高良倉吉作品一覧

  • 沖縄イニシアティブ─沖縄発・知的戦略─
    5.0
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第8弾。 「『沖縄問題』『基地問題』をめぐる論調の閉塞感を憂え、三人の琉球大学教授が「沖縄のタブーを敢て破って提示する問題提起。沖縄を愛し、沖縄にこだわりつつも「開かれた議論」の場を提供しようとする強い決意がみなぎる。本シリーズ『沖縄批判序説』『沖縄の自己検証』と併読すると、新しい認識の枠組みが鮮明となる。大城常夫、真栄城、守定両氏は経済学者、高良倉吉氏は歴史学者。(2000年当時のあとがきより)。」 2000年3月那覇市で開催された「アジア太平洋アジェンダプロジェクト・沖縄フォーラム」(日本国際交流センター主催)の第1日目の最初のセッションにおいて、私たちは「『沖縄イニシアティブ』のために─アジア太平洋地域のなかで沖縄が果たすべき可能性について」というタイトルの「討議用草稿」を発表した。 本書を出版する意図は、私たちの考え方の枠組みを提示し、正確な情報を伝えたいためである。憶測や曲解等にもとづいて文章を書くという安易な風潮を正すという意図もある。本書は次のような内容で構成されている。 冒頭に私たち三人の鼎談を置き、問題点のアウトラインを示す導入部。第1部には問題となった「沖縄イニシアティブ」(討議用草稿)の全文とこれを補足する文章を掲載。第2部・第3部は私たちの考え方を示すために、最近新聞や雑誌に発表したものの中からテーマにふさわしい文章を選んで収録。 そして付録として、「沖縄イニシアティブ」の英訳。さらに「沖縄イニシアティブ」の経過と批判・非難の流れが一覧できる記事・文献目録も掲げた。この共著において、沖縄の二一世紀を考えるための問題提起ができればと念じている。初版から12年の時を経て、新たに電子版あとがきを追記した電子復刻版。
  • 沖縄の自己検証―鼎談「情念」から「論理」へ―
    -
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第11弾。 「総論型の理念主義的主張が横行する中にあって、冷徹な「実務派」の声を代表する三名の論客が沖縄をめぐる主張をその内部から徹底的に批判する鼎談集。 痛みをともなう自己検証抜きに沖縄の進むべき方向の展望はあり得ないとする熱っぽい語りのなかに、沖縄をめぐる真の論点が提示される。真栄城守定・牧野浩隆両氏はエコノミスト。高良倉吉氏は歴史家。-1998年作品紹介-」 沖縄の歴史研究をライフワークとする高良倉吉氏、戦後沖縄経済の分析に取り組んでいる牧野浩隆氏、そして沖縄の地域開発研究に従事していた真栄城守定氏は、三者三様「沖縄の空気」に疑問をもち、知的作業を通して沖縄問題を論ずることの必要性を痛感。そんな中、三者の問題意識、現実認識等を突き合わせ、知的枠組みの中で沖縄の自己検証を行うことを思いたったのである。新たに電子版あとがきを追記した電子復刻版!
  • 「沖縄」批判序説
    -
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第3弾。 2012年5月15日は沖縄県本土復帰40年の節目の年である。 沖縄をめぐるテーマにこだわり、多彩な執筆者を得て沖縄本としては最も大きな森を形成してきたおきなわ文庫シリーズ。 本書の著者は「おきなわ歴史物語」に続いて電子2作品目となる高良倉吉教授(琉球大学・琉球史)。著者は沖縄が好きである。しかし沖縄に含まれる「あの傾向」だけは好きになれないと言い放つ。本書はその理由や言い分を集めたエッセイ集。 15年の時を経て新たに著者本人による電子版あとがきを加えた電子復刻版。 「被害者意識を根幹とする『ウチナーンチュ(沖縄人)による沖縄論』の問題点を冷徹な歴史家の目で批判したエッセイ集。歴史認識のあり方、沖縄問題のとらえ方などを通じて、知性のバランス感覚の必要性を訴え、沖縄にとっての主体的実践課題とは何かを問いかける。(1997年初版発行時の作品紹介文より)」
  • 沖縄問題―リアリズムの視点から
    5.0
    米軍海兵隊の普天間飛行場の移設をめぐる国と沖縄県の対立は根深い。保守と革新の単純化した構図でとらえられることの多い沖縄問題をどう考えればよいのか。本書では琉球処分、沖縄戦から米国統治、そして日本復帰という近代以降の歴史を踏まえ、特に沖縄県の行政に注目し、経済振興と米軍基地問題という二大課題への取り組みを追う。理想と現実のはざまで苦闘しつつも、リアリズムに徹する沖縄の論理を示す。
