小説 - 小杉健治作品一覧

  • 地獄小僧 三人佐平次捕物帳
    続巻入荷
    4.0
    1~16巻733~748円 (税込)
    世間での岡っ引きの悪評を憂いていた同心・井原伊十郎は、美人局の罪で捕まえた三兄弟、頭は切れるが悪人面の平助、力だけは人並み以上の次助、女も敵わぬ美貌の佐助を、岡っ引きとして売り出すことを思い付く。罪を問わぬ代わりに、三兄弟に「佐平次親分」を名乗らせ、その評判を上げさせようと考えたのだ。同じ頃、大店に押し込んでは皆殺しにして金品を奪う「地獄小僧」が治安を脅かしていた。三人で一人の佐平次は、この凶行を止めることができるだろうか?
  • 失踪(鶴見京介弁護士シリーズ)
    3.0
    鶴見弁護士の中学の恩師夏川が、札幌から上京した。城巡りが趣味の夏川は、雲海に浮かぶ城として有名な竹田城へ行く予定だという。数日後、神戸から竹田城へ向かった夏川が、忽然と消えたと連絡が入る。事故か事件か、恩師の安否を心配し鶴見は竹田城へ。やがて、教育熱心で生徒に慕われた男が抱えた暗い秘密を突き止めるが……。驚愕の真実を前に若き弁護士が下した決断とは?
  • 鎮魂(鶴見京介弁護士シリーズ)
    3.7
    森塚翔太は、包丁で隣人を刺殺し、現行犯逮捕された。だが、凶器は被害者が持ってきたと主張し、殺意を否認。担当弁護士の鶴見は、接見のたびに供述を二転三転する森塚に不審を抱く。さらに森塚のDVから逃げている女性の存在が明らかになり……。阪神淡路大震災から20年の時を経て明らかになる驚愕の真実! 償いとは何かを、犠牲者たちへの祈りを込めて描く、号泣ミステリー。
  • 浅草料理捕物帖(一)
    完結
    3.0
    浅草で評判の一膳飯屋・樽屋の板前、孝助のもとに、悪評高い岡っ引きの文蔵がやって来た。店に毎晩来る浪人・越野十郎太が、連続辻強盗ではないかと目星をつけたからだ。文蔵の手下になりたい孝助は、十郎太を見張るが、十郎太はすぐに意図を見抜き、疑いを否定する。やがて二人は、それぞれが十年前の事件の裏を暴くため、浅草に戻ってきたことが明らかに……。一方、太物問屋・片倉屋に、手代として働いていた息子を見捨てられた千代治は、復讐のため主人・徳兵衛らを付け狙う。だが、その矢先、番頭が辻強盗に殺される。果たして犯人は――? 美味しい浅草の食と事件を描く捕物帖、待望の幕開け!
  • 冤罪(鶴見京介弁護士シリーズ)
    3.6
    河川敷の車から、男の死体が発見される。練炭自殺かと思われたが、不審な点があり、男と関係のあった銀座ホステス美奈子に容疑がかかる。弁護人の鶴見が調査を開始すると、彼女の周りで数名の男が死んでいる事が判明した。疑惑をもつ鶴見だったが、ある団体と美奈子の繋がりが浮かび……。悪女か、聖女か? 魔性に翻弄されながらも真実を求めて闘う弁護士。長編ミステリー。渾身の書き下ろし。
  • 汚名
    -
    関東電工のエリート折原章一は、元上司から新会社設立への参加を求められた。身体障害者救済のためのコンピューターソフト会社だという。折原は芹沢涼子を知るが、涼子は脳性マヒで車椅子生活をしている息子をコンピューター技術者にしたいという。そんな時、産業用ロボットが人を殺してしまった。ショッキングな事件を背景に、身体障害者の本当の自立の意味を問いかけるミステリー長編小説。
  • 親父の十手を受けついで 親子十手捕物帳
    3.0
    1~7巻748~770円 (税込)
    辰吉は、十手持ちだった父・辰五郎と折り合いが悪く、家を飛び出していた。忠次親分や妹の凛に心配されながら、仲直りを拒み続けて数年が過ぎていた。が、賭場での揉め事が原因で、人殺しの嫌疑をかけられてしまう。一方、引退していた辰五郎に、ある大店の跡継ぎが入れ込む楊枝屋の女について調べてほしいとの依頼が舞い込む。父と息子の事件はやがて絡み合って、二人は思わぬ敵と退治するのだが……。親子の絆と人情を描いた傑作時代小説シリーズの開幕!
