【感想・ネタバレ】ホモ・デウス 上 テクノロジーとサピエンスの未来のレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2021年03月10日

知識というのは過去の聖典や伝承に全て含まれていると考えられていた、勉強とは過去を学ぶモノ
→「無知」を発見したことで学びのベクトルが未来へ向けられた
→世界は成長するモノという価値観

・宗教…地上にはない楽園へ行く
・資本主義…地上に楽園を作る、信用取引が生まれてから発達、経済成長しなければならな...続きを読むいという宗教

昔…ゼロサムゲーム、パイが限られている→自制が美徳
現代…信用取引もあり欲望は美德、みんなハッピー

人間至上主義という宗教…善悪や美醜は神ではなく人間が決める
音楽や芸術は神が作っていて作者は媒介してるだけ、ペンと同じ
神を信じるか信じないかというのも結局は自分という人間が決めている
宗派…自由主義、社会主義、ナチズム(進化論)

→人間の意思決定の無力化、AIやビッグデータに意思を決めてもらう未来
癌になる前に乳房を切除したアンジェリーナジョリー

20世紀の課題…飢饉、疫病、戦争の克服
21世紀の課題…不死、至福、神性の獲得→足りないものを補うのではなくアップグレードの思想→どんなイデオロギーが生まれるのか、人間の意思や存在の価値がなくなったりカーストが生まれる

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Posted by ブクログ 2021年01月28日

虚構は、人々が協力·共存するうえで欠かせない。複雑な人間社会が成立するのは虚構のおかげであるのだ。
しかし、虚構の存在を原因にして、傷を負うのは、我々人間であることを忘れてはならない。
虚構と現実を区別せよ!以下、本文の引用がホモ·サピエンスが、戦争や紛争のない世界に生き、より幸せに、平和になるため...続きを読むに必要な考えというか、真理といえるものを述べていると思う。

 したがって、どんな人間のネットワークであれ、その歴史を詳しく調べるときには、ときどき立ち止まって、何か現実のものの視点から物事を眺めてみるのが望ましい。では、あるものが現実のものかどうかは、どうすれば分かるのだろう?とても単純だ。「それが苦しむことがありうるか?」と自問しさえすればいい。人々がゼウスの神殿を焼き払っても、ゼウスは苦しまない。ユーロは価値が下がっても苦しまない。銀行は倒産しても苦しまない。国家は戦争に敗れても本当に苦しむことはない。苦しむと言ったとしても、それは比喩でしかない。それに対して、兵士は戦場で負傷したら、本当に苦しむ。飢えた農民は、食べ物が何もなければ苦しむ。雌牛は産んだばかりの子牛から引き離されれば苦しむ。それこそが現実だ。
 もちろん、虚構を信じているから苦しむということもありうる。たとえば、国家や宗教の神話を信じていたら、そのせいで戦争が勃発し、何百万もの人が家や手足、命さえ失いかねない。戦争の原因は虚構であっても、苦しみは100%現実だ。だからこそ、虚構と現実を区別するべきなのだ。  虚構は悪くない。不可欠だ。お金や国家や協力などについて、広く受け容れられている物語がなければ、複雑な人間社会は一つとして機能しえない。人が定めた同一のルールを誰もが信じていないかぎりサッカーはできないし、それと似通った想像上の物語なしでは市場や法廷の恩恵を受けることはできない。だが、物語は道具にすぎない。だから、物語を目標や基準にするべきではない。私たちは物語がただの虚構であることを忘れたら、現実を見失ってしまう。すると、「企業に莫大な収益をもたらすため」、あるいは「国益を守るため」に戦争を始めてしまう。企業やお金や国家は私の想像の中にしか存在しない。私たちは、自分に役立てるためにそれらを作り出した。それなのになぜ、気がつくとそれらのために自分の人生を犠牲にしているのか?(218p-219p引用)

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Posted by ブクログ 2020年12月20日

◯過去を研究するのは、過去を繰り返すためではなく、過去から解放されるためなのだ。(80p)

◯農業革命が有神論の宗教を生み出したのに対して、科学革命は人間至上主義の宗教を誕生させ、その中で人間は神に取って代わった。(125p)

◯虚構と現実、宗教と科学を区別するのはいよいよ難しくなるが、その能力...続きを読むはかつてないほど重要になる。(219p)

