河野一郎作品一覧

  • 疑惑・アリババの呪文
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    セイヤーズの作風を知る好個の短編2つ。「疑惑」は、妻に毒を盛られているのではないかという夫の疑惑をテーマにした鮮やかなクライム・ストーリーの傑作。「アリババの呪文」はピーター・ウィムジー卿ものの短編。卿が盗賊一味にくわわり、一杯食わせるという趣向のもので、「開け、ゴマ!」の呪文に声紋判定の設定がみられるのが面白い。

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  • 黒衣の女 ある亡霊の物語〔新装版〕
    3.8
    広大な沼地と河口に面し、わずかに水上に出る土手道で村とつながるだけ。その館は冷たく光りながら堂々とそそり立っていた。弁護士のキップスは、亡くなった老婦人の遺産整理のため、館にひとり泊まり込むことになる。だが立ちこめる霧があたりを覆うと、想像もできなかった怪奇が襲いかかった……孤立した館にしのび寄る恐怖をじっくりと描きあげ、英国伝統のゴースト・ストーリーに新たな光をあてた傑作が、映画化を機に電子書籍版で登場!
  • 心は孤独な狩人
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    舞台はジョージア州のうらぶれた工場町。人々は無気力な状態にある。主人公の唖(おし)で聾(つんぼ)のシンガーは、同じく唖のアントナープロスと共同生活をおくり、思慕を寄せるが報われない。そのシンガーに、多感な少女ミックはほのかな思いを寄せるが、当のシンガーは少女の思慕に気づかない。またそのミックに、ニューヨーク・カフェの主人ビフ・ブラノンは年甲斐もなく愛情を感じているが、ミックは彼を気味悪く思うばかり。作中人物はそれぞれが《報われざる愛》の連鎖関係のなかに生き、そこに解決はない……魂の孤立を透徹するまなざしで描ききった20世紀アメリカ文学の代表的古典。
  • ハーディ短編集
    3.0
    不幸な人間たちをあやつるのは、愚鈍なる運命とサイコロを振る「時」の二者にほかならない――。「妻ゆえに」「幻想を追う女」「わが子ゆえに」「憂欝な軽騎兵」「良心ゆえに」「呪われた腕」「羊飼の見た事件」「アリシアの日記」の8編を収録。

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