  • 邂逅(鶴見京介弁護士シリーズ)
    3.5
    鶴見弁護士は、函館で親友・志賀川真二の離婚式に参加した。元妻に未練のある様子が心配で、同じホテルに宿泊。翌朝、ひとと会うと言って出かけた志賀川が、立待岬で墜落死する。現場で揉み合う姿を目撃された吉池仁一郎が逮捕されたが、犯行を頑なに否認。不審を抱いた鶴見は、志賀川と吉池の関係を探り始める──。親友の死に秘められた驚愕の企みとは!? 真実と償いの意味を問う、慟哭のミステリー。
  • 過去からの殺人
    -
    「おまえに殺された女は、俺のおふくろだ」売春婦を斡旋した容疑で取調べをしていた坂本トミに、私は言った。 かつて、トミは、玉の井の娼館で働く母・平山つや子を殺し、服役したのだ。だが、彼女は殺害を否定した! 刑事ではなく個人として、私は「過去」を探り始める……。(私娼窟の女) 遠い過去からよみがえる真実。情感あふれる連作推理の傑作!
  • 仮想真実
    3.0
    父親の冤罪を晴らすために弁護士になった水田佳。ある日、吉高りさこという女性に付きまとっていたストーカーが死体で発見された。容疑者として逮捕されたのはりさこの恋人。水田はりさこの恋人の弁護を引き受けることとなる。
  • 家族
    3.5
    ホームレスの男が盗み目的で住宅に侵入し、認知症の老女を殺害したとして逮捕された。男はこの事実を認め、新裁判員制度での裁判がはじまった。裁判員のひとり谷口みな子は、自身の経験から、この事件を老女の息子による嘱託殺人ではないかと疑っていた……。大いなる家族愛を描く、感動の法廷ミステリー。テレビドラマ化作品、待望の文庫化。
  • 崖

    4.0
    刑事が追う、女が逃げる……。過去のある男と女が出会ったのは、殺人事件の疑惑の中だった。女は本当に財産目当てに夫を焼き殺したのか? はぐれ刑事の追う美女には、隠された過去が。だが遺産狙いの殺人容疑がかけられても、女はしたたかで隙を見せない。違法捜査へ踏み込んだ刑事は窮地に立たされ、執念も実を結ばず終わるのか? だが、ひとり背景を追い続ける刑事が突き止めた意外な真相とは? 欲望の闇の底から浮かびあがる哀しい人間の営みと生きる哀しみが胸に迫る、二転三転の社会派ミステリー。
  • 帰還
    -
    1巻880円 (税込)
    「誇りとする亡父の話を聞いてほしい」そう応えてくれた特攻隊員の息子が、面会の直前に不可解な死を遂げた。若き弁護士・草加大二郎は、彼の死を調べていくいちに、太平洋戦争時の特攻隊の謎に行き着いた……。故国を愛する者たちのために、散華していった特攻隊員たちの愛と苦悩の青春を描く大河推理小説。

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  • 絆

    4.0
    “夫殺し”の起訴事実を、すべて認めた被告弓丘奈緒子。執拗に無実を主張する原島保弁護士。犯行に使われたと思われる柳刃包丁を買ったのは奈緒子だ、と認める証人。殺された夫には愛人がいた。離婚話もあって……状況は被告不利に傾いてゆく。だが、裁判の進行につれて明らかになる秘められた意外な真実とは。人間の心の気高さを謳いあげる感動の長編法廷ミステリー。第41回日本推理作家協会賞長篇部門受賞作!
