【感想・ネタバレ】スワンソングのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2018年12月28日

ツェッペリンからタイトルを取った。三角関係の末、どうしようもなく悲惨に終る物語。こうなる前になんとかならなかったのか…とも思うけれど、どうしようもないことって、確かに、あるよなあ。

0

Posted by ブクログ 2012年12月04日

とても重い話ではありますが、深い愛情を感じました。考えさせられましたし、涙してしまいました。私の中のベストセラーです。

0

Posted by ブクログ 2012年07月02日

別れと出会い。

別れの描写は本当につらいです、身を切り刻まれるような思いでやっと読みました。私自身が上向き始めてるから読み切れたんだと思います、それほどにつらい。

でも、由布子を好きになる瞬間の描写、その想いを伝えるための言葉。
この数ページは本当に素晴らしい、何でこんな表現をできるんだろう。
...続きを読む
大崎さんファンじゃないとちゃんと楽しめないかもしれません、冗長な部分が多いです。でもそんな冗長な文章の中に2、3行の短い文章、アクセントが挟まれてます。
大崎さんのこのリズム感が好き。

タイトルの選択も憎いです。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年06月19日

やっぱ大崎善生は間違いない。

出版社で働く主人公には職場が同じ彼女がいたが、アルバイトで入った女性に惹かれてしまう。彼女との別れを決意し危うい三角関係にケリをつけることは、果して誰を幸せにするのか。

「別れる」ということにあまり感情を抱けない僕にとって、この本は意味がありすぎた。身近なところで付...続きを読むき合ったり別れたりすることも、すごく危険なことだとわかった。

僕は今まで大切な人をどれだけ傷つけてきたんだろうか。

0

Posted by ブクログ 2012年02月07日

「パイロットフィッシュ」の心地よい切なさがとても気に入ったから
本作もそういう感じなのかなと気軽に手にとったのだけど、全くそんなことはなかった。
あの心地よいさわやかな痛みじゃなくて、心臓をえぐられるような、息がつまる痛み。

たくさんのどうしようもない想いが自分の過去や現在の痛みとリンクして、
...続きを読むをこらえ、吐き気をこらえながら読んだ。

「二股かけてうだうだしてはっきりしなくて結局はどっちも守りきれなかった最低なろくでもない男」の話。
途中で読むのをやめてしまおうかも思ったけど、なんとかよみきった。

ストーリー全体としてどうこうという話ではないけれど、
ところどころに大切なフレーズが眠っている。気がする。

強く見える由香の必死さと健気さと脆さが愛おしい。
由布子の苦しみと闇に思いを馳せ、立ち上がった彼女の大きな勇気を想う。




「私を愛してくれていたんでしょう。それは事実でしょう。事実は覆らないのよね」
「幸せだったときがあったんだもの。だから、私は幸せ。」

そう思えるのは素敵で幸せなことだと思ったけど、逆もありうると思った。
今は幸せなはずなのに、不幸だった時のことを思い出していろんなことを疑ってしまうのは悪い癖だなあ。
私はそんな風には思えない。

0

Posted by ブクログ 2011年07月29日

『スワンソング』を読んだ。辛くて、苦しくて、何度も読むのをやめては、いてもたってもいられずに再び読み始めるということを繰り返した。生きること、死ぬこと、人を愛すこと、苦しいこと、幸せなこと、それでも生きていく、ということ。私は愛する人のためにどれだけのことをしてあげられるだろう。

0

Posted by ブクログ 2011年02月12日

おれの大好きな大崎善生さんの作品。
身を切られるような切ない恋愛が描かれていました。
三年付き合った恋人を失った元彼女の気持ちも、大好きな人の生活を壊してしまったと病んでいく彼女の気持ちも、そのどちらも満足に救ってやれないことに苦しむ主人公の気持ちも、どこかしら自分の中に共通する気持ちを見つけてしま...続きを読むい、読むのが苦しかった。
主人公のただひたすら献身的な愛。それに応えてあげられない彼女。静かに退場していく元彼女。
大崎さんの綺麗で透明な言葉で紡がれる物語は心に響きます。
電車の中で読んでいて、危うく泣きそうになりました。
これから先も、何度も読み返したい名作です。

