渡辺一雄 - 光文社文庫作品一覧

  • 課長の操
    -
    百貨店の花房宣伝課長が、部下の野川に囁きかけた。「相談にのってくれ。今晩、喫茶店で待っている」と。用件は、「ネクタイ売場の嵯峨景子君を紹介してくれ」。 善良で気の弱い課長でも浮気の虫が騒ぐらしい。だが野川と景子は婚約中である。困って、さて、結末は?(「課長の操」)。表題作のほかに会社員(サラリーマン)の喜怒哀楽を満載!
  • 巨億の構造~華道家元の内幕~
    -
    葛城仙渓(かつらぎせんけい)は、門弟350万人をかかえる華道・葛城流の家元である。京都府下の小都市に本拠をもつが、歴史は古く、日本最大級の組織を築き上げた。だが、内部の腐敗は目を覆うばかり……。手形の乱発、脱税容疑、夫婦の亀裂、兄弟の争いと、花にそむく醜さである。 著者は何やら実在しそうな仙渓の身辺をサスペンス風に追跡した。
  • 残酷な昇格
    -
    縁談を断ってまで出世に賭けたキャリア・ウーマンを描く『残酷な昇格』。名家令嬢の誘拐事件にからむ熾烈なホテル戦争を衝く『罠の代償』。京都・西陣の老舗へ婿養子作戦を図った勤め人(サラリーマン)の策謀を暴く『許せない男』。どの作品も、企業の非情さと人間の葛藤をからませた臨場感が胸を打つ。長い通勤生活を経た著者ならではの白眉の傑作集。
  • 善意の報酬
    -
    サラリーマンは経営者から能力を評価されにくいし、意見の上申もむずかしい。志村哲夫はこの障害を取り除こうと、ハーバード・ビジネス・スクールで学び、学友の日本財界二世(ジュニア)と親交を深めた。帰国後、彼らの協力を得て経営コンサルタント業を開店し、ドライな恋人葉月冴子とともに弱いサラリーマンを救う善意の活動を展開!
  • 報復倒産
    -
    大岩昭平は闇屋から薬品メーカーに成長したワンマン社長。社風刷新のため、役員と労組が結託し、社長追放策を練りだした。大岩も負けてはいない。高値で株を売った後、内紛を流布して株価を暴落させる。社長の座は譲った。だが、制がん剤成功のニセ情報で、再び大混乱を……。悪徳経営者が社員を手玉にし、倒産へ導く残酷小説。

最近チェックした本