男、世界を放浪の末に巨額の宝石を手に帰国した男、妻を亡くして愛娘と暮らす美貌の仏文学者などが辿る、それぞれの人生の軌跡。三姉妹と男たちの軌跡が交わる時、愛と憎しみ、希望と絶望とが交差する。
  • レジェンド歴史時代小説 江戸っ子侍(上)
    4.0
    時は天保の江戸。無頼で勘当された旗本次男坊・浅形新一郎は、誕生日の夜に出会った大泥棒・吉兵衛から、伝奏屋敷に囚われた娘を救い出すよう頼まれる。引きうけた! 敵は公儀庭番をも味方につける大商人。救出劇は剣豪、美女、すり、元大目付らを巻き込み、二転三転。新一郎、絶体絶命の危機へ。娯楽活劇の傑作。
  • 浪士組始末
    -
    出羽の浪士・清河八郎は一介の剣客ではなく、政治的野心の熾烈な機略家であった。安政6年、江戸は神田お玉ヶ池に堂々と「文武指南所」の大看板を掲げたほどの豪の者だったが、郷里で17歳のおり隣家に娼婦を招くなど、34年の生涯は不羈(ふき)奔放なところがあった。――文久2年11月、幕府の政事総裁・松平春嶽に当今急務三策を上書して、浪士組成立の端緒をつくった清河八郎が、京師にのぼって攘夷を画策、江戸帰還後も浪士組の隠然たる黒幕として、向背つねなく、攘夷の勅諚を奪還せんとして、幕府の浪士抑圧の策におちいり、仆(たお)れるまでを描いた「浪士組始末」他8編。
  • 浪人列伝
    3.5
    浪人とはいえ、傘張りや楊枝削りの貧乏暮しではない。仇討ちに武辺の意地を示す者、大坂城で壮烈な死花を咲かせる後藤又兵衛やキリシタン武将、奇才・平賀源内まで、逆境に怯まず昂然と己の意志に生きる剛気な男たちの、この痛快な生き方!! 戦国から幕末まで、有名無名の浪人を歴史の虚実を縫って描く連作。
  • わが青春無頼帖 増補版
    4.0
    虚無的な孤高の剣士「眠狂四郎」を生んだ苛烈な戦争体験、多彩な女性遍歴、師・佐藤春夫との交流――。 故郷出奔から直木賞受賞までの無頼の日々を豊富なエピソードとともに綴る回想録。 表題作のほか、私小説的短篇五篇を併録する。 新たに随筆「文壇登場時代」「わが生涯の中の空白」を増補。〈解説〉縄田一男 【目次】 わが青春無頼帖 色 身 蜃気楼 北の果から 落 花 先生と女と自分 〈巻末付録〉 文壇登場時代 わが生涯の中の空白
  • わしは、わしの道を行く
    -
    敗戦の日本に、羽織袴のいでたちで姿をみせた15歳の少年――豊臣筑前守秀吉(ひできち)こそ、ブラジルの千万長者・秀右衛門が、「何事も修行のためでござる」と故国に送りかえした可愛い孫だった。はげしい流転の世相が、少年を包む。捨て子の加奈子、旧高利伯爵の庶子・元和、没落した元宮様の娘・和子、さらに元満鉄総裁の娘・啓子……。音をたてて崩れさる古い社会にあがく人々の中で、どこか超然と次元のちがう生き方を貫く筑前守。「2億円くらい孫に使わせてみよう」と、祖父が後をおって帰国した時、奇怪にも彼は行方をくらましていた――痛快しかも辛辣な巨匠の作品。
  • われら九人の戦鬼 上
    -
    満月が照らす新戦場。天下の牢人者多門夜八郎(実は将軍足利義晴の一子)は、野伏四人に陵辱されかかっていた梨花を救う。夜八郎を生涯の良人と定めた梨花だが、夜八郎は一処不住の漂泊者、旅を続け伊吹野に辿り着く。かつての肥沃の地は枯れ果て、農民は暴君田丸豪太夫の圧政に苦しんでいた。一方、天下第一兵法者を名乗る九十九谷左近も、伊吹野に足を向けた。
  • われら九人の戦鬼(上)
    4.0
    満月が、新戦場を、照らしていた。敗走する侍大将を斬った足軽らは、その手中にあった敵陣の娘を奪い、暴行をくわえようとしていた。欲望の眼にとらわれた娘・梨花は、しかし偶然通りかかった牢人者に救われる。一介の牢人者とは思われない、颯爽とした気品のある男の名は、多門夜八郎。彼は、助けたはずの梨花を、「殺しはせぬ。犯すのだ」と……。戦国の世、波乱の中に人と人が出会い、血が血を呼び、善悪入り乱れるロマンがここにはじまる。

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