原井宏明作品一覧

  • 医療エラーはなぜ起きるのか――複雑なシステムが患者を傷つける
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    2016年、由緒ある医学誌『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル』は、衝撃的な論文を掲載した。米国では、医療エラーが死因の第3位を占めているというのだ。本当に? 医療エラーは本当に、乳がん、脳卒中、アルツハイマー病、事故、糖尿病、肺炎を抜いたのか? 現役内科医にして優れたライターでもある著者が、医療エラーは「どんなときに」「どうやって」「なぜ」起きるのかを徹底分析。ときに自身のエラーの経験も示しながら、あらゆる角度から医療エラーの実態に迫る。電子カルテの意地悪な仕組み、細分化される現場の責任、医療者の過酷な勤務形態や階層構造――医療エラーは、引き起こした者だけの問題ではないのだ。医療者はいかにエラーを減らせばよいのか、そして、患者はどう医療エラーを避ければよいのか。ドラマティックな症例を交えて描かれる、解決志向のノンフィクション。
  • 患者の話は医師にどう聞こえるのか――診察室のすれちがいを科学する
    4.5
    現代医学はMRI、PETスキャンなどのハイテク機器に夢中だが、最大にして最良の診断ツールは医師と患者の会話だ。有史以来、会話がもっとも病気を発見してきたのだ。だが、患者が「しゃべった」ことと医師が「聞いた」ことは、どんなときも、いともたやすく別のストーリーになる可能性を秘めている。症状を伝えたい一心の患者は、一刻も早く医師に言い分を主張したい。一方、つねに数多くのタスクを抱えながら、効率を上げろという圧力にさらされている医師は、一刻も早く診察を結論に導こうとする。さらには医師と患者双方の固定観念や無意識の偏見、共有していない問題なども加わり、コミュニケーションのミスはすぐに医療ミスへとつながっていくこともありうるのだ。患者は、きちんと自分の症状を伝える努力をしているだろうか? 医師は、患者がほんとうに伝えたいことを受けとる努力をしているだろうか? アメリカの内科医が心を揺さぶるヒューマンストーリーを通して、避けては通れぬ医師と患者のコミュニケーションの問題を徹底分析する。
  • 強迫症/強迫性障害(OCD) 考え・行動のくり返しから抜け出す
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【ひと目でわかるイラスト版】 【手洗い、確認…、一度始めると止まらない!】 100人のうち1~2人は、生涯のどこかで強迫症とされるような症状に悩まされるといわれます。いやな考えが浮かんで消えない、何度も同じことをせずにはいられないといった自分でコントロールできない症状に苦しみ、日々の生活にも影響しているようなら、そこから抜け出す手立てが必要です。 強迫症にみられるこだわりの強さから、「発達障害(生れながらの特性)」と診断されることもあります。症状に悩んでいても「発達障害だから」「そういう性格だから」などと考え、「治せない」とあきらめている人もいるでしょう。しかし、強迫症は治せる病気です。 ただし、強迫症を治すには、本人や周囲の人の深い理解が必要です。 すべて医師に任せていればいい、いやなことはせず、薬を飲んでゆっくり休もう、家族はできるだけ本人の望むとおりにふるまおう――こうしたほかの病気ならうまくいくようなやり方は、強迫症の場合、悪化につながってしまうのです。 強迫症をいかに改善していくか、家族はどう接していけば悪化を防げるのか、具体的な実践法を示していくのが本書です。強迫症の治療法として最も有効とされるERP(エクスポージャーと儀式妨害)を中心に、回復に向けた道筋を示していきます。 【強迫症の主な症状】 *不潔恐怖・疾病恐怖・不道徳恐怖 「汚れること」への嫌悪  *加害恐怖 他人に危害を与えたのではと悩み続ける *不完全恐怖 理想と現実のギャップを埋めたい *洗浄強迫 手洗い、消毒……一度始めると止まらない *確認強迫 本当に確認したのか確認したくなる *順序強迫・計画強迫「決まったとおり」でなければ許せない *強迫性緩慢 行動は止まって見えるが頭の中は忙しい *縁起強迫 儀式をするほど不吉な予感が増えていく ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 死すべき定め――死にゆく人に何ができるか
    4.8
    人類史上もっとも人の寿命が長くなった今、医師やまわりの人は死にゆく人に何ができるのだろうか? 全米で75万部のベストセラーとなった迫真の人間ドラマ。現役外科医にして「ニューヨーカー」誌のライターでもある著者ガワンデが、圧倒的な取材力と構成力で読む者を引き込んでゆく医療ノンフィクション。
  • 人体の冒険者たち――解剖図に描ききれないからだの話
    4.0
    〈クリニックを開業するのは、患者さんたちの身体といっしょに人生の風景を眺める、冒険旅行になぞらえられるかもしれない。よく知っている地形に見えても、往々にして分け入った小道が開けて、日々新たなパノラマをのぞくことになるのだ〉ルネサンス期、魂がどこよりも近くにあると考えられていたのが、唇だった。形を変えただけで息が温かくなったり冷たくなったりするのが、生命力の証拠だと思われていたのだ。また一七世紀の天文学者たちは、星の見え方をもっとよく知るために、目の構造に注目した。私たちの身体は、いつでも世界を知るための冒険の入り口だったのだ。スコットランドの総合診療医フランシスは、ときに救急医や従軍医として、さまざまな患者を診てきた。顔半分だけが麻痺した女性、手のひらを釘で打ち抜いた大工、直腸にケチャップの瓶が入った男性……。本書はそんな患者たちとフランシス、そして人体の解明に挑んだ偉人たちの冒険の物語だ。小説のような文体に人体をめぐる薀蓄を交えた、「読む人体図鑑」とも呼べるノンフィクション。さあ、人体をめぐる旅に出よう。
  • 人体は流転する――医学書が説明しきれないからだの変化
    3.0
    〈生きていることは、終わりのない身体変容のただなかにいることだ。成長し回復しながら、適応し老化しながら、わたしたちのからだはどうしてもかたちを変えてゆく――そして、睡眠や記憶や学習によって、心も変わりゆく〉生まれくること、死にゆくこと。それは始まりと終わりを意味するのではなく、どちらも人体が変わりつづけるプロセスにすぎない。それでも私たちは、古来より生と死に区切られた儚い時間のすべてを費やして、変化する身体とそれを受容する心を育みつづけてきた。スコットランドの家庭医・フランシスの診療所にも、毎日のように変化に直面する人びとがやってくる。13歳で身ごもった少女、筋肉増強に魅せられた男性、新しい性別で生きることを決意した学者――。今日、医学は私たちの身体をコントロールすることにおいて前例のない力を持っているが、その力にも限界がある。私たちは、けっして避けることのできない「変わりゆく自分」とどう共生してゆけばよいのだろうか。患者たちとのエピソードに、歴史・芸術・文学・神話の知識を織り交ぜながら鮮やかに描く、臨床医学的博物誌・第2弾。
  • 図解 やさしくわかる強迫症
    3.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 手洗いや施錠、縁起担ぎなど、不条理な強迫観念・強迫行為にとらわれて日常生活に支障をきたしてしまう強迫症。本書ではその原因、症状、治療法について、図解を用いてやさしく丁寧に解説し、ERP(エクスポージャーと儀式妨害)の実践法も紹介します。関連症群である醜形恐怖症や皮膚むしり症も掲載。
  • 認知行動療法実践のコツ 臨床家の治療パフォーマンスをあげるための技術
    -
    今や、多くの精神疾患の治療について認知行動療法(CBT)のエビデンスがあり、メジャーな精神疾患の治療ガイドラインでCBTをファーストラインの治療法として取り上げていないものはまずない。エビデンスという点でCBTは勝ち組と言えるが、勝ったと言えるためには病気に勝ったという結果も必要だろう。 強迫症や不安症などへのCBTを得意とし、抜群の治療成績を上げてきた著者が30年間CBTを使い続ける理由とは何か。本書のテーマは、CBTという道具を使ってどう治療の「パフォーマンス」をあげるかにある。 エクスポージャー、動機づけ面接、ACTといったCBTの各技法の実践のコツを、著者の臨床の知から具体的にわかりやすく解説。症例検討編や、うつ病、不安症、薬物依存などの各疾患ごとの治療についても語る、CBTの名手による実践的著作集。

