【感想・ネタバレ】翼をください 上のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年04月14日

その名はエイミーイーグルウィン!もう次が気になって気になって…あっと言う間に上巻を読み終えました!さぁ、下巻へ!

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Posted by ブクログ 2023年11月19日

世界一周を成し遂げる手前で失踪したアメリカの女性パイロットも、日本で初めて世界一周を果たしニッポン号の男性パイロットもモデルがいて、そこにルーズベルト、アインシュタイン、山本五十六など歴史上人物が絡んで、まるで実録のような展開。
友情、裏切り、陰謀、情熱、それらが塊となって心を揺さぶる。
下巻、楽し...続きを読むみでしかない。

ところで、天才アインシュタインは、純粋な研究が世界平和を脅かす可能性を、戦争にも巻き込まれる中で実証してしまった人物である。それは、その後の科学倫理にも課題を提示した形になっている。
本人が言ったのかどうかは知らないけれど、「世界は、ひとつではない。だからこそ、大事なのは、共存すること。」と言いつつ、でも本当は「私もずっと、考えていたんだよ。そして誰かに言ってみたかった。世界はひとつなんだ、と。」と思っていた。
アインシュタインの伝記を読んでみて、近からずも遠からずの心境だったのではないかと思う。

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Posted by ブクログ 2023年08月11日

前知識なしで読んだので、どう展開するのか、
あっという間に話に引き込まれました。
まるで本物のニッポン号史実そのままの気持ちで
読んでますが、山田もエイミーもフィクションなんですよね、、、、不思議。
さあ下巻突入!

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Posted by ブクログ 2023年02月22日

エイミーの活躍する話かと思いきや、さにあらず。太平洋戦争前夜の微妙な雰囲気を醸し出して上巻が終わる。このあと物語はどのベクトルに進んでいくのか。上下巻に分けたのは非常にうまい演出。すかさず下巻を読みたくなるように仕向けられました。

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Posted by ブクログ 2022年12月31日

 フランス語では小説をRomanと言う。壮大な夢を見させてくれるロマン。それは小説という表現形態が持つエネルギーのことであり、作者から読者へと伝わる広大な夢の世界でもあると思う。例え現実を基にした作品と言えども、作者がそれを夢やロマンという形で言葉にし、文章にするとき、完成されたものとしての小説=ロ...続きを読むマンを読む人の心は、その作品に呼応した心の化学反応のようなものを少なからず見せるものなのだろう。

 小説の持つ力をあなどるべきではない。そんなことを感じさせるのが最近ぼくが集中して向き合っている原田マハの作品である。この作家、実は彼女のどの作品からも、何故か心に共鳴する言葉たちが感じ取られる。読者の心の中でいくたびも再生されてゆく物語の持つ力。読んでいる間も読後もおのずと立ち昇る夢のような世界。言葉と、人々の心の美しさとを、何もなかった虚空に蘇らせて満たしてしまう力。

 いつの時代にも地球は住み心地の良いものとは言い難く、欲望・悪意・戦争・悲惨等々に満ち溢れている。時代により、国により、それは雑多な人間の業の集合体のような巨大な罪までをも想像させられる。でも小説はそれらの世界から人間やその物語を思いのままに切り取る力を持っている。大法螺であれ、儚い夢であれ、それを、その時代を選択した作者の世界観や物語力に、ぼくら読者は身を委ねることができる。それがイコール現実でないとしても、我々の生きる時間に間接的にであれ確かな力を与えてくれることがある。

 本書は、世界横断飛行という夢というかたちで壮大なロマンを提供してくれるスケールの大きな歴史冒険小説である。我らが主人公は、実在した女性飛行士アメリア・イヤハートを基に、新たにフィクショナル・キャラクターとして創り上げられている。夢と心と人間的魅力とを、作者は作品の主人公であるエイミー・イーグルウィングという架空の女性に、限りなく真実に近いかたちで託しているように思う。

 原田マハがなぜこの題材に出会ったのかは、作品のご本人のあとがきに詳しい。毎日新聞社の社用機「ニッポン」という飛行機が、かつて太平洋戦争直前に初の世界一周を成し遂げたこと。その事実が戦後GHQによって隠蔽されていたこと。このニッポン号のことを小説に書いてほしいと、飛行機マニアの作者の知人に提案されたばかりか、その知人がニッポン号快挙の70周年企画として毎日新聞社との渡りをつけるなど諸々の手配もされた裏話等々である。いわばデビュー後、間もない原田マハという作家が、時代と社会のニーズに応え、このような夢と冒険に満ち満ちた作品を書く運命となったということである。史実に基づく題材だから相当な下調べ期間を要したことだろう。巻末の参考文献や資料、実際のニッポン号と乗組員の1930年代の写真なども生々しい。相当な準備なしに書ける小説ではなかった、ということである。

