【感想・ネタバレ】コッペリアのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2014年10月12日

恋をした相手は人形だった――。
人形師、パトロン、ストーカー、人形そっくりの少女――人形と、人形にそっくりな女性が出会う時、物語は思いもよらない方向へ歩み始める。
人形への愛情と、憎悪。嫉妬。
視点を変えながら進んでいく物語に少し混乱もするが、その謎が解けた時に、一つの悲しさをもって読むことができる...続きを読む

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Posted by ブクログ 2014年03月12日

非常におもしろかった。
これまで読んだことのない感覚。

人形に恋した男の話。見る者を魅了する人形と、それを作った人形師、そしてその人形にそっくりな女と、それに魅せられたら男。

不思議な空気間で進む話。読み進めるに連れて徐々に引き込まれていく。

人形という欠点を持たない理想の形に、所有者の自己を...続きを読む投影し、想像力から個性を持たせる。

人と人形の関わり合いを通じて、他者に対する人の心の奥深くを垣間見ることができる。

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Posted by ブクログ 2012年11月12日

とってもすき。
内容も、登場人物も、終わり方も全てが良かった
最後の方の展開は少しわざとらしい感じもしたけれど
それさえも良いと感じるほど、面白く感じた。

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Posted by ブクログ 2012年11月02日

ここ数年の読書の中で一番のお気に入りです。
まさかの展開に度肝を抜かれた記憶があります。
加納朋子さんっぽくない作品ですが、そこがまた良かった。

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Posted by ブクログ 2014年05月06日

球体関節人形は以前中野ブロードウェイのショーウィンドーでカスタム前のものを見たけど、
人の形を追求するのではなく、本当に理想をありったけ詰めこんだ造形物なんだなと感じた。
目の色や髪形・髪色、服装など自分の思うままに作れるのは面白いだろうけれども畏れ多い。
おこがましいというか。
あと、ハマったら抜...続きを読むけられなくなりそうな気がものすごーくします。ああいった趣味は。
読みながらこういう話好きだわーと思うほど私のツボにハマりました。
想いの矢印が色んな方向に行き交ってすれ違ってしまった切ない話だった。
皇なつきの絵で勝手に脳内再生された。
黒猫の三角漫画版での練ちゃんが聖のイメージとつながったのかと。
多分聖は練ちゃんみたいなびらびら服ではなくシンプルな服を着るんだとは思うけど。



油断していたのでミスリードにまんまと引っ掛かった。
まゆらが連れてきた若い男性=草太で、了と年恰好が似ている→二人の描写が混在しているのは分かったけど、
まさか了=おじさまだとは思いもしなかった。時系列もバラバラになっていたとは。

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Posted by ブクログ 2013年05月06日

タイトルで買った本だったけど大正解でした。これは面白い。入り組んだ物語が収束していく様が最高に面白い。だからミステリは素敵で止められない、と思う。ラストが凄い好き。人形の存在が際だってこの物語の存在感をくっきりとそれでいて幻想的に仕上げている。すごいよー。

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Posted by ブクログ 2022年06月30日

二度読み。
登場人物全員が人形に様々な形で翻弄される。
人形を作った本人でさえも。

男性たちがもっと、周りに目を向けられていたらと何度も思うような展開で、はがゆい。

了も創也も人形のことが第一で周りが見えていないがために大事なものを見失い、壊れてゆく。

人形の魅力にとりつかれた男たち。
愛情、...続きを読む嫉妬、憎しみ…紙一重。
人形を中心に様々な感情が入り乱れる。

好きな表現などもろもろ。

p41-3
人間と人形の差などないと思う了の考え

p68-10
了の人形に対する思い

p140-13
聖に対しての彼の望み

p163
聖に対しての渇望

p194-12
まゆらが思う子供の本質

p215
p244-12
p250-16
p251

p259-8(p195)
愛しかたの齟齬、乖離

p256~p257
女性側から見た男性の姿
何故感じとれないか…。

p260~p261
人形について


p265
見る角度によって景色は変わる


p291の後ろ3~p292
了が初めて知る人付き合いのルールについて

p309
まゆらという人間
創也にはずっとわからないであろうこと

p322-3
人形を見るときの人間の勝手な願望、心のうち

p345
聖の思いと了という人間について

p346-11
歪な関係の例え

p346-12~p347-1
聖の感情が強く出ているところ

p350
子供から大人へ

p360
成長




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Posted by ブクログ 2017年03月14日

やっぱり読みやすくて好きな加納朋子。
終わり方が好み。
どうしても人形のイメージが等身大になってしまうのだけど・・・60㎝位のものよね??

