SF(国内) - 半村良作品一覧

  • 亜空間要塞
    2.8
    あなたは、亜空間要塞という存在を信じられるだろうか。それは、侵略宇宙人が地球に据えつけた基地で、あなたのすぐそばに、あるかもしれない。――SF好きな四人組の前に、二十数年間も行方不明だった浄閑時公等が突然出現した。出現の謎の解明に向かった彼らに、突如、UFOの怪光線が襲いかかり、気がつくと“ジョーカンジー”と呼ばれる神がまつられた異次元空間に漂着していた……。鬼才、半村良があらゆるSF的世界の怪現象を雄大に描いた大冒険SF。 カバーイラスト/杉本一文
  • 亜空間要塞の逆襲
    -
    ある日、私、半村良の本を読んだという男が訪ねてきて驚くべき事を語った。それは、まったくの空想で私が考え出した世界『亜空間要塞』は実在し、彼自身も小説の登場人物として亜空間要塞に行ってきたという……。以来私は、なぜ『亜空間要塞』を書き上げたのかを知ろうとする宇宙人に追いまわされるはめになった。そして、とうとう私までが自分の作品の世界に足を踏み入れることになってしまったのだ! 奇想天外なSF世界を展開しながら作者自身の内面を語る『亜空間要塞』の続編。 カバーイラスト/杉本一文
  • 石の血脈
    3.7
    アトランティス、暗殺集団、赤い酒場、巨石信仰、狼男、吸血鬼、不死の生命……。この本を手に取ったあなたは、これらの言葉からどんな物語を想像するだろうか。失踪した妻を捜し夜の街を歩く建築家・隅田、展示場から消えたアトランティスの壺を追うカメラマン・伊丹。彼らの周囲には、次第に不可解な出来事が起こり始める。一見脈絡のない事象を縦糸に、男女の愛を横糸に紡ぐ、半村良の伝奇ロマン。
  • 石の血脈
    4.7
    古代アトランチスの謎を秘めたクロノスの壷。この壷の展示会こそ全ての悲劇の幕あけといえた。美しい人妻の失踪、人間の能力を遥かに超えた狼男の暗躍、美男美女の秘密グループが行う性の狂宴(サバト)――これら次々に起こる奇怪な事件こそ、永遠の生命を求める暗黒の野望のうごめきであった……。そして今、古代イスラムより歴史を貫いて脈々と生きる恐怖の秘密の全貌も明らかにされようとしていた……。壮大なスケールで描くSF伝奇ロマンの最高傑作!
  • 異邦人
    4.5
    選挙違反で逃走中の俺は、ふとした出来心から井須賀市で暮らし始めるが、奇妙な事が起こった。市民が「外の世界」の記憶を失い、町から出られなくなったのだ。なぜ、町は“隔離”されたのか? 時空の歪みがもたらす超常世界と化した地で、異邦人となった俺と市民との不条理極まる戦いが始まった…!

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  • およね平吉時穴道行
    3.0
    コピーライターの私は、江戸時代の戯作者山東京伝の現代にも通用する広告のセンスに親近感を抱いていた。私は、ひょんな事で、江戸時代の岡ッ引き“平吉”が書いた古日記を入手、日記には、京伝の妹“およね”への恋と、彼女が神隠しにあったらしい異変が記されていた。――そんな時、CMに登用した人気歌手が、知るはずのない日記の内容を熟知している事に気づいた! 彼女によってよみがえった、二百年後の恋のゆくえは……。表題作の他「収穫」等を収めた、半村良の傑作短編集。
  • 回転扉
    3.5
    35年前に死んだ父に、まるでそっくりの若い男が息子たちの前に現れた。顔も体つきも言葉遣いさえも、父そのものだった。おまけに名前までも同じなのだ。その男が出現して以来、息子たちの商売はとんとん拍子に繁栄していった。息子たちは、男を父親のように感じ慕いはじめていたが、その裏には、正体不明の組織があった。現代社会を変えるべく、過去からよみがえった“亡霊”を描く異色長篇。 カバーイラスト/杉本一文
  • ガイア伝説
    -
