【感想・ネタバレ】動物農場のレビュー

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動物農場は複数の出版社から訳本が出ていますが、1972年のソビエト連邦が健在なりしころに高畠文夫さんによって訳された本作。
農場の管理者である人間を、動物たちが蜂起して追放し、自分たちの自由で平等な理想の農場を作ろうとします。様々な動物が登場しますが、キャラクターが旨く描き分けらていてわかりやすいのと、理想に向かって進んでいるはずなのにいつの間にか次の権力者が生まれ、過去の出来事が簡単に塗り替えられ、何が事実かもわからなくなって、次の権力構造が形作られる様が分かりやすく描かれています。スターリン時代の旧ソ連を風刺した作品で、訳についても健在なりしころの左翼っぽい表現も感じられて味わい深いです。
しかし、ここに描かれた物語は昔のソ連のパロディというだけでなくて、お隣の国の現在進行しつつある状況をも彷彿とさせます。歴史は繰り返すと言いますが、そのからくりはどこにあるのか、本作を読めばわかる気がします。

ユーザーレビュー

ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年05月17日

ソビエトのスターリン制を批判した作品で、ナポレオンはスターリン、スノーボールはトロツキー、革命を焚きつけたメージャー爺さんはレーニンだそうだ。民衆のために人一倍働いた馬のボクサーが、病院に搬送するとされながら屠殺場に送られ、その酒でどんちゃん騒ぎをする豚たちのくだりが生々しかった。共産主義も右翼も度...続きを読むを過ぎればファシズムであり独裁である。こんな社会になってはいけない、しかし今の社会そのものではないか?最後に人間のピルキントンが二足歩行のナポレオンと宴会をしているが、うちは下層階級、おたくは下層動物というやっかいものがいる、というようなことを言っている。これは共産主義の話か、資本主義の話か?どちらにしても、社会主義のオーウェルは、そのどちらも憎んでいたんだろうと思った。

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Posted by ブクログ 2019年01月18日

この作品の訳書はいくつかの出版社から刊行されているが、角川版を推したい理由は、巻末に開高健氏による短い評論『24金の率直―オーウェル瞥見―』が掲載されているから。(ほかに、ちくま文庫では開高健訳の動物農場がある)

George Orwellの著作を読むにあたって、ぜひ参照してほしい。

また、訳者...続きを読むによる解説も、著者の簡潔な伝記となっていて良い。

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Posted by ブクログ 2018年11月21日

本書では、ある農場の動物たちが人間からの解放を実現し、様々な障害に遭いながらもより良い生活のために奮闘する姿が描かれている。全体を通して悲壮感が漂っていたように感じた。また読んですぐ、物語はバッドエンドで、何かを風刺した作品になるだろうと想像できた。おそらく本書の淡々とした文体と物語運びがそう感じさ...続きを読むせたのだろうと思う。動物たちの指導者であるナポレオンの発言に疑問を持たず同調していく動物たちを見て、単純に恐怖を感じた。動物たちは独裁的な制度の中で踊らされている印象を受けた。しかし、第三者として物語を客観的に読んでいるからそう感じるのであり、もし自分が現実で本書のような環境に置かれたら、どう考えるかは分からない。本書では、動物に知恵がないことが動物の不幸をもたらしていると感じた。現実でも、国民が賢くならないことには政府の悪い企てを見抜くことができない。今の自分ができることとして、日々の勉強に邁進してこうと思った。有名作品であるため、読んでみたがそこまでのインパクトはなかった。

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Posted by ブクログ 2017年02月21日

社会主義に対する風刺を動物の寓話になぞらえた作品。支配される側の動物たちが矛盾に気づき疑問を呈しながらも、支配する側に言いくるめられて有耶無耶になってしまうさまには、リアリティが感じられた。非常に面白かった。

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Posted by ブクログ 2017年02月20日

笑えて、考えさせられて、絶望的に楽しい。
血のにじむような、パンクで愉快でダークで知的なドタバタ物語。

「動物農場」ジョージ・オーウェルさん。



アメリカ大統領に就任したトランプさんへの不安?の御蔭で、ジョージ・オーウェルさんの「1984年」が全世界的に売れているそうです。
その「1984年...続きを読む」と並ぶ、オーウェルさん不滅の代表作が「動物農場」だそうで。

なんだけど、ここまで「いつか読もう」で未読でした。



オモシロイ。

「1984年」よりも、風刺物語な分だけ、楽しく読めます。
(「1984年」は、終盤はもう、胃が重くつぶされるような悲しい感じが...)

