SF・ファンタジー - グーテンベルク21作品一覧
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-ブラウンのSF第二作。第一作「発狂した宇宙」、第三作「火星人ゴーホーム」のどちらとも異なり、ブラウンの幅の広さを感じさせる作品だ。主人公、宇宙飛行士のマックスはもう57歳になるが、こうつぶやく…銀河系の中だけにだって、約十億の恒星がある。おまけにその大半には惑星のおまけがついているんだ。かりに一つずつとして、十億の惑星だ。もしその惑星の中に、千について一つずつ地球と同じ種類に属するものがあるなら、その数は百万だ。百万個の世界が、待ち受けているんだ…宇宙ロケットに賭ける一人の男の姿をリアルに描いた本書は、今もなお古びることなく、胸に迫る。
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-ギズモとは、宇宙から地球へやってきたガス状生物であり、動物の腐臭を常食とする。ヴァージニア州西部の山中で、野生動物が不思議な死に方をしはじめたことが発端だった。死骸には抵抗のあとが見つかるのに、傷はまったく見当たらなかったのだ。この奇妙な事件の調査にでかけたディックは、やがて恐るべき危険に遭遇する。ギズモの魔手は、野生動物から家畜へ、そして家畜から人間へとのびはじめ、人類は絶滅の危機に瀕した…。著者は長期間をSF世界の第一線で活躍し、「SFのために生まれてきた男」といわれる。
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4.0リチャード・シートンは、未知の金属Xの溶液を触媒にして、銅の原子から直接エネルギーを引き出す装置を発明した。そうして完成したのが超光速船《スカイラーク号》である。一方、若い科学者マーク・デュケーンは、X金属を奪おうと企らむ。だが、人質をとった彼の宇宙船はふとした手違いから一瞬の間に大気圏外へとびだす。追跡するシートンと友人クレーン……だが切らした燃料の銅を求めて着陸した惑星オスノムは六千年来の内戦状態にあった。超光速船を操って宇宙せましと活躍するリチャード・シートン! 《レンズマン》シリーズと並んでスペースオペラの二大古典とされる不朽の名作登場!
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-表題作と「ウォルドゥ」の2編を収めた中編集。ハインライン風ファンタジー。「魔法株式会社」は魔法がごく一般的に使われている現代世界の話だ。建築業を営むアーチボルトは、魔術でめちゃくちゃにされたとおぼしき自分の店の修復を有名な魔法使いに依頼する。魔法使いは悪の組織に立ち向かうのだが……。「ウォルドゥ」は無重力の家に住む天才技術者で人間嫌いの奇人の活躍を追う爽快な作品だ。
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-舞台は、火星と金星が、地球の植民地となった時代だ。政治をはじめすべてのことが腐敗しきっている。主人公クラッグは一匹狼の犯罪者で、タフ・ガイである。大酒飲みだが、仕事をしているときは酒に手をふれないという自制心をもっている。一度目の結婚にこりた女嫌いである。そんななか、はるか彼方の異世界から「考える岩」がやってくる。こちらも「はみ出し者」だ。似たもの同士はいったいいかなる「交渉」をおこなうのか。奇才ブラウンのSF長編。
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-奔放な奇想の数々、ユーモアあふれるアイデアで、いまなお新鮮さを失っていないブラウンのSF短編名作集。月に思いをよせるネズミを描く「星ねずみ」、孤独に満ちた悲歌「緑の地球」、秀逸なオチが光る「狂った星座」など、奇抜な着想と豊かなファンタジーに彩られた全9編の物語の饗宴。どんなSF嫌いの読者をもファンに変えてしまう不思議な魔力を放つ傑作集!