 作品前半は、世界一周チャレンジ中に消息を絶ったエイミーの冒険を主軸に描く。彼女を取り巻く世界緊張のシチュエーション下で、エイミーの淡い恋の気配、飛行仲間たちとの連帯、さらに米軍部のスパイ活動が彼女のフライトに謎めいた気配と緊張感をもたらすという、素晴らしい描写に盛り上がる。

 対する後半部は、主編とも言うべき史実に基づくニッポン号の冒険譚である。この冒険飛行に関わってゆくニッポン号乗員7人のそれぞれの個性や役割はもちろん、飛行そのもののスリリングな描写、世界に影を落とし始めた第二次世界大戦のきな臭い空気など、スケール感のある小説世界に息を飲むことになる。

 準備にも執筆にも相当の時間をかけたであろうこの作品の重さ、大空を舞台に広がる夢の大きさ、登場する男女たちの個性や友情やロマンスなど、第一級のスケールと高いエンターテインメント性を感じさせる傑作であり、文字通りの労作と言える。物語と歴史的事実を重ね合わせて、多面的に読むことができる歴史冒険小説である。また、現代を見る鏡としての役割も果たしているようにぼくは思う。この作品が描いた大戦直前という時代と、現在の世界に漂いつつある緊張感がどことなく共通しているようにも思えるところから、今、多くの方に手に取って頂きたい作品である。

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Posted by ブクログ 2022年11月25日

様々な視点と時代が描かれながら進んでいく。
昭和の勢いある生き生きとした雰囲気が伝わってきて胸が熱くなった。

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Posted by ブクログ 2022年11月08日

世界一周飛行という壮大な目標のもとでめぐるエイミーの葛藤は本当に苦しいが、果敢なエイミーに引き込まれる。
ある思惑に気づき、絶望した飛行中のエイミーの行動には、本当にハラハラした。序盤に出てきた、エイミーが白塗りされた写真は一体何なのか。下巻がすぐに読みたくなる。

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Posted by ブクログ 2022年09月04日

原田マハさんの作品はやっぱりイイですね。心に響きます。
エイミーのトビアスの思いドキドキします。
中尾がかっこよすぎ。
早速、下巻読みます。

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Posted by ブクログ 2022年06月20日

最初から普通に興味深い内容で展開していくのだけど、3分の1ほど読み進めたところで、世界的も超著名な有名人が登場します。そこから一気に面白い方に展開し没入してしまいました。
物語はどんどん興味深くなります。
鳥肌が立ち、ゾワゾワ沸き立つ高揚感。
下巻への期待感が半端ない。

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Posted by ブクログ 2022年06月18日

飛行機の話が好きだし、昔の技術の中で危険を顧みず空に挑戦する人々への尊敬もあってどんどん読み進めたくなった。

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Posted by ブクログ 2022年03月15日

とっても長かったけど、引き込まれる内容だった。世界は一つというメッセージを強く伝える力強さがかっこよかった。

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購入済み

一言だけ

2020年12月21日

めちゃくちゃいい。読む手が止まらなかった。

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Posted by ブクログ 2024年01月06日

面白かった!原田マハさんの作品は、個人的に合うやつと合わないやつがあるけど、これは合うやつだった。フィクションではあるものの、史実としては本当のことも織り混ざっていて、結構感動してしまった。戦前の日本に、世界一周を成功させた航空機があったなんて、全く知らなかった…

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Posted by ブクログ 2023年10月24日

伝説の女性飛行士アメリア・イアハートの物語と、1939年(昭和14年)に4大陸・2大洋の世界一周飛行を成し遂げたニッポン号の物語を絶妙に組み合わせ、胸が熱くなるファンタジックなストーリーにした作品。

アメリアをはじめニッポン号の搭乗メンバーは作品オリジナルの名前で出ているが、ルーズヴェルトや山本五...続きを読む十六など歴史上の人物が登場することによって、当時の世情や空気感がよく伝わってくる。