★『サピエンス全史』を読んだ時ほどの興奮はなかったが、色々考えさせられる本であることは間違いない。

★人類が共同の主観を信じることで協力できるようになり、世界を支配した話は『サピエンス全史』にもあった。

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Posted by ブクログ 2020年11月09日

サピエンス全史でもそうだか、この本も途方もない想像力とそれを裏付ける知識とで記述されている。現在に至るまでの過去の変遷とそれらをマクロとミクロ、グローバルとローカル、科学と宗教等々、様々な視点で書かれている。特に解りやすい例えばなしが随所にあるのと、その内容が実際に見聞きしてきたのでは?と思えるほど...続きを読むのリアリティーがすごい。下巻を読むのが楽しみです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年11月03日

『サピエンス全史』を読み終えてから、本作を読み始めるまでにかなりの時間が経ってしまいました。

『サピエンス全史』が進化の歴史であれば、本作は「人類」について書き示したものといった感じで、非常に興味深い。

全体の感想は下巻を読み終えてから記すことにします。

説明
内容紹介
世界1200万部突破の...続きを読む『サピエンス全史』著者が戦慄の未来を予言する! 『サピエンス全史』は私たちがどこからやってきたのかを示した。『ホモ・デウス』は私たちがどこへ向かうのかを示す。

全世界1200万部突破の『サピエンス全史』の著者が描く、衝撃の未来!

我々は不死と幸福、神性を目指し、
ホモ・デウス(神のヒト)へと自らをアップグレードする。
そのとき、格差は想像を絶するものとなる。
35カ国以上で刊行され、600万部突破のベストセラー!

ニューヨーク・タイムズ紙、ウォール・ストリート・ジャーナル紙、
ワシントン・ポスト紙、ガーディアン紙ほか、各紙大絶賛!


「優れた作品である『サピエンス全史』よりも面白く読める、より重要な作品である。」
──カズオ・イシグロ(ノーベル文学賞受賞者)

「人類にとって何が待ち受けているのか、思慮深い考察を著している。」
──ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者)

「あなたに衝撃を与え、楽しませ、そしてなによりも
以前は考えたこともないような方法であなたを考えさせる。」
──ダニエル・カーネマン(ノーベル経済学賞受賞者)


【上巻目次】
第1章 人類が新たに取り組むべきこと
生物学的貧困線/見えない大軍団/ジャングルの法則を打破する/死の末日/幸福に対する権利/地球という惑星の神々/誰かブレーキを踏んでもらえませんか?/知識のパラドックス/芝生小史/第一幕の銃

第1部 ホモ・サピエンスが世界を征服する

第2章 人新世
ヘビの子供たち/祖先の欲求/生き物はアルゴリズム/農耕の取り決め/五〇〇年の孤独

第3章 人間の輝き
チャールズ・ダーウィンを怖がるのは誰か?/証券取引所には意識がない理由/生命の方程式/実験室のラットたちの憂鬱な生活/自己意識のあるチンパンジー/賢い馬/革命万歳!/セックスとバイオレンスを超えて/意味のウェブ/夢と虚構が支配する世界

第2部 ホモ・サピエンスが世界に意味を与える

第4章 物語の語り手
紙の上に生きる/聖典/システムはうまくいくが……

第5章 科学と宗教というおかしな夫婦
病原菌と魔物/もしブッダに出会ったら/神を偽造する/聖なる教義/魔女狩り


内容(「BOOK」データベースより)
我々は不死と幸福、神性を目指し、ホモ・デウス(神のヒト)へと自らをアップグレードする。そのとき、格差は想像を絶するものとなる。『サピエンス全史』の著者が描く衝撃の未来。
著者について
ユヴァル・ノア・ハラリYuval Noah Harari
1976年生まれのイスラエル人歴史学者。オックスフォード大学で中世史、軍事史を専攻して博士号を取得し、現在、エルサレムのヘブライ大学で歴史学を教えている。軍事史や中世騎士文化についての著書がある。オンライン上での無料講義も行ない、多くの受講者を獲得している。著書『サピエンス全史』は世界的なベストセラーとなった。

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Posted by ブクログ 2020年09月14日

不死と至福と神性を目指すサピエンスの未来。かなりスリリング。生物学にとらわれすぎて,内面が見えていないような気もするけど,著者にいわせれば内面などない,ということか。