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-73光年先から1体の寄生型知性体がアメリカの田舎町に。それは小さな生き物だったが、眠っている他の生命体の意識を乗っ取り、その肉体を自在に操ることができた。やがて知性体の潜むその田舎町で、幸せなはずの男の自殺、車を怖がる犬が車に飛び込んで死ぬなどの不審な「自殺」が続出する。そこに「些細だが不可解な事件の共通点」を感じとったのは休暇を取ってこの町に来ていた天才物理学者スターントン博士だった。そして知性体と博士との人類の命運を賭けた決闘が…。
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-編者仁賀克雄氏はこう述べる。「第一のポイントは、1950年代を中心として、既訳の作品のなかから、これはと思われる[幻想味]や[怪奇色]のあるものを選んだ。もう一つのポイントは、読者にとって面白い作品を提供しようと努めたことである。本書はマニアを対象としたものではない。私が考える面白さというのは、昔の見世物にあった「お化け屋敷」の面白さである」本巻①にはハイスミスの「すっぽん」ほか5編を収めた。
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-貧しいきこりの子の兄妹チルチルとミチルはクリスマス・イブの夜、仙女の訪問を受け、その言い付けで「青い鳥」を探しに出かける。「思い出の国」「夜の宮殿」「未来の王国」などを探しまわるが、どこにも「青い鳥」は見つからない。ようやく自分たちの家に帰ってきたとき、すべては夢だったことがわかる。そして「青い鳥」(幸福)は家で飼っていたキジバトだったことを知る…メーテルリンクの代表的な夢幻劇。
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2.5壮烈な核戦争の結果、絶滅にひんした地球も千年後には緑をとりもどし、人類は銀河系に進出していた。だが、そこに展開されていたのは、ティラン大汗国の専制に抗する諸惑星の姿だった。ティランに反旗をひるがえすバイロン・ファリルの行く手には、限りない策謀と落とし穴が…アシモフならではの卓越したプロットとスリルで一気に読ませるスペース・オペラの代表作。
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-冒険家ケントンのもとへ、太古バビロニア帝国のころの石碑が送り届けられた。石碑が放つ芳香に興味をひかれ、ハンマーでそれを打ち砕いた瞬間、そこには一艘の船があらわれた! 瑠璃色の海の上に、宝石をちりばめた船が高々と浮いていたのだ。それは、愛と憎しみの船だった。天と地の女神イシュタルと、悪と死の神ネルガルの魂が乗りうつった船では、イシュタルに仕える尼僧シャラーネとネルガルに仕える僧クラネスの果てしない闘争がつづいていた。ケントンは一瞬呆然としたが、たちまち、神々の闘争の渦中に巻きこまれていった。そしていつしか、彼はシャラーネに魅かれていった。
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-「この本を読む前に、あなたは静かに発狂するがよろしい。それがこの本を完全に楽しむための唯一の方法である。あなたが現代人であり、合理主義者であり、不可知論者であり、科学精神のもちぬしであることを忘れなさい。あなたの心の奥深く隠れたもろもろの本能を、原始的な欲望を、解き放ちなさい。あなたの礼儀作法という名のバンドをゆるめ、あなたのスーパー・エゴの抑制を解きなさい」このグロフ・コンクリンの言葉に尽きる。
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-1950年代初頭に発表されたフィリップ・K・ディックの初期作品で構成された短編集。子供たちの玩具に隠された秘密を見つけだせ。地球輸入基準局はやっきになって他の星から送られてくる輸入玩具をチェックする。「ウォー・ゲーム」と名付けられたゲームに隠されている謎とは。この表題作のほか、「ターミーネーター2」を思わせるアイデアが光る「ジョンの世界」など、初期短篇9編を収録。
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-ジョーンは、これまでの医学では夢物語とされていた諸能力…コンピュータなみの記憶力、演算能力、読心能力、透視能力…を二人の大学教授とともに開発した。だが、その理論を公表しようとしたとき、三人は恐るべき運命の渦中へ(「失われた遺産」)。この表題作と、新人類の登場を描く「深淵」をあわせ、初期ハインラインの作品2作を収録。
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-アメリカのSF勃興期から50年間、SFとともに生き、その可能性を極限まで推し進めた代表的な作家のバラエティ豊かな宇宙小説集。「禁断の星」は、宇宙伝染病に汚染された星域をめぐっての宇宙病テーマ、「失われた種族」は、宇宙に大文明を築いたある種族の謎の消滅をめぐって、その原因をつきとめようとする滅亡テーマ、「破滅が来る!」は、銀河系同士の衝突という大スケールの銀河小説、「孤独の星」は惑星全体に一個の生物がすんでいるという宇宙生物小説、表題作「宇宙震」は、宇宙規模の大災害を未然にふせごうという典型的なスペース・ドラマである。この5編だけを読んでも、ラインスターの宇宙小説のもつスケールの大きさ、そのロマンチックなムード、たくみな小説技法は、十分に読みとることができるだろう。
