ゴールド
レビュアー
  • 戦国小町苦労譚 農耕戯画1

    展開があまりも都合が良すぎる

    コミカライズとしては成功作の分類に入ると思う。原作がラノベのせいもあるがコミカライズの失敗作につきものの長台詞や長い面倒な説明文が少ない。絵柄もしっかりしている。もっともストーリー展開があまりも都合が良すぎるきらいはある。

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  • 弐十手物語 【特大合本版】1

    正統派時代劇

    本格的で重厚な正統派時代劇。長所も短所もこの言葉で表現できてしまう。
    大長編作品ではあるが、連作短編の形をとっているのでどこからでも読めるし、どこで読むのをやめても良い。ずいぶん読みやすい作品である。
    一応捕物帳 ミステリーもののカテゴリーに入るのだろうが、ミステリー要素はほとんどなく、江戸時代人情ものである。
    絵柄は典型的劇画であるが、かなり丁寧に描いてあるので読みやすい。

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  • 明治開化 安吾捕物帖

    エンタメもの

    坂口安吾の作品の中でも気楽に読めるエンタメものである。勝海舟が世間に流布しているイメージと違ってとぼけ役を演じているところが面白い。連続ものシリーズものに特有の毎回同じの定形パターンが続くが、それなりに楽しめる。

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  • 三浦老人昔話

    100年近くも前の作品なのに

    岡本綺堂のやや怪奇味を帯びた作品が入っている短編集である。明治初期から中期に幕末頃の話を聞きがたりする という体裁を取っているため、幕末と明治初中期の風俗をともに知ることができる。驚いたのは100年近くも前の作品なのに、江戸言葉のテンポの良い語り口で、さして引っかるところもなくスラスラと読めることである。短編集にありがちの、話を無理やり面白くしようと、オチの部分を作り込むこともなく自然体の語り口であるところもよい。

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  • 正午の殺人

    謎解きそのものは大したことない

    短編ミステリーである。種明かしされた謎解きそのものは大したことないが、確かだ という  思い込みを逆手に取ったストーリー構成はなかなかに面白い。部屋の配置やサイレンなど推理の分かれ道もある程度ある。数十年も前の作品だと思わせないところがいい。

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  • 隣の席の佐藤さん【分冊版】(ポルカコミックス)1

    等身大の女の子

    このようなコミックのヒロインと言えば「才色兼備の高嶺の花」というのが定番であるが、この作品はそれとは正反対の地味でどちらかといえばトロい 等身大の女の子をヒロインに持ってきている。主人公とその彼女の関わりが徐々に深まっている過程を丁寧に描き出している。足が地についた良作である。

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  • 家康

    坂口安吾の家康評価

    坂口安吾がみた徳川家康を、風呂屋談議風な口調で語りあげている。現在の目線から見るとやや時代遅れっぽい評価かもしれないが、少なくともNHKの大河ドラマ「どうする家康」のように史実を無視して、現代の価値観で描かれたものよりは遥かにマシである。
    小説家である自分自身と対比して評している箇所などはなかなか面白いと思った。

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  • 宮廷のまじない師 秋日の再会に月夜の毒呪【試し読み】

    中華シンデレラストーリー

    話は最後には中華シンデレラストーリーというところで落ち着くのだろうな という見当はつくが、そこに至るまでの過程が波乱万丈である。特に中華ファンタジーは話を大きくできるという特徴を持っているので、長い作品になりそうである。

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  • ゼロマキナ 架空蛹をシーエは撃てない 第001話

    ついて行けない

    まさに怪作であり、読み手を選ぶ作品なのだろうな。この作品の売り物であろうと思われる言葉遊びについて行くことができなかった。壮大なSF世界を記述した世界観の部分も、それほど親切でわかりやすい書き方でなかったせいか、理解するのに時間がかかった。

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  • 冲方丁歴史小説4作品試し読み合本(『天地明察』『光圀伝』『はなとゆめ』『麒麟児』)

    歴史もの4連発

    史実に基づいて書くのが歴史小説で時代背景を借りるのが時代小説、というのが定義らしい。まごうことなき歴史小説 豪華4点揃い踏みである。作者冲方丁といえばマルドゥックスクランブルに代表されるハードSFもの という先入観があったが、まるっきり違う文体で、めんめんと または剛直に 個性豊かな人物を描きあげている。ちょうどNHK大河ドラマでもやっている平安時代中期を描いた「はなとゆめ」が特に印象に残った。