0

Posted by ブクログ 2010年11月20日

同僚の恋人との三年越しの恋愛にけりをつけた僕は、アルバイトの由布子と付き合うことに。しかし愛の歯車はそのときから少しずつ狂い始める・・・。蝕まれる心と身体、公私にわたって逼迫する生活。心を閉ざし壊れていく恋人を見守り、献身的に尽くす僕の日々に突然の別れが押し寄せたとき、脳裏には美しい白鳥の歌声がこだ...続きを読むましていた・・・。狂おしいまでの情熱に駆けられラスト1ページまで突き抜ける、哀しみのラブストーリー。(背表紙より)

泣きました・・。電車の中で、最後、どうしようかと思っちゃいました・・。泣いたら恥ずかしいぞ~と。笑。でもでも、本当に、切ないお話でした。普通の恋愛小説じゃない・・と読み始めて、これがどうして。大崎さんの物語はそうしていつもこうなのでしょう・・。とてもきれいな、切なさいっぱいの透明なものがたり。続きが読みたくて、仕事中にも思い出してしまうような、こんな本です。

0

Posted by ブクログ 2015年11月12日

落ちたー。大好きな大崎さん、またノンストップで
読めました。

これは、好きとか愛するとかそういうレベルじゃない。
ソウルレベルの話な気がする。

あそこまで、誰かのことを想えて、例え不幸な結果に
終わったとしても、それはすっごい尊いことだと思う。

0

Posted by ブクログ 2010年07月19日

よく分かる。
賛否両論分かれそうだけど、
俺はすき。というか、共感できる。

誰かに愛されたいんじゃない。
誰かを愛したくて、
何かをしてあげたい。
意外と余計なことを考えずに
なにかをしてあげられる関係って
築き上げるまでが難しい。

築き上げてからも難しい。
誰かを支えることで、自分も支えられて...続きを読むるって
わかっちゃいるけど、辛くなる時もある。
というか、辛い時に方が多いのかも。

俺もそういう恋愛しかできない。

0

Posted by ブクログ 2013年11月14日

携帯電話がなく、連絡の手段は電話だけ。
もちろん私の恋愛時代も当然そうだった。
この時代、電話が鳴ると、心がときめいた。
ただ、この物語はときめきと恐怖が隣り合わせのベルの音…。
主人公が昔の彼女と新しい彼女の間に板挟み。そしてはっきり気持ちを伝えないために、彼女たちは心を病んでいく。
人間の精神な...続きを読むんて、ちょっとしたバランスを崩したのをきっかけに、どんどん崩れていくんだと、この二人の彼女を見て、そう感じました。
ラストはさすがに涙した私。
こんな恋愛もあるんだと、そしてこんなに人を想うことが重いことだと…。

0

Posted by ブクログ 2013年06月12日

 無償の愛とはこの事なのか・・・
読み終えた瞬間、何かが心に住み着いている。

薄い愛でも深い愛でも厚い愛でも無い。 愛以上のもの・・・  今の自分では言葉がない。 想いだけである。

人を想う気持ちと行動をどのようにつなげてゆくのか、言い現しようの無い気持ちである。

想いが、言えないからこそ小説...続きを読むで表現できるのか。
風景、色、匂いが、心に写っている。
自分に問いかける小説である。

ぜひ読んでもらいたい。


《本文より》
 由香はどこへいってしまったのだろう。あの空のどこを捜しても、もう二度と見つけることはできないのだ。
「良ちゃん」
大空の彼方から声が聞こえたような気がした。
「頑張れ」
       由香の声だった
 僕は目を凝らして満天に星の輝く空を見上げた。
たとえ、二人が別れたとしても二人が愛しあっていたという事実が消えるわけではない。そうでしょ!
胸の中に別れ際に何度か口にした由香の言葉が蘇った。蕾として摘み取られてしまう自分の思い、
それを彼女自身が納得するための最後の叫びだったかもしれない。

どんなに厳しい条件にあるときでも僕は一握りの希望をもって彼女の側にいることができた。
由布子が最終的の力を振り絞り発露した優しさー。
それが、最終的に考えることができるようになっていた。

「甘えて、甘えて、甘えて」
そうゆう和子の頬を涙が伝っていく。
「どのくらい、甘えたかわからない。あのころはわからなかったけれど、
自分の人生で最高にしょうもない自分を、体を張って守ってくれた。
篠原さんあんたのことよ。」

「私が死んだら、この写真を一緒に焼いてください。」
「何これ!」
「東山ハイツって、私がはじめて一人暮らしをした部屋。」
「何もないじゃない。」
「ううん。 私には見えるの。」
「何が?」
「いいの。 それを私と一緒に焼いて」
「何が写っているの?」
「人の・・・。 人の優しさ。 思いやり。
 私を守ろうとしてくれた、ただ一人の息吹が・・・。
 そこに写っている。 私にはそれが見える。」