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-ある日故郷へもどってみると、そこは町並みも住民も見覚えのない街になっていた。いまいる自分はいったい何者なのか、おまけに18年前の自分の死亡記事まで見つかった……光の神と闇の神との対決に巻き込まれた男を描いたこの表題作長編のほか、ディックならではの短編3編を併録。
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-悠々自適の隠居生活をおくっていたシュヴァルツじいさんは、原子核研究所で行なわれた実験によるふとした偶然で、数万年後の銀河世界へタイム・スリップしてしまった。地球は核戦争のために表面のほぼ全域が放射能に汚染され、辺境星域に浮かぶちっぽけな小石にすぎなくなっていた。食糧難に瀕する地球の住民は、ナショナリズムにこりかたまった結社に支配されており、党の一味は銀河帝国を構成する諸世界を相手に、恐るべき陰謀をめぐらしていた。その渦中に巻き込まれた一人の老人の勇気ある行動は、全宇宙を救えるのか。
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3.0人々は、森、農場、廃墟、迷路などがある〈船〉が世界のすべてと信じて、種族ごとに生活を営んでいた。だが、この〈船〉は、遠い昔に人類がはじめて送り出した恒星間宇宙船だったのだ! 航行途上の反乱で航宙士のほとんどが死に絶え、長い年月のうちに〈船〉は中世的迷信の世界に変貌してしまっていた。しかし、ある日、一人の若者が〈船〉の中を探検しはじめ、真相を明らかにしょうとする……壮大無比な宇宙SF!
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-宇宙の高等生物と地球人類の接触をさまざまな視点から描いたユニークな傑作短篇集! 金星の密林を徘徊する、内気で迷信深い緑色人の話(『内気な虎』)、テレパシー能力を持つ高慢な火星人の物語(『人間やろう』)、美しい緑の惑星に罠を張って、人類を窮地におとしいれる小妖精の話(『虹の彼方』)、人類の絶滅し果てた地球に単身帰還した宇宙飛行士の感動的なドラマ『第二創世紀』など、傑作SF8編を収録!
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5.0ダーウィンが進化論の仮説を深めるきっかけになった「ビーグル号」による南半球の航海は有名。本書はこの航海にちなむ宇宙航海アドベンチャーで、銀河系のかなたを旅する超光速宇宙船「ビーグル号」の「未知の生き物」との遭遇を描く4編からなる。次元を超越する不気味で不可思議な存在と必死に戦うグローヴナーら科学者たち。
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-21世紀後半、人類は太陽系全体に版図を広げ、宇宙の治安を守る軍隊として「惑星間パトロール隊」が活躍している。あこがれのパトロール隊士官を夢見て、マットは士官学校に入学した。厳粛な宣誓式のあと、士官候補生たちは厳しい訓練に放り込まれた。マットはなんとか二次試験を突破し、地球軌道上の練習船ランドルフ号へと向かう。脱落者が相次ぐなか、マットは親しくなった他の3人とともに、苛酷な訓練を突破して栄光をつかむ。マットたちはパトロール艦アイス・トリプレックス号へと配属され、実務に就いた……宇宙に乗り出した若者の友情と冒険の日々を鮮やかに描く傑作宇宙SF。
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-金星植民地と地球連邦との間には何かと火種がくすぶっていた。地球の学校に通うドンは両親の住む火星に向かうよう連絡を受け、宇宙乗り換えステーションに到着する。だがそのときステーションは金星革命軍によって占拠されてしまい、戦争に巻き込まれていく…昨日までなにも知らなかったドンは地球と金星の間で翻弄されていく。頑固な少年の成長を描くハインラインのジュブナイルSFの1編。
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3.0中流以下出身の米国青年ゴードンは、徴兵のがれに大学を目指すが、うまくいかず、ヴェトナムで苦しい兵役を体験する。そして除隊後、誇大広告に釣られて、魔法使いの美女アスターと忠実な下僕ルーフォを伴って、敵に奪い去られた「知恵の卵」を取り戻す旅にでる…。典型的な冒険活劇であるが、使命を果たしたゴードンを待っていたのは、驚くべき実態が支配する別世界だった。理想郷とも言うべき「センター」での生活は無為そのものであり、ゴードンは失望して再び地球へともどっていく。ハインラインみずからのお気に入り作品でもある。
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-鬼才フレドリック・ブラウンが贈るユーモアたっぷりなSFアンソロジー。タイム・トラベル、ロボット、異星人による地球侵略、スペース・オペラ(宇宙活劇)、ミュータントなど、10人の作家による短編10作を選んでいる。SFの主要なテーマを網羅した本書は、SF入門編にも最適な一冊だ。