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  • 【試し読み】ROMANCE×LOVESTORY 大人の恋愛小説サンプル集

    典型的な女性恋愛小説の詰合わせ

    文体といい ストーリー展開といい本当に典型的な女性恋愛小説の詰め合わせ集である。詳細で微妙な心理描写が特徴の作家とである。しみじみと落ち着いて読むといいのだろうが、少々ベタつき過ぎのような気もする。

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  • 彼女が生きてる世界線!(1)僕が悪役に転生!?【試し読み】

    中田永一のラノベ

    ストーリー内容は凡百のラノベであるが、著者がまさかの中田永一である。文章の端々に出る、流れの良さ、引っかかりのなさ、流麗さは、確かに中田永一のものだが、逆に見どころ読みどころは、これだけである。ストーリーの舞台や展開があまりにもお約束通りすぎる。

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  • 官能小説家 烏賊川遙のかなしみ(1)

    世代間ギャップ

    コミカルなギャグ漫画であるが、主人公二人のキャラクター設定が絶妙である。作家を主人公に持ってくると、往々にして漫画作家自身の私小説っぽくなる作品が多いのだが、この作品はしっかりとギャグ漫画の正道を歩んでいる。絵柄もコミカルでありながらもしっかりと描かれている。

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  • DAY IN,DAY OUT(1)

    三十年も前の作品

    三十年も前の作品であるが、日常系の男女関係を中心としたやり取りをユーモアを交えて描いているせいか、それほど時代を感じさせない。ただし、携帯スマホ普及以前の話なので、当然携帯スマホは登場せずイエデンが活躍している。現代の生活にいかにスマホが入り込んでいるかを実感させられtる。絵も当然手書きである。情感があっていいのだが、タブレットで読むと画数の多い漢字がつぶれてしまっている。

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  • 平安Haze(1)

    スッキリ素直

    NHK大河ドラマでもやっている平安中期をストーリーの背景とするファンタジーものである。あまり深く突っ込んだ話はないが、スッキリとしていてどんどん読み進めることができる。少年漫画っぽい素直な絵柄が印象的な作品である。

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  • 稲美杉作品集(1) かわいがってね

    空振り気味のところがかわいい

    意識過剰で先行しているヒロインの空振り気味の思考や言動が、なんとも言えず可愛い
    という印象を与える。男の方もそのヒロインに一歩的に振り回せれているところがあり、これまた微笑ましい。絵柄が今一つの出来栄えであるところが残念である。

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  • ヤクザと目つきの悪い女刑事の話(2)

    ドタバタラブコメ

    典型的なドタバタラブコメの第二巻目である。ドタバタの内容は前巻に引き続きであるが、より程度が深まっている。(ひどくなっている?)ヒロインのチャイナ服 旗袍姿がとてもいい。中国語に日本語のふりがな というアイデアも中国語で会話しているんだなという 雰囲気がよく出ている。もっと文字が小さくて読みにくいが。

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  • バツ&テリー【合本版】(1)

    時代を感じさせるが読みやすい。

    40年以上前の作品である。その当時のいわゆるツッパリの男たちをくっきりと描きあげている。カバー絵には野球のユニフォーム姿が描かれているが、ストーリー内容には野球の話は殆ど出ていない。やたらとバイクの話 暴走族の話 などなどがストーリーの中心である。絵柄はくっきりとしていて時代を感じさせるが読みやすい。主人公たちの生き方に全く共感を覚えることは昔も今もできないが。

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  • 北斎すごろく旅(1)

    学習まんが

    葛飾北斎と娘の応為そして柳亭種彦のドタバタ旅をわかりやすく描き出している。宿場町の一覧や地図 そしてその場所を描いた北斎の絵が登場して理解しやすい。しかし、ストーリー的には紹介 解説にとどまっていて、それ以上深いものはない。絵柄もコミカルではあるが、稚拙な感じである。いわゆる学習まんがのレベルに留まっている。