  • 境界殺人 新装版
    3.0
    平穏な住宅地。二つの家族。依頼人が起こした事件に不可解なものを感じた……。隣人殺人の裏にあるあまりにも意外な真実――土地家屋調査士の西脇ゆう子は、不動産登記や測量のスペシャリストである。横浜の牧橋家から、土地分筆・分割登記の依頼を受けた。だが、隣家との不和のため、境界がなかなか確定しない。やがて、依頼者の敷地と隣家との境界を巡る殺人事件が発生。犯人の動機に違和感を覚えたゆう子は、独自の調査を開始する。二つの家族同士の過去とは? 隣家の不登校生が見ていたものとは? そして事件の背後に隠された驚くべき真相とは!? 傑作長編ミステリー。
  • 虚飾の自画像(電子復刻版)
    -
    新社屋の美術館創設のため、孤高の日本画家名瀬光二の絵の入手を試みて失敗した山名啓司は、立ち寄った馴染みの店で、かつて同棲していた女・純子の描いた絵に似た絵を見て衝撃を受けた。画廊へ出かけた山名は、純子が無くなったことをオーナーの藤崎美奈子から知らされる。やがて二人は深い仲になるが、ある日、内密に入手し、美術館を飾っている名瀬の絵が贋作だという手紙が山名の許に届く。長篇推理。

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  • 逆転(鶴見京介弁護士シリーズ)
    3.7
    石出は、殺人の罪を償って13年ぶりに出所。真面目に仕事を始めた矢先、石出の部屋で、祖母の介護担当だった女性が殺される。石出は容疑を否認するが、情況は不利。鶴見弁護士は、彼の無実を信じて調査を開始する。出所直後に山中温泉を訪ねている事実を知り、行動をたどると、意想外の過去の因縁が――。哀切をおびた山中節の世界から連続殺人を解き明かす鶴見弁護士の活躍!
  • 疑惑 裁判員裁判(鶴見京介弁護士シリーズ)
    4.0
    被告人保窪耕平52歳。保険金詐欺目的で妻を殺した容疑がかかる。前妻の死亡時にも保険金を受け取り、疑われた過去があった。弁護士の鶴見は、保窪が何かを隠していると感じる。一方、裁判員の鳴沢は、目を合わせた時の保窪の奇妙な反応が気になり……。“疑惑”に囚われた裁判員と検察、犯行を否認する被告。やがて哀しくも尊い絆が明らかに――。真実を求め闘う法廷ミステリー。
  • 欺(あざむ)きの訴(そ)~吟味方与力 望月城之進~
    4.0
    1~3巻660円 (税込)
    「殴ったことは間違いありませんが、殺しちゃいません」番頭殺しの疑いで捕らえられた政吉は、お白洲での吟味で、罪を真っ向から否認した。さらに、金貸しの藤兵衛夫婦を殺したことを訴えた。その騒動はすでに落着し、下手人は死罪に。だが、政吉の訴えは、真の下手人でなければ知りえないことだった。吟味方与力の望月城之進は、騒動の真相を探るため政吉を解き放った。
  • 九代目長兵衛口入稼業
    3.0
    1~5巻649~792円 (税込)
    江戸で人材派遣業を営む口入屋の九代目を継いだばかりの長兵衛。江戸に集まってくる人々に職を斡旋して面倒見がいいと評判だった先代のような店主を目指している。ある日、長兵衛の店で中間の世話をした友蔵が、旗本の中間部屋で賭場を開き、荒稼ぎしていると噂を耳にする。その賭場の博打で負けたと三次が店にやってきて新しい奉公先を見つけたいというが……。中間部屋を渡り歩く友蔵の裏になにかあると睨んだ長兵衛は探索に乗り出す。粋でいなせな口入屋長兵衛の活躍。文庫書き下ろし時代小説の新シリーズ。
  • 結願(鶴見京介弁護士シリーズ)
    3.0
    鶴見は、河原真二を刺殺した容疑で逮捕された大峰の弁護人となる。大峰は、河原と交際していた妹が自殺したことで恨んでいた。だが、大峰は犯行を否認。アリバイが証明出来ず息詰まるなか、河原が恋人を毒殺した容疑の裁判で無罪になっていた過去が明らかになる。裁判記録を読みこんだ鶴見は当時の関係者を探し出し……。真実を解き明かす為、四国お遍路へ向かう若き弁護士! 書き下ろしミステリー電子書籍版。
  • 決断
    4.0
    銀座ホステス絞殺事件で、担当検事の江木秀哉は捜査に関しての疑問を刑事たちに呈したものの、彼の話に耳を傾けたのは高須刑事だけだった。くしくも高須は、二十年前、秀哉の父・秀蔵とともに、迷宮入りしたある殺人事件の捜査にあたったことがある。秀蔵は余命半年の診断をうけ、今は病床にあった。一見無関係なふたつの事件が絡み合っていく……。
  • 検事・沢木正夫 共犯者
    3.5
    「愛しているなら証を見せて!」女の悲痛な叫びに男はどう応えたのか? 男は昔の恋人。それも彼女の夢を潰えさせてしまった過去を持つ。犯罪の底に潜む男女の心の闇とは!? 長編検察小説・沢木正夫シリーズ第3弾!
