【感想・ネタバレ】鋼鉄漫録 1巻のレビュー

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Posted by ブクログ 2016年06月24日

失礼な言い方だけど、「やっと出たか」と思ってしまった
毎月、月刊まんがライフMOMOで読んでいると、10話を超えたあたりから、余計に単行本の発売が「まだか、まだか」とモヤモヤを通り越して、イライラしてきちゃう
『ドリフターズ』(平野耕太)や『サクラコード』(みなぎ得一)はリアルタイムで読んでないから...続きを読む、気長に待てるけど、なまじ、この2作品にジャンルこそ違っていても、質じゃ負けてない、この『鋼鉄漫録-メタ☆ろっくー』は首が長くなりすぎてしまうぜ
打ち切りでなく、掲載誌が休刊になった事で終わってしまった前作(?)の『鋼鉄日記―メタ☆にっき―』から、月刊まんがライフMOMOへ移籍して面白くなっているか、と他の読み手に聞かれたら、そこは微妙と答えるしかない
笑える、って意味での面白いだけで計ると、さほど変わってないな、と思った
ただ、漫画家って言う、ある意味、特異な視点から視ている日常を描くエッセイとしては、確実に深みが増している、と断言できる
詳しくこそ描かれてないが(リアルに描かれてしまっても、こちらとしちゃ反応に困る訳だが)、少年漫画家として色々あっただけに、同期のプロより、そこから得るモノが多く、それが今、この『鋼鉄漫録-メタ☆ろっく―』を描ける事に繋がっている
四コマ誌に掲載されているので、異色感がない訳じゃないが、意外にも、すんなり馴染んでいるのは、やっぱ、安西先生の漫画家と言うより、一個人の人間性があって故だろうな
藤田和日郎先生の弟子だけあって、『常住戦陣!! ムシブギョー』の福田宏先生や『VECTOR BALL』の雷句誠先生に負けてない熱さが、作中の端々から感じられる。少年漫画からこそ今は身を引いてるけど、やっぱ、安西先生も未だ、藤田イズムの継承者としての資格を失ってない
先に、前作から深みが増した、と書いたが、その理由は新キャラの登場が大きい
新たに、安西先生の作品に彩りを加える登場人物は、完全にオリジナルの漫漫と、どっかで見た事があって喋り方にも聞き馴染みのあるゴンベエ
漫漫は、安西先生の自画像とは違った意味合いで、この作品内の代弁者のようで、言いたい事をビシッと言って来る。ゴンベエへの憧れが大半を占める恋心が花を咲かせるかも楽しみ
ゴンベエは登場したタイミングは、この(1)では終盤だが、それでも、結構なインパクトを与えているので、こっからの活躍(?)が楽しみでしょうがない
雷覇は相も変わらず、ぽやぽやしていて、そのマイペースな言動で作品のノリがシリアスになりすぎないのに一役を買っている・・・・・・多分
奥さんのみい太さんは、安西先生へのツッコミが、やっぱり、これまで同様に厳しいが、これもまた愛だろう、と思える
おもちとコタローの出番が激減したのは結構、寂しいので、また、擬人化のド付き合いをMOMOでも読みたいな、と思っている
『るろうに剣心』の和月伸宏先生、師匠の藤田和日郎先生など、同業者が多数登場し、メインより目立っているのも、この『鋼鉄漫録-メタ☆ろっく―』の魅力なので、これから、誰が登場するのか、ワクワクしている。個人的には、少女漫画家が安西家に遊びに来ないかな、と期待してたり
どのエピソードも、安西先生の“人生”の波乱万丈っぷりが可笑しく、でも、しっかり真面目に描かれていて、心に響いてくるので、一番を決めるのは難しいが、笑ったって理由で選ぶなら、漫録⑭「望みは高く果てしなく」だな。恋する乙女(笑)の行動力は半端ねぇ
この台詞を引用に選んだのは、単純にカッコ良かったから、漫漫が。私も、これくらい力あるコトバを口にしても似合う漢になりたいもんだ

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