岡本隆司作品一覧

  • 世界史とつなげて学ぶ 中国全史
    4.1
    1巻1,760円 (税込)
    気鋭の東洋史家による渾身の書き下ろし! 教科書では教えてくれない真実の中国史 ・黄河文明はどのように生まれたか ・中華思想が誕生した理由 ・気候変動と遊牧民がつくる歴史 ・ソグド人が支えた唐の繁栄 ・「唐宋変革」で激変した中国社会 ・モンゴル帝国は温暖化の産物 ・なぜ「満洲」と表記するのが正しいか ・明治日本の登場が中国の歴史を変えたetc. 驚くほど仕事に効く知識が満載! 現代中国を理解する最高の入門書 現代中国とは、過去の歴史の積み重ねの決算であり、通過点でもあります。そこに至るプロセスを知ることなしに、「中国人の考え方は理解できない」「中国の存在は日本にとって脅威」などと評論しても意味がありません。問題はそのプロセス・歴史をうまく捉えていない、そのため偏見に満ちた見方になっていることで、そういう〝偏見〟の自覚すらないのが、一般的な日本人の姿ではないでしょうか。 日本人の多くが、中国は太古より強大な統一国家だったとか、中国は常に強大で、常にアジアの覇権国家だった、という印象を持っています。「中国は異質」「理解できない」といった印象を持ってしまうのは、こういう下地があるからなのです。そこで重要なのは、リアルな中国史を認識することです。それを通じて、はじめて現代中国が抱える問題も、その本質を理解することができるでしょう。 歴史といっても、細かい年号や人名、事件などにこだわる必要はありません。何よりも時代の特徴、ならびにその流れを摑むことが大事です。本書では、文明の発祥から今日に至るまでの中国史の展開を一気呵成に描いて、現代につながるリアルな中国の姿を浮き彫りにしていきたいと思っています。(「まえがき」より要約抜粋)
  • 中国史とつなげて学ぶ 日本全史
    4.5
    1巻1,760円 (税込)
    気候変動、人口動態、経済ネットワーク……アジア史の視点から俯瞰的に捉えた意欲作 気鋭の東洋史家による、教科書で語られない「真実の日本史」。 日本史の見方が大きく変わる! 漢語資料上の日本/「コピー国家」からの脱却/元寇後も続いた〝政冷経熱?/日本を豊かにした「倭寇的状況」/意図せざる幕府の「鎖国」政策/享保の改革は「中国離れ」/江戸中期に固まった「日本人」の定義/帝国「日本」の誕生/中国の近代をつくった梁啓超の慧眼/「一体化」日本と「多元共存」中国の相剋 etc.
  • 叢書 東アジアの近現代史 第1巻 清朝の興亡と中華のゆくえ 朝鮮出兵から日露戦争へ
    5.0
    1~4巻2,310円 (税込)
    満洲人が漢人を支配してうちたてた清朝。満(マンジュ)、漢、蒙(モンゴル)、藏(チベット)、回(ムスリム)を版図におさめる「盛世」を達成から、20世紀初頭の崩壊まで。朝鮮出兵や日清・日露戦争、あるいは、朝鮮や台湾、モンゴル、ロシアとの関係など、激動する東アジアの視点から大きなスケールで活写する。そこに、現在の問題の淵源が見えてくる。
  • 増補 中国「反日」の源流
    4.0
    「愛国」が「反日」と結びつく不可解な国・中国。この構造は近世史・近代史の過程で形づくられた。1919年、北京の学生運動を皮切りに広がった五四運動は、現代に続くその出発点である。満洲事変をへて日中戦争へ向かうなかで、反日運動は「抗日戦争」と名を変えて最高潮に達した。本書は、日本・中国の近世史・近代史を政治・外交・経済・社会・思想にわたる全体史として描きだすことで、「反日」の原風景を復元し、ナショナリズムの核心にある「反日」感情の構造を解き明かす。古代から現代までの日中関係を俯瞰する論考を増補した決定版。