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Posted by ブクログ 2020年07月19日

飢餓、戦争、疾病が克服された今、次の人類の目標は幸福と不死になると言う予想を歴史に基づいて解説している名著。

科学本で人文系は評価ぎ低くなりかちであるが、本書は間違いなく古典に入る。

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Posted by ブクログ 2021年03月26日

これまで何となく疑問に思いつつ、あまり注意を払ってこなかった、科学や歴史、哲学的な問題に対して深く切り込んで論じており、刺激を受けた。

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Posted by ブクログ 2021年03月16日

人間が自分の周り・環境だけでなく、自らをも変える可能性? 人間の行動・意識はアルゴリズムに過ぎないのか? 意識上での「協力」が人間を特別なものにした「虚構の構築とそれへの信頼」。神、神話、宗教、イデオロギー、科学技術への信仰さへも。神も会社も同じ?なるほど。今の世の中の「でき方・とらえ方」について目...続きを読むから鱗。科学技術が人間自身をどう作り替え、それはどのような新しい「虚構・物語」に基づくものになるのか?という点のヒントを下巻に期待するところです。

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Posted by ブクログ 2021年02月23日

サピエンス全史の内容が簡潔に整理されながら、その先をまた、描いてる本作。
あいかわらず、著者の豊富な示唆が富んでいる。生き物はアルゴリズムであることや、宗教と科学の関係性、前作から引き続きの、人間の他生物との違いとして、虚構をつくる力、など、消化しきれないほどの圧倒的な示唆がある。
下巻まで読んだ後...続きを読むに、また、もう一度、読みなおしてかみ砕いて消化する価値のある一冊。
人類は、絶え間ない欲望を常にふくらまし、ついには、不死まで、手が届こうとしていること、すべてのテクノロジーは当初の目的から離れて、どんどん人間の欲望を実現するようになっていくこと、の記述がとりわけ印象的。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年02月23日

意識はニューロン反応の副産物という表現が興味深かった。著者は、私たちは呼吸をして、二酸化炭素を出すように、脳がニューロン反応をして意識を生み出すと考えている。
しかし、この意識は私たちの内部に直接的な影響ではなく、情動として間接的に影響を与える。
何千年にもわたってこの感情が変わらず、残っているとい...続きを読むうことは生きていく上で、人間の情動は必要不可欠であるということを裏付けている。
あと、宗教と科学の関係も面白かった。
宗教と科学は一見相反する事柄だと思えるが、共通の目標を達成するためには、かなり相性の良いコンビであるということだ。

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Posted by ブクログ 2021年02月14日

人間至上主義の由来。人類は地上で最強になれたのは集団的幻想による統率力にあったこと。
集団的幻想は通貨や教育制度など現代にもはびこっていること。
真理の追求は、霊的な旅であり、科学は力を求めて、宗教は秩序を求めるということ。

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Posted by ブクログ 2021年02月07日

人類の未来を描く。著者はイスラエル人歴史学者。人類は神のヒト(ホモ・デウス)を目指そうとするという。生命科学の発展は自由意志を持った個人が幻想でないかと投げかける。
本書は三千年紀という言葉から始まる(上巻9頁)。三千年紀は西暦2001年から3000年を区切る表現である。歴史学者は時代を大きなスパン...続きを読むで見ている。私は20世紀と21世紀、昭和と令和の違いを意識している。昭和の精神論根性論や村社会からの不合理を自覚し、そこからの脱却を強く志向するようになった。未だに20世紀や昭和の延長線上で生きている人々とのギャップを感じている。著者の視点は、もっと広い。
歴史を通じて人類は飢餓や疫病、戦争に悩まされてきたが、それらから解放されるようになった。この見解はマクロな視点では同意するが、目の前にパレスチナ問題を抱えているイスラエル人が主張することはどうだろうか。やはりイスラエル人にはパレスチナ人の苦しみは見えないのだろうか。
本書は依存性薬物を世界における犯罪の最大の原因とする。「二〇〇九年、アメリカの連邦刑務所の囚人の半数は薬物のせいで収監され、イタリアの囚人の三八パーセントは薬物関連犯罪で有罪の判決を受けており、イギリスでは囚人の五五パーセントが薬物の利用あるいは売買に関連して罪を犯したことを報告している」(上巻56頁)
薬物犯罪は社会の安全のために国家が断固として取り組まなければならない課題である。しかし、それが徹底されないところには国家の欺瞞的な御都合主義がある。国家は薬物による「学校で多動性の子供を落ち着かせたり、不安な兵士たちを戦闘へと突き進ませたりするような操作」は奨励するようなことをしている(上巻56頁)。
本書は人類が老いや死を克服しようとすると予見する。これはデビッド・A・シンクレア、マシュー・D・ラプラント著、梶山あゆみ訳『LIFESPAN(ライフスパン)老いなき世界』(東洋経済新報社、2020年)と重なる。日本では逆に高齢化社会に向けて終活やリビングウィルなどいかに綺麗に死ぬかを奨励する傾向がある。世界のトレンドと逆行している。もっと生き続けることに価値を持って良いのではないか。

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Posted by ブクログ 2021年01月30日

【現実空想】
他の動物と異なる人(ホモ・サピエンス)ですが、何が異なるのか?