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  • 俺たちの箱根駅伝 上 最速無料試し読み版

    緊迫した場面の描き方

    冒頭部分の試し読みである。たかが冒頭部分の20ページにも満たない試し読みであるが、良い作品はその冒頭部分で読者を惹きつけるということなので、その作品のレベルを図ることができる。よく小説のテーマに取り上げられる駅伝であるが、いきなり緊迫したレースの描写でなかなかに惹きつけられる。

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  • ●電子限定特装版●最上紳士、異世界貴族として二度目の人生を歩む(2)

    もう一捻り変化がほしい

    王道 お約束どおりのSTORY展開である。あまりにも約束どおりなので、もう一捻り変化 工夫ががほしいところである。それよりも問題は画力の低さ。各登場人物の表情が固く、特に戦闘シーンの動きがぎこちない。

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  • ●電子限定特装版●最上紳士、異世界貴族として二度目の人生を歩む(1)

    大変にありふれたお話

    幼い女の子をっ事故から守ろうとして自分自身が事故に巻き込まれて死んでしまう。そしてファンタジーの世界へ転生する、という大変にありふれたお話である。お約束 王道のSTORY展開なので先が読めてしまう欠点はあるが、安心してどんどん読み進めることができる。ただ画力が低い。

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  • 永日小品

    漱石のエッセイ

    漱石のロンドン時代や帰国してからの身の回りの出来事 子供の頃の思い出などを、現代でも十分に味わうことのできるわかりやすい文章で綴られたエッセイである。「蛇」のようにやや不気味なもの、「行列」のように巧まぬユーモアを秘めたものなど様々な味わいの作品がある。中でも散文詩のような「昔」が特に心に残った。

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  • 二百十日

    台風に荒れる活火山阿蘇

    この時期の夏目漱石の特徴である「世相批判」的なセリフがしばしば出てくるが、それよりも、台風に荒れる活火山阿蘇の大自然描写が見事である。草千里の背の高い草が生い茂った中を強引に歩む二人が、とてもリアルに描き出されている。

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  • 初秋の一日

    点描

    明治天皇の大葬の日に、禅寺を訪問するという 日常的な行動をさらりと描いたエッセイ的な作品である。別に深い思想や含意があるわけではないが、100年前の文豪のエッセイが何の引っかかりりもなく読めてしまうということが、実は驚異的なことなのかもしれない。

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  • 自転車日記

    文語体だが

    現代でも多く読まれている夏目漱石の作品と異なり、文語体で書かれている。しかし、やや気取ったような文章が、ユーモアを交えて語ろうとする意図が、自転車に乗るのに苦労する漱石の困惑ぶりをよく表現しているような気がする。現代の時点で読んでみると、決して成功した作品とは思えない。

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  • 一夜

    何かの寓話かな

    梅雨時の部屋に三人の男女が、絵とか関しとかのとりとめのない話をする。何かの寓意があるのかと考えてみるがまるででわからない。文末に漱石自身が「小説ではない。」と突き放し多様の文章で締めくくっている。一旦何なのだろうか?

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  • 超弩級空母 大和<小説版>1.

    ミリヲタでない仮想戦記

    太平洋戦争を舞台とした仮想戦記は、やたらと非現実的な兵器や舞台設定がされていて、あまりにも都合が良いストーリー展開になるケースが多い。しかしこの作品は、国際情勢面や人事面などに多くの労力を割き、ミリヲタでない仮想戦記 という印象を与えている。とは言うものの「こうあって欲しかった。」という願望がそのまま実現している という点では、たしかに「仮想」戦記である。

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  • 【大活字シリーズ】新書 太閤記 三

    語り口がいい

    伝統的古典的な解釈の太閤記 豊臣秀吉伝である。ストーリー展開そのものは大変によく知られているものなので特筆すべきものはない。しかし作者吉川英治は、時代小説 歴史小説の名手だけに、手慣れた口調の語り口が実に心地よく、スラスラと読めてしまう。途中、皇室への言及のところだけが違和感があったが。

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  • 形

    購入済み

    まず形から入る

    ハロー効果 というか 人は見た目が9割 というか、外見の持つ力 威力 そして怖さを十分に感じさせる作品である。昔 高校の国語の教科書に乗っていたので印象に残っている。最近の、反ルッキズムという運動 活動を考えると感慨ひとしおである。

