書店員レビュー一覧:小説・文芸

  • 死命
    余命僅かの宣告を受け殺人願望を実行に移す男と、同じく癌が再発しながらも殺人犯逮捕に執念を燃やす刑事。物語はこの二人を対比させるように元恋人と刑事の娘、息子を絡めながら深みを増しつつクライマックスへなだれ込んでいきます。そして連続殺人鬼に身を落としていった男が幼少期の消し去った記憶を取り戻したとき、衝...続きを読む
  • 神津恭介、密室に挑む
    「日本三大名探偵」といえば明智小五郎、金田一耕介、そして神津恭介。他二名と比べ若干影が薄い、この神津恭介。実は容姿端麗、頭脳明晰の一度見たら忘れようがない、超絶イケメン名探偵なのです!中学を飛び級、6カ国語を操り、論文も認められた数学の天才。現在は東大医学部の法医学教室助教授。資産家で生活に困る心配...続きを読む
  • 殺人犯はそこにいる―隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件―
    盛岡の書店で「文庫X」として表紙もタイトルも内容も伏せて販売され、話題となった本作品。書店員さんの手書きPOPで「どうしても読んで欲しい」作品として紹介されていたため、てっきり感動モノの小説と思っていたら、ノンフィクションだったので驚きました。
    今まであまりノンフィクションの作品を読んだことがなく...続きを読む
  • タルト・タタンの夢
    ミステリを読みたいけど、殺人のような重い事件はちょっと…と言うあなたに。素敵な料理と「日常の謎」を楽しめる、こちらの一冊はいかがですか?
    舞台は下町にある小さなフレンチレストラン。ここに持ち込まれる様々な謎に挑むのは、無精ひげを生やした店長兼料理長の三舟シェフ。フランス修業時代、その名前と風貌から...続きを読む
  • AX アックス
    伊坂幸太郎先生の殺し屋シリーズ第3作目!
    殺しの技術は一流なのに、妻には頭の上がらない中年の殺し屋「兜」が、慎ましい家庭を守るため、奔走する話です!
    少しハラハラするけど幸せそうな心の温まる家族の描写は、ご結婚して、男の子を育てている現在の伊坂幸太郎先生にしか書くことのできない家族の物語。。。控...続きを読む
  • 百億の昼と千億の夜
    日本SFの金字塔という評判と萩尾望都さんの表紙に惹かれ、休む間もなく一気に読み終えてしまった本。凄まじいまでのスケールの大きさ!これは面白い!…しかし、どこまで理解できたか一抹の不安も。
    物語は「阿修羅王、ブッダ、プラトンが、世界が滅ぶ原因を探し、戦いを挑もうとする」というもの。映画『マトリックス...続きを読む
  • 王妃の館
    2015年4月の映画化作品!映画と本筋は同じですが、それ以外はだいぶ異なるようなので安心してこちらもお楽しみ下さい。
    倒産寸前の旅行代理店が、起死回生の策として講じたダブルブッキングツアーが舞台。150万円の高級組と20万円の格安組を、お互いにバレないよう同日・同部屋に宿泊させて費用を浮かせるって...続きを読む
  • 男の系譜
    池波正太郎が歴史上の偉人たちを語り明かす!
    戦国の織田信長から幕末維新の西郷隆盛まで、彼らがどんな思いで時代を生き抜いたのか?著者だからこその男の生き方を、現代日本との対比で描く傑作エッセイ。
    とはいえ、昭和60年出版の本なので、著者の考え方や表現は古くさい部分もあります。それが気にならないくら...続きを読む
  • 星々の舟
    あなたにとっての家族とは何か?
    「おいしいコーヒーの入れ方」シリーズの村山由佳さんが、とある家族を描く短編集です。「おいしい~」シリーズのようなさわやかな恋愛とは異なり、描かれる話は、近親相姦、レイプ、不倫、いじめ、戦争体験と、どれも重く、苦しい。短編は家族の一人を主人公としていて、それぞれリンク...続きを読む
  • ラバー・ソウル
    これは「究極」の純愛小説!
    幼い頃の病気のせいで両親からも誰からも疎んじられて生きてきた鈴木誠。洋楽専門誌に寄稿するビートルズ評論だけが唯一の社会との接点だった。ある日、ヒロイン美縞絵里と出会いそこから物語か始まる。。。
    前半は執拗かつ残酷なまでにヒロインへのストーカー行為が描かれ、鈴木誠のサイ...続きを読む
