【感想・ネタバレ】幻獣ムベンベを追えのレビュー

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Posted by ブクログ 2023年09月02日

一昨日に読み終わった『アヘン王国潜入記』が面白かったので、高野さんの著作を順に読んでいこうと手に取ったが、これも大当たりだった。
未開の地ともいえるような場所で生活しよく病気にかからないな、かかってもよく生き延びられるなとCDPメンバーの生命力に感心してしまった笑

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Posted by ブクログ 2021年08月14日

本書には、日本の学生、コンゴ人の学者、役人、現地住民が登場し、ジャングル奥の湖への行き来と滞在の様子が描かれる。

体力、時間、お金、思考力、仲間、これら全てを兼ね備える大学生の極みのような体験記と思った。


描かれる人たちは皆それぞれに才気に溢れ、行動力もある優秀な方々なのだが、その時々の目の前...続きを読むの出来事に右往左往しながら反応し、対処していく様子が面白かった。

日本では、将来に悩み、思い詰めることも数多くある思うが、本書中の登場人物にはそれらが見られず、ある意味で場当たり的に過ごしているようにも見える。しかし、後書きにあるように各位は今も元気に幸せに暮らし、立派な仕事をされている方もいる。

日々を生きるのに思い悩む必要はなく、目の前のことに集中して楽しく生きていても良いのかもしれない、という気持ちになった。

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Posted by ブクログ 2018年04月07日

とにかく文章がうまい、読ませるなというのが第一印象。
早稲田大学の探検部に所属時していた時の出版だが、
平均的大学生の文章力を余裕で超えている。

氏は、後に数多くの冒険モノを出版しているが、
処女作には、作家の全てが宿るというか、この作品には、全てが詰まっている。
明らかに、著者は、変わりモノだが...続きを読む、その変わりモノを突き通し、
今では、辺境作家として、一つの地位を築いている。

今の大学生で、これだけ、無茶苦茶なことをやる人はいないと思う。
また、そういうことも、今は必要とされていない。

当時は、世界一周したら、いくらか価値があったのだ。
今は、その価値はあるかと聞かれたら、多くの人は、そんな余裕なんて、
ないと答えるだろう。

くらだないことができるほど、当時の日本が余裕があった。
協賛企業にソニーが並んで、冒険機材だけで、数百マンが出る時代である。

ただ、今でも価値があるのは、著者の目の付け所かなと思う。
抜群に、それがうまい。
どんなくだらないことでも、価値があるように見えてしまうのは、
著者の並々ならぬ知性によるものだろう。
そして、やはり、変幻自在の問題意識によるものだろう。

今の日常も、見方を変えれば、大きな冒険になる。
そういう視点を、この本は与えてくれるかもしれない。

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Posted by ブクログ 2017年08月24日

ワセダ三畳で、コンゴに棲むという生物を探すため、トーキョーで語学力を磨く著者。その結果が著者が作家となり結実している。早大探検部という時間はあるが金がない探検隊が、口八丁手八丁でかき集めた資機材でムベンベを探索するドキュメントがすごい。情熱だけで現地民との駆け引きの末60Kmもの密林を歩き、約1か月...続きを読むを文明から切り離された湖畔で過ごすバイタリティーに感動。それに、周りの探検部員がマラリアなどに侵されているのに、ピンピンしている著者のタフさにも驚いた。

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Posted by ブクログ 2016年02月06日

赤道直下のコンゴ共和国のテレ湖に巨大怪獣ムベンベが生息しているらしい。ネス湖のネッシー、ヒマラヤの雪男は聞いたことがあるが、ムベンベなんて知ってる日本人なんてほとんどいないだろう。

著者の属する早稲田大学探検部はこの幻獣を発見しようとコンゴへ向かう。なんともバカバカしい若気の至り的な発想だが、プロ...続きを読むジェクトの準備は本格的だ。早稲田OBのコネを頼り、カメラや食料、薬などの寄付を募り、現地語を学習し、調査隊の出発前には情報収集を目的とした少数チームをコンゴへ向かわせる。意外と準備周到。