ちなみに毎日新聞の作中名として出てくる暁星新聞というネーミングは、ニッポン号が世界一周飛行後に「暁星」と名前を変えて活躍し続けた事に由来していると思われる。膨大な資料を元に書かれたが故の粋なネーミングだ。

アメリアとニッポン号。どちらも偉大な足跡を残したが、共通する「one world」の意志は、ウクライナ戦争やイスラエル紛争が起きている今こそ大事にしたい。

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Posted by ブクログ 2023年06月04日

実在したアメリア・イアハートがモデルとなっている物語。最初の1章から、ストーリーにグッと入り込まされました。丁度第二次大戦直前の世界一周飛行を題材にしたストーリー。世界一周飛行にまずは主人公のエイミーが挑むものの、最後は行方不明に。一方で日本からも世界一周飛行にチャレンジするところで、この巻は終了。...続きを読むエイミーとアインシュタインの会話が良かったです。他にもいろんな有名人が登場し、どこまで本当なのか、作られたものなのかが分からないながらも、楽しめました。

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Posted by ブクログ 2023年04月30日

先日読んだ原田さんのエッセイの一つに、「三菱重工が開発中のMRJの試験飛行に発想を得て「翼をください」を書いた。」という記述があり、どうしても読みたくなってこの本を手に取った。(MRJの開発も「翼をください」の作品が書かれたのも15年ほど前のことだ。私もMRJの開発には興味を持って見ていた。)

...続きを読む二次世界大戦を迎える前の日本とアメリカ。当時のそれぞれの国内の市井の様子、雰囲気、人間性、政治状況といったものが肌身で感じられる描写。

原田さんの史実に基づいた創作は美術関係が中心だけれど、本作は飛行機と飛行距離・世界一周への挑戦が主題となっている。いつもそう思うのだけれど、原田さんのこのような作品は自分が門外漢な分野の歴史的な事実を勉強するには持ってこいだ。私は日本の国産機「ニッポン号」が世界一周飛行をしたことすら知らなかった。まあ、どこまでが事実でどこまでが創作なのか?バカな私はわからなくなってしまうのだけれど。

「上巻」の半ばまで読み進めると、本当にアメリカンな雰囲気や日本の昭和初期のエネルギッシュな(まだ軍国主義は一般市民にはそれほど浸透していない)社会を背景に、登場人物たちの生き生きとした活躍にのめり込んでいく。

そして戦争へと向かっていく現実の社会に抗うように、世界一周へと挑んでいく登場人物たちの意気込みや悲哀が感じられる。

このあと数年で日本は悲惨な戦争へと突き進んでいくと思うと少し悲しくなるのだが。

この後どうなるんだ?と思っているうちに「上巻」が終わってしまう。心憎い演出。

そして「下巻」を読み終えて、

この作品のストーリー自体はとてもシンプルで、ハートウォーミング。私でも予測可能な展開だったと思うのだけれど、第二次世界大戦の足音が迫ってきている情勢の織り交ぜ方が「さすが」と言わざるを得なかった。

そして「翼をください」のストーリー全体に流れている原田さんの想いがとても嬉しかった。それは「世界は一つ」という信念のようなもの。この想いがこの作品全体を書き上げる原動力になっていたのだと思う。

2023年2月。大変残念な事なのだけれど、三菱重工からMRJ開発事業からの撤退が公式に発表された。

原田さんが「世界は一つ」という思いを込めてこの作品を描かれてから15年が経っている。この15年の時の流れの中で日本はその経済力、人口構成、世界での発言力といったものを衰退させてきた。一方で現実の世界は中国等強権主義国家の台頭と他国への侵略、ポピュリズムと自国第一主義、貧富の差の拡大、パンデミック、戦争、といった事象が溢れかえってきている。残念ながら、徐々に「世界は一つ」という想いから大きく外れつつある。

本作は出版されて15年経っている。世界は変わってきているのだけれど、そういった今読んでも、逆に半端ない読後感を得る事ができました。今、原田さんはどういうお気持ちなのだろうか?

