古内一絵作品一覧

  • 風の向こうへ駆け抜けろ2 蒼のファンファーレ
    4.8
    ドラマ化決定の大ヒット競馬小説、第2弾! 女性騎手・芦原瑞穂と弱小厩舎のメンバーを描いた爽快スポーツエンタメ小説の続編が、待望の文庫化。 舞台は再び、「藻屑の漂流先」と揶揄され、廃業寸前だった緑川厩舎。瑞穂の真摯な姿勢と情熱でメンバーが一つになり、G1桜花賞に挑戦、惨敗した翌年。今度は、中央デビュー戦で勝利した超良血馬ティエレンが緑川厩舎にやってきた。馬主はマスメディアでも有名な風水師のワン。何もかも謎めいている彼は、風水で緑川厩舎に白羽の矢を立てたと言い、厩舎を立て直すきっかけとなった魚目の馬、フィッシュアイズとの勝負を望んでいた。その狙いとは……。  奇しくもワンが告げた通りに、ティエレンとフィッシュアイズはレースで争うことに。ティエレンには瑞穂が、フィッシュアイズには中央の女性騎手、冴香が騎乗することになるのだが、冴香は、実は、調教師光司のかつての恋人だった……。 恋人との再会に心が揺れる光司。光司への思いを自覚し戸惑う瑞穂。自分を捨てた母との関係に揺れる誠……。様々な思いが交錯する中、緑川厩舎のメンバー達の新たな挑戦が始まる……。  巻末掲載の、ドラマ『風の向こうへ駆け抜けろ』主要キャストのインタビューも見逃せません。 (底本 2021年12月発行作品)
  • お誕生会クロニクル
    NEW
    5.0
    誰もが平等に迎え、一つずつ年を取るお誕生日。喜びに溢れ、生まれたことに感謝する楽しいお誕生会。大事な人たちに祝ってもらう特別な一日。でも、そんな理想の誕生日は、現実にあるの――? 昭和、平成、令和。現代を惑いながら生きる様々な世代の人々が、大切な誰かの、自らの、誕生日を迎えて新しい一歩を踏み出していく感動の連作短編集。
  • 風の向こうへ駆け抜けろ
    4.0
    爽涙!スポーツ小説の大傑作、待望の文庫版を電子化!  芦原瑞穂(18歳)は地方競馬界にデビューした、数少ない女性騎手。敬愛する亡き父親への思慕から競馬界に身を投じた。だが、彼女の受け皿となったのは今にもつぶれそうな「藻屑の漂流先」と揶揄される寂れた弱小厩舎。そこにいる調教師、厩務員たちは皆それぞれが心に傷を抱え、人生をあきらめきったポンコツ集団だった。  弱小厩舎のため強い競走馬も持てず、さらなる嫌がらせを受け、困っていた矢先に出合った一頭の馬。虐待により心身共にボロボロだったこの馬も懸命な介護と歩み寄りにより、生まれ変わったかのような素晴らしい競走馬に変貌を遂げる。当初は廃業寸前だった厩舎も、瑞穂の真摯な努力と純粋な心、情熱から、徐々に皆の心は一つとなり、ついには夢のまた夢である狭き門、中央競馬の桜花賞を目指すまでになる。が、その行く手には様々な試練が待ち受ける。温かな絆でつながった彼らの運命は…?  偏見、セクハラ、虐待、裏切り、老い…。様々な理由から心に傷を抱え、人生をあきらめかけている人間達の起死回生ストーリー。人は何歳からでも成長できる、そして人生はやり直せる。すべての方々に読んでいただきたい、人生への応援歌となる1冊です。
  • 蒼のファンファーレ
    4.2
    1巻1,485円 (税込)
    爽やかな涙を呼ぶスポーツエンタメ決定版!  「藻屑の漂流先」と揶揄されていた緑川厩舎のメンバー達。 廃業寸前だった彼らが、芦原瑞穂という女性騎手の真摯な姿勢と情熱で生まれ変わり、G1の桜花賞に挑戦、惨敗した翌年。  場違いな超良血馬がやってくる。馬主はマスメディアでも有名な風水師。 何もかも謎めいている彼は、厩舎を立て直すきっかけとなった馬(フィッシュアイズ)との勝負を望んでくる。その狙いとは・・・・。  母との関係に揺れる誠、初めての恋愛感情に戸惑う瑞穂、昔の恋人と出会ってしまう光司・・・。  様々な出来事、思いを乗り越えて、再び心が一つになった厩舎のメンバー達。目指すのは、再び、G1。チャンピオンズカップ。  心に傷を抱えたはみ出し者たちが再び一丸となって臨む、大きな大きな夢の行方は・・・?