コンゴへ入国しても、政府や原住民のコロコロと変わる対応に振り回され、隊員の中ではマラリアが流行するという、冗談ではすまされない命がけのアドベンチャー。そんな中で40日間、24時間体制でテレ湖を監視し続けたムベンベ捜索隊の根気と組織力は想像を絶する。彼らを突き動かすエネルギーは若さ以外にない。が、本書を読んでいても、その凄さや悲壮感、深刻さが伝わらないのは、著者のテキトーで軽い文体と川口浩探検隊のイメージとダブるからだろう。こうした若者の無謀な冒険に対して、まずヤラセと疑わせてしまう「川口浩探検隊」の存在はなんとも罪深い。が、著者はそんな世間の見方に便乗し、トンデモ冒険ルポという新ジャンルの作家としてデビューしたのだから、川口浩サマサマか。

結論としては、最初からわかっていたけど、幻獣ムベンベは見つからず。本書の一番の読みどころはこうしたドタバタ冒険を経験した若者の数10年後を描いたあとがきだ。

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Posted by ブクログ 2015年01月31日

辺境作家 高野秀行の処女作。早稲田大学探検部に所属していた高野さんが、コンゴ共和国(当時)のテレ湖に棲むという幻の生物「モケーレ・ムベンベ」を探しに行く顛末を描いた本。いないかもしれない、という至極真っ当な疑問を抱きながら、同時にその存在を切に信じて調査団を編成して冒険の旅に出る。

学生の身分であ...続きを読むるのに(学生だからこそ?)、機材の調達のためにキャノンやソニーなどの大企業から支援を募り、コンゴ政府や原住民と交渉をしてサポートを得て、大規模な調査団を率いて1ヶ月以上にもわたる調査を行った。怪獣に関する目立った成果はなくとも、その行動力自体に脱帽する。自分が学生時代の発想を思うと、全く想像すらできなかっただろうことをやっている。

高野さんも「はっきり言って、なぜ自分がこんなことをしているのかわからない。わからないながらも、あまりに無意味な活動をしているので、なぜか快感すら覚える。「普通の人は、ちょっと真似ができないな」と思う。当たり前だ」という感想を漏らす。著者はその普通でないところにプライドを持っていたのだろうし、確かにそうだ。食事ひとつとっても、ワニ、カワウソ、ヘビだけでなくゴリラやチンパンジーまで食する。少し食べてみたい気がするが、屠殺する場面を見て唾が出てくるようにはならないだろうなあ。

現地人とのやりとりや微妙な空気も生き生きと表現されていて読んでいて楽しい。荒削りな部分もあるが、補って余りある魅力がある本。
文庫本にあったっての後書きにある同志近況も素敵。マラリアにかかってほとんど寝込んでいた後輩の田村さんが寄せた手記は考えさせるものがある。

高野さんは語学の才能があるんだということもわかった。後の日本で唯一の辺境作家となる素地がこのとき花開いた感じがあり、うれしい。「アフリカとは末永くつき合っていくと思われる。そのなかで、もっともっと想像のつかない世界に入っていきたい」と述べる著者。その思いは、その後現実となり、その果実を読者と分け合うことになる。素敵な話だ。

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Posted by ブクログ 2024年02月06日

恐らく当時テレ湖は秘境又は未開の地だったのでしょう。そこに行って調査をし、餓鬼になり、ゴリラとチンパンジーを喰らい、ジャングルの虫とも戦い、若さもある、時間もある、有り余るエネルギーをパワーを探検にぶつけているさまが伝わってきました。結果は...でしたが、みなさん社会人になり、メンバーのその後の人生...続きを読むの中で幻獣ムベンベは生きている!気がしました。

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Posted by ブクログ 2023年09月18日

コンゴ・ジャーニーからの流れで読む。こちらはより真剣にムベンベを探しているが、最後には一種の悟りの境地に達するあたりは探検家として通る道なのかも。

紀行作家としての格はなかなかオハンロンにかなわないが、破格の探検行の中にも大学のクラブらしいノリも感じられ、身近に引き寄せて楽しく読めた。コンゴ・ジャ...続きを読むーニーの前日譚として共通の登場人物(ドクターやドゥーブラ)も出てきて興味深い。

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Posted by ブクログ 2023年01月18日

1988年。”辺境作家”として確固たる地位(?)を築いている著者。この時点でそうなることは本人でも予想してなかっただろう。35年経つ。バブルがはじけ、就職氷河期を経て、コロナ禍でバイトがなく退学する学生も出た。3月~5月の3か月におよぶアフリカ探検。バイトも学業も止まる。この時代だからこそできたのだ...続きを読むろう。泥にはまって、ワニ、トカゲ、サルを食らい、毒虫の恐怖に怯える。そこで見出したのは世紀の発見か?現地の国事情、当時の学術事情、村人の人間事情。残したものはそれなりに大きかった。今でも楽しめるのがその証。