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Posted by ブクログ 2016年12月04日

加納朋子初の長編。
「ガラスの麒麟」を上回る暗さで、彼女らしくない作品だと最初は思っていたのですが、この読後感は間違いなく加納作品のそれですね。

3章にまとめられた構成がやや独特。本格ミステリを期待してしまうと、肩透かしを食う面もあるのかもしれません。だけど、こんなまとめ方ができるってのはさすが加...続きを読む納朋子。ファンとしては満足のいく展開です。

勿論"仕掛け"そのものもしっかり作られていて、まんまと騙されました。もう一度読み直さないといけませんね、これ。

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Posted by ブクログ 2014年04月18日

人形に恋をする、という設定に惹かれて。
中盤くらいまでは登場人物が持つ執着心がおそろしく、ある人形師が作る人形もどこか不気味に思えたが、続きが気になりスラスラと読めた。
謎が明かされる場面では少し混乱するかもしれない。
最後の最後ではあたたかい気持ちにさせられた。

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Posted by ブクログ 2014年02月27日

後半ちょっともったりしたような気もするけど面白かった。題材のわりに倒錯的になりすぎすさっぱりしているのがいいと思う。

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Posted by ブクログ 2013年12月02日

恋した相手は、人形だった」というフレーズに興味を引かれ購入したのだけど、結構面白かった。こういう雰囲気のお話、嫌いじゃない。
登場人物同士の関係・つながりが、話が進むのと同時進行で少しずつ少しずつ明かされていくんだけど、「おぼろげな」理解しか出来ないような描き方にわざとしていて、そのおぼろげだったつ...続きを読むながりが最後の最後で「あぁ〜!!そういうことだったんか!!」ってようやく分かるという感じです。

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Posted by ブクログ 2013年07月26日

初の長編ミステリらしい
個人的には連作短編の方が好きだなぁ・・・

日常系ハートフルミステリとは違い、結構重い

そして、トリックの種明かしが中盤であって
「え~~~?!」となる
一応伏線らしきものはあるけど、このトリックは意味があるのかなぁ?
そこら辺が納得行かない

でもまぁ、なんだかんだ言って...続きを読む、結局は登場人物の未来に少し明かりが点った終わり方なのは加納さんらしい

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Posted by ブクログ 2012年10月09日

加納朋子のコッペリアを読みました。
コッペリアという機械人形に恋した男のエピソードをモチーフにした小説でした。

加納朋子の小説というと、等身大の若い女性がさわやかに描かれている物語が多いのですが、この物語のヒロインは美人で男を渡り歩く悪女なのでした。
それに、精神を病んでいる人形作家、お金持ちの宝...続きを読む石商二代目、ヒロインをつけ回すストーカーなどがからんで物語が進んでいきます。

このヒロインは天性の悪女ではなく自分が何をしているか自覚して行動している、というのが加納朋子らしい設定だと思いました。
読後感はそれほど悪くありませんでした。

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Posted by ブクログ 2014年11月24日

世界観もストーリーもとても好みだった一冊。
美しい人形や、ダークな雰囲気が好きな人にオススメ。
はまる人ははまるんじゃないかな。

読み終わって、満足して、もいちど読み返して気付いた。
騙された!
終わりまで読んだ後再読すると、新たな発見がある本です。

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Posted by ブクログ 2024年04月06日

これはゆっくり読んではいけないやつだった。もう頭がこんがらがった。

「ゲーム」と分かった時はその意図が分からず、読者を騙したかっただけならそりゃないわ…と思ったけど、後になって理由が判明。
事件後が長く感じたけど、ラストは良かった。
でも共感できる主人公ではなかったな。

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Posted by ブクログ 2024年04月04日

発売時、読んでいたのにすっきり新たな気持ちで読めました。(オチも忘れていたよ…)

こういう話、好きです。

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Posted by ブクログ 2022年10月16日

耽美的な人形奇譚、芸術家の狂気の物語を期待した向きは、第三部が始まった時点で梯子を外されることになる。「孤高の芸術家」も人間嫌いの少年も市井の幸せみたいなものを求めていた、と明かされるわけで。ほとんどの登場人物が何らかの形で肯定される中で、具眼の士を気取って、凡俗を嫌ったパトロンだけがとことん否定さ...続きを読むれて終るのも象徴的。

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Posted by ブクログ 2021年02月23日

今頃お気に入りになったこの作者、4冊目。
初めての長編だが、作者としても初めての長編だった由。

天才的な人形作家、人形に惹かれる青年、人形とそっくりの女優、そのパトロン。
青年と女優が交互に語るパートで進められ、第2章からはパトロンのパートも加わって進む話は、読み終えてしまえば結構凝った作りだった...続きを読むことも知れるが、そのトリックよりも寧ろ雰囲気の良さやヒロインのある種のかわいらしさのほうに惹かれた。
これまで読んだ話とは多少テイストが異なっていたが、ほのぼのしたエピローグも含め、重苦しい話の割にはあまり暗くならなかったところは、この作者ならではか。