  • 十六夜荘ノート
    4.1
    英国でこの世を去った大伯母・玉青から、高級住宅街にある屋敷「十六夜荘」を遺された雄哉。思わぬ遺産に飛びつくが、大伯母は面識のない自分に、なぜこの屋敷を託したのか? 遺産を受け取るため、親族の中で異端視されていた大伯母について調べるうちに、「十六夜荘」にこめられた大伯母の想いと、そして「遺産」の真の姿を知ることになり――。誰も信じず仕事だけをしてきた雄哉に託された「想い」とは――? 文庫化を望む声多数! 古内一絵の人気作が登場!
  • 痛みの道標
    4.2
    戦後70年、命の重さを問う渾身の人間賛歌。  ブラック企業に追い詰められ多額の借金を背負った達希(27歳)は発作的に飛び降り自殺を図り、15年前に死んだ祖父の霊に助けられる。祖父は生前心残りの「人探し」を一緒にすることを条件に隠し財産で借金の肩代わりを提案。そこから祖父の霊とのボルネオへの旅が始まる。  そこで出会ったのは、個性豊かな人々と悲惨な戦争の記憶。将校でも戦闘機乗りでもない大多数を占めた一般兵士の彼らの戦死とは、飢えや伝染病で命を落とす悲惨なものだった。  やがて一行は赤道の街に到着。そこには、この旅に祖父が託した本当の目的が隠されていた。今まで決して口にすることのなかった、「知られざる謀略事件」とは・・・・。そして、そこに隠された、祖父の過去にまつわる真実とは・・・・・。
  • 鐘を鳴らす子供たち
    4.7
    復興の希望・伝説のラジオドラマの舞台裏。  物語は高度成長期と呼ばれる昭和48年、『鐘の鳴る丘』に出演した当時小学生の一人、良仁への一本の電話から始まる。この日、戦後を代表する劇作家であり、『鐘の鳴る丘』の脚本家・菊井一夫が逝去。電話は菊井の葬儀の知らせだった。知らせを受けて菊井との記憶に思いを馳せる良仁の脳裏には、いつしか「緑の丘の赤い屋根 とんがり帽子の時計台…」と、少年少女たちの歌声が流れ始めていた。  昭和22年。ようやく給食が再開したものの、ほとんどの子どもがいつもお腹を空かせていた時代。東京・練馬区の小学校に通う良仁は親友の祐介と全力で遊びまわる日々を送っていた。そんなある日、良仁と祐介、そして、隣のクラスの実秋を含めた数名が、NHKのラジオ放送劇『鐘の鳴る丘』に出演することに。良仁たちが演じるのは、当時、社会問題となっていた戦後浮浪児の役。戦争への負い目を胸に抱えた大人たちと共に、伝説となるラジオドラマ『鐘の鳴る丘』をつくる日々が始まる。  戦後の混乱期、ラジオが唯一の娯楽ともいえた時代、作り手側に立つことになった子どもたちが見た世界とは。戦争への後悔を抱えた大人達と一緒に希望を模索する日々の行方は・・・。
  • 二十一時の渋谷で キネマトグラフィカ
    3.8
    新元号が発表された2019年4月、老舗映画会社・銀都活劇の宣伝チームで働く砂原江見は岐路に立たされていた。長く務めた勤務先が、大手IT企業傘下の映像配信会社に買収されることが決まったのだ。すべての企画が止まった社内には弛緩した雰囲気が漂い、不穏な噂が飛び交っている。DVDの宣伝を手がける江見の部署も、一癖ある部下たちも、この先どうなるかわからない。では社名が消えるまでに、自分はどんな“仕事”がしたいのか――働き方は十人十色。時代や元号がどんなに変わろうとも、自分の働き方を決めるのは自分だけ。すべての働く大人たちにエールをおくる傑作小説!/解説=松井ゆかり
  • キネマトグラフィカ
    4.3