  • 検事・沢木正夫 宿命
    -
    単純な殺人事件に思えた。包丁で刺された男性は死亡し、被疑者の女は自供をしている。だが、沢木検事は最初から違和感を抱いていた。そして、女の思わず発したひと言に、沢木の疑念は確信へと変わった! 真犯人は!? そして、女が隠し通そうとする秘密とは!? 長編検察小説・沢木正夫シリーズ最終話!
  • 検事・沢木正夫 自首
    3.0
    十八年前の女子大生殺人事件の犯人だと、ある男が名のりでてきた。男はストーカーの末の殺人事件だという。「秘密の暴露」もあり、捜査陣は色めきたったが、沢木はあまりにも素直に自白する男に不審をいただいた。はたして男の意図は!? そして事件の真相は? 好評、検事・沢木正夫シリーズ!
  • 声なき叫び
    4.3
    自転車で蛇行運転をしていた青年が警察官に捕まり、取り押さえられているときに死亡した。警察官の暴行を目撃した複数の人間がいるにもかかわらず、警察は正当な職務だと主張する。水木弁護士が警察を相手に法廷に臨んだのだが、裁判は著しく公正を欠く展開となった。水木は最後の賭けに出る。映像化作品、待望の文庫化!
  • 最期(鶴見京介弁護士シリーズ)
    3.5
    ホームレスの岩田貞夫は、荒川で仲間の男性を撲殺したとして逮捕されたが、無罪を主張。弁護にあたる鶴見は、被告の無実を信じ裁判に臨む。だが、裁判員のなかに、四日市で被告を知っていたという人物が現れ、身分詐称疑惑が浮上。岩田は否定するが、不審を抱いた鶴見は彼が何者かを突き止めようと、調査を始め……。そこには男が隠し続けた半世紀前の悲劇が!? 壮絶な人生を描くミステリー。
  • 残  照
    3.3
    終戦直後の混乱と貧困のなか、男たちは出会った。それぞれの道を懸命に生き抜き、人生の最晩年を迎えた彼らの目に、現在の日本は腐敗しきって見えた。そんな折り仲間の一人が病死。日本をだめにした「戦犯」6人を〃処刑〃するという彼の遺志を継ぎ、老人たちは最後の闘いを開始するが……。様々な社会問題を俎上(そじょう)に載せつつ、ミステリーとしても存分に楽しめる傑作!
  • 死の扉
    3.3
    1巻1,870円 (税込)
    元プロ野球選手が殺人で起訴されたが、ある男の証言が決め手で無罪となった。男の息子はつい最近亡くなっており、息子を安楽死させた疑いで、華岡検事は担当医師を取り調べているところだった。ふたつの事件に違和感を抱いた華岡はさらに捜査を進めた――。終末期医療のあり方を問う、ヒューマンミステリー!
  • 贖罪(鶴見京介弁護士シリーズ)
    3.0
    大阪繊維問屋の後継津村誠は、5歳年上の綾子と東京へ駆け落ちして結婚。誠は、小説家を目指し、綾子が生活を支えた。だが夫婦に暗雲が立ち、妻が離婚をほのめかした後、自宅で殺害される。アリバイのない夫に容疑が……。鶴見弁護士は、夫の無実を信じて、調査を開始。前夫、ストーカーなど彼女を取り巻く男達と、警察内部の隠蔽に迫る! 本当に罪を犯したのは誰かを心に問う、長編ミステリー。
  • 生還(鶴見京介弁護士シリーズ)
    -
    鶴見弁護士は、24年前に妻の美紗を殺害したと疑われた悠木と冤罪被害者の会で知り合う。彼は、失踪した妻を捜しに郡上八幡へ通い続けている。今年の郡上おどりで、似た女性を見つけたが否定された。その頃、ジャーナリストの辰巳が刺殺され、悠木と接触した形跡があったため、また疑われる。彼を信じる鶴見は調査を開始するが……。美紗の失踪に隠された驚愕の真相とは!?