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Posted by ブクログ 2017年08月09日

「ドール」の世界への理解や、「○○トリックがフェアかアンフェアか」とう読者の捉え方により評価が変わるかもしれません。

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Posted by ブクログ 2016年07月14日

ミステリが好きで、球体関節人形に魅せられていて、といえば、読むしかない! とブックガイドを見てからずっと気になっていた本。
正直、少し肩すかしの感。
人形に関する哲学でおおきくはずれているものは見受けられない。
(ただし少女人形を家族の文脈でとらえるのは、
 人形の見た目に流された結果だと思...続きを読むう。
 人形は家族ではなく他者である。)
しかし人形哲学に対し、ミステリ部分がやや卑俗にすぎる。
この種の叙述トリックも感心しない。
決して悪い作家ではないと思うのだが。
合わなかっただけか、自分の見方が偏向しているせいか。
他の作品も読んでから判断しなおしたい。

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Posted by ブクログ 2016年06月25日

加納朋子さんのイメージからは遠い、不気味さと美しさ、陶酔がつきまとう作品。結構、強烈な印象は残りました。

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Posted by ブクログ 2015年09月29日

著者の作品では甘い甘い日常系ミステリと幼稚な女性主人公ばかりに触れてきたので、「おおすごい!よく頑張ったなー!」というのが第一の読後感。
ドールという道具(押韻)もなかなか興味深いものがありました。
仕掛けとラストは、やっぱり甘いと言えるかもしれないけれど、充分読みごたえを感じました。

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Posted by ブクログ 2015年02月15日

人物のみでなく時系列までがごちゃまぜ…しっかり騙されました。
ストーリー自体にはそれほど惹かれなかった、まゆらドール自体の凄みとかがもっと伝わってくるとよかったと思う。

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Posted by ブクログ 2014年11月23日

ー恋をした相手は人形だったー
人形の作者である如月まゆら、まゆらに人形を製作させるきっかけをつくった創也、その人形に魅せられた了、その目の前に現れた人形に生き写しの聖。
主に物語は聖の視点と、了の視点から展開されていく。届かぬ恋情が行き交い、ある事件の発生に向けて歯車が動き始める。

全体的に重たく...続きを読む暗い雰囲気ではあるが、その世界に引き込まれる形で読み進めることができた。
後半にかけて曖昧だった謎が次々と解き明かされていく様子が、やや難解で混乱するものの面白い。

ー 人間同士の恋愛とて、さまざまな方向性を持ち、誤解とすれ違いで溢れかえっている。本書に描かれているのが異形の恋だというのなら、そもそも恋自体が異形の情熱ではないか。本書はふとそんなことも考えさせ、読者それぞれが抱いている愛のかたちを振り返らせるに違いない。 ー

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Posted by ブクログ 2014年11月06日

設定が興味深くてグイグイ読んだけど、ストーリーと凝ってるんだか凝ってないんだかわからない展開は少し興ざめだった。

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Posted by ブクログ 2014年10月28日

幻の人形、まゆらドールをとりまく物語。
まゆら人形に魅せられた了。
まゆらドールを生み出させる創也。
人形のような美貌の女優、聖。
人形を作り続ける、まゆら。
それぞれの視点と時間軸が交差して、悲劇が起きる。

バレエの「コッペリア」を題材にしている。
このごろバレエついているのでなんだかうれしく...続きを読むて手にとったけれど。
あまりにも入り組んで絡まるので、だんだんと混乱してくる。
そこが罠なわけだけど、絡まりすぎかなあ。
とにかく聖が可愛いかった。
最後は彼女のがんばりのおかげか納まるところにおさまった。

「みーんなそうなんだから。恋愛ごっこ、恋人ごっこ、家族ごっこ、仲良しごっこ…みんなそうやって、観客をだましているだけなのよ。」
だとすれば、これまでの僕はルールをしらないままでゲームに参加していたことになる。

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Posted by ブクログ 2013年05月16日

人形に魅せられ翻弄された人たちの、
哀しくそして素敵な物語。

みんな不幸になって終わりなのか.....鬱....と思いきや
最後にチョット救われるので、読後感やよし。

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Posted by ブクログ 2012年12月02日

ほぼ一日で読み終わりました。
大好きな加納さんの作品の中では、ほっこりしたりクスリと笑ったりというよりかは、少しせつない想いを抱きながら読み進めました。
人物関係には多少頭を混乱させられたので、もう一回読んですっきりさせたいところ。
エピローグはやっぱり加納さんだなぁ☆☆

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Posted by ブクログ 2012年08月05日

いつもの加納さんの心温まる作品とは一味違う1冊

コッペリアというタイトルから分かるように、人形が出てくる物語

語り手がコロコロ変わるから、頭の中で登場人物を把握していないとこんがらか。

でも、騙された

こうだろうと思って読み進めていたら、実は別の人だった…!!みたいな。

最後までストーリー...続きを読むの展開がどうなるか読めなかった。

自分が読んできた加納さんの作品の中で一番ミステリ要素たっぷりだったかも。

あくの強いキャラクターばかりで読み進めるのがいつもより遅くなった。

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