【感想・ネタバレ】熊野古道のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年02月22日

この本を購入したきっかけは、ここ数年で熊野古道関係各ルートを走破してやろう、という野望のためである。といっても、この本はいわゆるガイド本ではない。そのため、ルートでのコースタイム、休憩ポイント等の情報はない。ただ、各ルートの古道本来の道がどこか、といった歴史的記述は豊富である。あくまで学究的に熊野を...続きを読む攻めたい人向けの本である。おもしろかったのは、藤原定家らが、土砂降りの中を大雲取り越えした話とか、そこまでして熊野へ集う執念とか、後白河上皇など実に34回を数える熊野詣のエキスパートであり、ほぼ1年に1回の頻回の熊野詣である。回数を重ねるほど功徳を積む功績があった、という考えによるらしい。私的には障害者の参詣と説教節「をぐり」の話がおもしろかった。これは、熊野三山は障害者を嫌わず、むしろその障害を取り除く機能をはたすところ、と考えられていた、とある。をぐりとは、小栗判官の物語のことである。詳細は割愛するが、この人のゆかりの地、湯の峰温泉に行って来たばかりなので、感慨深かった。特に説教節の中の土車の綱を一引くと、それは千人の僧侶による供養に相当し、二引きすると、一万人の僧侶の供養に相当する、とある。こうして盲目の障害者らも熊野に運ばれてきたようだ。私はこの来る者拒まずの熊野がますます好きになった。

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Posted by ブクログ 2023年05月08日

熊野古道の歴史と現在の状況を、一冊で学べる。
この本で熊野古道を歩きたくなった人は、別途最新のルートガイドを読んでください。

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Posted by ブクログ 2013年11月26日

物見遊山込みの聖地巡礼は、世界的には珍しいそうな。
小辺路と大峯奥駈道をゆっくり歩きたくなりました。

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Posted by ブクログ 2011年05月14日

[ 内容 ]
ゆたかな自然に懐深く抱かれた聖地、熊野。
「蟻の熊野詣」という言葉に象徴されるとおり、人々は何かに引きつけられるように苦しい巡礼の旅を続けた。
中世の記録を読みながら、上皇の御幸や一般庶民の参詣のようす、さらに熊野信仰の本質と王子社成立の謎などにせまり、長年の踏査経験をもとに、日本随一...続きを読むの古道の魅力を語り尽くす。

[ 目次 ]
序 熊野とはどういうところか
1 熊野詣の中世史(山林修行の地として―永興禅師そして宇多・花山法皇;院政期の大流行―上皇・女院そして貴族たち ほか)
2 参詣の作法と組織(熊野信仰とは何か―参詣の目的;道中の案内と宿泊―先達と御師 ほか)
3 熊野古道を歩く(参詣道の現況と歩き方;紀伊路―中世の公式ルート(1) ほか)

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

熊野古道のすべてを実際に歩いてみたくなったが、時間的、金銭的に無理。
大峯奥駈道の紹介を通じて、さらに修験道について調査を開始。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

この本で熊野古道を知ることが出来ました。遠い昔に同じ道を辿る貴族たちのことを考えながら、参拝するのも面白いかもしれません。

「熊野は現世利益の浄土というべきで、これは熊野にかぎらず、平安時代の浄土教そのものの実態であったといえるのではないか。」

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