つまりは、人間社会を動物たちで戯画化した、「鳥獣戯画」の世界。

そして、あまりにも有名なことですが、ロシア革命(1917)からスターリン独裁粛清の時代(1930年代)を経て、第二次世界大戦開戦(1941)に至る、ソヴィエト連邦がモデル。

もっと言うと、スターリン批判のようなことになっています。

それは、「ああ、この豚がスターリンなんだな」という具合に、なんとなくそのあたりの歴史の流れを知っている人はすぐに分かります。

特段に知らない人でも、ウィキペディアレベルの知識で読めば分かります。

なんですけれど。


この本がすごいなあ、と思うのは。



そういうソヴィエト史を全く知らなくても、楽しめる、っていうことですね。
(僕はそう思います)



とある農場。

動物たちは、日々、人間に搾取されてばかり。
人望のある指導者、勇敢な戦闘者などが集まる。
(それは豚だったり、ロバだったりする)

そして、革命。

動物たちが経営する「動物農場」が発足する。

まず当然、外部から「そんなことを許してはいけない」という人間たちの攻撃がある。
戦い。一致団結。祖国防衛戦争。勝利。

勝利のあとに、政治がはじまります。
リーダーが必要になる。リーダーは競合相手を批判し、破滅させる。
そして、「メディアの操作」が始まる。

「まだまだ、外敵が怖い。強い力、一致団結が必要だ」
「我々は危機にある。リーダーのもとに結集しよう。非常時だ」

徐々にリーダーの権力が強くなる。
反対派は弾圧される。

「それでも、祖国を守るためだから、仕方ないだろう?」

そしていつの間にか、歴史が書きかえられる。

「そもそもリーダーは昔からこうだった」
「あいつは昔からいやな奴だった」
「我々は残酷な事はしていない。あいつらがデマを言っている」

そしていつの間にか。

搾取しているのが人間ではなくて、豚のリーダーに変わっていた...。



というお話が、実に生き生きと、様々な動物たちの個性豊かに、面白おかしく語られています。

これは、現実のパロディだったり、風刺だったりするのだけれど、パロディとか風刺を超えた力を持つ寓話、という高みに達した素敵な小説でした。

笑えて、考えさせられて、絶望的に楽しい。

そして、長編というより中編クラスの長さ。読みやすい。



ジョージ・オーウェルさんというのはとっても興味深い作家さんです。

1903年に、イギリス植民地インドで生まれたそうです。お父さんは公務員だったそう。
イギリス人さんです。資産持ち、ではなかったようですね。現代風にいえばサラリーマン的な階級の育ち。

恐らく、ずっと物書き志望だったんだろうなあ、と思いますが、それなりの名門校を出た後に、「就職」として、植民地ビルマのやっぱり役人になります。警察官。

なんだけど、20代のうちに退職して物書きを目指してパリ、ロンドンの底辺社会に身を投じます。

最底辺の暮らしのルポルタージュを書く、という色気がはっきりあったようです。

貧乏、乞食、ホームレス...みたいな日々の一方で、

「ビルマで、俺は帝国主義の現場兵として、こんな不条理な体験しちゃったよ」

みたいな文章や、狙い通りの、

「パリ、ロンドンの最底辺どん底生活でこんなことを考えた」

的な文章で、物書きとして売れてきます。
一方で、普通の小説?も書きます。

そして、1930年代、スペイン内戦。

ナチ的な独裁政権、フランコ政府に対して、ソ連の支援などを受けた「人民戦線」などボランティア的な人も含むゲリラ的な反対勢力が戦いました。

ヘミングウェイ、キャパ、なども参加した訳ですが、ここにオーウェルさんも一兵卒として現場に入ります。

ここでどうやらオーウェルさんは

「フランコもひどいんだけど、一方でソヴィエトも酷い...スターリン独裁政権、酷い...」

という状況を嘗めたようです。

※確かに、後年分かるところでは、スターリンさんは、レーニン亡きあとに、政敵のトロツキーさんらを追放して、社会主義労働者の政権どころか、自分の独裁を強化。1930年代に、政敵やインテリや反対者やなんでもない人も含めて、未曾有の数十万人とかそういうレベルの粛清をしていたそうなんですね。当然、言論の自由なんてなかった。

