赤江瀑作品一覧

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  • 赤江瀑の「平成」歌舞伎入門
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    四〇〇年の時を超えて、いまなお伝統芸能の頂点に燦然と輝く歌舞伎。平成の世を迎えて、続々と大名跡の襲名披露興行が行なわれ、絢爛たる賑わいを放射する。その平成歌舞伎の魅力の正体を、確かな審美眼で独自の美学を紡ぎ続ける作家・赤江瀑が説き明かす!

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  • アニマルの謝肉祭
    4.0
    モード界の新星として活躍のヘアデザイナー、楯林は型破りの手腕とセンスを併せ持ち、精力的に仕事をこなしていた。しかし、彼は華やかな生活の陰で、頭にこびりついて離れない、ふたつの記憶に苦しめられていた。ひとつはマザー・グースの七曜歌。もうひとつは三本足の烏。いつ、どこで、誰が彼に奇妙なふたつの記憶を刻んだのか。やがて起こる放火殺人事件を皮きりに、刺殺未遂、同性愛者からの脅迫が彼を襲う。華麗な美容界を舞台に、妖しくも不吉なドラマが進行する傑作長篇推理。
  • アンダルシア幻花祭
    -
    白い家、パティオ、咲き乱れる花に注ぐ熱い陽光――スペイン南部アンダルシアに魅せられ、踊り手をめざした日本青年は、恋人すら捨てて旅立つ。そして数年後、恋人になり代った女性が、青年のあとを追ってスペインへ。彼女が見た美しい風景と酷薄な現実とは? 異国の魔力に翻弄された若い魂を描く表題作のほか、独得の妖美譚を4作収録。妖美と幻想があやなす独特の青春小説集。
  • 海贄考(電子復刻版)
    4.0
    1巻550円 (税込)
    十三年の結婚生活の後、愛のなくなった妻とわたしの人生は終っていた。死出の旅の途中で行きあった名も知らぬ土地、鐘ヶ関。日暮れの海に身を投じた二人だが、わたしだけが漁船に救われてしまった。鐘ヶ関では溺死者をエビス様と崇め、これを拾うと漁にありつけるという。わたしも「エビっさん」と呼ばれ、村に住みつくのだが……。民間伝承に材をとった表題作のほか、生と死の幻想が交錯する傑作短編七篇を収録。

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  • 鬼会
    -
    高校のクラスメイトだった、女流作曲家・晃子の奇妙な死。その死にざまを聞かされたとき、僕は高校卒業を間近にした節分の夜を回想していた。男女合わせて6人の演劇部仲間で、鬼会の放埓な儀式を遊びに選んだのだ。あの夜、晃子を裸にして……。土俗的題材を、独特の美学で幻想世界に昇華させた、著者ならではの秀作集。鬼が出現した青春の一夜の妖しい美ーー鬼面をつけて戯れたあの夜の思い出が、女流作曲家の死に重なる!
  • 鬼恋童
    4.3
    萩焼の窯元に代々秘蔵されてきた、古萩「白虎」。凶々しい伝説に包まれた名器が歴史の闇から浮かび上がった時、惨劇は始まった。表題作「鬼恋童」の焼物、「阿修羅花伝」の能面、「炎帝よ叫べ」の隈取り――伝統の美に囚われた人たちは、官能の暗い情動のままに破滅への道をひた走る。耽美派の鬼才が描く妖美世界。めくるめく伝奇ロマン、赤江文学の傑作5編。
  • 狐の剃刀(きつねのかみそり)
    -
    1巻1,760円 (税込)
    京都を舞台に、魔のときに出会ったひとびとを描く耽美小説連作集。死とエロス、因縁と運命……格調高い文体と、摩訶不思議な作品世界で読者を幻想的深淵へと誘う。妖しく灯る愛と性の燐光! ■収録作品 「夜を籠めて」「阿修羅の香り」「静狂記」「緑青忌」「ダンサーの骨」 「牙の扇」 「玉の緒よ」「狐の剃刀」