  • 正義を測れ~不動産トラブル請負人~
    3.0
    本書の主人公・大地尚一郎(だいちしょういちろう)の肩書は「土地家屋調査士」。あまり馴染みのない職業だが、国家資格であり、土地問題のスペシャリストなのだ。隣家との境界トラブルで依頼に訪れた内野雨季子(うちのうきこ)は、その解決をきっかけに彼の助手となり自らも資格取得を目指す。次々に持ち込まれる土地トラブル。背後に見え隠れする犯罪の影。「正義」のために戦う二人。社会派推理の傑作!
  • それぞれの断崖
    3.8
    家庭内暴力をふるう不登校の中学生、志方恭介が刺殺された! 悲劇の夜、たまたま誘われて怪しげな店で遊んでいた父親・恭一郎は、妻や娘たちに恨まれ、警察やマスコミからは疑惑を受ける。やがて犯人が判るが、少年法で守られている犯人を糾弾する恭一郎は、逆に非難を浴びる。家庭も将来も失い、復讐心から犯人の母・はつみに近づいた彼は……。少年犯罪で崩壊した家族の苦悩と再生を描く傑作。
  • 多重人格裁判
    3.0
    1巻660円 (税込)
    ジャーナリストの月浦は、世田谷区と台東区で起きた連続通り魔殺人を調べ始めたが、まもなく手ががりとなる「黒子の男」を目撃していた自分の恋人由香子も犠牲者となってしまう。六人の女性の命が奪われた後、犯人が逮捕され裁判が行われることになったが……次々に明らかにされる驚愕の事実!!

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  • 奪還(鶴見京介弁護士シリーズ)
    3.5
    有原和樹の妻が自宅で殺害された。妻の流産以降、夫婦仲は冷え切っており、まして妻の不倫を疑っていた有原をクロとする状況証拠は揃っていた。逮捕された有原の担当弁護士となった鶴見京介は、有原が殺害時刻に居酒屋で、アイヌが使う「ムックリ」という口琴を持った男と会ったという言葉を信じる。だが、探し出した男は、有原を覚えていないと答えた後、アリバイを証明することなく姿を晦ます……。手掛かりを求め北海道へ飛んだ鶴見は、暗い秘密を抱える人々の心を解きほぐし、嘘を暴きながら驚愕の真相に迫っていく! 長編ミステリー。
  • 父からの手紙
    3.6
    家族を捨て、阿久津伸吉は失踪した。しかし、残された子供、麻美子と伸吾の元には、誕生日ごとに父からの手紙が届いた。10年が経ち、結婚を控えた麻美子を不幸が襲う。婚約者が死体で発見され、弟が容疑者として逮捕されたのだ。姉弟の直面した危機に、隠された父の驚くべき真実が明かされてゆく。完璧なミステリー仕立ての中に、人と人との強い絆を描く感動作!
  • 父と子の旅路
    4.1
    青年弁護士・祐介のもとに難題がまわってきた。その難題とは、自分の両親を惨殺した死刑囚の再審を担当して欲しいという酷い依頼だった。悩み苦しんだ末、祐介はひとつの結論をだした・・・。法廷ミステリーの第一人者が新境地を拓いた意欲作の文庫化!! ※TVドラマ『家族の旅路 家族を殺された男と殺した男』(フジテレビ系全国ネット「オトナの土ドラ」枠/東海テレビ開局60周年記念作品/2018年2月~/全8話予定)の原作本です。本作を原作としたドラマは、滝沢秀明・遠藤憲一・谷村美月など豪華キャストの熱演が話題の心揺さぶられる作品。原作と共に必見です!