  • おきなわ歴史物語
    -
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第1弾。 沖縄県本土復帰10年(1982年)に誕生した、県内では周知の本シリーズを初の全国発売。本書の著者は現在琉球大学教授として活躍中。 時を経て新たに著者本人によるあとがきを加えた電子復刻版。 「姿勢を正して読む歴史ではなく、くつろいだ気分で、おしゃべりでも楽しむように語り合うことのできる歴史を本書は提供する。近世古文書の中に人知れず眠りつづける歴史を揺り動かし、先人たちの自在な足跡とその多様な表情を示してくれる。この本を手にした時、私たちが親しんできた歴史は「歴史メインストリート」でしかなかったことに、あらためてきづかされるだろう。歴史を生きた人々の「顔」は実に多彩である。そのことを、今、つくづく思い知らされる。(初版発行時の作品紹介文より)」
  • 続おきなわ歴史物語
    -
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第5弾。 本書は「おきなわ歴史物語」に続く続偏。著者は本シリーズ3作品目となる高良倉吉氏。 今回は「沖縄歴史の要点」から始まり「名酒泡盛をめぐる社会史」まで、これまでに著者が各方面に寄稿してきたものの中から8話が収められている。 『おきなわ文庫の編集委員をしているために、しばしば不本意な場面でピンチヒッターとしてバッターボックスに押し出される。…予定していたバッターが時間ぎりぎりまでネキストバッターズサークルに現れず、私が準備体操もなしにバット片手にボックスへと向かうはめになってしまった。…しかたがないので、これまで自分が書きなぐってきた雑文群の中から1時間内で所定の分量を拾い出し、8時間ほどかけて若干の削除・補訂をおこない、かろうじて1冊の態をなすよう工夫して本書を編んだ。-あとがきより―』こうして生まれたのが本書である。あれから26年。現在も琉球大学で教鞭をとり、歴史家として多方面で活躍する高良ワールドを堪能できる1冊が電子書籍として復刻。 「歴史の分野だけでなく、著者は沖縄を語り合うために、実に多彩な方面にまで出かけて行き、知性と情感を鍛えあげる。そのような活動が、歴史のホームグランドにおいて新鮮な議論を生産するバネになっているようだ。沖縄を主張し、沖縄をしなやかな存在にまで高めるために歴史的方法を武器とする―著者の真骨頂が本書には充満しているように思われる。歴史家として、沖縄からアジアを見る、アジアから沖縄を見るさりげない目が、ここにある。(1986年当時の作品紹介文より)」
  • 御教条の世界-古典で考える沖縄歴史-
    -
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第14弾 「政治家・蔡温の名前とともに沖縄歴史に名高い「御教条」だが、その内容は人びとにほとんど知られてはいない。「御教条」の全文をわかりやすく解説した本書は、知られざる古典の内容を通して沖縄歴史に親しみ、歴史的なものの考え方を身につける上での恰好の道案内となっている。また、史料の読み方、解釈の仕方を学ぶ入門書としても活用できるよう工夫されている。250年前の沖縄歴史の表情が、本書においてあざやかに照らしだされている。-1982年紹介文-」 「御教条」は、1732年に摂政北谷(せつせいちやたん)王子、三司官(さんしかん)伊江親方(うえーかた)、美里(みさと)親方、具志頭(ぐしちやん)親方の4人の名で布達された沖縄歴史に有名な文書である。 本書は「御教条」の内容をなるべく多くの人びとに知ってもらう一つの手がかりにして近世の沖縄歴史を理解する解説書である。全32条からなり「御教条」の条目ごとに「原文」、「読み下し文」、「訳文」と続き、最後の「解釈のポイント」では、著者なりの丁寧な解説がなされている。 著者は本年度より沖縄県副知事に就任した高良倉吉氏。新たに電子版あとがきを追記した電子復刻版!
  • 琉球の時代 ――大いなる歴史像を求めて
    5.0
    いまだ多くの謎に包まれた古琉球王国。歴史をひもといてみると、壮大な交易ルートを通じて築き上げた華やかな文化を誇っていた。中国、マラッカやポルトガル等、海外の文書に記された当時の王国の姿などを参考にしながら、その栄光と悲劇の歴史ドラマにわけいる。沖縄独自の文化と世界像に新たな光をあてた歴史的名著。

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