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  • 禽獣(きんじゅう)の門
    -
    立花春睦(たちばなはるむつ)は能楽のシテ方S流家元の次男である。彼は能楽に奥深い美を見いだしながらも、虚無を感じていた。能の世界を離れデザイン関係の会社に勤めた春睦は、妻を連れて日本海の漁村を訪れる。そこで起こった衝撃的な出来事が、二人の関係に裂け目を生み出す(表題作)。巡りくる宿命、まとわりつく情念を描いた10作品を収録。
  • 荊冠の耀き(電子復刻版)
    4.0
    1巻550円 (税込)
    その夏、姫ヶ崎の浜辺に藤屋優介、竹原国友、松田凛の三人は連日のようにやってきた。彼等は女を食べた。かといって好色というわけではない。海とも、太陽とも、夏とも分け隔てなく遊んだのである。彼等は人が浜に集まるから、出かけてゆくのだ。計り知れない未知への好奇心からだ。ある日、岩場ぞいを潜っていた国友が拳銃を見つけた……。青年期のあやうい美を描く表題作ほか、赤江美学の結晶九篇を収録。

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  • 春喪祭(電子復刻版)
    4.5
    1巻550円 (税込)
    相思相愛の野田涼太郎と初めて結ばれた翌日、なぜか吉村深美は野田の前から姿を消した。そして一年後、牡丹で知られる奈良の長谷寺の門前町・初瀬で、死体となって発見された。琵琶の撥で手首を切り、琵琶の裏甲には万葉集の恋歌三首が書き遺されていた。野田は深美の死因を求めて初瀬に赴くが、そこでみたのは不思議な無明世界であった(「春喪祭」)。耽美派の気鋭、泉鏡花賞受賞の著者が描く妖かしの世界。