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-発育不全児といえるジョンは、高等幾何学を解し、一般相対性原理を論ずる、おそるべき神童で、オッド(奇矯)とよばれた。それも不思議ではない。ジョンは、テレパシー、催眠術などの超能力をもつミュータント〈超人類〉だったのだ! 人間を劣等種属とみなす彼は、遠大な計画のもとに、仲間を結集して、独自の世界を建設しようと試みる。新しい人類によって地球を引き継ぐために! だが……ステープルドンの〈超人類〉テーマの傑作。
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-次々と報告される海の「怪獣」の正体を明らかにすべく、アメリカは巡洋艦エイブラハム・リンカーン号を派遣する。フランスの海洋生物学者アロンナクス教授は正式な招待をうけて、それに乗り込む。同行するのは召使いの若者コンセイユだ。艦にはカナダ人のモリ撃ちの名手ネッド・ランドもいた。「怪獣」の正体はほどなく明らかになったが、それに気づいたとき、3人は鋼鉄製の「怪獣」の腹のなかへと引きずり込まれた。「怪獣」は見たこともない潜水艦で、ネモ(誰でもない)という名の艦長がその指揮官であった。艦長はいぶかる3人を深海の散歩に歩につれだす。ヴェルヌの「驚異の旅」の代表作。
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-すこし怖いような超現実世界を描く第一人者ディックの初期短編集。「ディックの原点ともいえるこの初期の短編に、センス・オブ・ワンダーと、それを超える何かを見い出し、楽しんでくれる若いSFファンの諸君に、本書を捧げる」と訳者はいう。「パパそっくり」「フォスター、お前は死んでいるところだぞ」「ドアの向こうで」「ハンギング・ストレンジャー」「消耗品」「根気のよい蛙」「廃品博物館」など11編を収めてある。
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-鏡の裏側の世界、チェスの動きをする世界へ旅するアリス。ハンプティ・ダンプティ、ライオンと一角獣など、異次元世界の生き物と接しながらポーンからクイーンへと成長するアリスを描く「不思議の国」の続編。
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-突然イタズラ好きで人を困らせることが大好きな火星人が10億!も現れ、地球は大混乱。小さな緑色の小人の姿をした彼らは姿は見えるし、声もするが触ることはできない。クイムする、と称して瞬間移動できるし、透視も出来るので、公私を問わず秘密というものがまったく無くなってしまう。彼らの目的は侵略ではなく、ひたすら人間に嫌がらせをすることだった。奇才ブラウンが「迷惑な隣人」を突き詰めたブラックコメディ。
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-「火星のオデッセイ」は1970年、アメリカSFファンタジー作家協会が実施したSF短編のオール・タイム・ベストの選出で、アシモフの「夜来たる」に次いで第2位に入った。作者ワインボウムの描いた異星の生物は、他の想像を超えた存在で、地球外の環境の描写とともに、まったくの独創だった。人間とのコミュニケーションを成立させたかに見える「トゥイール」は、その後の異星人の先駆となった。ワインボウムは32歳で一躍SF界の寵児となったが、続編を残しただけで翌年夭逝した。
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4.5食糧危機にあえぐ地球をあとに、太陽系最大の衛星である木星の衛星ガニメデめざして植民がはじまる。宇宙船メイフラワ一号に植民団の一員として乗船したビル・ラーマーは、期待と興奮で胸おどった。だが六千人もの人類の植民団を一度に受け入れるには、ガニメデは小さすぎた。ビルの期待に反してガニメデでの生活は、まず土地を開拓して「農場」を作っていくことからはじまった……ガニメデの厳しい自然環境を舞台に、多感な少年の成長を描きあげるハインラインの名作SF。
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-架空の四つの国を訪れることになるガリバーを待っていたものは? 17世紀の英国に材料を採りながら、人間と社会にむけて痛烈な風刺の矢をはなった諷刺文学の最高傑作。ファンタジーの古典。全体は四部からなり、小人国(リリパット)、巨人国(ブロブディンナグ)、飛び島(ラピュタ)その他、馬の国(フウイヌム)を、ガリバーが次々と訪れての体験談になっている。宮崎駿の宙に浮かぶ「ラピュタの城」はむろん第三部の「飛び島」からきている。
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-銀河系宇宙のはるか外側の漆黒の闇のなか、壮麗に輝く島宇宙のへりにそって飛行を続けていた星間パトロールの一隊は、突然、どこからともなく飛来した宇宙船団の攻撃にあい、壊滅的打撃を受ける。何者か? それは死に瀕した宇宙から逃れて、新たな居住地を求める侵略者だった。彼らは銀河系のカニ座大星団を襲い、銀河征服の橋頭堡を確保した。からくも逃れた地球人ダー・ナルたちに残された唯一の道は、同じ侵略者の目標となっているアンドロメダ宇宙と連携して、これを撃退することだった。みずからの生存を賭け、三つの銀河を巻き込んだ大宇宙戦の幕が切って落とされる!