  • 物語 江南の歴史 もうひとつの中国史
    4.0
    「中国」は古来、大陸に君臨した北方「中原」と経済文化を担った南方「江南」が分立、対峙してきた。湿潤温暖な長江流域で稲作が広がり、楚・呉・越の争覇から、蜀の開発、六朝の繁華、唐・宋の発展、明の興亡、革命の有為転変へと、江南は多彩な中国史を形成する。北から蔑まれた辺境は、いかにして東ユーラシア全域に冠絶した経済文化圏を築いたのか。中国五千年の歴史を江南の視座から描きなおす。
  • 歴史で読む中国の不可解
    3.8
    南シナ海に平然と人工島を作り、沖縄の領有権を主張する--。 常識からかけ離れた中国の不可解な行動だが、 2000年の歴史をひもとけば無理なく説明できてしまう。 反日、腐敗、権力闘争から民族問題、地下経済まで、 隣国の奥底に潜む独自の論理を、歴史家の視点で解明する。 筆者は、サントリー学芸賞、アジア太平洋賞、大平正芳記念賞などを 総なめにしている近代中国史研究の第一人者。
  • 世界史序説 ──アジア史から一望する
    4.4
    遊牧・農耕・交易。この三つの要素が交叉する場所で世界史は誕生した。遊牧と農耕の境界で交易が興り、シルクロードが現れる。やがて軍事力が機動性を高め、遠隔地を結ぶ商業金融が発達し、技術革新が生じ、生産力を拡大して、ついにモンゴル帝国の出現にいたった。そして、大航海時代が幕を開け、西欧とインドが表舞台に登場すると……。こうした視座から歴史を俯瞰するとき、「ギリシア・ローマ文明」「ヨーロッパの奇跡」「大分岐」「日本の近代化」はどのように位置づけられるのか? ユーラシア全域と海洋世界を視野にいれ、古代から現代までを一望。西洋中心的な歴史観を覆し、「世界史の構造」を大胆かつ明快に語るあらたな通史、ここに誕生!
  • 悪党たちの中華帝国(新潮選書)
    値引きあり
    4.0
    後周の世宗・明の永楽帝ら、虐殺を重ねた支配者たち。安禄山・馮道ら、権力に執着した裏切者たち。王安石・梁啓超ら、独り善がりな改革者たち。李卓吾・康有為ら、過激な教えを説いた思想家たち。12人の生涯をたどり、彼らが「悪の道」に堕ちた背景を解き明かす。現代中国の悪党も射程に入れた、圧巻の1400年史!
  • 陰謀論が世界を蝕む
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 (目次より) ●〔対談〕魔女裁判、赤狩り、Qアノン…… 「陰謀論大国アメリカ」のゆくえ 森本あんり×渡辺 靖 ●実証研究で読み解く 「正しい知識」は防波堤になるか? 秦 正樹 ●外交戦略としてのディスインフォメーション 影響力を増すサイバー空間 小谷 賢 ●米国HIV製造説、JFK暗殺CIA説から読み解くフェイクニュース作戦 世界を欺くロシア情報機関 保坂三四郎 ●〔対談〕それはカルトか、暴力団か、政党か? 歴史を刻む“謎”組織 中国の秘密結社とは 岡本隆司×安田峰俊 ●知識社会の「パンデミック」が高学歴層を襲う日 「下級国民の反乱」が世界を揺るがす 橘 玲
  • 袁世凱 現代中国の出発
    3.9
    無学で無節操な裏切り者の「陰険な権力者」と,日本でも中国でも悪評ばかりの袁世凱.しかし,なぜそんな人物が激動の時代に勢力をひろげ,最高権力者にのぼりつめ,皇帝に即位すらできたのか.褒貶さだまらぬ袁世凱の生涯を,複雑きわまりない中国のありようを映し出す「鑑」として描きだす.