    老舗映画会社に新卒入社した“平成元年組”6人の男女が、2018年春、ある地方の映画館で再会した。今はそれぞれの道を歩む同期の彼らは、思い出の映画を鑑賞しながら26年前の“フィルムリレー”に思いを馳せる。映画がフィルムだったころ、6人は自分の信じた道を必死に前に進もうとしていた。フィルムはデジタルに、劇場はシネコンに、四半世紀の間に映画の形態は大きく移り変わった。そして映画とともに生きた彼らの人生もまた……。あのころ思い描いていた自分になれているだろうか? 追憶と希望が感動を呼ぶ、傑作エンターテインメント!/解説=大矢博子
  • 銀色のマーメイド
    4.3
    あの「マカン・マラン」の原点がここに! 人気キャラ・シャールさん初登場作品です。 自分の泳ぎばかり考え、周囲に興味がなかった龍一。しかし主将で幼馴染みのタケルがいなくなったことで退部者が相次ぎ、水泳部は降格の危機を迎える。残ったのは「プール好き」のアニオタ&水中歩行要員のみ。部の存続のため部員集めに奔走する龍一は、市民プールで水中を滑降するように泳ぐ“人魚”を見つけた。それは同じクラスの謎めいた美少女・雪村襟香で……? 『快晴フライング』改題
  • 最高のアフタヌーンティーの作り方
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    老舗・桜山ホテルで、憧れのアフタヌーンティーチームへ異動した涼音。夢にまで見た職場で初めて提出した企画書は、シェフ・パティシエの達也に却下される。 悩む涼音だが、お客様、先輩、そして達也の隠れた努力を垣間見ることで、自分なりの「最高のアフタヌーンティー」企画を練り直し……。 頑張りたい。だからこれは、自分への最高のご褒美! 「マカン・マラン」シリーズが大ヒット 心に染みると評判の著者待望の新作!
  • 山亭ミアキス
    3.3
    日常から逃げ出したいあなたへ―― 心に悩みを抱える人が迷い込む、森の中の不思議な宿「山亭ミアキス」。超絶美形のオーナーに不思議な従業員、ロビーでは暖炉が赤々と燃え、食事は絶品のアイルランド料理。しかし、泊まると間違いなく酷い目に遭わされる。ブラック部活に疲弊する少年、マタハラに悩む女性など、今日も救いを求める者がたどり着く。人をたぶらかす、謎めいた彼らの正体と目的とは――? 「マカン・マラン」シリーズの著者が描く、愛と涙の物語。
  • 赤道 星降る夜
    4.2
    真実から生まれた、命の重さを問う人間賛歌。  ブラック企業に追い詰められ多額の借金を背負った達希(27歳)は発作的に飛び降り自殺を図り、15年前に死んだ祖父の霊に助けられる。祖父は生前心残りの「人探し」を一緒にすることを条件に隠し財産で借金の肩代わりを提案。  そこから祖父の霊とのボルネオへの旅が始まる。そこで出会ったのは、個性豊かな人々と悲惨な戦争の記憶。将校でも戦闘機乗りでもない大多数を占めた一般兵士の彼らの戦死とは、飢えや伝染病で命を落とす悲惨なものだった。  やがて一行は赤道の街に到着。そこには、この旅に祖父が託した本当の目的が隠されていた。今まで決して口にすることのなかった、「知られざる謀略事件」とは・・・・。そして、そこに隠された,祖父の過去にまつわる真実とは・・・・・。
  • 花舞う里
    4.5
    心の居場所を探す少年の伝承と再生の物語。  親友が事故で亡くなったのは自分のせい、と自らを責め、心を閉ざしてしまった中学2年の杉本潤。母と一緒に、東京から逃げるように母の故郷の愛知県奥三河・澄川へと引っ越す。そこはコンビニもファストフードの店もないど田舎だが、700年の歴史を持つ「花祭り」という神事、伝統芸能が根付く山深い地域だった。 奥三河にある10を超す集落が各々に伝わる「花祭り」を大切に守っているが、どこも少子化と過疎化の問題は深刻。潤の新たなクラスメイトもたったの3人で、潤の転入によって久しぶりに集落の中学生だけで少年の舞である「三つ舞」ができると皆が期待する。しかし、人との関わりを極力避けたい潤には煩わしさしかない。  “親友を失った自分が、「神」に捧げる神楽だなんて――”。 祭りへの参加を拒否する潤。だが次第に、周囲の人々の心にも巣食う悩みや悲しみ、この世の不条理さを知るようになる。 守るべき伝統と、受け入れざるを得ない変化。少年の心の成長と、「今」を懸命に生きる人々を描く、美しくて愛おしい再生の物語。 解説は中江有里。