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-「きんとうん」に乗り、如意金箍棒《にょいきんこぼう》をふるい、七十二とおりの変化《へんげ》の術を使って大活躍をする孫悟空、通称八戒《はっかい》として知られ、大食漢で好色家で、少し知恵が足りない猪悟能、宝杖《ほうじょう》をふるって活躍する寡黙な沙悟浄、竜の化身であり、よく人語を解す白馬…これら4名が守護する三蔵法師。おなじみの中国四大奇書の一「西遊記」を、原本の雰囲気を巧みに生かしながら、冗長なところをカットした作家檀一雄の名訳本。古典ファンタジーの大傑作。
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-一商船の船長が、インドネシア方面の海中で、山椒魚に似た奇妙な動物を発見する。彼は、この動物が人になれるうえに利口なことを知って、真珠採取に利用することを思いつく。そして、この仕事の企業化を、ある実業家にもちかける。山椒魚は、まず単純な海中作業に利用されるが、やがて、人間はさまざまな技術を教え、言葉までさずけて、彼らを高度な仕事につけはじめる。知識と技術を獲得した山椒魚はいろいろな権利を主張しはじめる。そして……。痛烈なSF的諷刺によって、政治的・経済的・技術的・文化的な激動の時代を皮肉ってみせたチェコの奇才チャペックの代表作。
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-ブラッドベリの習作時代から円熟期にかけての作品のうち、これまで邦訳の短編集には未収録の10編を伊藤典夫氏が選んでまとめた作品集。発表年代は1943年から53年までの10年間にわたる。過去と未来の日々を繊細な感受性と豊穣な幻想のなかに描くファンタジー。
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-宇宙船乗りは田舎育ちのジョーンズの夢だったが、その道は世襲制であり、万人に開かれてはいなかった。航宙士になる夢を捨てきれないジョーンズは、身分と経歴をいつわり、船底甲板給仕として浮浪者サムとともに、恒星間貨物客船《アスガルド》に乗りこんだ!……与えられた運命に流されることなく、おのれの道を力強く切り開いていく青年の成長! 「栄光のスペース・アカデミー」「ガニメデの少年」につづくハインラインの傑作長編。
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-試験管内受精プラス「ボカノフスキー処理」によるガンマー、デルタ、イプシロン階級の創出、すべての階級に向けての厳密な条件反射学習と睡眠学習による行動と思考の動機づけ、家庭・一夫一婦制の廃止にともなう完全なフリーセックスの実現……その究極の目的は「共有・同一・安定」をモットーとする社会の建設であり、それはフォード紀元元年に開始された! SF史上に燦然と輝く古典であり、奇想と機知を縦横に駆使して描かれた「暗いユートピア」は、笑ってしまえる喜劇的未来記でもある。
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4.01984年、世界は三つの超大国に分割されていた。その一つ、オセアニア国では「偉大な兄弟(ビッグ・ブラザー)」に指導される政府が全体主義体制を確立し、思想や言語からセックスにいたるまで、すべてを完全な管理下に置いていた。この非人間的な体制に反発した真理省記録局の役人ウィンストンは、美女ジュリアと恋に落ちたことを契機に、思想警察の厳重な監視をかいくぐり、禁止されていた日記を密かにつけはじめる……個人の自由と人間の尊厳の問題を鋭くえぐる二十世紀文学の最高傑作のひとつ。辛らつなSFであり、最高のホラー小説でもある。