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  • 韓国 反日政策の落とし穴(WEDGEセレクション No.30)
    -
    【WEDGEセレクション No.30】 韓国 反日政策の落とし穴 2013年2月に韓国の朴槿恵大統領が就任して以来、日韓関係はこじれたままである。中国へ傾倒し、日本を軽視する韓国の「反日一辺倒」政策の行方は。 ※本作品は月刊『WEDGE』2013年7月号、9月号、ウェブマガジン『WEDGE Infinity』2013年10月29日と2014年1月20日、4月1日、5月7日に掲載された記事を電子書籍化したものです。電子書籍化に際し、一部加筆・修正を加えております。 ◎仮想敵は日本 韓国軍が狂わせる日米韓の歯車 勝股秀通(読売新聞調査研究本部主任研究員) ◎盗難仏像返還差し止め 対馬も「我が領土」慕華侮日の韓国 岡本隆司(京都府立大学文学部准教授) ◎韓国・朴槿恵大統領の「反日一辺倒外交」という愚行 石平(中国問題・日中問題評論家) ◎米中板挟みに反日感情 一筋縄ではいかない韓国の戦略 岡崎研究所 ◎中韓「反日共闘」という砂上の楼閣 中国に利用される韓国 石平(中国問題・日中問題評論家) ◎中韓の共闘 蒸し返される歴史問題 岡崎研究所
  • 近代中国史
    4.4
    中国とは何か。その原理を理解するための鍵は、近代史に隠されている。この時代に、「幇」とよばれる中国団体をはじめ、貨弊システム・財政制度・市場秩序など、中国固有の構造がつくられたからだ。本書は経済史の視座から一六世紀以降の中国を俯瞰し、その見取り図を明快に描く。かつて世界に先んじた中華帝国は、なぜ近代化に遅れたのか。現代中国の矛盾はどこに由来するのか。グローバル経済の奔流が渦巻きはじめた時代から、激動の歴史を構造的にとらえなおす。
  • 近代日本の中国観 石橋湛山・内藤湖南から谷川道雄まで
    3.8
    日本は、つねに中国を意識してきた。とくに、明治維新以後、中国研究はきわめて深く、幅広いものとなり、東洋史という歴史分野を生み出した。、「日本人の中国観」の形成と変遷を跡づけると同時に、日中関係を考え直す契機となるのが本書である。石橋湛山の「小日本主義」とはなんだったのか。巨人・内藤湖南の「唐宋変革論」とは? 宮崎市定や谷川道雄など、数多くの論者の中国論にふれ、その歴史を読み直す。
  • 君主号の世界史(新潮新書)
    値引きあり
    5.0
    天皇、皇帝、王……。君主の呼称とは、「世界史を貫く背骨」である。その国や地域の人々の世界観の表現であると同時に、国際関係の中での「綱引き」の結果なのだ。古代中国、古代ローマから、東洋と西洋が出会う近代に至るまで、君主号の歴史的変遷を一気に概観し、世界史の流れをわしづかみにする。多言語の史料を駆使してユーラシア全域を見据える、いま最も注目の世界史家が描き切った「統治者」たちの物語。
  • 国際平和を歴史的に考える
    4.0
    大学の研究者と高校の教員がともに、現代世界の諸問題を歴史的に即して考えることをコンセプトにした講座シリーズ『いまを知る、現代を考える 山川歴史講座』。 その第1弾「国際平和を歴史的に考える」は、不安な世界情勢を目の前にして、そもそも国家とは何か、国際連盟をつくった人びとはどのようにして平和を構築しようと考えたか、またヨーロッパとは異なる支配体制をおこなってきた国々は何を平和と考えたのか、といったさまざまな疑問を、紐解いてゆく。
  • 誤解だらけの明治維新
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 (目次より)対談・「佐幕」「勤王」の対決史観はもうやめよう(三谷博×苅部直)/対談・鎖国日本が知った競争と技術革新の意味(森口千晶×中林真幸)/鼎談・アジアの異端児ニッポンの不思議な“革命”(岡本隆司×君塚直隆×飯田洋介)/エッセイ・この志士に学べ1前田正名(池内紀)2西郷隆盛(北康利)3西郷隆盛(先崎彰容)4立見尚文(中村彰彦)5甲賀源吾(森まゆみ)/藤村『夜明け前』にみる近代人の理性と情念(猪木武徳)
  • サクッとわかる ビジネス教養  中国近現代史
    3.8
