国内ホラー - e-NOVELS作品一覧

  • あたしのもの
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    あたしは、今、大好きなヒロシとミイナ、ショウジとケンイチと共に、車で温泉に向かっている。ヒロシは、あたしみたいなブスでノロマでバカな女なんて相手にしないとわかっていた。そんなヒロシにバカにされ暴力をふるわれても、あたしは彼と一緒にいられるだけでよかったんだ。旅館に着き、ヒロシの彼女のミイナに誘われて風呂に行くと、そこには不思議なおばあさんがいて…。不気味な旅館で、その晩あたしの目の前で起きた事件とは…。
  • 飯野文彦劇場 インターホンに見える
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    周囲の喧噪に耐えきれず、発作的な怒りに身を任せて暴れ回る男。ついに暴れている最中に意識を喪い、病院に担ぎ込まれるに至って、医者に勧められ辺鄙な郊外の一軒家へ転地する。水商売に出かける女を見送った後は、何をするでもなくただ庭をながめる日々。その生活が一変したのは、古屋の中でそれだけが真新しいインターホンの存在に気づいたときだった。その小さなモニターの中に、男はいったい何を見出すのか!?
  • 飯野文彦劇場 栄子狂乱
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    内気で影の薄い、小柄で童顔の女はしかし、凄艶な色気で男の嗜虐心を刺激しながら、いつのまにか主導権を握って思うがままに自らを責めさせる、天性のマゾヒストだった。SM雑誌の編集者すら我を忘れるほどの、巧みで激しく妖艶な痴態。だが、とある田舎の廃屋で撮影をしたときから、何かが変わった。ふたりをさらなる深淵へと引きずり込んでいくのはいったい――?
  • 飯野文彦劇場 帰ってきた叔父
    5.0
    あれは盂蘭盆会の出来事だった。当時八歳だった私は、ひとり留守番をしていた。そこへ叔父がひょっこりやってきた。麦茶を用意している間に叔父の姿は消えていた。しばらくして帰ってきた姉たちに叔父が来たことを告げると、「叔父ちゃんは死んだでしょ?」と怪訝そうな顔をされてしまった。しかし、その直後、叔父からの電話で墓に呼び出された私は…。
  • 飯野文彦劇場 残存性欲の女
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    「やさしいんですね。これから行っても良いですか?」「明日の晩も、来てもいい?」。毎晩、彼女はやってくる。汗にまみれ快楽に溺れ、わたしはもはや彼女なしではいられない。いかに浅ましかろうと、昼も夜も常に彼女のことを求め、胸は高鳴り肉体は火照る。しがない作家に初めて訪れた我が世の春。恋の、いや情欲の炎に激しく生命を燃やして、男はこの世ならぬ悦楽に浸りきる。夜ごとの美女の訪問は無上の愛か、異界の罠か。
  • 飯野文彦劇場 体内小人
    5.0
    奇怪な手紙に導かれ、TVレポーターは山奥の社へと向かった。そこで彼を待ち受けていたものとは? 失踪後、再び姿を現わしたレポーターの会見で全てが明らかになる!? 「ま、待ってください。本当なんです。今、世界は、人類は危機に陥っている。だんだるしあが蘇ろうとしているのです」「で、結局その、だんだるしあって、何なの?」「わかりません。しかし、その手先の〈やつら〉のことならわかります」「じゃあその〈やつら〉は、どこにいるんですか?」
  • 飯野文彦劇場 茶の魔
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    もうすぐ八月の声をきこうというある日、私のもとに、作家仲間のFから長文の手紙が送られてきた。性格的に問題があり、いつしか仲間内からも距離をおかれ、郷里に帰ったと風の噂に聞いたFからの手紙。そこにはアルコール依存症だったFが手に入れた「魔法のお茶」によって、酒を断つにいたった話、そしてそのお茶を飲むようになってFの目の前に現れた「あいつ」の話が…。
  • 飯野文彦劇場 ないものの子
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    主人公の「私」が小説家である事を知り「実は私も小説を書いたことがあるの…」と自作をメールで送ってきた憧れの女性。その内容は、彼女の清楚な外観からは想像もつかない淫らで、破廉恥な官能小説。いやはや、作中話として全文が掲載されているこの小説がまた本格的で、思わず生唾を飲みこみたくなるような内容。地位も名声もある夫人が、銀座の公衆トイレで繰り返す痴態…。これだけでも読み応えがあるのだが、さらに本作は驚くべき結末へと進んでいく。官能小説と言うべきか、ホラー小説というべきは、はたまた…。
  • 飯野文彦劇場 一人多い生徒
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    紆余曲折を経て、40歳で小学校の教員となった私。生徒数は8人と少ないが、可愛い子供ばかり。しかし、私はある日、生徒が一人増えている事に気づいた。しかも、その少年は私の記憶の中の懐かしくも切ない思いを呼び起こし…。子供の頃の純真で深い友情。それでいて大人になったら相手の存在すら忘れてしまっている残酷さ。それらが呼び起こすキュンと胸が締めつけられるような想いを、奇才・飯野文彦が見事に操り、私たちを不思議な世界へ誘う…。感動と切なさ、そして恐怖をともなう秀作です。