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年02月26日

エイミーが写りこんでいた『ニッポン号』は誰がどこで撮ったもの?誰が塗りつぶしたの?
サラッとしているけれど、リアルさがある文章がとても好き。
アインシュタインと第二次世界大戦の深読みをしてしまいます。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年12月26日

一文要約
飛行機.空.世界一周という同じロマンに魅せられた人々がそれぞれの立場、葛藤の中チャレンジしていく話。

感想
まだ、上巻なのでそれぞれ別の話が並行して進んでいるが、下巻でどう交わるのか、どうまとまるのかが楽しみ。また、それぞれ別の話として読んでも視点人物の熱い想いや、周りの人々の優しさ、思...続きを読むいが感じられ、次々に読み進められた。
今下巻を読んでいる途中なのでどういう結末になるのか楽しみに読む。

以下は自分のまとめ練習(ネタバレ)

上巻は青山という現代の記者の視点で物語が書かれる.青山が暁星新聞社の歴史を追う中でエイミーというキーパーソンにたどり着くという話から始まる。
その後、エイミーの視点に変わり、昭和初期にエイミーがアメリカで世界一周へ挑戦する話になる。
また、後半では、日本の昭和初期に話が変わり、青山が話を聞きに行った山じゅんこと暁星のカメラマン山田の視点でいかにしてニッポンが世界一周に挑んだのかが書かれている。

話の全体の流れとしては青山が会いに行った場所で山じゅんから話を聞くという筋で進んでいると思うがそれぞれの葛藤や思いが描かれている。

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Posted by ブクログ 2022年12月02日

上巻は導入。本編は下巻。
という印象で、はじめはなかなか読み進めることが出来ませんでしたが、ページが進むに連れ面白くなりました。
下巻をより楽しむためには、上巻のこの長さも大事だな…。と読後に感じました。

原田マハさんの史実をもとにしたお話、大好きです。
読むだけで知識が身につき、感動できて、知ら...続きを読むず知らずのうちに涙が出てます。
『翼をください』もそんな素敵な作品でした。

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Posted by ブクログ 2022年10月03日

毎日新聞社2009年発行の単行本で読んだ。
2006年より、プロジェクト開始、純国産飛行機、ニッポン号で挑んだ世界一周から70周年の記念として、発行した。
壮大なスケールの史実に基づいた小説。
一気に読み進め、楽しんだ。

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Posted by ブクログ 2022年07月13日

29/100
もともとの単行本を、上下に分冊した文庫本

70年近くも前の「歴史に置き去りにされた社員」山田順平を追ってカンザス州アチソンまでやってきた暁星新聞記者の青山翔子
老人ホームで暮らす山田は翔子から渡された古い写真を見て、重い口を開いた。
そこには、ある米国人女性パイロットの姿が…

第二...続きを読む次世界大戦前の日本とアメリカの航空機合戦かと思えるが、夢ありロマンあり…
作者は読者を引き込む! 

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Posted by ブクログ 2022年05月28日

太平洋戦争前を舞台にアメリカの女性飛行士イーグルウイング、日本の新聞社で働くカメラマンヤマダジュンペイの2人の視点から描かれる。
読みやすく面白かった

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Posted by ブクログ 2022年05月21日

会社の先輩が
「まきちゃん、これ読んでみる?返さなくていいから(^-^)」
と、上下巻2冊持ってきて下さった。

有難い(T-T)
持つべきものは読書好きの先輩だ。

この先輩からは、もう何冊も本をお借りしているのだが、本のセンスが良いのだ。

私はバッタバッタ人が死んでいく殺人事件を好むのだが、こ...続きを読むの先輩は違う。
とても美しい物語を好むのだ。

この本も、絶対に自分が読まないだろうなぁと思うジャンルの本だった。
太平洋戦争付近の時代は、時代的にも苦手だし、戦争がチラつくと、その物語をシャットアウトしたくなる自分がいる。

せっかくお借りした本なので、苦手でも読み進めてみた。
まずはアメリカの女性パイロットの話。
そして、同じ時代の新聞社のカメラマンの話へ続いていく。

ノンフィクションなのか!?と思うほどの圧倒的なリアリティ。


今日は車の点検で、1時間ほどの待ち時間がある為、下巻もバッグに忍ばせてきた。
今上巻が終わったので、さて下巻を、、、
と思ったら、別の原田マハ先生の作品だった(笑)

そう、先日naonaonao16gさんの感想を読んで、思わずポチった「生きるぼくら」を持ってきてしまった(-。-;

アホや、私(-。-;
こっちを先に読むか、、、
うーん悩める(笑)

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Posted by ブクログ 2022年05月06日

「本日はお日柄も良く」が気に入って、原田マハの3冊目として読みました。たまたま、アメリア・イアハートは少し知っていたけれど、ニッポン号の事は全く知りませんでした。フィクションだけど史実を基にしているからか、しっかりと時代背景等を踏まえた描写が感じられて読み応えがありました。後書きを読んで、その理由が...続きを読む判ったように思いました。翔子さんがマハさん?
 読みながら国産ジェット機に興味が湧いて、ニッポン号やMRJやホンダジェットについてweb等で少し理解が深まりました。心地良く作者の意図にどっぷりと浸ることができました。