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  • 春泥歌
    4.0
    祖母に懐き、祖母なくしては一日も過ごせないほどのわたし。祖母から聞いた――椿の花の咲き乱れる断崖上に6歳の男児がいたが、連れ立っていた盲目の母の姿はなく、その子の手の先では金剛鈴が鳴っていた――という話を聞いて以来、わたしに取りついた恐ろしい夢……凄艶な情念、ほとばしる詩情! 表題作のほか、美と幻想の9短編を収録。
  • 正倉院の矢
    -
    中国地方の奥深い山間部に、くっきりと山影を映して静まりかえる人工湖の水底に沈んだ姉。湖面に残された一本の矢羽。姉の死と一本の矢羽を結ぶ糸は? 大豊家伝来の矢羽は、ふとしたことから十五年ぶりに故郷に戻った伊佐俊太郎を、快楽と狂気の秘儀図の世界へと赴かせる。古い矢羽の持つ魔性を描く表題作、永遠の美神に蹂躙される人間を描く「蜥蜴殺しのヴィナス」、楽焼の美の秘密を探る「京の毒・陶の変」など、美に魅入られて破滅への道をたどる人間たちを描いた異色作品。
  • 知床岬殺人事件
    -
    涼たる北の秘境で、映画づくりに情熱をかたむけるグループを襲う不気味な殺人者。一行に加った怪しい出資者の正体は? 愛憎入り乱れる人間模様の長編推理小説。(講談社文庫)
  • 獣林寺妖変
    4.2
    関ケ原合戦のおり、千数百名の軍兵の血を吸って落城した伏見桃山城。その床板を使った洛北の禅寺・獣林寺の血天井を学術調査中、ルミノール鑑定にひときわ青く燃えたって発見された、新しい血の斑痕……歌舞伎の魔に挑み、燃え朽ちていった魂の咆哮を描く表題作のほか、「ニジンスキーの手」「禽獣の門」「殺し蜜狂い蜜」の阿片的魅力の代表作3篇も収めた、伝奇ロマン傑作小説集。
  • 月迷宮
    -
    1巻1,650円 (税込)
    「…月夜の晩に、ピエロどの、文が書きたや、筆貸しゃれ…」 夜半に目覚めると仲秋の月が明るかった。11階から見おろす公園は彼には故郷。月ののぼる時、彼は母をまざまざと感じる。「月迷宮」他、赤江美学溢れる10編を収めた短篇集。
  • 灯籠爛死行
    4.7
    瀬戸内の小さな漁村島での出来事だった。海ぎわにある流木小屋のなかで、従兄弟の山藤憲春は火につつまれた。なぜ、彼は爛死(らんし)せねばならなかったのか!? 二年後、「私」は茶室の設計を依頼された。そこで見せられた織部灯籠の来歴と、憲春の焼死事件とがからみ――(表題作)。魔が放つ、恐ろしくも妖しい美に惹きつけられる13作品。
  • クラシック リバイバル 日本名城紀行1
    値引きあり
    -
    文豪たちが描いた日本の「名城紀行」が復刊。 1977~78年に小学館より発刊された「探訪日本の城」シリーズに掲載された作家の紀行文の復刊。 第1巻は森敦、藤沢周平、円地文子、杉浦明平、飯沢匡、永岡慶之助、奈良本辰也、北畠八穂、杉森久英の9名の文豪たちが個性豊かに描く日本各地の名城紀行である。 視点も作家により様々で、ガイドブックとはひと味もふた味も異なる城案内。史料をベースにまとめる作家もいれば、自分や家族とのかかわりから展開していく作家もいて、実にバラエティに富んでおり、時間が経っても色あせない名文揃いで、城マニアにもお勧めの一冊。
  • 花曝れ首
    4.8
    地獄が恐うおすのんか? 修羅がそんなに恐ろしおすか? 好いた男と見る修羅や。おちる地獄や。おちとみやす――夏の北嵯峨、陽ざらしの化野に立ちあらわれた妖かしの影、秋童・春之助二人の色子が物語る、はかない栄耀のはての無惨な性……。表題作のほか「恋怨に候て」「影の風神」など4篇、魔に憑かれた魂の官能美の極致、妖かしの陶酔境を描ききった伝奇ロマン。身性の毒が、人を花に変える!(作品集「熱帯雨林の客」改題)
  • 花夜叉(はなやしゃ)殺し
    4.0
    (魔物や。魔物の庭や)京都・南禅寺町の外れにある郷田(ごうだ)邸は広大な敷地に庭木が植えられ『花屋敷』とよばれていた。ここで数十年前に無理心中があった。むせかえるほどの香気を放つ花木で埋めつくされた庭が、男と女を狂わせる(表題作)。夢幻が彷徨(さまよ)い、時空を超えてゆらぎ立つ怪・魔の世界。古都の寺社を舞台にした10作品を収録。
  • 光 堂(電子復刻版)
    -
    二十数年ぶりの新宿。五藤涼介は、そこで三千社文彦監督の幻の傑作と言われる映画『火雨』の上映会に出くわす。涼介は、かつてふとした出会いから三千社のアパートに引越した。一台のオート三輪で。車は東京の街なかを走っているのに、深い森の奥の径を、奥へ奥へと分け入って行くように見えた。異様な蔦や葛におおわれ、奇怪な巨木や蔓草がしげる――そう。あのオート三輪が、僕を妖怪の住む森へ運んで行った。

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  • 日ぐらし御霊門
    -
    1巻1,925円 (税込)
    栄枯盛衰、巻き返し繰り返しして、蘚むした古きものの気が、この都を歩いていると、地霊のように足裏にしのびよってくるのを感じる折がある。目には見えないが、歳月の中を渡ってきた生きているものの気配である。……京の闇夜を酔歩する男が踏み入った、怪異を描く表題作ほか、究美の11篇。※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。