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 中国関連の著書を多数持つ、中国史学の第一人者、岡本隆司先生が伝授! 今の中国をきちんと理解するためには、中国の歴史を知ることが必要です! 本書の特別な図解を見れば、中国と中国史が理解できます! ○中国のニュースが、特別な図解を見るだけで理解できます! 本書は、特別な図解を見るだけで、中国と中国史が理解できます。その結果、現代の中国や中国人の言動をしっかりと理解でき、中国関連ニュースがわかり、その話題について、会話・説明することができます。 たとえば、  ・なぜ「香港・台湾」はたびたびデモを起こすのか?  ・中国は、なぜ新疆ウイグルやチベットを弾圧するのか?  ・なぜ厳しい「言論統制・ネット検閲」をするのか?  ・「格差」があれほどまでに極端なのか?  ・一帯一路を掲げる中国の思惑とは?  ・なぜ「腐敗」がなくならないのか?  ・なぜ「米中貿易摩擦」が起きたのか?  ・「新型コロナウイルス」対応から見た中国と日本  ・「社会主義市場経済」ってなに? など、日本人にとって理解できないことが少なくありません。 ところが、中国の歴史、とくに近現代史を知れば、このような事柄も、しっかりと理解できます。 たとえば、中国では、自分が中心と考える中華思想・朝貢主義という考えをベースに持っています。 だからこそ、国連裁定を平気で無視して、尖閣諸島や南シナ海に手を出します。 また、新疆ウイグルやチベットの弾圧は、隣国との設置地域を奪われた「瓜分」という歴史からきています。 このような歴史を知っていれば、現代の中国の常識を把握できます。 本書は、このような現代の中国の常識を、特別な図解を見るだけで理解できます。 ○中国史学の第一人者が伝授! 『世界史とつなげて学ぶ 中国全史』(東洋経済新報社)、『近代中国史』(ちくま新書)、『中国の論理』(中公新書)、『清朝の興亡と中華のゆくえ』(講談社)などの著書を多数持つ、中国史学の第一人者が伝授します。 中国史学のプロのアイデアが詰まっているからこそ、本当の中国を知ることができます。
  • 世界のなかの日清韓関係史 交隣と属国、自主と独立
    3.7
    日清韓――利害と政治の歴史を照射する! 朝鮮半島は、東アジアの国際関係史を考えるうえで、きわめて重要な位置を占めている。16世紀の東アジア情勢から説き起こし、江戸時代の「日朝交隣関係」と「清韓宗属関係」の併存、19世紀後半の「属国自主」を検証。そのうえで、近代の日清韓の利害対立、国際関係の行方を追う力作。日清、日露戦争にいたる道とはなんだったのか、大きなスケールで描く。(講談社選書メチエ)
  • 曾国藩 「英雄」と中国史
    4.0
    死者数千万人といわれる世界史上最悪の内戦,太平天国の乱を平定した文人にして軍人.稀代の名文家でアジテーター,その一方で,小心翼々とした謹直居士.地味でマジメな山出しの秀才が,激動する一九世紀世界で果たした画期的な役割と,身の丈を超えた「英雄」像が転変するメカニズムを描き,中国史の論理を剔抉する.

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  • 中国大減速
    -
    世界経済の牽引役だった中国経済の減速が顕著だ。設備過剰、遅々として進まない国有企業改革、労働力人口の減少、貧富の格差、環境汚染など、課題を挙げたらきりがない。今後中国経済はどうなるか、またそれが世界経済にどのような影響を与えるか――を分析した。  本書は週刊エコノミスト2014年11月4日号の特集「中国大減速」を電子書籍化したものです。 主な内容 ・GDP7%割れ容認の衝撃 ・待ったなしの構造改革 山積する深刻なリスク ・習近平の実像 改革の実行が不可避な経済状態 繰り返せない「失われた10年」 ・金融バブル 民間と地方の債務圧縮に着手 景気急落はらむ綱渡りの運営 ・不動産バブル 下がり始めた不動産価格 地方政府債務と連鎖リスク ・所得格差 戸籍統一、都市化では解決不能 既得権益層に手を付けられぬ政権 ・アリババ上場 外資を引き込む中国の魔法「VIE」 株主権を弱める複雑怪奇な仕組み ・上海─香港相互取引 個人投資家の上海A株購入を解禁 企業統治の向上につながるか ・割安感目立つ香港株 値上がり期待高い有名企業銘柄」 ・続く社会運動弾圧 習近平が強化する言論規制 西側の価値観を拒否 ・香港デモと中国政府 「断固譲歩しない」姿勢が表面化 中国版カラー革命を警戒する政府 ・歴史から学ぶ 日中は常に「政冷経熱」だった ・日中首脳会談 大国意識強める指導部 早期の関係修復は困難
  • 「中国」の形成 現代への展望
    4.5
    さまざまな勢力が併存,角逐する一七世紀.そのカオスを収拾し,東アジアに君臨した清朝の「盛世」から,多元共存システムがほころびをみせる一八世紀.西洋の衝撃,革命と独立によって清朝が潰え,ふたたび混迷する一九世紀,そして現代へ――.一元化と多元化を往還しつづける,平和と騒乱の四百年を描く.シリーズ完結.