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Posted by ブクログ 2021年02月25日

川口浩を見て育った年代の方なら必ず楽しめます。たぶんそれ以外の方でも。
やってることはハチャメチャだけど、文章は読ませます。

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Posted by ブクログ 2020年10月19日

モケーレ・ムベンベ。雨上がりの虹と共に現れる。
モンゴリアンデスワームとは桁違いの幻獣さである笑

この本を読んだ後の感想としては、とにかく皆さん無事で何よりでした。

何事も自分の肌で感じることが大事だと思わせてくれる一冊。

PS : 高熱が出た時は全裸でお湯の入ったたらいをかき混ぜるといいらし...続きを読むい。(特別なコンゴの草が必要なので良い子は絶対真似しないでね。)

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年10月19日

高野秀行デビュー作。
コンゴ現地でのことはもちろん、コンゴに向かうまでの準備もおもしろいし、ワクワクする。

本書の筋からは離れるが、文庫版あとがきも読み応えがある。プロジェクトから14年が経ち、各隊員のその後をまとめたものだ。
とくにマラリアに苦しんだ田村という隊員の思い。彼はコンゴでずっとマラリ...続きを読むアに苦しみ、何もできなかった。彼は当時何を考えていたか、14年経った今、あの遠征をどのように捉えているか。非常に重い言葉が綴られている。
まったく余談だが、この田村という人はJR東日本ウォータービジネスの社長になっているようだ。

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Posted by ブクログ 2019年12月31日

愚直だがエネルギーに溢れる作品で、高野氏の行動力の原点を垣間見た気がした。昭和の人達は本当に逞しい。私達の世代はやや省エネでスマートに事を運ぼうとする傾向があるが、結局何かを成し遂げるのはこのような人達のように思う。

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Posted by ブクログ 2019年01月09日

とにかく面白い。全くバカげてる。
ジャングルでの生活が生々しく伝わってくる。
特に狩で捕まえた様々な動物を解体して調理して食べなければ行けなかったりや、マラリヤにかかっても、治療薬もたいして効かず苦しまなければいけないなど都会での生活では想像も出来ないことだらけだ。
それでも、この体験をした何人かは...続きを読む今だに同じような事をしているという。このような異常な経験はクセになってしまうのだろうか。
自分ではとてもこのような探検ができるとは(というよりしようとも)思わないが、だからこそ、このような本でその「バカげた探検」を通しての貴重な体験を伝えてくれる人たちには感謝したい。

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Posted by ブクログ 2018年08月11日

幻のムベンベを探して探検をする様子が事細かに書かれていて面白い。これがノンフィクションだというのが驚きだ

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Posted by ブクログ 2018年06月14日

ヘタしたら死人が出るような探検。
今の時代だったら大問題になっていたかもしれない。

それにしてもタフだ。

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Posted by ブクログ 2017年09月11日

コンゴの湖にいるという怪獣ムベンベを早稲田大学探検部が探しに行くノンフィクション。コンゴに行くまでの準備やコンゴでの壮絶な生活など読んでいるだけでワクワクします。

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Posted by ブクログ 2017年07月25日

なんとか探検隊みたいで読み物として面白い。
でもこんな秘境もどんどんなくなってるんだろうなあと思うと寂しい。

最近翻訳書でもムベンベ捜索隊みたいなのをどこかで見たんだけど、、

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Posted by ブクログ 2017年07月07日

至って本気でバカをやれる楽しさというものが、当事者ではない読者の僕には感じられた。本気だし、辛いだろうけれども。だからこその面白さであり、憧れを感じた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年06月10日

行動力の塊みたいな人だな。それくらいの勢いがないと怪獣を探しに行ったりできないのかも。やると言ったらやる姿勢が感心する。
実際に経験した人がいとおしさを感じると言うのだから、「食べることは愛」、そうなのかもしれない。 ボアの人々は、カットされた肉を買って食べている大多数の人々とは根底から何もかも違...続きを読むうのかも。現場に生きているという感じだ。
「永遠」を感じさせるというテレ湖の朝、見てみたい。 虫とか悪臭とか食い物が無い話から離れて、そんな幻のような風景で頭の中を塗りつぶした。
モケーレ・ムベンベより、ピグミー村に興味が出た。ピグミー村の跡地を調べれば何か面白い情報が出てきそう。
私なりに空想して自分を納得させる結論に落ち着いたけど、できることならもっとムベンベの家系のこととか村人の話を聞いたりテレ湖の本当の歴史を知りたいと思うくらい、まだまだ興味がある。
最後に載っていたメンバーの写真、いつ撮ったものか分からないが、とてもたくましく見える。