    ガイアとは、地球生命圏全体を支配するものの象徴である。人間が急激に発展させた電磁波の利用により、動植物は本来の能力に重大な障害を起こし始めていた。一刻も早く問題を解決しなければならない。ガイアに選ばれし人間は、「感応」のみで意志を通じあうようになる。草木はいずれも「感応」だけで進化してきたのだ。新生命体は果たして実現できるのか…。著者の新境地が展開される異色作。
  • 【合本版】岬一郎の抵抗(全3巻)
    -
    【第9回日本SF大賞受賞作】岬一郎は東京・下町に住むごく普通のサラリーマン。だが、彼の体内では不思議な力が成長していた。一方、町内では犬や猫が連続死する異常事態が発生。公害とみた町内有志は都庁に陳情、岬も同道する。ところが、のらりくらりと対応する環境整備課長が、有志たちの前で突然死した。そして第二の突然死が……。
  • 軍靴の響き
    3.0
    ――それは、時代の曲がり角をはっきりと象徴していた。昨夜、寝室でその女を抱いて寝た男は“軍靴”をはいた男だった。〈戦争〉に虐げられた、あの忌わしい記憶がよみがえってきた……。すさまじい日本経済の海外進出は、インドネシアに政情不安を起こした。政治は腐敗堕落し、むき出しの反日感情が昂まった。日本政府は、西イリアンの石油利権を保護する名目で派兵を強行。既成事実がつくり上げられ、刻々、〈戦争の危機〉が近づいていた! どす黒い現代の恐怖感を描いた、著者会心の長編小説。 カバーイラスト/杉本 一文
  • 新装版 戦国自衛隊
    3.5
    日本海側で大演習を展開していた自衛隊を、突如<時震>が襲った。突風が渦を巻きあげた瞬間、彼らの姿は跡形もなく消えてしまったのだ。伊庭三尉を中心とする一団は、いつの間にか群雄が割拠する戦国時代にタイムスリップし、そこでのちに上杉謙信となる武将とめぐり逢う。 <歴史>は、哨戒艇、装甲車、ヘリコプターなどの最新兵器を携えた彼らに、何をさせるつもりなのか。日本SF界に衝撃を与えた傑作が新装版で登場。
  • 邪神世界
    -
    不動産会社のセールスマン岩井は、ささやかな夢をたくした一枚の宝くじで、なんと一千万円を当ててしまったのだ。だが、その瞬間から、本人でさえ気づかぬほど少しずつ、彼の周囲が変わりはじめた。誰かが、彼の生き方をあやつっているのか……。恐るべき霊感を持つ易者、そして神秘な宗教団体とめぐりあううち、次第に別の世界へ足を踏みこみ、そこでくりひろげられる神々たちの壮烈な戦争にまきこまれていった。壮大なスケールで描くスペース・オペラの傑作。 カバーイラスト/杉本一文
  • 続 戦国自衛隊 1巻
    完結
    5.0
    1979年&2005年に映画化された大ヒット小説「戦国自衛隊」にインスパイアされた衝撃の続編が、結末を書き換えた新版となって電子書籍に登場!
  • 黄金伝説
    -
    政財界の黒幕として君臨し、総理の首さえ簡単にすげかえてしまう怪人物栗栖重人。その彼の大邸宅から或る夜、円盤が飛び立つのが目撃された。円盤と彼の間に、どんな関係があるのか。一方、栗栖の秘密を探る人々が謎の遺物と言われる遮光器土偶と火焔土器を手掛りに辿りついたのは、十和田湖畔の山深くにある、天然のものとは思われぬ大洞窟と、そこに眠る莫大な黄金の山であった。常に人の心をとらえて離さぬ黄金伝説をテーマに、雄大な構想で描く傑作長編「伝説シリーズ」第一弾。 カバーイラスト/杉本一文
  • 平家伝説
    -
    自家用運転手浜田五郎は、ある春の日の午後、銭湯の主人から、自分の右肩の後ろにある大きな痣が、〈嘆き鳥〉と呼ばれることを教えられた。嘆き鳥……それは、源平の昔、壇の浦の合戦に敗れた平時忠を能登の配所に導いたと伝えられる鳥の名だった……。浜田と恋人敏子の運命をあやつる痣の秘密とは何か? 奇想天外なSF的結末。平家物語に想を得た奔放なロマンのうちに、現代の若者の夢と生活を鮮やかにとらえた傑作小説。 カバーイラスト/杉本一文
  • 楽園伝説
    5.0