人は物体として目に見えないものやことを大勢で共通認識として共有できることにあると考えます。

群れで生活する動物も共通認識で生活をしているかもしれませんが、目の届く範囲でしか共有できません。多くても数千頭の世界です。一度...続きを読むも出会ったことのない同種と考えを共有することはできません。

しかし、人は一度も会ったことのない人とでも共通の認識で協力ができます。何百万、何千万人と共有できます。宗教もその一つです。宗教は物体として存在しません。象徴物として教会、モスク、寺院や特徴的な服装はありますが、宗教そのものに物体はありません。その目に見えないものを人は共有できます。

一人ひとりはチータのように速く走れない、ゴリラのような力はない、ライオンのような牙はない、象のように大きくもない、鷹のように空も飛べない、イルカのようなスピードで泳ぐこともできない、そんな個人能力の低い「人」ですが何千万人という数の力で協力ができます。「数で圧倒できる」それが最強の武器となっています。


下巻をまだ手に入れていませんが、続きが楽しみです。

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Posted by ブクログ 2021年01月29日

人間の未来はどうなるのかを解き明かそうとする本だろうと思って読んだ。
人間が目指すものは、不死と幸福、神性の獲得である。人間という自分をアップグレードしながら作り変え創造する。
人間の意識、心は創造できるのか?興味は尽きない。
下巻でどんな展開になるかに期待したい。
印象に残った文章
⒈ オーストラ...続きを読むリアのアボリジニのほとんどは、虹ヘビが世界を創造したと信じている。
⒉ 修士号や博士号を持つ人でさえ、その25パーセントは聖書を信じており、私たちの種は自然選択が独力で生み出したと答えたのはわずか29パーセントだ。
⒊ 意識は脳内の電気化学的反応によって生み出され、心的経験は何かしら不可欠なデータ処理機能を果たしているというのが現在の通説だ。
⒋ 何億年にもわたって無数の生き物が経験してきた苦痛や快楽は、ただの心的汚染物質にすぎない
⒌ もし自分たちの将来を知りたければ、ゲノムを解読したり、計算を行ったりするだけでは、とても十分とは言えない。

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Posted by ブクログ 2021年01月24日

途中、「人間と他の動物を隔てるものは何か」ということの推論にかなりのページを費やしている。特に、「動物に意識というものが無い、となぜいえるのか」を延々と論じている。つまり、「読者の多くは、動物は意識や自我を持たないとお思いでしょうけれども」という共通認識があることを前提に議論が進んでいく。
日本人は...続きを読む、他の動物が人間と同じように意識や自我を持っていることについて、比較的すんなりと受け入れていると思われる。しかしキリスト教やユダヤ教の人たちは、そうしたことを受け入れない、人間は動物とは違う、という意識が強いのだろうと、改めて認識させられた。
(なおここで言う人間とは自教徒のことで、他の教徒や有色人種は動物に含まれる。そういうのが無意識でもう根付いているのだろう。)

本書は結論として、人間と動物を隔てているものは、客観的現実と主観的現実の間にある、「共同主観的」現実を持っていることだという。これはサピエンス全史で言うところの「妄想」と同じ意味だろう。こういう共同主観的現実を理解できることで、宗教や貨幣や組織というものを共有することができるようになった、他の動物よりも多くの個体同士で協力体制を築くことができるようになった、と。さらに、「物語」を作ることで、支配者は大衆に疑われること無く支配体制を存続できるようになった、と。
宗教信仰心の弱い日本であっても、ブラック企業に身体を壊すまで勤め続ける人は多い。その統治方法の根源は古代中世の支配方法と何ら変わらないわけだ。

「サピエンス全史」が人類の過去を紐解いたのに対し、「ホモデウス」は人類の未来を予想するものであると筆者は言う。しかし、上巻はまだ、全史の焼き直しにすぎない。最終評価は下巻に委ねよう。