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Posted by ブクログ 2017年02月16日

ムベンベというコンゴ共和国(旧ザイールじゃない方)のテレ湖に住むという謎の大型動物(恐竜に近いと言われている)を追うノンフィクション。ムベンベよりもテレ湖に1ヶ月間滞在した時の壮絶なる体験とその前の準備の凄まじさに驚かざるを得ない。大学生にしてここまでやるか?というぐらい、超本格的な探検を綴った探検...続きを読む記。これが高野さんの原点なら、そのあとに続く探検記もちょろいもんだなあという印象。本当に凄すぎます。

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Posted by ブクログ 2016年09月22日

 同著者の本は、昨夏に読んだ『アヘン王国潜入記』以来2冊目。面白いと聞いていたことに加え、舞台がアフリカであることに興味を惹かれた。

 アフリカ云々は後述として、先に大まかな感想を書く。
 面白さは『アヘン~』が勝る気もするが、こちらも十分おもしろい。アフリカの奥地にある湖に棲息するといわれる未確...続きを読む認生物”モケーレ・ムベンベ”を、実際に現地に赴き探すというアグレッシブな物語。
 小さいころ、UMAやUFO、心霊写真などについてテレビ番組を見ることが幾度かあった。単にテレビを見ることが少なくなったこともあるが、こうした話題が取り上げられることは、少なくなったような気がする。数字が取れていないのだろうか、こうしたモノへの興味が失われてゆくのかな?と思っている。この探検が行われたころは、「いるかも!」と考える人もたくさんいたのだろうか。といっても、「いるかも!」と思ったとしても、こんな行動力のある人もそうそういないとは思うけれど・・・現地へ行ったって、神経質な私では一日で参ってしまうだろう。
 でも、未知の領域があるかもしれない、そこに挑むことができるということは、どれほど楽しいだろう。GoogleMapで見れば単なるひとつの湖でしかないテレ湖も、実際にそこに立てば、人類の知らない何かの息吹を感じ取れるのかもしれない。万巻の書を読んだところで、そこには誰かによって認知されたことしか載ってはいない。
 UMA発見という目的がかなりぶっとんではいるが、「ばかばかしい真剣味」(文庫版あとがき)の持つ推進力の強さが羨ましかった。

 アフリカについて。自分自身、アフリカについて知っていることなど無きに等しい。差別的かもしれないが、未開というイメージを持ってしまっている。

「アフリカではいつも、今いる場所の論理に支配される」(p.73)
「それにしても彼らの信仰には改めて驚かされた。——伝統的なことになると人間が変わってしまう。」

こうした文を読むと、現地の人たちが、どういった価値観・世界観・物語の上で生きているのか興味がゴポゴポと湧いてくる。そんなわけで、積読になっているエイモス・チュツオーラ『やし酒のみ』を、早めに読むことにする。

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Posted by ブクログ 2016年06月17日

高野さん2作目。早稲田大学探検部のメンバーでアフリカへ怪獣を探しに行った時の記録で、これがデビュー作。正直言って、大学の探検部なんてお遊びみたいなものでしょうと侮っていましたが、ここまでやっていたとは驚きでした。スポンサー探しに始まり準備に時間をかけ、現地に到着してからは食糧危機や虫、マラリアと戦う...続きを読む。彼らを突き動かしているものは何だろう?普通「恐竜なんていないよ」で済ませるところ、自分で見て調べないと気が済まない、その精神が素晴らしいと思う。まさに辺境作家の原点と言える作品で、冒険小僧万歳!と言いたい。

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Posted by ブクログ 2023年08月29日

夏に買った本ですが、一度最初の方だけ読んで「あんまり・・・」と思って積ん読状態にしてありました。
年に数回訪れる私の中の「在庫一掃キャンペーン」の季節が来て読み始めたところ、あっというまでございました。
夏には、なぜあんなに読みにくかったんだろう…。
コンゴの暑さと夏の暑さが重なって、暑苦しかったん...続きを読むだろうか。
ネッシーみたいな幻の生き物、「ムベンベ」を探しに出かけた早大探検部+α。
最初は私も、「本当にムベンベ、なんているのかなぁ。探検部の人たちは見つけられるのかなぁ」と、そっちの方を気にして読んでいたのですが、だんだんムベンベなんてどうでもよくなり、コンゴの人々と日本人とのやりとり、ドクターのアクの強さ(笑)なんかがおもしろく、一気読みでした。
「カヌーに横たわるゴリラ」という写真で、私は「あらあら、人間が誰もいないときに来て、昼寝でもしちゃったのかな」なんて思って「プッ」と笑ってしまったのですが、全然違いましたね……。
探検部の中では、マラリアにかかってしまった田村君(きっと年上だけど君付け)が一番辛かっただろうなぁ……。
ジャングルの奥地で、しかもマラリア。
「最・悪」という感じでしたでしょうね…。
助かってよかったです。