  • 飯野文彦劇場 揉みほぐされる脳
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    雨の蒸し暑いある日、売れない作家・井之妖彦は、自分の脳が誰かによって揉みほぐされていることに気づく。だから、すぐに感情的になり、ねちねちと細かいことにこだわり、優れた才能を見いだされず不遇のまま過ごしているのだ。すべてそれで納得がゆく。誰だ、誰が私の脳を!? 男の精神が壊れていく過程を、つぶさに、執拗に描ききった奇作。
  • 飯野文彦劇場 友人の妹と…
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    大学時代からの友人の義弟・佐川が失踪して一ヵ月。ある日、佐川の消息がわかったらしいという報告をうけた藤沢は、とても正気ではいられなかった。なぜなら、佐川は藤沢がその手で…。“鬼畜”という言葉がこれほどぴったりな作品があるだろうか? やがて非道ぶりを尽くした藤沢の耳に届いた怨嗟の声…。戦慄の結末までノンストップでお届けする奇作!! しかし、因果応報にしても酷すぎます…。
  • 飯野文彦劇場 夜の訪問者
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    「井之先生は、いらっしゃいますか。『怪奇無尽講』の続きを教えてください」――。独り執筆の進まぬ深夜、不気味な女が家の前に立つ。差し出された金に目が眩み、はるばる千葉からやってきたという言葉で情にもほだされ、家に上げた作家だったが、女の言動は次第に奇妙の度を増していく。そして電話が…。あの傑作『怪奇無尽講』に、こんな裏があったのか――もしれない!?
  • 飯野文彦劇場 霊の笑い
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    小さな祠がある曲がり角に、今日も狂気を呼び起こす忌まわしい笑いが谺する。ボクと早智枝は幼い頃から、その笑い声に、そしてそれが生む狂気と死に魅せられてきた。「幽霊の笑い声よ。幽霊が相手を見て、こいつならって思ったときに笑うみたい」。やがて、狂気が爆発する現場を目の当たりにしたとき、ふたりの中でも何かが弾けた。他人の狂態を覗き見ながら、自分たちもまた繰り広げる痴態。歪んだ刺激の行き着く先には? 曲がり角には気をつけろ!
  • 飯野文彦劇場 ろくろ首
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    「お化けが恐いなんて、子供みたいだと思うでしょう。でもね、見ちゃったんですよ」「ろくろ首を、ですか?」「ええ、見てしまったんです。ああ、そのために……」――安居酒屋で偶然隣り合わせた男は、私が眺めていた妖怪画に血相を変えた。怪奇作家として、絶好のネタの気配を嗅ぎ取った私に、男が語った奇妙な体験談とは――?
  • 飯野文彦劇場 六本木にて
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    六本木の裏通りにひっそりとそびえ立つ洋館。奇怪な因縁の伝わるその幽霊屋敷に、暑気払い気分で出かけた作家一行。酒で恐怖を紛らせていた私は、二階の窓に不気味な少女の姿を見た。それが恐怖の始まりだった。瞼を閉じれば、その闇の中に浮かび上がる白い少女の姿。電話の向こうで、嗚咽を押し殺して囁く声…。酒が見せる幻覚か、それとも!? 恐怖に怯える私は、憧れの美人作家と手に手を取って、怪異と対峙すべく敢然と再び廃墟に立った!
  • 硝子の家
    -
    僕がまだ小学校に通っていた頃、下校途中に見つけた「硝子の家」。赤く衰弱した陽光に照り映えたその屋敷の入り口には『お入りください 入場無料』の看板が立てられていた。入るかどうか迷っていた僕は背中を何かに押され、気づけば鏡の林の中に紛れこみ、迷っていた。泣きながらやみくもに駆けまわって、もう二度と外へ出られないと思ったその時、気づけば出入り口に辿りついていた。そして、月日が流れ「硝子の家」のことを忘れかけていた僕は、再びあの家の前に立っていた…。
  • シンボル・ツリー
    5.0
    祖父の持っていた古いアパートを取り壊し、家を建てた私。上棟式にやってきた老人・鍬方は私に一本の木の苗を差し出した。玄関前にシンボルツリーとして植えるといいと言う。アパートの立ち退きに抵抗を示した鍬方だったので、これを植えることを承諾すれば気持ちよく出て行ってくれるのならと、私は苗を受け取った。そして五年後、住む家族も増えた幸せな家に異変が起きた…。
  • ビデオレター
    -
    彼の海外赴任を機にはじめたビデオレター。離れた彼から届くそれは、わたしにとって唯一の慰めだった。だが、彼は暴漢に襲われ、あっけなく命を落としてしまった。打ちひしがれるわたしの元へ、死んだはずの彼から届いたビデオレター。恐る恐る再生してみると、そこには…。死んだ恋人を思う気持ちが奇跡を起こしたのか? 恐ろしくも切ない物語。

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