それで銃創を受けて帰国したオーウェルさんは、「動物農場」を1944年に書き上げます。

ところが。

1944年にはまだ、ヒットラー相手の戦争が続行中で。
ソ連=スターリンは、アメリカイギリスの同盟国だったんですね。

どう見ても「スターリン批判」であるこの本は、出版して貰えなかった。


ところが。


1945年4月30日、ヒトラー死す。

原爆が8月6日、9日。日本の無条件降伏が8月15日。

「動物農場」は8月17日に刊行されたそうです。

今後は「冷戦」の時代になり、米英的にはスターリンは悪者に。

繰り返しますが、「動物農場」は、単なるスターリン批判に留まらない素敵な小説です。
スターリンだけではなく、あらゆる時代の強大な権力への疑問、知的な批判精神に充ち溢れた、何より愉快な小説です。

なんですが、とりあえずは「ソ連は悪者だ」という風潮に乗って、ベストセラーになったそうです。

その後、オーウェルさんは衣食住と名声の心配は無くなって。
1948~49年に「1984年」を執筆。翌50年に46歳の若さで亡くなってしまいます。



オーウェルさんの文章は、「1984年」「動物農場」に留まらず、ルポやエッセイ的な文章にも文明批評や社会の仕組みへの洞察が溢れていて、読ませるものが多いです。

この角川文庫版の「動物農場」には、表題作以外に

「象を撃つ」=植民地ビルマでの警察官時代。脱走した象を住民に囲まれて見物されながら撃ち殺した話。

「絞首刑」=やはりビルマ時代に、政治犯?の絞首刑に立ち会った話。

「貧しきものの最期」=マルセイユだったか?どこかの最底辺の病院で最底辺の治療を受けた時の話。

の三篇が収録されています。なんだかんだで、やはり有名な「象を撃つ」は白眉。一読の価値。



読んで思ったのは、

「広い窓口を持って、愉快でオモシロク、そして読み継がれるべき価値が毛穴から噴き出すような、反体制、権力批判の漲る作品」

という意味では、恐らくオーウェルさんの作品の中で、異次元の完成度を誇る小説だなあ、という感想でした。

血の涙が滲むような、パンクな面白さ。
時代を超えています。

安部政権、日本の僕らにとっては、ひとごとであってほしいのですけれど。

共謀罪とかって...

こわいこわい。

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Posted by ブクログ 2016年11月11日

とあるイギリスの牧場農園。牧場主に虐げられていた動物たちはついに反乱を起こし、農園を自分たちのものにした。そこは2本足の動物は認めない楽園。豚に犬、ロバ、馬、鶏、カラス、ハトなど4本足が平等に働き、平等に豊かになるはずだったのだが・・・。

社会主義、平等主義が机上の空論だということがよくわかる。社...続きを読む会にはリーダーが必要であり、リーダーはいずれ独占欲を持つようになるからだ。

そんな当たり前の人間社会を描いた風刺小説。というよりは、ロシア革命のスターリンを主人公にした歴史パロディだ。

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Posted by ブクログ 2016年10月17日

名文、名訳です。全部に傍線を引きたい気持ちです。
ライアル・ワトソンの『思考する豚』を読み始めたらこれが出てきたので、興味を惹かれて先に読みました。実際に豚はとても頭がいいそうです。羊は頭が弱くて「四本足はよい、二本足わるい」も「四本足はよい、二本足はもっとよい」でも響きだけで唱和してしまうのに。
...続きを読む社会風刺として有名な本なんですね。猫の掴みどころのなさ、馬の愚直さ。配役もばっちり決まっています。
口の達者な大ガラスの言うことには、動物が死んだら氷砂糖山に行くそうです。宗教家ですね。「一週間の七日ぜんぶが日曜日で、一年じゅうクローバーが咲き乱れ、生垣には、角砂糖やアマニ粕がなっているということだった」。

