あらすじ
「はっちゃんのいないこの世界は死ぬほど空しい。でも、私は生きてゆく――」多発性骨髄腫を発症した夫・加賀八郎(「THE GOOD-BYE」ベース、ボーカル)との日々を、妻で漫画家の池沢理美が描いた、夫婦の闘病コミックエッセイ。夫婦で過ごした切なくも愛おしい1094日間の物語です。「壮絶な闘病、そして喪失の哀しみののちに残ったのは、愛でした――。」
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「ご主人ですが、多発性骨髄腫という、血液のガンの一種です。(今の進行具合での)平均生存月数は24ヶ月から36ヶ月と言われています。」
漫画の冒頭から頭が真っ白になる。どういうことなのだろう。
この作品は、55歳という若さで息を引き取ったミュージシャン加賀八郎さんの闘病生活と大切な日々について、妻で漫画家の池沢理美さんがエッセイとして執筆した物語です。
夫の入院生活と、それをどんな気持ちで妻である作者が支えていたのか、心情の変化と共に、日々の出来事を細やかに描いています。
最も印象的なシーンは、ありとあらゆる薬や治療法を試す中で『「治療」としてそれ以上できることはありません』と医師から言われるシーン。
その後から作者は「覚悟」をするのです。彼との一分一秒を噛みしめていこうと…
涙なしでは読めない作品ですが、悲しみだけではなく、「愛」を感じることのできる作品です。妻の愛、友人の愛、自分を支えてくれる人の愛。多くの方に一度読んでみてほしい作品です。
感情タグBEST3
感動!涙なしには読めません。
素晴らしい作品です。最後の方は涙涙で。。。
夫婦の、家族の、友達の愛が伝わってきました。
はっちゃんの最期は悲しかったけど、良い看取り方だったと思います。
さいごは誰もいない病室で一人逝ってしまうケースもあるので。
自分の健康に注意して、家族を大事にしようと思いました。
匿名
悲しいが怖い
ページを一枚一枚めくるごとにハッちゃんの体調が良くなったり悪くなったりとしていたものの確実に迫る「死」に対し、恐怖を感じざる得なかった。
その反面、甲斐甲斐しく側に寄り添っていた池沢さんの愛がとても暖かく、こちらまで救われる気持ちになった。
「生きたくても生きられなかった命」を実感できる漫画で是非とも10代20代に呼んでほしい作品だった。
読む前にタオルの用意を
涙なしでは読めません!!!
はっちゃんと理美さんの関係が素晴らしく、お互いに愛し合ってる夫婦っていいなと、心から思えました。
多発性骨髄腫についても詳しく知る事ができ、読んで良かったなと思います。
絵はとても可愛らしく、すごく読みやすいです。お勧めです。
生きる事とは「背中合わせの死」
「THE GOOD-BYE」の加賀八郎さんが他界されて、2023年の今年、10年が過ぎ去りました。
漫画家である奥様の池沢理美さんが執筆された闘病記。
以前に購入した電子書籍のタイトルを眺めていたら、ふと目に留まり再読。
初見ではないのに涙が止まらなくなりました。
母と同じ病気のエッセイを見付け、思わず購入してしまった。
母は幸いにも5年が過ぎた今も、白血球の数値は低めだけれども寛解して生きている。
ただ、生きていてくれる幸せを少し忘れていたことに気付かされ、反省...
人と人との繋りを大切にしなくちゃな、とも思える作品だった。