ユーザーレビュー
Posted by ブクログ 2019年09月25日
お気に入りの短編まとめ。
・しずかちゃんの秘密の女ともだち
しずかちゃんの秘密はわざと出木杉くんより勉強ができることを隠すこと。フェミニズム要素を現代的に混ぜているが、その元がドラえもんだから面白い。
・サキちゃんのプリン
自分のために時間を使い、お金を使う。それこそが本当の贅沢。
将来...続きを読むの私かも。。
・私たちはなぜオシャレをするんだろう
三十代になり、オシャレは目的ではなくなった。オシャレは、日常生活で自分にちゃんと自信を持たせてくれる、頼りになる手段。
・ファッション狂の買い物メモ
・マーリカの手記 一年の留学を終えて
外国人留学生の日本での生活。海外留学を経験した私にとっては、外国で孤独を感じ日本人という自分が小さく辛く感じたものだったが、それと同じことが外国人留学生の立場で描かれていることが面白かった。
・マンスプレイニング考
好きなこと諸々について他人に語ってしまう傾向のある私。『ごめんね、こんなに話しちゃって』と挟み、自分が鬱陶しい語りたがり屋のことは自覚しながら語る。だって、説明したぁーい!!!こういうのを、マンスプレイニングというらしい。
・一九八九年から来た男
・きみは家のことなんかなにもしなくていいよ
・五十歳
ファンタジーっぽく現代を皮肉ってて面白くてお気に入りの3つ。
Posted by ブクログ 2019年04月27日
女友達とはいずれ別れがやってくる。結婚した女にとって一番親しい人は男になる。
そーなんよねーー!悲しいけど、ほんまそう。
Posted by ブクログ 2019年04月06日
誰かの期待に応えてられなくても、無理して笑うのは、もうやめよう。
さっきまであった自信なんて、いとも簡単に吹き飛んでしまう毎日を果敢に生きる女性へ贈る、「自分とは何か」を思索する短編+エッセイ33編。
私はまだ19だけど、この本を読みながら、ずっと見ないようにしていた不安や孤独感、自分への失望...続きを読む感が少し和らいでいくのを感じました。
そして読み終わったあと、一歩を踏み出す勇気をもらいました。私がこの前踏み出した一歩は、確実にこの本からもらった勇気のおかげです。側から見たら、私がどれほどの勇気を振り絞って出した一歩なのかわからないだろうし、そもそもそれほど勇気のいる一歩だったのか、と思う人もいるかもしれない。でも私にとっては、私の未来を確実に変える、精一杯の一歩だったのです。
この本とこのタイミングで出会えたことに、感謝します。
Posted by ブクログ 2021年02月10日
ジェンダーギャップの深刻さが話題になる昨今、登場人物のたくましさや力強さに触れてほんのり明るい気持ちになれる。
「しずかちゃんはお風呂をのぞかれても本気で怒らない。けど後でジャイ子にコロスって愚痴ってる」は笑った。多分そうだと思う。笑
「ツケはあとで返せばいい。自分のために生きたいと思える、迷え...続きを読むる若い女性に幸あれ」
令和を生きるすべての女性に。
Posted by ブクログ 2019年08月17日
タイトルがすべて。もはやいちジャンルとなった「女の生きづらさ本」の中でも比較的軽やかにさらっと断片的散文的に(実際にいろんな媒体で書かれたエッセイだったり掌編だったりのアンソロジー)オンナの絶望と希望が絶妙なバランスで描かれた一冊。軽やかながらも内容はあちこち刺さり、心になんだかぽっと火が灯るような...続きを読む何度も読み返したくなる本。最後の最後に登場する短編「超遅咲きDJの華麗なるセットリスト全史」が最高!