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-マシスンは代表作の長編「縮みゆく人間」でよく知られる作家だが、ホラー、ファンタジー、SFの各分野で、過去・現在・未来を舞台に創造的で刺激的なイマジネーションを縦横に発揮し、数多くのファンを唸らせてきた。信じがたいものを読者に見させ、思いもよらぬ世界へ導くその異才は、処女作「モンスター誕生」で明らかである。本短編集では、表題作のほか、タイム・トラベラー、異星人の登場するSFや、ユーモラスな作品など、作者の魅力を十分味わえる13編を収録した。
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-巨匠ハミルトンのスペース・オペラ、星間パトロール・シリーズの続編。太陽とすれ違うはずだった銀河系内の赤色巨星アルトが、奇怪にも突如針路を変え、太陽系めざし接近をはじめた。このまま進めば、衝突は一年以内だ! 「八星連合」最高評議会から派遣されたジャン・トール配下の遠征隊は、やがてアルトの周囲に1個の惑星を発見。だが、偵察中に、謎の光線に宇宙船を吸い寄せられ、無気味な都市の真只中に墜落した!……この「激突する太陽」ほか、星間パトロールの勇者たちが縦横に活躍する「太陽強奪」「星雲のなかで」「彗星を駆るもの」「宇宙の暗雲」のあわせて5編を収録。
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-パロディ満載の、傑作ユーモアSF・シリーズ。星間調査部隊少尉だった地球青年ジョーンズは、宇宙船の事故で太陽系から500光年はなれた惑星上に不時着した。惑星の名はトーカといい、ホーカ人が住んでいた。ホーカ人は、テディベアをそのまま大きくした恰好の生き物で、想像力にあふれて純真そのもの。地球の情報を手にすると熱狂し、あらゆるものをそっくり真似してしまった…カウボーイ、ドン・ジョヴァンニ、宇宙パトロール隊員、ジャーロック・ホームズ……。さて、ジョーンズの前に次々起こるてんやわんやの大騒動の結末はいかに。
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-フィリップ・K・ディックが黄金の50年代に発表した色とりどりの短編から、ブラッドベリ風の幻想味の濃い12編を訳者が独自に選んで訳した傑作集。存在するはずのない駅で列車は止まった。駅前にひろがるのは地図にない町だった……この表題作のほか、「おもちゃの戦争」「薄明の朝食」「レダと白鳥」「森の中の笛吹き」「輪廻の豚」「超能力者」「名曲永久保存法」「万物賦活法」「クッキーばあさん」「あてのない船」「ありえざる星」を収録。
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-核実験によるスコールと、街中で噴霧された殺虫剤を浴びたスコット・ケアリーは、肉体が縮んでいくという恐るべき事態に直面する。あらゆる治療の甲斐なく1日に1/7インチずつ縮んでいくスコットはある日、ひょんなことから家の外に放り出され、鳥の襲撃を受け、逃げるうちに地下室に落とされてしまう。そこに待ち受けていたのは猛毒をもつ一匹の黒いクモだった。妻も子も失われ、人間世界から隔絶された別世界のなかで、スコットは針を手にして戦い、摩天楼のようにそびえ立つテーブルの上に置かれたクラッカーと漏水で飢えをしのぎながら、孤独な生存競争を続けてゆく。作者マティスンが描いた、この世ならぬ恐怖と孤独と絶望の世界!