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Posted by ブクログ 2016年10月07日

私はロシア革命についてほとんど知らない。 だがこの動物農場からは1984年と同じく、共産主義を嫌悪する作者の考えがあからさまに表れている。
理想を現実のものにするのは難しい。いくら素晴らしいシステムでも、それを運営する人々の心が清廉潔白でなければ機能しない。 ロシア革命についてろくに知らないからこ...続きを読むそ、ジョージ・オーウェルの作品を新鮮な物語として楽しめたのかもしれない。 これをきっかけにロシア革命について勉強していきたい。

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Posted by ブクログ 2016年09月19日

1984年もとても面白いですが、こちらの方がかなりとっつきやすいと思います。
農場を経営する人間への革命のため立ち上がった動物達の革命成就後に変化していく姿が、単なるロシア革命(ナチス台頭?)のパロディという時代性を超えて革命の本質を抉り出しているように感じました。
スノーボールが豚ながらとても格好...続きを読む良くて、トロツキーファン(≠トロツキスト)になり、トロツキーの写真の出ているロバート・キャパの写真集を買ったり、トロツキーの著作に色々手を出したのが良い思い出です。
開高健の解説と付録のエッセイも読みごたえがあります。

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Posted by ブクログ 2016年06月26日

オーウェルらしく、なんとなく慈悲も無いずーんとくる絶望感の強い物語。革命を興してリーダーが変わったとしても、堕落へと流れる性は結局は変わらず、深い淀みへと沈んでしまう。そういう話。ヤギのじいさんの諦観、ボクサーの盲目的ながんばり、その頑張りに対した最期の仕打ち、大切な物事を徐々に忘れていってしまう愚...続きを読むかな動物達。思いっきり自分達へ訴えかけてくるすごい小説でした。

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Posted by ブクログ 2015年12月18日

 とある荘園農場で起きた動物達の革命とその顛末を通じ、スターリニズムや全体主義体制に蔓延する欺瞞と恐怖を描き出したジョージ・オーウェルの傑作。擬人化された動物の類型は寓話的でありながら、当時のソビエト連邦における権力者達(レーニン、スターリン、トロツキー)や秘密警察による支配構造をモチーフとしている...続きを読む。作中で語られる出来事の多くは二月革命からテヘラン会議までのソ連、さらにスペイン市民戦争における著者自身の体験に着想を得ているが、出版から半世紀以上経った現在でも『動物農場』の恐ろしさは色褪せることがない。本作は『一九八四年』のように管理統制社会の構造批判を物語展開の主軸に置くのではなく、むしろ管理統制社会が形成される過程を革命前夜から段階的に描き出すことで、ソ連共産党の実態を知らずWWIIの同盟国と認識していた当時の大衆に「全体主義は他人事ではない!」と警鐘を鳴らそうとしているように見える。その背景には、民主社会主義者だったオーウェルがカタロニア地方で体験したPOUMに対する共産党の激しい弾圧行為やデマゴーグがあり、産業革命以降の英国帝国主義・国家社会主義を掲げたナチスのファシズム・そして二月革命以降の共産主義などに対する深い失望があった。左右問わず権力を握った者は「社会的平等の追求」という理念を腐敗させ、情報統制や政敵排除や民衆奴隷化によって全体主義的傾向を帯び始める。『動物農場』では当時のソ連を個別具体的事例としてモデルにしながら、オーウェルの危惧する支配-被支配構造が浮き彫りにされる。社会に対する民衆の不満を回避すべく存在しないスノーボールが「見えざる敵」として槍玉に挙げられる様は『一九八四年』のゴールドスタインにも当てはまるし、被支配階級の動物達(民衆)は七戒を書き換えられたことに気付かず明らかに道理が合わない虚偽さえ「ナポレオンは常に正しい」と歪曲して思考停止に陥っていく。利権を貪る豚達は革命によって自らが排除した人間と同化するように二本脚で歩き始め、やがて確定的かつ客観的事実を「事実である」と公言することさえ不可能になる……こうした悲劇はこの世に権力が存在する限りーー人間が滅びない限り何度でも繰り返されることになる。オーウェルは作中でたびたび「いつの日にか権力主義的独裁体制はプロレタリアートによって打破されるだろう」といった趣旨のことを述べているが、口調は読者を鼓舞するものでなく、むしろ消極的な希望的観測のようだ。例え民衆が権力者を打ち倒したところで、民衆の中から再び第二第三の「ナポレオン」が現れないとも限らない。いつの世も動物達は権力を欲する豚に扇動され、愚かな革命に身を投じることになる。そして再び『一九八四年』が始まるのだ。
 同時収録されている短編ルポルタージュ『象を射つ』『絞首刑』では警察官だった著者がビルマで経験した英国帝国主義への失望と困惑が語られる。また『貧しいものの最期』では浮浪者に身をやつしてパリを放浪していた頃の経験から当時の医療に対する不信感が顕わにされる。いずれも「人間を人間と見なさない支配者」への非難であり、後に『動物農場』『一九八四年』の源流となる。訳者によるオーウェルの伝記的解説も興味深く、作品の寓意を紐解く鍵として大いに役立ってくれた。