  • 花舞う里
    3.9
    1巻1,562円 (税込)
    親友が死んだのは、僕のせいだ-。そう思い、心が壊れてしまった潤。母親に連れられて愛知県の山奥・澄川にやってきた彼は、そこに「花祭り」という伝統神楽があることを学ぶ。神様なんていないと、周りに心を閉ざしていた潤だったが、澄川で出会った人々もみな、悲しみを抱えていることを知り、「花祭り」で舞う決意をする。
  • 百年の子
    4.3
    1巻1,782円 (税込)
    昭和~令和へ壮大なスケールで描く人間賛歌。 人類の歴史は百万年。だが、子どもと女性の人権の歴史は、まだ百年に満たない。  舞台は、令和と昭和の、とある出版社。コロナ蔓延の社会で、世の中も閉塞感と暗いムードの中、意に沿わない異動でやる気をなくしている明日花(28歳)。そんな折、自分の会社文林館が出版する児童向けの学年誌100年の歴史を調べるうちに、今は認知症になっている祖母が、戦中、学年誌の編集に関わっていたことを知る。  世界に例を見ない学年別学年誌百年の歴史は、子ども文化史を映す鏡でもあった。  なぜ祖母は、これまでこのことを自分に話してくれなかったのか。その秘密を紐解くうちに、明日花は、子どもの人権、文化、心と真剣に対峙し格闘する、先人たちの姿を発見してゆくことになる。  子どもの人権を真剣に考える大人たちの軌跡を縦糸に、母親と子どもの絆を横糸に、物語は様々な思いを織り込んで、この先の未来への切なる願いを映し出す。  戦争、抗争、虐待……。繰り返される悪しき循環に風穴をあけるため、今、私たちになにができるのか。 いまの時代にこそ読むべき、壮大な人間賛歌です。
  • 星影さやかに
    4.0
    1巻1,700円 (税込)
    ★〈マカン・マラン〉著者が描く感動の家族小説 戦時中、近所から「非国民」と呼ばれる父親を恥じ、 立派な軍国少年となるべく日々を過ごしていた良彦。 それから終戦を経て約20年後、 良彦の元に父の遺品の日記が届く。 なぜ父は心を病み、非国民と呼ばれたのか―― 本当に正しかったのは誰だったのか―― そして、良彦の家にまつわる数奇な運命とは―― 激動の昭和を生きた親子三代の記憶が紐解かれる。
  • マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ
    4.4
    1~4巻1,650円 (税込)
    元エリートサラリーマンにして、今はド派手なドラァグクイーンのシャール。そんな彼女が夜だけ開店するお店がある。そこで提供される料理には、優しさが溶け込んでいて――。早期退職者候補になった、仕事一筋の40代キャリア女性へは「春のキャセロール」を。手料理を食べなくなった中学生男子には「金のお米パン」。仕事に夢を見られない、20代のライターには「世界で一番女王なサラダ」。そして、病を抱え、倒れてしまったシャールへ、彼女に助けられた人々が素材を持ち込み、想いを煮込めた「大晦日のアドベントスープ」。じんわりほっくり、心があたたかくなる至極の4作品を召し上がれ!

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