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  • 「不安症」でもだいじょうぶ
    -
    不安とうまくやっていける自分になれる! いま、不安を感じる人が増えています。「こうなったらどうしよう」「ああなったらどうしよう」と連想ゲームのように次々と不安が生じ、日常生活に支障が出るほどになるのが「不安症(不安障害)」です。10人に1人がなると言われ、アレルギー体質と同じように、不安になりやすい体質(不安感受性)もあります。頭は不安でフル稼働し眠れなくなる悪循環に陥り、うつ病になることも珍しくありません。 しかし、行動を変えることで、不安は手なずけることができます。たとえば原因を探して不安をなくそうとするのは、むしろ不安を増やす行動。それを別の行動に置き換えることが大切なのです。本書はパニック症、社交不安症(対人恐怖)、病気不安症、ためこみ症、強迫症など様々な不安の病気やそのメカニズムの解説とともに、自分でできる対処法、そして不安症の家族に巻き込まれないための付き合い方を伝授。不安にとらわれず、人生を楽しめるようになれます!
  • 「不安症」に気づいて治すノート
    3.5
    あなたは大丈夫? 日増しに、不安・心配がエスカレートしていませんか。 本書は、不安症かどうかを調べるための診断テストの他、 病気の特徴、治療法を詳しく説明しています。 さらに、普段の生活の中で手軽にできる認知行動療法を紹介。 不安症治療の第一人者が執筆した、不安症を治すための最新情報が満載です!
  • 【読む常備薬】図解いちばんわかりやすい強迫性障害 強すぎる「不安」と「無意味な行動」の断ち切り方
    4.3
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ドアに鍵をかけたっけ?…過度な不安で制御不能になり、日常生活に支障をきたす強迫性障害。コロナ禍のストレス増大も関与する病気の、メカニズムと治療法を図解でわかりやすく紹介。
  • 【読む常備薬】図解 いちばんわかりやすい 醜形恐怖症 自分の容姿が許せないあなたに寄り添う本
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「自撮りした顔が気持ち悪く感じる」「体のパーツが気に入らない」「身支度に時間がかかって家から出られない」…それって病気かも。正しい知識と治療で「醜形恐怖症」から回復できます!

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