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Posted by ブクログ 2019年01月16日

ーウェルの2大作品のひとつ

人間に虐げられている農場の動物たちが理想の暮らしを得るために立ち上がり、人間を追い出し動物農場を作る。

その中で賢いブタが彼らのリーダーとなり統率していくが、やがてその農場はブタが人間に代わっただけの世界へと変貌していく。

旧ソ連時代の社会主義圏の全貌を動物を...続きを読む用いて描いた風刺満載の本作品は非常に読み応えがあります。

スノーボールがトロツキーで、ナポレオンがスターリン。
犬たちが軍隊みたいな構図になっています。

動物たちの決まりごと『七戒』もいいように改変されています。

例えば『動物はベッドで寝てはいけない』
           ↓
   『動物はベッドで寝てはいけない、シーツを用いては』など

動物を題材にしているので笑えますが、こんな社会は笑えません。
オーウェルの才能に脱帽です。

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Posted by ブクログ 2021年01月07日

動物農場→人間にこき使われてた動物たちが反乱して自分たちで農場を運営する童話。でも後半…やっぱり悪いやつはいるってことで。

特に2回目の緊急事態宣言下で「飲食店いじめ」と言われるような政策も検討されてる中読んだので共感するところは多かった。

グロはないが胸糞。

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Posted by ブクログ 2020年11月27日

『動物農場』は旧ソ連のスターリン政権を痛烈に皮肉った作品である。スターリンの「集団農場」から捩ったのだろうか。同じスターリン批判でもディストピア的な『1984』よりこちらのほうが個人的には寓話的で面白い。本来1944年に出版できたはずが英国としてソ連をドイツ帝国の防波堤として利用したい思惑から発売見...続きを読む送りになったのも、それだけ的を得たスターリン批判になっていたということであろう。

主人公?のナポレオンをスターリンにしても毛沢東にしても亡国のカリアゲ氏に代えても成り立つ話というのが面白い。いつの時代も恐怖政治を織り成すのは結局人間であるので根っこは一緒ということか。