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  • P+D BOOKS 金環食の影飾り
    値引きあり
    -
    1巻423円 (税込)
    現実と歌舞伎の物語が交錯する二重構造悲劇。 綾野姚子という無名で、しかも故人による新作歌舞伎『大内御所花闇菱』が上演される。妹で新劇女優である綾野曙子は、その当日、劇場内で死んだはずの姉の姚子とよく似た女性を見かけるが、彼女は何者かに刺されてしまう。 曙子は何者かがその女性を刺す時、「死んだんじゃなかったのか」とつぶやくのを聞く。見えない何かに導かれるように姉の秘密を探るうち、曙子は京都『早蕨』の門前で四つの風鈴に出会う。物語に出て来る風鈴……。 山科の山中の窯で風鈴を焼く青年を訪ねる曙子を、妖しい運命が待ち受ける。現実と併行して展開する新作歌舞伎の物語という、著者面目躍如の妖艶にして耽美的な直木賞候補作。
  • P+D BOOKS 春喪祭
    値引きあり
    -
    1巻577円 (税込)
    奈良・長谷寺を舞台にした“妖かしの世界”。 愛する野田涼太郎と初めて結ばれたにも拘わらず、翌日、なぜか吉村深美は姿を消してしまう。 一年後、牡丹で知られる奈良・長谷寺の門前町、初瀬で深美は死体となって発見された。琵琶の撥で手首を切り、琵琶の裏甲には万葉集の恋歌三首が遺されていた。深美の死因を探求すべく初瀬へ向かった涼太郎が見たものは……、いとも妖しげな無明世界だった。 耽美的な幻想文学の秀作「春喪祭」を含む、著者渾身の短篇6作を収録。
  • P+D BOOKS 罪喰い
    値引きあり
    5.0
    1巻616円 (税込)
    夢幻が彷徨い時空を超える赤江瀑珠玉の6編。 週刊誌の告知板に、建築家・秋村黒人が<罪喰い>という死者儀礼についての問合せを出していた。 それを見た京都の精神科医・水野は、2年ほど前に奈良・高畑の新薬師寺本堂前で出会った青年を思い出す。水野が持っていた伐折羅大将とよく似た木彫像裏の「都美波美黒人」の字を「罪食み黒人」と読めると話した青年が、その建築家だと思った彼は手紙を送る。 しかし、突然訪ねてきた秋村はあの時の青年とは全くの別人だった……。<罪喰い>という魔の言葉に取り憑かれた新進建築家の混迷を描く表題作は、第69回直木賞候補となっている。 「花夜叉殺し」は、主人公の亡き母の記憶と重なる物語。月明かりの夜にこそ幽玄の魅力を秘めた銀閣寺の庭と、一方、香花木で埋め尽くされた屋敷の絢爛たる庭とを対比しながら、庭の魔性に惑わされた若い庭師の惨劇が描かれている。ほかに赤江瀑初期の代表的短編「獣林寺妖変」「ライオンの中庭」「赤姫」「サーカスの花鎮」を収録。
  • 舞え舞え断崖
    4.5
    その昔、金精神の祠があったという断崖。一愛読者からの手紙が縁で、断崖の上下に住むことになった閨秀詩人・日折真船と画家・流子の姉妹。二人はともに妖精をモチーフに名を成した。妖精にまつわる遠い過去の記憶を秘めて……という表題作のほかに、「女形の橋」など艶にして妖、情念の襞にせまる珠玉の6編も収録した、伝奇ロマンの傑作小説集。
  • 八雲が殺した
    4.0
    「ワイン・グラスの赤い液体に映った人間の影、肉体の悪魔--あの美しい酒が、わたしの体のなかで、いま悪魔の肉に変わりはじめている」小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の怪談物語「茶わんのなか」を題材に女性の魔性とエロスの世界を描く表題作(昭和59年第12回泉鏡花文学賞受賞作)ほか「葡萄果の藍暴き昼」「象の夜」「破魔弓と黒帯」「ジュラ紀の波」「艶刀忌」「春撃ちて」「フロリダの鰭」。多彩で絢爛たる異色作八篇を収録した。
  • 妖精たちの回廊
    -
    婉麗な一尾の鯉に魂を奪われた男たちの欲望と執念が渦巻く、あやかしの惨景。錦鯉の乱舞する池底に横たわる蒼白い手首、謎の失踪と連続殺人。妖美の世界に耽溺する魅惑の異色推理長篇。

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  • ライオンの中庭
    完結
    -
    全1巻660円 (税込)
    赤江瀑+森園みるくの華麗なる融合。渦巻く情念が淫靡に花開く! ふたりの奥にかくされている人間の中庭(キズ)を、私はもう覗きこんでしまったのだ――。燃え上がる官能の炎が魂を焼き尽くす!

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