  • 父の声
    4.2
    地元を離れ、東京で暮らす娘ののぞみが婚約者の本間を連れて帰省した。 父親の順治は、二人を明るく迎えたが、娘のある変化に不審を抱く。 心配になった順治は、娘を追って上京することに。 どうやらのぞみは、男に騙されて覚醒剤に手を染めているらしい。 娘を救うため順治はある行動に出るのだが……。 感動のミステリー長編。
  • 月村弁護士 逆転法廷(電子復刻版)
    -
    静岡県藤枝市で起った〃食堂一家殺害事件〃の犯人として逮捕された岡野保は、一貫して無実を主張したが、死刑が確定。拘置所で死刑執行におびえる日々を送っていた。一方、東京では岡野の冤罪を晴らすべく特別弁護団が結成された。弁護団の一員月村耕介は再調査のため静岡に赴き、かつて岡野を取り調べ、今は定年退職している志木元刑事を訪ねる。月村は新事実をつかんだが……!?  会心の長篇法廷ミステリー。

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  • 罪なき子
    3.3
    凄惨な通り魔殺人事件が起きた。多くの人で賑わう休日の美術館のなか、二人の男女が凶刃に斃れた。逮捕された男は死刑囚の息子で、死刑判決を望んでいる。男は、社会から過酷な仕打ちを受けてきたと語り、その社会が責任をもって自分の命を奪うべきだと主張する。男の心の闇に興味をおぼえた水木弁護士が弁護を買ってでたのだが……。加害者家族に光を当てる社会派ミステリー。
  • 天竺茶碗 義賊・神田小僧
    3.0
    悪い商家や大名からしか盗みません――。巳之助は鮮やかな手口で知られる義賊。幼き頃 に親に捨てられ、十代のとき濡れ衣で奉公先を追い出された過去から、阿漕な奴が許せな かった。新たに狙うのは旗本に賄賂を贈って財を成す薪炭問屋・亀田屋。その主人に虐げ られていた辣腕の浪人と組み、希少な天竺茶碗を奪うが……。著者渾身の新シリーズ始動。
  • 東京-岐阜Σ(シグマ)0秒の罠
    -
    詐欺商法でのし上がった悪徳会社「シルクハウス」の会長が殺された。捜査陣は対立していた専務・工藤をマーク、しかし、彼には鉄壁のアリバイがあった。工藤有罪を信じる刑事・沢月は、執念の捜査の末アリバイを崩し、工藤を逮捕。若き弁護士・槙村ゆり子は、工藤の無実を証明するため、法廷で検察側と真っ向から対立するが……。 気鋭の新境地。本格推理秀作!
  • 逃避行
    3.0
    1巻1,408円 (税込)
    ある実業家が変死体で発見された。妻はひとり東京へと向かったという。疑念を抱いた刑事たちは後を追うが、髪形、髪色、服装を変えた妻は都会の人込みに紛れこむ。そして偶然、妻が身を寄せた家で起きた誤解が新たな悲劇を生むのだった。この女は魔女なのか!? ヒューマン・ミステリーの名手が挑む新境地!
  • 動  機
    4.0
    「行方不明の芸者の千代子は、隅田児童公園の隣りの空地に埋められている」――差出人不明の手紙の告発で、殺人事件が明るみになった。逮捕されたのは、彼女を世話していた船原昇吉。 本当に犯人は船原か? 動機は嫉妬?――弁護士・瀬能寿夫が、意外な真相に迫る。(表題作) 一見平凡な日常に、殺人事件の「動機」が潜む。人生を写しとった、珠玉の法廷ミステリー!