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-スウェーデンの科学者ビヨルンセン教授が急死した。急性の心臓病と診断された。ついで、イギリスのガスリー博士が、舗道で友人と話している最中に倒れて死んだ。やはり心臓病だった。二つの怪死は謎だったが、カメラ会社の工場が大爆発を起こし、同工場のビーチ教授が写した、正体不明の奇怪な光球生物が浮かび上がることによって、これらすべては地球外生命による襲撃と判定された! 超生命ヴァイトンの挑戦に、人類は絶滅の危機にさらされる! エリック・フランク・ラッセルの代表傑作。
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-40万キロの暗黒の淵を越えて、彼らはついにここまで来た――灼熱と極寒と、無気圧と真空の月世界へ! だが1年11カ月にわたる調査と探検を無事完了した隊員たちは絶望のどん底につき落された。地球から飛来した帰還ロケットが月面に激突、いまや帰還の望みは断たれた! そして彼らは次の帰還ロケットが到着するまで、さらに2年の歳月を生き抜いていかねばならない! 食料、水、酸素、あらゆる補給物のない月面に取り残されて……。
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-ハインラインの「未来史シリーズ」の初編「生命線」をはじめ、「光あれ」「道路を止めてはならない」「月を売った男」「鎮魂歌」の、初期名編5編をあつめた。表題作の中編は、有人ロケットの月世界到着を目前にして一攫千金を狙う企業家がたくらむものを追究する。月における土地所有権? ウラニウムやダイヤモンド鉱の採堀権?……月にひそむ経済価値は、投機の対象となって全世界を震撼するが……。
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5.0二十世紀の地球人ジョン・ゴードンは、二十万年後の中央銀河帝国王子ザース・アーンからの呼びかけに応じ、心の一時的な入れ替えに同意した。だが、勇躍未来に飛び込んだ彼は、敵対する暗黒星雲同盟の襲撃をうけ、拉致されてしまった。果たしてゴードンは正体を隠し切れるのか、さらにはまた彼の心は元の肉体に戻れるのか? 帝国を救う切り札の超兵器「ディスラプター」は王族にしか扱えない。肉体はザース王子だが、何の知識も持たないゴードンに果たして帝国を救うことが出来るのか?
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-読者を惹きつける魅力的な謎と奇想天外な発想、それに加えて卓抜なユーモア。ブラウンのSF傑作短編集続編。二つの太陽と、その周りを8の字形に公転する惑星上で起こる奇妙な出来事を描く「気違い星プラセット」、どんなに誤字を直そうとしても原稿どおりに活字を叩いてしまうタイプライターの話「諸行無常の物語」、ミミズが天使になってふわふわと空中を舞う話など、ブラウンのSFとファンタジーの名品を選りすぐった傑作中短編全16編。誰でもが楽しめる夢と幻想世界!
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4.0仲良しの2人の若い科学者はテレビ・セットでの受信実験をおこなっていた。だが予定の放映はおこなわれず、画面には不思議な映像が映し出された。大都市の公園と思われる場所が映し出され、そこに巨大な塔が立っていた。そのバルコニーに1人の少女が現われ、2人の助けを求めたが、塔はそのまま消え去った。少女はタイムマシンの塔に乗って未来から到着し、現在からの救助を求めたのだ! 背後には世界制覇をもくろむ「悪」がうごめいていた……。エジソンの秘書も勤めたことのある異色の履歴で知られるカミングズの代表作。80年前の作にもかかわらず今も読み続けられているSF古典。
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-本短編集はハインラインの初期の代表作のうちからバラエティのある6編を選んだ。なかでも表題作「時の門」はタイム・トラベルものの傑作として、またタイム・パラドックスの一つの典型として有名な作品である。「爆発のとき」「犬の散歩も引き受けます」「時の門」「お席へどうぞ、諸君!」「月の黒い穴」「血清空輸作戦」を収録。
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-「超原爆」の副作用によってミドルタウンは未来へ吹き飛ばされ、数百万年先の寒冷化した地球に取り残された。人類はすでに地球を捨てて銀河系に広がり、恒星連盟を作り上げていたが、その連盟からの宇宙船が到着し、市民たちを「適切な惑星」に移住させようとする。が、ミドルタウンの市民たちはこれに抵抗する。彼らは連盟の方針に対抗して「特殊な核反応により惑星を内部から暖め直す」方法によって地球を再び居住可能な場所として復活させる。ハミルトンのシリアスものの代表作。
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-女医マリー・ローランは、決して秘密を漏らさないという条件で、ケルン教授の助手として雇われた。教授の実験室内部で彼女が見たものは、まばたきしながらじっと彼女を見つめている、胴体から切り離された生首であった! それは最近死んだばかりの高名な外科医ドウエル教授の首だった。その「首」の生命維持の仕事を命じられた彼女は、やがてケルン教授の研究の真相を知ることになる……「ロシアSF界のジュール・ヴェルヌ」ベリャーエフの高名なSFスリラー古典!