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Posted by ブクログ 2019年06月13日

「1984」に比べるて断然読みやすい。が、話が進むにつれどんどん憎らしくなってくる。

ライバルを貶める為には手段を選ばないナポレオン、話を自分達に都合よく少しずつ変える話術をもつスクィーラー、都合が悪くなると騒ぎだすヒツジ達。

今の日本にピッタリと当てはまる構図。

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Posted by ブクログ 2018年04月15日

彼の書く世界はどこまでも非常に硬い。まるで変化を拒むやうな、決して変化しないやうな、どこまでも均一な世界。
カフカの世界は、どこまでいつても辿り着けない故の閉塞感で満たされてゐた。
カミュは、同じ革命でも、所詮はただの人殺しで、前の支配者と変りないといふことのせめぎあひにあつて、あえて反抗することで...続きを読む、生きてみせた。
オーウェルの場合は違ふ。変化など起こりはしない、記憶されてゐないだけで、絶えず苦しみを繰り返すだけだ、そんな閉塞感である。
おとぎ話では、動物たちは非常によくものを忘れる。忘れたことすら忘れてゐる。動物からすれば、それはなかつたことと変りない。けれどおとぎ話を読む者は違ふ。動物と同じ様に忘れることなどできない。だからこそ、余計に苦しい。読者はあのウィンストンと同じ状態に落とされる。
少し賢い動物なら、「どうして、ジョーンズの時と今の幸せを比較することができるんだ?」と豚たちに問うたかもしれない。比較するといふことは、何か同じ尺度がないとできない。穀物の取れ高はその意味で、比較はできる。しかし、その尺度と動物たちの幸福といふものは必ずしも=ではない。ここに比較の錯誤がある。さらに、「ジョーンズ氏でなければ必ず幸せになれる」といふことが必ず真であるとは限らない。不幸のすべてがはたしてジョーンズ氏によるものであるか。二本脚がすべての不幸と言い切れるのはなぜか。
さういふ疑問をもつた瞬間、実はこの硬い世界は崩れる。逆に言へば、疑問を持たないやうにすれば、いつまでたつても維持されてしまふのだ。信じるといふ行為は、非常に強いひとの心性である。

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Posted by ブクログ 2018年02月06日

面白い。初めてこういったストーリーの裏に秘めたる批判的メッセージのある小説を読んで、今まで見たことのない視点に立ってストーリーを楽しめた。
扇動をするシーン、人間から管理が移り、管理する側というものはまた同じルートを辿るところは印象的だった。

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Posted by ブクログ 2017年06月22日

面白かった!ロシア革命の痛烈な皮肉であるとされる本作品であるが、そういった裏を読まなくても十分楽しめる。
あらすじは、農場の管理者である人間を、動物たちが蜂起して追い出し、自分たちで自由で平等な農場を作ろうとする。いろいろな動物のキャラクターがうまく描かれていて、動物たちは協力し合って理想に向かって...続きを読む努力する。と、その中でリーダーシップを取ろうとする動物、頭が悪くてよくわからない動物、勤勉な動物、などが出てくる。これらのキャラクターが、ロシア革命に絡んだ実際の人物や出来事をモデルにしているというのが、通説となっているようだ。
言うまでもなく、農場で起こっていることは、人間社会、とりわけ平等を目指す社会主義の縮図のようだ。動物たちは理想の農場を作れたのか。最後の展開はとても皮肉に満ちており、面白かった。
これから読む人には、解説もぜひ合わせて読んでいただきたい。革命には詳しくなかったが、勉強になった。

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Posted by ブクログ 2017年05月02日

ジョージ・オーウェルの名作。
スターリン時代の旧ソ連を寓話的に創作した作品。物語としてとても良く出来ていて、「権力」というものがどのように生まれ、そして力をつけていくのかが演繹的に理解できるようになっている。
圧倒的な権力の元では、過去は簡単に塗り替えられ、何が事実かもわからなくなってしまう。本の中...続きを読むでは極端に描かれているが、これは意外と普段の生活にも関係している気がする。僕らも常に何が正しいか自分の頭で判断できるようにならなければならない。

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Posted by ブクログ 2016年07月04日

権力機構の普遍的どうしようもなさを面白おかしく描いた一冊。“なにかおかしい”と思いながらも“そういうものだったかもな”と思ってしまう動物の愚かしさも、可愛いんだけど笑えない…。ラストシーンがとても印象的。表題作のみならず『象を射つ』は逆側からのポストコロニアリズムと言えるのではないか。巻末付録がとっ...続きを読むても充実していて、角川さんGJ!と思った(笑)オーウェルがパリで浮浪生活した時に言ったという「落ちぶれてしまえば案外何とでもない」というような旨の言葉がとても印象的。華やかな表の顔だけじゃないパリが観たい。

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