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Posted by ブクログ 2022年04月30日

最近ハマってる原田マハさん。この本もとても面白い。第一次世界大戦後の飛行機の性能向上に各国が躍起になっていた時代の話。新聞記者やカメラマンの目を通して話が語られるわけだけど、何かを成し遂げようと熱くなる若者たちばかりで、胸が打たれる。こちらも下巻が楽しみ。

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Posted by ブクログ 2022年02月20日

続きが気になってスイスイと読み進めてしまう一冊。下巻も楽しみです。

エイミーに襲いかかる複雑な事情に心を痛める一方、それにも負けじと芯を貫く姿には心を打たれました。
マハさんの小説は、こんなご時世でも旅している気分にさせてくれますね。

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Posted by ブクログ 2022年01月23日

1939年に世界一周を成し遂げた日本製航空機「ニッポン」の乗組員と、同時期に女性パイロットとして活躍したアメリア・イアハートについて、別々の史実をつなぎ合わせた物語。女性パイロットのことを考えると、結末は「ワンスアポンナタイムインハリウッド」的というか。
原田マハさんの小説は、きっとドキュメンタリー...続きを読むとして番組や本を読んでも全く素通りしてしまうような歴史の出来事を、愛おしく心に残るように書いてくれるから本当に大好き。

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Posted by ブクログ 2024年04月20日

大西洋を単独横断飛行したアメリア・イアハートと、初の世界一周旅行を成し遂げたニッポン号という2つの実話を組み合わせたフィクション。20世紀初め、飛行機の時代が到来する中で、世界をその目で見たいというパイロットたちの挑戦がその裏では政治利用されていく。戦争の足音が近づいてくる中で、いかに若者たちは翼を...続きを読む広げていったのか。

1903年のライト兄弟初飛行から飛行機はどんどん進歩していき、1910年代の第一次世界大戦では飛行機による空爆が実施され、1927年にリンドバーグによる初の大西洋単独無着陸飛行が成功、そして1932年にアメリア・イアハートは女性による初の大西洋単独無着陸飛行に成功する。このアメリア・イアハートをモデルとした本作主人公の1人が、エイミー・イーグルウィングとして登場する。

一方の日本では、朝日新聞社に大西洋単独無着陸飛行を先行された毎日新聞社が単独世界一周飛行を計画し、1939年にニッポン号は羽田空港を飛び立った。パイロットなど航空関連の専門職が乗組員に選ばれる中で、山田順平というカメラマンがもう1人の主人公としてニッポン号に搭乗する。父親の形見のライカとともに世界各地を巡り、新聞の一面を飾るようなスクープ写真を撮っていく。

この日本人が世界で初めて世界一周飛行に成功したという事実は、意外なほどに知られていない。それもそのはず、GHQによってこの日本の飛行機技術は解体・隠ぺいさせられ、この日本人による偉業も語られるのも憚られる状況だったためである。飛行機という新技術はその黎明期が戦争と強力に結びついてしまい、結果として軍事利用が主目的の1つとして現在でもアメリカやヨーロッパがその覇権を握っている。しかし、戦前は日本が世界最高水準の技術を持っていたこととともに、これらの逸話を語り継いでいきたい。

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Posted by ブクログ 2023年06月21日

じんわりと胸が熱くなる。
中尾機長かっこいい。
原田マハさんの文章は綺麗で澄み渡っていて、いつもすっと入ってくる。

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Posted by ブクログ 2023年04月14日

パイロットを目指している、女友達の顔が真っ先に浮かびました。彼女のフライトには絶対絶対乗りたい。この本を勧めました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年05月29日

世界はひとつ。熱い思いを胸に、空を駆けたアメリカ人女性パイロットがいた。

暁星新聞の記者の青山翔子は、社内の資料室で1939年に世界初の世界一周を成し遂げた「ニッポン号」の写真を見つけた。翔子は当時、暁星新聞社が社運をかけて取り組んでいたプロジェクトにカメラマンとして参加していた男、山田を追って、...続きを読むカンザスへと飛ぶ。

老人ホームで暮らす山田は、翔子から渡された古い写真を見て、重い口を開いた。そこには、ある米国人女性パイロットの姿が。

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