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  • 長篠忠義 北近江合戦心得〈三〉

    題名の「忠義」とは

    本作品の題名の「忠義」と言う文字が入っているが、忠義についての三種類の考察が述べられている。まあ明確にどれと決められるものではなく三要素が入り混じっているのであろうが、主人公は情緒的なものであるそうな。石田三成の「忠義」への考えがしばしば顔を出すが、将来の関が原への伏線だろうか?途中の上田茂兵衛のちょいとした登場は嬉しかった。

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  • [無料版]学研まんがNEW日本の歴史

    わかりやすい

    学研が作っているだけあって、一応「子供向きの学習まんが」という位置づけの作品である。従って歴史の解釈も過去から主流となっているオーソドックスな定説に基づいて書かれている。面白みや 新しい気付きはないが、どんどん読み進めることができる。デジタル描画らしい絵柄はくっきりとしていて読みやすい。

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  • 35歳の選択~異世界転生を選んだ場合~【分冊版】(ノヴァコミックス)1

    絵はきれいだが

    チート能力を持って異世界転生、その異世界で思うように振る舞うという 読者の欲求をそのまま体現したような作品である。主人公にあまりにも都合が良い展開なので、さすがに感情移入することはできない。絵柄は少年漫画っぽくてまずまずである。

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  • 【単話】勇者さまは報酬に人妻をご希望です 第1話

    絵が雑

    主人公のキャラクター 性格の味付けがよくある聖人君子的なものではなく、放蕩無頼ものであるところがなかなかに良い。しかし、ストーリー展開はなんとも定番で取りたてて言うことはなにもない。さらに、絵柄が雑で売り物のはずである人妻たちがちっとも魅力的に感じられない。

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  • ●合本版●死にたがりな少女の自殺を邪魔して、遊びにつれていく話。(1)

    絵柄がいまいち

    自殺したい主人公と 自殺したいヒロイン の二人のお話である。なんとか自殺を押し留めようといろいろな方策を取るが、どれもあまり有効とはいえなさそう。悲惨なエンディングしか考えられないが、どのような締めくくりにするのだろうか?絵柄がいまいち、動きがギクシャクしているところも残念である。

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  • 瀧夜叉姫 陰陽師絵草子【分冊版】 1

    おどろおどろしい世界を

    原作者夢枕獏のおどろおどろしい世界を、伊藤勢が細密 緻密な筆致で 妖気な世界を見事に描きあげている。NHK大河ドラマで雅な世界と渦巻く陰謀を放送しているが、底辺にはこのような世界が広がっていたということを感じさせられる。ストーリーも絵も見事である。

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  • 泣き虫ペット〜OL女王様とリーマンわんこ〜(1)

    もう少し過激でも。

    フルデジタルの特徴を生かした描画はとてもきれいである。このような作品にありがちな「みんな同じ顔に見える。」という欠点も目立たない。しかし、ストーリー展開がなんとも平凡でひねりがない。SMがテーマならもう少し過激でも。

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  • 夏の果実1

    絵はきれいだが

    凸凹を強調した女性の描き方などフルカラーデジタル描画の絵柄はいかにも韓国漫画っぽいが、ストーリーの舞台は一応日本になっている。登場人物の名前も日本名である。ストーリー展開は、それほど変わったところはなくよくありそうな話ではある。ただ日本ではほぼ絶滅しているあまが重要な役割を担うなど、不自然な所も多い。

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  • 春が来た(1)

    象徴的な題名が今後を予想させる

    半世紀近くも前の劇画全盛期の作品である。今改めて見ると劇画独特のタッチがやや煩わしくも感じるが、逆に「時代劇」という雰囲気を大いに盛り上げていることは否めない。ストーリー内容は「忠義」や「慣習」に囚われて人生の多くの時間を無為に過ごした二人の老人の話である。なんだか身につまされるものがあるな。象徴的な題名が今後を予想させる。

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  • 秘密の女子大性活1

    上下関係

    韓国軍は当然のことながら韓国の大学も上下関係が厳しいのだろうか?ストーリー展開上そのようにしている可能性が大きいが、ちょっと興味をそそられる。韓国ものらしい女性の体のラインを強く強調した絵柄が大きな特徴である。ストーリーの展開の方はやや無理筋かな。