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-「絶対的悪夢の戦慄すべき象徴化」と評されるディック初期の短編作品群は、著者自らが語るように、後の長編代表作の原型となるものである。廃墟を徘徊するミュータントの群れ、物質に奇襲される人間の恐怖、極限的なパラノイア状況など、ディック・ワールドの中核をなす自己と現実の崩壊の物語を中心とした選り抜き7編に、本邦初訳、子供とロボットの交感とその悲劇的な結末を描いた「ナニー」を加えた傑作短編集。
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-とにかくこれは多元宇宙SFの決定版である。多元宇宙SFのあらゆる面白さとテクニックを全部ぶちこんだ、いわば集大成であり、さらにこれによってブラウンは、多元宇宙SFを確立させたといえる。そのかわりSF作家にとってはこれ以後、多元宇宙の面白いネタを見つけるのが困難になった。処女長編とは思えぬ、完成された作品である。ブラウンの長編の最高傑作は? という問いに対して、『発狂した宇宙』をあげる人と、『火星人ゴーホーム』をあげる人がいて、好みが二種類にはっきりわかれてしまう。ぼくは『発狂した宇宙』をとるが、星新一氏などは『火星人ゴーホーム』組である。シュール・リアリスティックなドタバタが好きな人と、ブラック・ユーモアの方が好きな人とにわかれるのではないか、と、ぼくは思っている。…以上、筒井康隆氏の紹介文だ。
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-アンタリア人の乗った宇宙船は、とある惑星に着陸した。そこをいち早く領有するためだった。ところが、なんとそこにはひとりの地球人が小屋を建てて住んでいた。さてどうしたものか。これが、惑星獲得競争を描いて皮肉な結末に至る「パニック・ボタン」である。このほか、時代にとり残されてゆく年老いた男の、異星人との心の交流を詩情豊かに描いた「追伸」、異形の宇宙生物が地球の法廷に立たされる「証人」など、得意のストーリー・テリングで読者を飽きさせない6編を収録。E・F・ラッセルの軽妙な傑作短編集。
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-多くの惑星へ人類が進出していた時代、すでに地球は、死に絶えた無人の惑星にすぎなかった。スターモント天文台を擁するこの惑星は宇宙空間に散在する国家の一つであり、三惑星同盟の脅威に立ち向うべく、万全を期していた。そこに新たな事件がもちあがる。植民空域の果てにある惑星ウィング4から、無数の機械人間――ヒューマノイド――を満載した宇宙船がやってくる!
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-他の恒星系への飛行は実現したが、植民星を作るにはヒトが地球適応型でなくなるしかない。それにはDNAレベルでの「播種計画」が必須である。この計画がうまく運んだ星の一つでは、ヒトは樹上生活をする小人になっていた(「屋根裏の物」)。また別の星ではヒトは水中生活をする微小な知的生物として設計された。彼らは水溜りの支配権を握り、隣の水溜りめざして遠征を企画するが、その最大の障害は途方もない表面張力だった(「表面張力」)。鬼才ブリッシュのハードSF。
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-この宇宙の時間と空間、生と死の彼方で改良戦争(チェンジ・ウォー)と呼ばれる果てしない暗闘がつづけられている。この過去と未来が混在する大いなる時間(ビッグ・タイム)のなかの、あらゆる場所が融合した場所(プレイス)では、窮極の勝利などはない。スパイダ一軍のグレタは、この戦いに傷ついた戦士たちをなぐさめるエンターテイナーと呼ばれる看護婦である。死から再生された戦士たち……月世界人と半人半獣が原子爆弾の函を《場所》に持ちこんだ。それをめぐる味方同志の対立、そして《場所》を制御するメインテナーの消失、やがて《場所》は漂流し、原子爆弾の爆発まで30分と迫る。壮大な歴史観を展開し、1958年度ヒューゴー賞に輝いた傑作。
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-チェシャー猫、三月うさぎ、ハートの女王など、不思議な生き物の国を旅するアリスの冒険ファンタジー。しゃれや語呂あわせ、童謡などを駆使した機知に満ちたお伽噺を多田幸蔵氏の苦心の訳でおくる。