  • 占星術殺人事件 改訂完全版
    ネタバレせずに、まっさらな気持ちでお読みください!
    ゴッドオブミステリー・島田荘司のデビュー作にして、御手洗潔シリーズ第1作目。
    六人の処女の肉体部分を合わせて完璧な女、アゾートを創るという画家の遺書から始まる。画家の死後に日本各地で体の一部を切り取られた死体が発見される。事件から40年後、御手...続きを読む
  • 闇に香る嘘
    闇の中、真実に辿り着けるのか!
    第60回江戸川乱歩賞受賞作。全盲の村上和久は孫に自分の腎臓を提供しようとするが状態が悪く適さない。兄である竜彦に提供を訴えるも拒否され、次第に兄は偽者なのでは?と疑いはじめる…。
    視覚以外の描写が続くため、急に襲われたりしたら?今話している相手は本物なのか?と、読...続きを読む
  • 人生の勝算
    圧倒的努力は裏切らない!
    仮想ライブ空間「SHOWROOM」創設者が書く人生論。コンプレックスは誰しも持っているもの、それをバネにして圧倒的努力により天才・前田裕二はいかにして理想を成し遂げたのか。
    後天的な努力により、天才でも何でもない凡人でもヒーローになれる「SHOWROOM」の意義とその原...続きを読む
  • スフィア-球体-
    緊迫感溢れるSFスリラー! ~深海での未知との遭遇~
    約300年前に海底へ沈んだ未知の飛行物体。調査に訪れた科学者チームはそこで謎の球体を発見し、次々と奇怪な現象が……。
    読者をガッシリ引き込み抜群のテンポで展開していく本作。奇怪な現象や犠牲者だけでも恐ろしいのに舞台は深海、凄まじい水圧に囲まれ...続きを読む
  • 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
    大学時代、一方的に親友4人に絶縁を宣言された多崎つくる。過去を乗り越えるため、36歳になった彼は絶縁の理由を求め元親友たちを訪ねます。次々と明かされる絶縁の真相と深まる謎。衝撃の結末に読み返さずにはいられない作品です。
    恥かしながら村上春樹作品をきちんと読んだのはこの作品が初めてでした、好き嫌いが...続きを読む
  • 十角館の殺人〈新装改訂版〉
    謎解き好きの方には絶対おススメの「館(やかた)シリーズ」の最初の作品です。
    この作品をきっかけに、本格ミステリ界では「綾辻以降」という言葉が使われるようになったほどです。
    奇妙な館(十角館)で起こる連続殺人事件、様々なトリック、そして綾辻先生独特の幻想怪奇的な世界を、たっぷりと楽しんでください。...続きを読む
  • 大列車強盗
    超綿密な金塊強奪劇!クライム&アドベンチャー小説!
    19世紀半ばのロンドンにて謎の紳士ピアースが大胆不敵な強奪計画を実行する……と粗筋としてはシンプルながらその計画の綿密さが本作の魅力!用意周到に計画を進めていく様子は冒険小説にも通じるワクワク感があります!
    物語は金塊強奪の計画立案や準備進行に...続きを読む
  • 火星の人
    映画『オデッセイ』の原作となった本作。映画から入った人にも、火星サバイバルの世界によりどっぷりとひたることができる小説版はオススメ!
    火星への有人探査で、偶然が重なって一人取り残されてしまった主人公マーク・ワトニー。過酷な環境と限られた資源しかない中、普通の人であればとっくに絶望して生きることを諦...続きを読む
  • 竜の柩
    浮世絵研究家としても知られる、高橋克彦氏の著作。

    氏はたびたび、荒唐無稽とすら思える超古代文明やそれにまつわる神やUFOなどの考察を書かれているが、オカルトブーム真っ只中で刊行された本作がそういった側面を期待されていなかったと言われれば嘘になるだろう。
    確かに、偽書論争を巻き起こした「東日流...続きを読む
  • とりつくしま
    読み終わった後、大切な人に自分の想いを伝えたくなる…
    切なくも、優しい気持ちになれること間違いなし! の10話から成るショートストーリー。

    この世に未練を残したまま、生涯を終えた人の前に突然現れる『とりつくしま係』。
    主人公たちは『とりつくしま係』との契約により、大切に想う人の近くで
    ...続きを読む