【感想・ネタバレ】落札された死のレビュー

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Posted by ブクログ 2015年07月18日

文章は読みやすいが話が冗長な感じがした。主人公の女性がとても感情的に描かれているので共感できないと辛いと思いました。

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Posted by ブクログ 2015年07月19日

オークションハウスを経営する女性ジョシー・プレスコットが主人公のシリーズ2作目。
前作を読んでいませんが、問題ありませんでした。

チャリティイベントの席上で主催者の女性が毒入りワインを飲んで死亡する事件。主人公のすぐ側、多くの人がいる中での毒殺という大胆な犯行です。
観衆の中どうやって毒を混入した...続きを読むのか?誰が成し得たか?という謎に当然なるわけですが、被害者にトラブルがなかったことから、犯人の本当の狙いはジョシーだったのではないかという見解に捜査が傾き、彼女に次々と災難が。

どうやらジョシーはシリーズ前作でいろいろとあり、悪い意味で目立ったようでしたが、その後実際に車で襲われたり、盗難に逢ったりと、彼女が狙われているという説が濃厚になり、疑心が膨らむあたり読者を惑わせてくれました。
犯人はジョシーの周囲にいるのか?はたまた被害者女性に何か隠されているのか?このふたつの線が交錯して複雑になっていきます。

犯人は意外性がありましたが、判明の仕方はあっさりしていると感じました。しかし、それまでジョシーがかなり丁寧に事件のときの事を思い出し、怪しい人物をひとりひとり潰していったからこそ説得力があり、これまでの展開が一つの真相に結実するのは見事。
全てが解決したという爽やかさはなく、不気味な余韻が残るラストも印象的でした。
陰鬱とした雰囲気があるものの、ジョシーの真っ直ぐな姿が気持ちよく、ラストも切なくも良い気分で終われたと思います。

本書はこのジョシーという一人の女性の物語も見所です。自分が何者かに命を狙われているかもしれないという恐怖、疑心に苛まれるものの、持ち前の用心深さと行動力で困難に真正面から対峙する真面目で強い女性。

しかし、そんな強さは自己保身の表れでもり、真面目さは融通の利かなさでもあります。家族も既になく、親しい友人も作れず、仕事一筋に生き、孤独を抱える姿には胸が痛くなりました。

攻撃こそは最大の防御と言わんばかりの執念をみせるたくましさと同時に、攻撃態勢で怯えるような脆さも見える等身大の女性の姿が好感。
隣人との交流には泣けました。恋人との相手を思いやるがゆえのすれ違いも切ない。
時々、天の導きのように思い出されるジョシーの父親の言葉も、含蓄に富んでいておもしろかったです。

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