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Posted by ブクログ 2023年11月09日

わりとまともな、U馬探索レポート。
高野さんの初期本なので、一生懸命書きました
というのが感じられる。

秘境に行くのには大変なことなんだなー。
探検隊の苦労がしみじみ実感できる。

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Posted by ブクログ 2023年01月04日

高野さんの原点であり、早稲田大学探検部の伝説となった探検の一部始終。
後の作品の核となる、現地の人との現地語での遣り取りへのこだわりや、「誰も行っていないところに行き、それを面白おかしく書く」という高野さんのコンセプトの萌芽が読み取れた。
『語学の天才まで一億光年』を読んで色々と気になったことのピー...続きを読むスが嵌ったと同時に、『飼い喰い』を書いた内澤旬子さんと高野さんが気が合う理由が垣間見えた気がする。
今、どこの大学でも探検部は存続が難しいと聞いている。探検は壮大な回り道だから、タイパ重視のデジタルネイティブには敬遠されがちなんだとか。もったいないなぁ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年04月19日

文庫版あとがきで、探検部員のその後について書かれている。進路が思ってもいないものばかりで、誰にも未来はわからないなと思ってしまう。
村上が好きな人物なのだが、それはコンゴでも数学書を読むという姿に憧れたからだ。そんな彼が自衛隊に入隊するなんて、誰が想像つくだろう。
自分の未来もどうなってるか本当にわ...続きを読むからないな。

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Posted by ブクログ 2021年06月22日

早稲田探検部高野さんの活動記録。

大学生なのに科学的、建設的分析といったつまらないリアルは無視して冒険に没頭するところがすごくいい!!
この時代(80年代)、自分が子供だったというところがありますが、神秘的な謎がまだまだ多くて世界がわくわくだらけだったなあ。

そして時代が進み当時は自分の足と頭で...続きを読むしか獲得できなかった情報の多くが、インターネットの出現によって1クリックで確認できるようになってしまい、半端なくたくさんのことが知れるようになった一方で、定量化できない”わくわく”がごっそり奪われてしまったことに気づく。。。

とはいえ人生一度きり、地球に対して自分自身はちっぽけな存在なので、いい年になったとはいえ純粋な冒険心と行動力を錆びつかせず生涯大切にしていかなくちゃって思った!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年06月04日

 早稲田大学探検部の著者のデビュー作である。

 デビュー作ということもあって、文章表現などは洗練されていないが、アフリカ現地の情景を現せていないわけではない。逆に、荒削りな表現が荒々しいアフリカとマッチしていたりもするか。

 秘境探検の小説が数少ないなかで、著者の作品はエネルギーに満ち溢れてはい...続きを読むるが、動物など生き物に対し、少し残念な表現(もう少しストレートに言うと、愛が全く感じられない、動物などの生き物の命を頂いて人間は生かされているという有難さの観念がない表現)が多く見受けられ、そんな言い方するかー、という場面にしばし出会う。ここらが、もう少し後の作品になれば、人間味も増し、よりよいものになるかなと期待したい。(日本でノウノウと生きているよりもっと過酷な世界を探検したら、そんな動物愛のことなど言ってられない、と言われるかもしれないが、逆に、過酷な世界を経験したからこそ、食への考えなどは洗練されてくるのだと思うが、どうだろうか。)

 ムベンベを追え、という題名であるが、内容はムベンベを探すより、アフリカ人とのすったもんだ道中記みたいなものだ。

 次はアヘン王国を読もう。

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Posted by ブクログ 2017年06月03日

辺境作家、高野秀行さんのデビュー作。(?)
ザイールじゃない方のコンゴでの、幻の幻獣ムベンベを探した1ヶ月間の手記をまもめもの。ドクターがゴリラを仕留めた描写は、なぜだかとても記憶に残る。
写真も笑える。。

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