皆川博子 - e-NOVELS作品一覧
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-桂木馨は、ある日彼女のエッセイを読んだという読者からの封書を受け取る。エッセイで取り上げた、馨が幼い頃に納戸で見つけた木版画のことを知っているというのだ。友人の雑誌編集長・土谷を誘い、その人物、天野玲奈に会いに行くと…。木版画に描かれた肘から先の両手がない人物。そして、その絵を見てからたびたび見るようになった夢。「雪花ちらんせ 空に花咲かんせ…」。不思議な童歌が結びつけた3人は…。
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-嵐の夜、雨宿りに入った喫茶店で出会った男。彼は自分の幼い頃にあったという、不思議な話を語り始めた…。「睡り流し 睡り流し 睡り流して捨て申そ…」。中学に入ったばかりの彼が、雨宿りに入った寺の本堂で出会った女。鍛冶小屋で出会った少女。彼らは皆、不思議な歌を彼の耳元に残した…。睡り流すとはどういう意味なのか。睡ることで何かを流れに捨て去るというのか…。
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-さまざまなわらべ歌をモチーフに語られる幻想奇譚。『薔薇』『百八燈』『具足の袂に』『桜月夜に』『あの紫は』『睡り流し』『雪花散らんせ』の7作を合本。読者を一瞬にしてつややかで妖しい世界に誘う珠玉の短編集。