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  • ハプニング・キャンピング1

    韓国もの

    徴兵制を取っている韓国のお国柄を反映した作品である。以前は韓国ものであるにも関わらず、ストーリーの舞台を無理やり日本にした不自然な作品が多かったが、素直に韓国ものであることが分かる作品の方が良い。デジタル描画された絵柄は、不自然なほど女性の凸凹が強調されていて特徴が際立っている。ストーリー内容はまあ付け足しのようなものである。

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  • 胡蝶の悪夢~囚われの女1

    絵はきれいだが

    隔絶された村の古い因習にとらわれた女性たちを描いた陰惨な作品である。デジタル描画された絵柄そのものは比較的きれいであるが、表現されているストーリー内容がなんともやりきれない。あまり続きを読みたい作品ではないな。

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  • 湖底のひまわり 1

    工夫をこらした

    タイムスリップものではあるが、主人公の大人と子供の姿を代わる代わるに表示するなど、作画に工夫をこらしていて、凡百のタイムスリップものから抜きん出た存在になっている。ストーリー展開もノスタルジックでありながらミステリーっぽい雰囲気も濃厚にあり、なかなかに読ませる。絵柄もノスタルジックな雰囲気とよくマッチしている。

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  • 上官の娘はガマンができない1

    なんとも粗雑

    以前は韓国物を無理やり翻案したような作品が多かったが、この作品は韓国物を単に日本語訳したような作品である。それはそれでいいのだがストーリー内容がなんとも粗雑でできが悪い。絵柄も単に凸凹を強調したような感じであまり魅力を感じることができない。

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  • 慾のたてまえ【単話版】1

    ありそうな話

    付き合っている男女間でいかにもありそうな話をあまりベトベトさせずサバサバ感を表に出して描き出している。スッキリとしたやや幼いような絵柄が、サバサバ感を強調したストーリー展開とよくマッチしている。しっとりとした情感やデリケートな心理描写は期待できないが、サクサク巻が好きな人向けの作品である。

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  • 赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。 【小説+漫画 無料試し読み版】

    なかなかに残酷

    作品タイトルからして毒がありそうだな と思わせるが、ジッサイニ読んでみると案の定 である。カバー絵がメルヘンチックで、本文の絵柄も子供向けメルヘンチックなのであるが、ストーリー内容はグリム童話の原型を残しながらもなかなかに残酷である。決して子供向きではない。

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  • 異世界での冒険は愛猫を頭に乗せて!1

    猫かわいい

    ストーリー展開はごくごくありふれたファンタジー世界への転生ものである。ほとんどひねりも何もなくお決まり通りの展開である。ただひたすら猫の可愛らしさを強調している作品である。そしてそれ以外は何もない。

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  • 明日の敵と今日の握手を【電子単行本】 1

    長短併せ持つ

    大変に好みが分かれる作品である。幼女戦記に代表されるカルロ・ゼンのファンにとっては、歴史上の前提知識も独特の気取った持って回ったような語り口もかえって心地よいものであろう。しかしそうでない読者にとっては、ただひたすらわかりにく作品であると思う。長大な地の文や長ゼリフなど、コミカライズ特有の欠陥は多い。これがファンにとってはたまらないものである。

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  • 艦隊のシェフ(2)

    様々な人間模様

    狭い艦内で24時間顔を突き合わせている乗組員たちの人間模様、シャバにいた頃の経歴や職業や家族関係 などが徐々に明らかになる。そして戦況は厳しさを増し、次々と船が沈む 大消耗戦となってゆく。そのような戦況もちゃんと描き出している。作画も悪くはなく駆逐艦の姿がくっきりと描き出されている。

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  • 艦隊のシェフ(1)

    新しい切り口

    仮想戦記ではなく実録もの戦争漫画に、これまた実際にあった駆逐艦内の調理 食事の話と、他に余り類を見ない切り口となり大変に興味深い。コミックとしての作品の出来も悪くはないが、作品で語られている内容が面白くもあれば厳しさが身にしみるところもある。2000トンそこそこの艦体に240名もの乗員を乗せていた事にまず驚く。文字通りすし詰めの艦内である。この多人数の乗員に揺れる艦内で手の込んだ調理をした主計兵たちに敬意を表したい。

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