  • 土俵を走る殺意 [新装版]
    4.5
    大関大龍が横綱推挙を断る!! 前代未聞の出来事の裏側にどんな事情が!? 本場所千秋楽、好敵手である富士穂鷹との取り組みでの不可解な無気力相撲。両国・回向院で発見された初老の男の死体。高度経済成長時代に起こった誘拐事件。集団就職に隠された闇……。複雑に絡みあういくつもの謎から、真相が炙り出される。吉川英治文学新人賞受賞、社会派ミステリーの傑作。
  • 情け深川 恋女房
    3.0
    1~4巻792~836円 (税込)
    深川佐賀町の稲荷小路に『足柄屋』という小間物屋を構える与四郎と小里の夫婦。十三年前に無一文で江戸にやってきた与四郎は、立ち直りのきっかけとなった地蔵様からお恵みと縁を大事にすること、そして修行時代に出会い、互いに一目惚れした女房の小里に支えられた商いが誠実なことで、周囲から評判だった。しかし深川祭りで、小僧の太助が争いに巻き込まれたことから恨みを買ってしまい、撒かれた悪評から商売が傾きつつあった……。共に助け合う夫婦の仲睦まじさと、周囲の人々の人情で解決される事件を、実力は作家が描く心温まる物語。新シリーズスタート。
  • 二重裁判
    4.0
    東京高輪でおきた社長殺しの容疑で逮捕された古沢克彦は無実を叫びながら、獄中で自殺した。兄の無実を信じ名誉回復の再審を弁護士に依頼する妹秀美。だが、公判中の被告人の死は、有罪ではなく無実というのが法律上の建前で再審請求には該当しない。マスコミが騒ぎ、殺人者に仕立て上げられた兄の無実を晴らすために、秀美が打った奇策と意外な事実とは…。真実を問う長編法廷ミステリー。
  • 残り火
    3.6
    墨田・江東地区連続殺人事件の容疑者として相浦純也が逮捕された。縁あって純也の無実を信じる立花孝久からの弁護依頼を受けたのは、水木邦夫弁護士だった。妻を亡くし、生ける屍となっていた水木にとって再起を賭けた闘いだ。はたして、純也の無罪を証明できるのか、そして、真犯人は!? 驚愕の法廷ミステリー!
  • 商人殺し はぐれ武士・松永九郎兵衛
    -
    浪人の九郎兵衛は商人を殺した疑いで捕まるも、身に覚えがない。否定し続けてふた月、真の下手人が見つかる。酔って殺しを吹聴した男を料理屋の権太夫が奉行所に密告したのだ。九郎兵衛は自由の身に。だが恩着せがましく近づいてきた権太夫に籠絡されて......。腕が立ち、義理堅い一匹狼がその剣で江戸の悪事を白日の下に晒す、新シリーズ第一弾!
  • 母子草の記憶
    3.2
    1巻1,870円 (税込)
    ノンフィクション作家の草下彰は、自身をテーマに作品を書く決意をした。草下の両親は彼が小学生のときに殺害され、犯人はいまだ不明だった。唯一の手がかりは犯行前に草下を訪ねてきた謎の男だったのだ。草下は男の足取りを辿るのだったが……。深く切ない母親の愛情を描く長篇ミステリー。
  • 原島弁護士の愛と悲しみ
    4.0
    江戸川区小岩で起きた残虐な母娘殺害事件。その容疑者の弁護を買って出たのは、良心的で正義感に厚いと評判の原島弁護士だった。しかも原島は、かつて同容疑者に自分の妻と娘をひき殺されていた。職業倫理に忠実であろうとする原島の行為は美談なのか、それとも……。表題作をはじめ、意想外なストーリーを巧みに構築した初期の傑作社会派ミステリー5編を収録。
  • 犯人のいない犯罪
    -
    盗品らしき象牙の撥、金縛りに遭う蒲団……台東区浅草の天野質店には、わけありの客がいろんな質草を持ってくる。なかでも主人・天野籐吉や息子の籐一郎が驚いたのは、旧華族更級家の娘・美登利が質入れした日本最古(!?)仏像だった。ところが、その直後、更級家は全焼、美登利が蒸発した!? 連続放火、集団詐欺事件の行方は? 謎たっぷりの人情噺。
  • 曳かれ者
    -
    中年を迎え、人生の重圧にあえぐ刑事。過去に別れた父を探すうち、東京、富山と事件が相次ぎ、そこに消えたはずの父の姿が……。深い抒情を呼ぶ長編警察ミステリー。
  • 縁談 独り身同心(一)
    完結
    3.5
    全7巻733~737円 (税込)
    北町奉行所定町廻り同心・井原伊十郎に、上役から縁談話が持ち込まれた。相手は五百石鳥の旗本の出戻り娘だが絶世の美女だという。独り身ゆえの気楽さから、如何に話を断ろうかと悩んでいたある日、縁談相手の百合が伊十郎の元を訪れた。評判通りの天女のような美しさに一目惚れした伊十郎。しかし時を同じくして、妖艶な音曲の師匠・おふじが現れ、伊十郎の心は揺らぎ始める――。一方で、江戸市中を騒がす盗人『ほたる火』と対峙した伊十郎だったが、あることから『ほたる火』を取り逃がしてしまう……。独り身同心に降りかかる、女と事件の行く末は? 待望の新シリーズ、第一弾(解説・三田主水)
  • 不遜な被疑者たち
    3.5
    30歳の若き弁護士・梶原藤子は、弁護士会から派遣される「当番弁護士」として事件に係わることが多い。だが、被疑者たちは、なぜか誰もが担当の彼女に真実を言おうとしない。そんな“不遜な”被疑者たち、そして、一筋縄では行かない事件。苦闘する藤子の力強い味方とは――? 下町生まれの熱血女性弁護士の仕事と恋を描く、人情味あふれる異色の連作ミステリー。
  • 弁護士・水田 佳 電網私刑
    -
    SNS上で人気のあった女性が殺される事件が発生。すぐにネット上には怪しいとされる男の名が拡散され、やがて逮捕されるに至った。水田佳は男の弁護人となるが、犯行を認める彼の言動に違和感を覚える。冤罪事件に挑む書き下ろしシリーズ第2弾。
  • 保身
    3.4
    殺人犯が現場から逃走するときに目撃したのは、県警幹部が犯した轢き逃げだった。県警側は幹部を庇い、殺人事件の捜査すらも、捻じ曲げようと画策する。その事実を知った殺人事件の担当刑事が苦悩の末に出した結論は!? 守るべきは正義か、組織か!?