    深夜、伊沢邦明は暴走族によるひき逃げ事故を目撃した。しかも被害者は、行方不明になっていたかつての上司であった。助けを求めに走った伊沢が現場に戻ってみると誰の仕業か、事故の痕跡はあとかたもなくかき消されていたのだ。この事件をきっかけに、〈地上の楽園〉建設をめざす組織の存在を知った伊沢の前に、次々と不思議な出来事がくりひろげられていった。そして、その背後には、古代から生きのびてきた巨大な闇の力が地底世界からよみがえり、不気味な活動を開始していた。 カバーイラスト/杉本一文
  • となりの宇宙人
    4.0
    真夜中、安アパートの裏庭に異常な衝撃を起こし、UFOが不時着した! 中からはい出てきたのは迷子の宇宙人宙(チュー)さん。彼をマスコミ攻勢から守り、一緒に遭難した宇宙人仲間の救出に一致団結して協力する人々との、心暖まる宇宙的交流を描く表題作。“地球最後の日がきても、お前だけは助けてやろう”という悪魔の囁きにすがったために、とてつもなく高い代償を払わなければならなかった人類の悲劇「悪魔の救済」ほか8編を収録した傑作SF短編集。 カバーイラスト/杉本一文
  • 人間狩り
    4.0
    2030年、他民族雑居化が進んだ東京は、首都機能を失い犯罪の巣窟と化していた。そんな中、東京を脱出した者たちが「東北自治区」と呼ばれる日本人だけが暮らす独立国家を作った――自治区で行政官として治安警備を司る月岡耕司に、ある日、首長の家出した娘を捜索する命令が下された。彼女が無法地帯・東京に潜伏していることを掴んだ月岡は、自らも東京に潜入。だが、そこで目にしたものは驚くべき光景だった!巨匠が描き出すとてつもない近未来像。『二〇三〇年東北自治区』改題。

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  • 半村良“21世紀”セレクション1 不可触領域/軍靴の響き 【陰謀と政治】編
    4.0
    SF史上最も恐れられた〝予感の書〟復刊。 日本SF界初の直木賞作家・半村良。戦慄のビジョンが令和に蘇る!  油田開発を巡りテロの標的となった日本が再軍備「いつか来た道」を逆走する(『軍靴の響き』)。 豊かな地方都市が濃霧に包まれた夜。山中の研究所で生物学者が謎の集団自殺。 豹とナマケモノを用いた謎の実験は、巨大な政治的陰謀へ繋がっていた(『不可触領域』)。 権力と嘘に翻弄されるディストピアの悪夢、ここに集成。(解説 マライ・メントライン) トクマの特選! カバー・口絵イラスト 慧子 〈目次〉 〝 21世紀?セレクション 半村良編 編纂にあたって PART1 黒い陰謀 フィックス 不可触領域 賄賂のききめ PART2 闇の中の戦争 Essay 凡人五衰 軍靴の響き 怪談桜橋 解説 マライ・メントライン
  • 不可触領域
    -
    一組の婚約者が、祭りでにぎわう町をあとに、自動車で東京へ旅立った。だが、山越えの途中、目をふさがれたような深い霧に出合い、動けなくなってしまった。その時、突然、一匹の豹が襲いかかってきたのだ。しかも助けを求めに二人が飛び込んだ家の中には、無惨な集団自殺者の死体が点々ところがっていた。いったい何が起こっているのか。 この事件を発端にして、一つの町を得体の知れぬ恐怖がおおいはじめた。
  • 不可触領域
    -
    湖上祭りに浮き立つ山間の町を離れて、車で東京へ向った伊島と婚約者敬子は、夜とともに白い霧の森に迷いこむ。渦巻く濃密なガスを押しのけて、突然フロント・フードの上に飛び乗ったのは、なんと牙をむき出した一匹の豹だった。さらに森の奥へと進んだ二人は、見るも無残な光景を見た。その“事件”が平和な地方都市に、どのような波紋を投げかけるのか……。現代の恐怖をリアルに描く異色のSF中篇に、ふとしたことで「異次元空間」を垣間見てしまった画家の奇譚「虚空の男」を併録。
  • 魔境殺神事件
    3.0
    <死体はそう……80メートルほどの高さに浮かんでいた。その死体はどうしようもなく、宙に浮かんでいるのだ〉ここは世界の火薬庫にして魔境。アフガニスタン、パキスタンの国境地域には少数民族ごとに神と呼ばれる超能力者がおり、その死体も神の一人だった。自ら超能力を持つ松田はインド軍に強制連行され、世にも奇妙な「殺神事件」の究明を命じられた!

