行田尚希作品一覧

  • 海の上の博物館
    3.2
    瀬戸内海に浮かぶ小さな島に建つ、茅埜辺市立博物館。遠くから見る光景は、まるでキラキラと輝く海に浮かんでいるかのよう。美しい自然に囲まれたその博物館では、個性豊かな学芸員たちが日々、懸命(?)に働いている。 いつも釣りばかりしている高垣館長、熊のような体格で無口な青年・秋吉、ニコニコしていて人当たりはいいが、ひ弱さ全開の桐谷……。 そんな人々に囲まれ、臨時職員として働きはじめたばかりの新人女子・若菜は、悪戦苦闘しながら成長していく。 憧れていた「博物館の学芸員」って、けっこう大変な仕事なんだなぁ~~~!
  • 神楽坂・悉皆屋ものがたり 着物のお直し、引き受けます。
    3.5
    鎌倉にある呉服屋の長女・紬は、どうしても着物に興味をもてず、店の経営に腐心する日々を送っていた。そんな様子を見かねた両親の強引な指示によって、彼女は神楽坂の路地裏に建つ悉皆屋で修業することになる。  仕立て直しや洗い張りなど、着物のメンテナンスを一手に引き受ける悉皆屋。飄々とした店主や軟派な大学生らと共にこの店で働くうち、紬はこれまで気づかなかった着物の魅力にはまっていく――。  瀟洒な街・神楽坂には、日本伝統の美が、よく似合う。
  • 【合本版】路地裏のあやかしたち 全3巻
    -
    高校生の小幡洸之介は、画家である父の作品が夜になると動き出すという怪奇現象に日々悩まされていた。そんなとき、クラスメイトから 「綾櫛横丁にいる大妖怪が、そうした事件を解決してくれる」 という噂を聞き、半信半疑で訪ねることにする。丑三つ時を狙って綾櫛横丁の奥へと足を進めると、たしかに怪しげな日本家屋が建っていた。意を決して中へと入った洸之介が目にしたのは、驚くような光景だった。そして洸之介は、加納環と名乗る、若く美しい女性表具師と出会う――。 人間と妖怪が織りなす、ほろ苦くも微笑ましい、どこか懐かしい不思議な物語。 ※本電子書籍は、『路地裏のあやかしたち』全3巻を1冊にまとめた合本版です。
  • 心の落としもの、お預かりしています ―こはるの駅遺失物係のにぎやかな日常―
    3.0
    まるくてトゲトゲした小動物、抱えきれない大きな花束、ピカピカに磨かれた楽器……駅で見つかる奇妙な落としものには、ささやかだが心温まるドラマが詰まっていた――。駅の遺失物係を舞台に描かれる、素敵な物語。
  • 午後十一時のごちそう ~三ツ星ゲストハウスの夜食~
    3.0
     仕事のストレスから逃げるように鎌倉旅行へ来た御木本小町。不運な手違いにより宿泊先を失ってしまう。代わりに紹介されたのは、柔和な支配人・神月と無愛想なシェフ・佐野、男二人が切り盛りするゲストハウス。  ――思い出の料理おつくりします。  そこでは“特別な夜食”が提供されるらしい。  「……元気が出るケーキが食べたい」  亡き母が作ってくれた“元気が出るケーキ”に思いを馳せる小町の姿に、神月と佐野は思い出のケーキの再現を試みる。  記憶を頼りに解き明かされるレシピ――そこに詰まっていた亡き母の思いとは。  ゲストたちの思い出の料理を通じて紡がれる、出会いと成長の物語を召し上がれ。
  • 真白、はじめてのお伊勢参り
    3.0
    おいら、柴犬の真白。 お春ちゃんが重い病にかかってしまった。お医者様に診てもらっても原因がわからないらしい。そんなとき「伊勢という場所に有名な大神宮があって、そこには八百万の神様の中でも一番大きな力をもつ神様がいる。その神様にお願いすると、なんでも叶えてもらえる」って聞いたんだ。 おいら、伊勢に行くよ! そして、お大好きな春ちゃんを元気にしてもらうんだ!! でもさ、伊勢ってどこ? 江戸から伊勢まで約470km。長い長い、そして波瀾万丈の旅が始まる。真白は無事、伊勢に着けるのだろうか?
  • 路地裏のあやかしたち 綾櫛横丁加納表具店
    3.5
    高校生の小幡洸之介は、画家である父の作品が夜になると動き出すという怪奇現象に日々悩まされていた。そんなとき、クラスメイトから 「綾櫛横丁にいる大妖怪が、そうした事件を解決してくれる」 という噂を聞き、半信半疑で訪ねることにする。丑三つ時を狙って綾櫛横丁の奥へと足を進めると、たしかに怪しげな日本家屋が建っていた。意を決して中へと入った洸之介が目にしたのは、驚くような光景だった。そして洸之介は、加納環と名乗る、若く美しい女性表具師と出会う ――。 人間と妖怪が織りなす、ほろ苦くも微笑ましい、どこか懐かしい不思議な物語。
  • 倫敦幽霊バラッド
    -
    僕は朝倉柊二郎。実は僕、昔から幽霊に悩まされていてね。だから家族から「ロンドンには幽霊がいない」と言われて、二十世紀になったばかりのロンドンに、たった一人でやってきたんだ。だけど街は幽霊だらけじゃないか! 騙された!! 気落ちして街を歩いていると、鮮やかな青の着物に身を包んだ少女を見つける。ああ、幽霊だ……。でも、いつもなら目を逸らすのに、なぜか彼女から目が離せなかった。これが、僕を変えることになる女性との出会い――。霧深いロンドンを舞台に描かれる、切なさに涙が止まらない、儚く消えた恋の物語。

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