  • 暴力刑事
    -
    病院荒らしの疑いのかかる山森に職務質問の最中、岩沼は、殴る蹴るの暴行を働いた。山森の女に岩沼が入れ込んだためか!? 熱血漢だが、すぐにかっとなる「暴力刑事」との評判もあるが……。(「暴力刑事」)「不倫刑事」「泥棒刑事」「退職刑事」……。小松川東署の若手刑事・浜野孝之が見た個性的な先輩刑事たち。彼らの「異名」の裏側に意外な真実が隠されていた!
  • 水無川
    3.2
    担任した児童が親の虐待で死亡するのを防ぐことができず、教師を辞職した真壁。彼の恋人、夏美は、幼い娘への暴力を止められずに苦しんでいる。心の傷をなめあうような、未来の見えない二人の関係。夏美はしだいに、隣りに住む謎めいた男、野口に惹かれて行く。しかし野口にはおそろしい秘密があった――。親と子の愛情の深淵、家族の絆の再生を、渾身の筆で描いた傑作長編ミステリー。
  • もう一度会いたい
    4.0
    引きこもり生活を送る悟史は、ある晩、アルツハイマー病を患う源一郎と出会う。結婚の約束を果たせなかった女性に謝りたい。そんな源一郎の「最後の望み」を叶えるため、悟史は手がかりを探る。女性の消息を辿ると、ある殺人事件とのつながりが浮かび上がる。悟史は、源一郎が抱える慚愧の念を晴らすことができるのか!? そして殺人事件に隠された意外な真実とは――。
  • もうひとつの評決
    3.4
    5対4で有罪――この判決は、ほんとうに正しかったのか? 死刑か冤罪か。母娘殺害事件を巡り、6人の裁判員と3人の裁判官は究極の選択を迫られる! 法廷ミステリーの傑作、初の文庫化! 被告人は三十間近の冴えない男だった。出会い系サイトで知り合った女とその母を殺したのだ。離婚協議中の会社経営者・堀川恭平は裁判員制度により選ばれ、彼の審理に参加することに。最高刑が死刑まである事件だ。ところが公判初日、男は一転無罪を主張。法律の素人である6人の裁判員の議論は紛糾、新たな仮説まで浮上する。やがて堀川らの人生は事件の真相に蝕まれ…。――『裁判員――もうひとつの評議』改題作品
  • 連鎖(鶴見京介弁護士シリーズ)
    -
    人妻の河合しずかは、不倫相手の作家・諸岡恭平を包丁で刺し殺して逮捕された。弁護人となった鶴見京介は、しずかが殺害を認めながらも、不倫そのものを完全否定し、二人の関係を黙秘することに疑問を抱く。調べてみると二人には、枝川紀代彦という画家と接点があった。枝川はしずかと同じ京丹後の生まれで五年前に自殺していた。鶴見は真相を求めて京都へ向かうが……。罪で繋がれた者たちが秘めた悲劇の真実とは!? 鶴見京介弁護士シリーズ、最新の長編ミステリー。

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