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Posted by ブクログ 2021年01月03日

年末年始に読んだ本

前から気になってた本で、上下巻で分厚いですけど「えいやっ」で読んでみました。
人類はホモ・サピエンスが進化してホモ・デウスになってしまうらしい。AIとかビッグデータを駆使する神のような存在、ホモ・デウス。ホモ・サピエンスはもう用無しになっちゃうとのことです。
人類の敵は、飢饉、...続きを読む疫病、戦争の3つらしく、2016年の本ですけどコロナを予言してるような感じもしました。人文科学の最先端の本じゃないですかね。

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Posted by ブクログ 2020年12月04日

現代の価値観や、当たり前だと思っている考え方は、時代が違えば当たり前の考え方ではないんだなと感じた。皆んなが今の価値観を信じているから、それが正しいだけであって、どういう価値観、社会の仕組み、システムで人間社会を運営していくかは時代によってとてつもなく違う。そう考えると、今の価値観って絶対的に正しい...続きを読むわけではなく、それを信じている社会に生きているだけなんだな。
あと、家畜に関しても再考させられる。今の世界に生きている動物のうち、大半を占めるのが家畜なのだと。野生動物はほんと隅に追いやられていて、全動物の数から見ると本当に少ない。これは考えたこともなく、結構衝撃だった。そして、動物の大半を占める家畜は人間に飼育されて自由もなく生かされている…。人間てなんて罪深い生き物なんだろう。家畜にだって感情はあり、自由に動き回りたい欲望もあるはず。それを人間が効率的に肉を生産するために自由を奪い、次々子供を産ませ、生後間もなく母親から引き離し…。既に他の動物に対して人間が実質的に神になっている。
この社会の仕組みに関して私は否定的だが、現代に生きる人の大半がそれを正しいと信じているから、この仕組みが採用されて当たり前になっているだけであって…。
こういうことを考えていくとこの世界の今の仕組みについて悶々としてしまう。

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Posted by ブクログ 2020年11月08日

サピエンス全史が面白かったので、続けてこちらを読みました。前半はサピエンス全史で書いてあったこととやや重複してました。

現代は飢饉、疫病、戦争がなくなりつつあり、こうしたものに恐れ無くて良くなった。
かつては、これらは一度起こると人間には抑えることのできない代物だったが、現代では人がコントロールで...続きを読むきるものという認識が浸透していて、被害が大きくなれば、それは人がもしくは時の政府がきちんとした対応をとっていなかった事が原因、つまり人災であるとみなされるようになった。

21世紀には、人は不死を目指して真剣に努力する見込みが高い。もう一つ目指すのは、幸福へのカギだ。かつてはベンサムの言うように、最大多数の最大幸福、至高の善は、全世界の幸福を追求する事だった。それは、王や国家や神の栄光を増す事で無く、誰もがより幸福な生活を楽しむ事だ。

ただ実際には国が豊かになるための方策に力を注いでいた。領土の大きさや人口の増加やGDPの成長だ。

ところが、現在、ベンサムのビジョンははるかに真剣にとらえられるようになった。人間至上主義の台頭だ。

人間は、いまや他の動物から見たら神の存在。かつて人間を脅かしていた大型の動物、マンモスやマストドンももはや敵では無い。人間が家畜として認めた牛やニワトリの合計体重は7億トンあるのに対し、野生動物はわずか1億トンしかない。

ブタのような動物には欲求や感覚はあるのか?ハーロウのサルの実験によると情動はある。なのに、家畜のブタはその情動を全く無視されている。人は人間は家畜と違う尊いものだ、というように信じることでこれを正当化した。

人が尊いのは、魂や意識や情動があるとこだと信じられているが、進化論からすると、そのような考え方は受け入れられない。

科学者は脳の電気信号の集まりがどうやって主観的経験を生み出すのかを知らない。なぜなら同じようにアルゴリズムをもって処理するコンピュータには感覚や欲求が無い。

たいていの人は現実は客観的なものか、主観的なものかのどちらかで、それ以外はないと思い込むが、共同主観的というのがある。個々の人々が信じることではなく、大勢の人の間のコミュニケーションに依存している。たとえば、貨幣や神や国や価値観だ。

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Posted by ブクログ 2020年10月25日

人類の繁栄は数多くの動植物の犠牲のうえに成り立っている。また、環境破壊により自壊の道を歩んでいるとさえ思える。
ヒトの特殊な能力、進化にばかり目が行きがちだが、果たしてヒトはどれだけそのことを意識しながら生きているのだろか?

人智を超える力を得て、その先に何があるのか?
どれだけ科学、テクノロジー...続きを読むが発達したとしても自らを顧みない限り、ヒトの未来は決して明るくない。
下巻を読むことがそうではないことを期待したい。

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