Posted by ブクログ 2019年07月28日
山内マリコさんのエッセイ&短編集。すっと入ってくる言葉で、女性のいろんな生きづらさを断片的に切り取って描いていく。
三十路を迎えたわたし、感情移入なしで読むのは不可能。でも悲観的にならずに読み進められたのは言葉の明るさ、良い意味での軽さ?深く踏み込むことなく、足取りでどんどん進んでいく構成の...続きを読むおかげかな。
同作者の作品は、長編よりもこういった短編のほうがわたしは好みかも。
一瞬でもSNSを覗けば、結婚・出産・育児・転職・病気・離婚といった同世代のいろんな人生が目まぐるしく再生される。この本の短編、エッセイのスピードなんか可愛いくらい、1スクロールのなかに沢山の物語りが詰め込まれてくる。
いいねを押しつつ、わたしの価値観も三十路バージョンにアップデートしていかないといけない。何が「いいね」なのか、何が「悲しいね」なのか。
女性だからという足枷は、もうその情景をドラマにしてしまい、自分を主人公にして生きていくくらいの踏ん切りが必要なのだと思う。わたしの周りで、この歳になっても強く「生きてる」脈を感じさせる人は、そういう「主人公」たちだ。でも自分がそうなれるかというと、それはそれで別の問題だ。
でも、そんな脈に触れ合ってることはとても楽しい。山内マリコさんが描く女性は、そんな脈を感じる人たちだったと思う。
好きだった章
・しずかちゃんの秘密の女友だち
・自分をひたすら楽しむもの
・楽しい孤独
・超遅咲きDJの華麗なるセットリスト全史
Posted by ブクログ 2019年04月29日
山内マリコの短編小説&エッセイ集。初出一覧はかなり多岐に渡るが女性と年齢という一貫したテーマがあり、順番・構成も相当練られている印象で男の自分でも読みやすかった。でもそんな呑気な感想を抱いている時点で本作を何分の一も理解できていないのかもしれない。社会はまだまだ“呪い”の中だ。
Posted by ブクログ 2019年04月26日
よかった。というよりも、山内さんの思考、嗜好、似ている気がする、もしくは私が寄せていってるのかもしれないけれど。友達になりたいなーってくらい読んでてわかるわー、とか、あ、そういう考えもあるかってなるから好き。
とにかく絶妙。
ほんと、わたしたちよくやってる。
Posted by ブクログ 2019年04月04日
タイトルがなんか気になって、手にとった一冊。
気がついたら、周りから結婚は?と聞かれる年になった。
親からも微妙なプレッシャーがくる年にもなった。
それで辛くなるときもあったけど
この本読んだら、
今のままでいっかと思える自分がいた。
Posted by ブクログ 2020年10月18日
Twitterでフェミニズム関係の本としておすすめされてた本。
いろーんな角度、いろーんな設定やテーマでの話があって面白かった。
エストニア留学生の話が好きだった。
「だから、私たちはオシャレをせずには生きていけないのだ。」という一文に引っかかる。
ひねくれの割合も高いと思うんだけど、女性がメイ...続きを読むクやおしゃれで強くなる!みたいな雰囲気があまり飲み込めない。
===
「私たちはなぜオシャレするんだろう」
外を歩くとき、うつむかずにすむようにしておくこと。気分良く出かけられる格好をすること。
自身と平常心を与えてくれる装いをすること。私たちはオシャレをせずには生きていけないのだ。
誰かのためではなく、自分のために。
Posted by ブクログ 2020年06月11日
30代の始めに読めてよかったと思うような、少し年上の女の先輩の話を聞いているような本。
世の中の女性像に縛られずに、自由に生きるのは簡単じゃないけどかっこいいしけど、分かりやすい自由だけが正解じゃない。人生楽しみたいなと感じる
Posted by ブクログ 2020年02月18日
こんな事考えた事なかったけど、言われてみればそうだなぁ。考えた事なかったっていうのも精神年齢が低い感じだが。
魂の片割れみたいだった親友とはどこかのタイミングで行き別れて、それぞれの人生をはじめなくてはいけなくなる。女の子同士、友達同士は、男女の様に結婚して、一緒に生きてはいけない(ということにな...続きを読むっている。一応)。ともあれ、その時期がくれば友達さどこかへ退場し、1番親密な他人のポジションは男性にとって代られる運命にある。
•当たり前って怖い!しっくりきてないのに、コレが世間です!みたいな。文字になるとグッと現実的に迫ってきた。
ずっと実家暮らしで窮屈な思いをしてきたけれど、〇〇歳の時に実家を飛び出し遅い上京を果たした。微妙に首都圏の人間が便利な親元をわざわざ離れて上京するのってなかなか難しいことなのだ。
・コレはよくわかる。もったいないが先に立ち、そのうち結婚するかもが渦巻き、恵まれてるのに我儘だとも言われる笑。
30代になったばかりの頃は好きだった服がどうにも似合わなくなり、今の自分に折り合いをつけようと試行錯誤。発見したのは自分らしいスタイルとは結局いつも着てしまう服なのだということ。
私たちはなぜオシャレをするのか?外を歩く時に俯かずにすむようにしておくため。自信と平常心を与えてくれる装いをするため。
・ホントそうだなぁ。自分で納得いく服着てるとソワソワしないもん。
「いくら長生きしても、最初の20年こそが1番長い半分だ。」イギリス詩人ロバート・サウジー
人は人生の最も長い半分を過ぎるとどんどん図太くなっていき、現実的になり、放っておけば感受性と無縁なガサツな大人になっていく。
私は大器晩成型だから、その分先は短いもんで、過去に浸ってる時間なんてないのさ。
Posted by ブクログ 2020年01月13日
なるほど、こういうことを考えながらこれらの小説は書かれたのかということがわかった。柚木麻子や宮木あや子らとの近さが実感された。
男から一歩下がってみたいなことって、今でもあるんだなぁ。しずかちゃんの物語も今さらながらに、ドラえもんがあくまで男の子視点のストーリーなんだと感じられた。