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  • 中国の論理 歴史から解き明かす
    4.2
    同じ「漢字・儒教文化圏」に属すイメージが強いためか、私たちは中国や中国人を理解していると考えがちだ。だが「反日」なのに日本で「爆買い」、「一つの中国」「社会主義市場経済」など、中国では矛盾がそのまま現実となる。それはなぜか――。本書は、歴史をひもときつつ、目の前の現象を追うだけでは見えない中国人の思考回路をさぐり、切っても切れない隣人とつきあうためのヒントを示す。
  • 帝国の復活 覇権主義の亡霊
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 == 特集 == 帝国の復活 覇権主義の亡霊 ◆〔対談〕大日本帝国と大英帝国の軌跡と交差 海洋国家の特性から何を学ぶか▼加藤聖文×君塚直隆 ◆ロシア皇帝と重なるプーチンの姿勢 甦る帝国地図──ロシア゠ウクライナ戦争▼池田嘉郎 ◆毛沢東、蔣介石、習近平…… 「皇帝」を生み出す中国のシステム▼岡本隆司 ◆170年の自由の歴史から始まった国 アメリカ合衆国はエンパイアの夢を見るか▼石川敬史 ◆第三帝国という虚妄 ヒトラーはいかなる共同体をめざしていたのか▼芝 健介 ◆600年の繁栄をもたらした理念と統治 オスマン帝国が遺したもの▼小笠原弘幸 ◆変移するグローバル混合政体の現在 ネグリ゠ハートの〈帝国〉から考える▼水嶋一憲 ◆なぜ帝国はフィクションで 悪の組織として描かれやすいのか▼架神恭介×辰巳一世×脇 雄太郎 ======= 【時評2022】 ●未完の沖縄返還▼井上正也 ●起業家、投資家に選ばれる国になるには▼坂井豊貴 ●Society 5.0と中途半端なスマートさ▼小川さやか == 特集 == 出口なきウクライナ戦争 ◆元駐米大使が語る 日本が学ぶべき教訓 「反撃能力」を導入し「核戦力共有」の議論を▼佐々江賢一郎 ◆世界は第三次大戦の瀬戸際 仏独日は阻止に動く時▼エマニュエル・トッド/聞き手:鶴原徹也 ◆変容する戦争報道 ウクライナ報道と日本のテレビ▼音 好宏 ◆ゼレンスキー大統領の要請にどう応えるか 国連安保理改革の方向性▼神余隆博 ======= 【コロナとの闘い】 ●新型コロナウイルス感染症対策分科会会長が語る 試行錯誤と微調整が特徴の日本の感染対策▼尾身 茂/聞き手:牧原 出 ●ベテラン駐在員の上海ロックダウン日誌 配給は当てにならず住民の共助で食いつなぐ▼匿名上海駐在員 ◆韓国の20代男性は、なぜ、何に怒っているのか?▼福島みのり ◆レビューと考察の狭間で 映画評論は現代の観客に歓迎されているのか▼大山くまお ◆穏当で革新的な共同体のために 教育思想としてのファシリテーション▼渡辺健一郎 ◆黒人が生み出した「ストリートの知恵」 ヒップホップは何を映し出すか▼有國明弘 ◆温暖化で痩せるホッキョクグマ、太るペンギン▼渡辺佑基 == 第23回 読売・吉野作造賞 発表 == 受賞作『バブルの経済理論』櫻川昌哉 選評 北岡伸一/猪木武徳/山内昌之/白石 隆/吉川 洋/老川祥一/松田陽三 =================== ◆〔鼎談〕読書とコスパ 御都合主義の「ファンタジー」に振り回されず生きること▼鈴木涼美×山本貴光×吉川浩満 《好評連載》 ●琉球切手クロニクル【第19回】日本との関係に苦悩した偉人たち▼与那原 恵 ●現代中国と少数民族【第5回】岐路に立たされるムスリム「回族」▼安田峰俊 ●地図記号のひみつ【第25回】市街地と農村──集落の表現▼今尾恵介 《連載小説》 ●チャンバラ【第5回】▼佐藤賢一 ●馬上の星──小説 馬援伝 【第15回】▼宮城谷昌光
  • 日中関係史 「政冷経熱」の千五百年
    3.8
    日中の関係は、古来、ほぼ疎遠であった。経済的な交流は盛んでも、相互理解は進まなかった。現代の日中関係を形容する際に「政冷経熱(経済面では交流が盛んなのに、政治的関係は冷淡であること)」と表現されることがあるが、そもそも千五百年間、日中間はずっと政冷経熱であったともいえる。遣唐使とは、少なくとも中国の側からすれば「敗戦国」からの朝貢使節に過ぎず、この時代、日本は東アジアから隔絶していた。江戸時代になると、寺子屋で漢文を庶民に教えるなど「漢語化」の傾向がみられるものの、中国文化を全面的に信頼することはなかった。一方、近代中国が西洋文明を学ぶ際、原文ではなく「和製漢語」を通じてその概念を把握しようとした。ゆえに彼らは西洋文明の本質を理解しなかった。そもそも和製漢語を生んだ日本語と日本に対する理解も、表面的なものに過ぎなかった――。サントリー学芸賞受賞者が、最新の研究成果を踏まえて真摯に綴る一冊。

