【感想・ネタバレ】探偵はぼっちじゃないのレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年07月23日

そうきたか、と思った。見事な叙述トリックが仕込まれていた。この作品で人は死なないし、誘拐や傷害事件は起こらないし、そもそも警察官が登場しない。が、この作品は確かにミステリーである。
作者は自殺……とまではいかずとも、自分の死後を想像したことがあるのではないか。ラスト間際での教師への反発が、そう思わせ...続きを読むた。
死から彼を遠ざけたのが教師ではなく同い年の友達だったことに、爽快感を覚える。私自身、教師という立場の人間に生徒の生活習慣の改善とか、道徳観念の教えとか、公序良俗とか、そういう金八先生的なことは望んでいない。分かりやすい授業をしてくれればそれでいいので。これは彼らに期待していないわけではなく、教師ってのはもっとビジネスライクな職業でいいと思っている。上に挙げ連ねたようなことは保護者の監督範囲だと思うので。
この作品のタイトルが、作中で書き上げられる小説のタイトルなのだろう。結局温が捻り出したのはどんなトリックだったのか、願わくはあとがきでその片鱗に触れてくれたら嬉しかった。
自殺を思い留まるシーンは駆け足な印象だったが、案外、人なんてしょうもない(と、第三者には思える)理由で死を考えるものだし、逆に好きな漫画の発売日を知ってその考えから遠ざかったりするものだとも思った。

これは作者が15歳の時に書いた小説だそうだ。信じられるか? 私も趣味で中学生の頃から書いていたけど、人生経験が乏しすぎて、およそ小説と呼べる代物ではなかったぜ? 中学生視点はともかく、10代の学生で20代新米教師の視点をあれほど繊細に書けるのはどうして? 普通、価値観が自分とまるで違う人間を書くと薄っぺらいキャラクターになりませんか? 正直に言ってごらん、大往生だった年配者の記憶を保持したままこの世に生まれたでしょう?

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