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  • 岬一郎の抵抗 1
    4.0
    岬一郎は東京・下町に住むごく普通のサラリーマンだが、彼の体内では不思議な力が成長していた。一方、町内では犬や猫が連続死する異常事態が発生。公害とみた町内有志は都庁に陳情、岬も同道する。ところが、のらりくらりと対応する環境整備課長が、有志たちの前で突然死した。そして第二の突然死が……。日本SF大賞受賞の長編。
  • 産霊山秘録 上の巻
    4.0
    本能寺・関ヶ原・幕末そして戦後……日本歴史に記録されているいくつかの動乱期。そこでは必ず謎の〈ヒ〉一族が暗躍したと伝えられる。三種の神器を用い、人智を超えたその特殊能力を駆使して動き回る〈ヒ〉。そして今、時は戦国、一族の長、随風は信長に天下を取らせるべく活動を開始、白銀の矢となって全国の忍びのところへ飛んだ。数百年にわたる〈ヒ〉一族の運命を描き、日本歴史に新角度から壮大な構想で切りこむ著者会心の長編伝奇SF。第一回泉鏡花文学賞受賞作品。 カバーイラスト/杉本一文
  • 産霊山秘録
    4.3
    はるか古代から続く〈ヒ〉一族は、国が動乱期にさしかかると、特殊な能力を使って危機を救ってきたといわれる。その能力とは、御鏡、依玉、伊吹と呼ばれる三種の神器を使ったテレパシー、テレポーテーションであった。物語は戦国の世、織田信長の比叡山焼き討ちから始まり、関ヶ原、幕末、太平洋戦争、そして戦後の混乱期へと四百年の時を越える。歴史の襞の中で動く〈ヒ〉一族を圧倒的スケールで描くSF伝奇ロマンの傑作。
  • 夢中街
    -
    半村良が紡ぎだす独特の幻想的な小説。 作家である私はなぜか夢世界に引きずり込まれ、夢中の犯罪を取り締まる夢中署の刑事から拳銃不法所持を疑われる。そして現実逃避の長期不法滞在は強制覚醒処置を取るといわれる。 飛行夢、既視夢、疑夢といったさまざまな夢を見るうちに、甥の会社で起こった毒入り缶コーヒーの殺人事件を夢刑事とともに捜査をすることになる。 夢と現実は想像でつながり、夢の中の自分を俯瞰していく。夢とも現実ともつかない、自らを「嘘つき」と呼ぶ半村良らしい幻想的かつ伝奇的物語。
  • 女神伝説
    -
    就職試験に落ち、失意の日を送る貧しい大学生・純次は秘密の守護神『サバの女神』に祈った。「女神よ、俺を金持ちにしてくれ!」ある日、彼の前に突如出現した絶世の美女・嵯峨子は、なぜか彼にさまざまな幸運をもたらしてくれた。会社の社長となり、巨額の金を操り、豪華なマンションに住み、夜は嵯峨子と激烈な愛を交わす純次……しかし清楚な少女・春子に彼の心が移ると、嵯峨子はその正体をあらわす。
  • 闇の女王
    -
    日本屈指の大富豪・天羽賀脩一郎は、破産に近い大浪費の末、失踪した。真相究明にのりだした堀井は、無差別殺傷を狙うテロ集団と享楽のみを追う“深海クラブ”の抗争に巻き込まれたが、脩一郎とクラブの関係を探り当て、謎のベールをはがす機会を得た……。鬼才・半村良が流麗な筆致で描くSFファンタジー長編。
  • 夢の底から来た男
    3.0
    男はひんぱんにうなされていた――彼のみる夢の中には恐ろしい顔をした男が現れ、彼の前に仁王立ちになるのだった。その男の両手は、たった今まで人間の内臓をかきわけていたかのように血にまみれている。そして今、その血まみれの手の男が現実の中に出没しはじめた。「俺は気が狂ったのか……?」広告代理店に勤め、家庭を愛する平凡なサラリーマンを襲った悪夢の正体は何か? 直木賞受賞作家が描く、戦慄と恐怖のスリラー・サスペンス。表題作ほか「血霊」「自恋魔」など4編収録。

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