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  • 東アジアの論理 日中韓の歴史から読み解く
    3.5
    強権的な姿勢を強める習近平政権、慰安婦問題や徴用工判決で悪化する日韓関係……。中国や韓国は同じ「漢字・儒教文化圏」に属すと言われるが、日本人にはわからないことだらけだ。日本には日本の立場がある一方、両国にもそれぞれ固有の思考・論法があり、それを理解するには歴史をひもとくのが最善である。本書は、近年の時事的な話題を切り口に、歴史的アプローチから日本・中国・韓国の違いを知るためのヒントを示す。
  • 腐敗と格差の中国史
    4.3
    歪みはどこから来たか なぜ中国では党幹部や政府役人の汚職がやまないのか? なぜ共産主義国にもかかわらず、貧富の差が拡大するのか? 超大国を蝕み続ける「病理」の淵源に、実力派歴史家が迫る。エリート/非エリートの金・コネ・権力をめぐる相剋の二千年を一望し、独裁の度合いを強める中国共産党、および現代中国の実相を大胆かつ明快に読み解いた一冊。 はじめに中国共産党から考える I 格差士と庶はいかに分かれたか II 権力群雄割拠から唐宋変革へ III 腐敗歪みはどこから来たのか IV 改革雍正帝と養廉銀 V 根源中国革命とは何だったか   むすびに現代中国を展望する
  • 名君と暴君の世界史
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 広がるポピュリズム、強まる権威主義…… なぜいま各国で「強い指導者」が台頭しているのか? リーダーの条件とは何か? 歴史に学びながら考える。 (『中央公論』2018年12月号同名特集より) 広がるポピュリズム、強まる権威主義…… なぜいま各国で「強い指導者」が台頭しているのか? リーダーの条件とは何か? 歴史に学びながら考える。 (『中央公論』2018年12月号同名特集より) 鼎談【ベスト15ワースト15】「西洋史×東洋史×近代日本史の泰斗が選ぶ 良い指導者、悪い指導者」本村凌二・東京大学名誉教授×岡本隆司・京都府立大学教授×井上寿一・学習院大学学長/「ポピュリズム成立の歴史的条件」吉田徹・北海道大学教授/「『教養の達人』&『経営のプロ』が伝授 リーダーシップはこの偉人に学べ」出口治明・立命館アジア太平洋大学(APU)学長/「生活に浸透する『小文字の政治』の視点」小田中直樹・東北大学教授/「ボナパルティズムの背後にあるもの」山下範久・立命館大学教授/「グローバル化する反グローバル運動」島田竜登・東京大学准教授/対談「ハーバード流の世界史入門 歴代大統領を知れば、トランプがよくわかる」パトリック・ハーラン(お笑い芸人)×山口真由(ニューヨーク州弁護士)/【ブックガイド】独裁者の実像――「カリスマなき専制」を考える 與那覇潤(歴史学者)
  • 李鴻章 東アジアの近代
    4.0
    近代世界に入る清朝の困難な舵取りをした政治家・李鴻章(1823-1901).旧式の科挙官僚だった彼は,太平天国の平定に貢献することで実務官僚の第一人者に登りつめ,「洋務」と「海防」を主導する.そして外国列強と渡り合うも,敗北を強いられる.清朝末期の時代と社会とともにその生涯を描き出す評伝.

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  • 歴史とはなにか
    3.3
    1巻1,760円 (税込)
    アジア史の東西(鈴木・オスマン帝国史、岡本・中国史)を専門とし、ともに世界史の通史(『文字と組織の世界史』鈴木、『世界史序説』岡本)に挑んだ二人のアジア史家が、「文明」と「世界史」のありかたや宗教、支配、生態的環境、国家・国民とは何か、様々な歴史トピックスについて20時間を超える白熱討論を展開! 歴史を考えるヒントが盛りだくさんの1冊。

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