0

Posted by ブクログ 2012年03月01日

切ないな〜けっこうきついお話。
この人の物語は容赦ないです。
長野の冬のピュアな感じが美しくて、壮絶すぎるラブストーリーが心を打ちます。

0

Posted by ブクログ 2011年04月30日

スワンソング、それは白鳥が死の間際に発するおそろしく美しい声のこと――。

救いのない内容に、涙なしには読めなかった。
自分の過去と重なってしまって、途中、苦しくて、苦しくてしょうがなかった。

普通に恋愛ができないなんて。
普通に恋愛を終わらせることができないなんて。
そう思いつつ、自分だってそ...続きを読むうだったじゃん、と自嘲的な気持ちに。

「暗闇にいる由香に手を差し伸べることはもうできない、由香が一人で抜け出すしかない」
というくだりがあったけれど、これは絶対に違うと思った。

良がしなければいけなかったことは、由香に対して誠実に向き合うことだったと思う。
それをしないで逃げていながら、よくもまあこんなことが言えるねと、怒りに似た思いが湧くのを抑えられなかった。

壊れてしまうまで相手と向き合わないような男性は信じられない。
もちろん、男性だけでなく、女性もね。
でもそれは理想論であって、向き合ってくれる人なんてたかが知れている気がするのだけれど。

人間、誰だって強くない。
支えられることで、愛されることで、人は変われるものだと思う。
自分ではない誰かに存在を認められることで、人生がつなぎとめられる瞬間は確かにあるから。

でも、それを信じきってしまったら、失えなくなってしまう。
信じきれないわずかな疑念や、失うことへの恐怖の狭間で、動けなくなるまで足掻き続けるしかなくなるし、どこかで自分の足で歩き始めなくては、永遠に綱渡りをするしかない。
難しいね。

忘れていた痛みを少し思い出させてくれた小説だった。

0

Posted by ブクログ 2011年04月24日

大好きな彼が、
後輩社員と付き合ってたら??
考えれませんね。
考えたくもないですが。

決断しなきゃいけないときは
必ず来るんですね。


何か‥
個人的には重い内容でしたが、
分からないでもない感じが・・

嫌いじゃないし、
読みやすいので☆4つ。

0

Posted by ブクログ 2011年01月21日

女性の言動が男性視点過ぎない?とか、死んで悲しいってあざとい!とか色々突っ込みたくなる点もあるけれど、やっぱこの人が書く小説はどうにも切ない。個人的には駐禁取り締まる女性警官の優しさにグッときた。

0

Posted by ブクログ 2010年10月15日

出口の見えない長い長いトンネルの中を、小さな希望だけを頼りにして進んでいく。
そんな恋愛小説でした。

普通のハッピーエンドの恋愛ではありません。
たたみかける非情な運命に翻弄されながら、一人の女性を愛するということについて、ただひたすら献身的に尽くす。
僕はここまでできません。ここまで追い込まれた...続きを読む状況になったら投げ出したくなってしまうかもしれません。

ですが、主人公の篠原良は、「愛している」その一心で、彼女のこのマイナスの状況をプラスじゃなくてもいい、どうにかして0の状態にまででも戻してあげたい。
彼女がこれまでの日々を取り戻すことができえるように、なんとか助けてあげたい。
そういった責任感・使命感を抱えて、とても献身的に彼女を支えてあげます。

日々の苦悩の様子、元彼女との関係、彼を取り巻く環境。
それぞれがクロスオーバーし、物語を展開させます。

ただ幸せな日々を描いたものでもなければ、暗い内容の続く話です。
しかし読み終わる頃には、どこか心にほっこりとした温かいものを感じました。
この本に出会えてよかったと思います。本当に。

0

Posted by ブクログ 2010年10月02日

パイロットフィッシュとアジアンタムブルーの主人公が一緒で、スワンソングはヒロインの名前があまりにも似通っていたから、また同じ人の違う人生の話かと空目してしまった。パイロットフィッシュのヒロインは、由希子、スワンソングのヒロインは由布子ね。
そう思うと、そもそも性格が全く反対だ。由希子はしっかりしてい...続きを読むて、山崎くんのために就職先まで探してくるような行動派。由布子は、傷から立ち直れなくて不安定になって行く悲劇のヒロイン。
ただ変わらないのは、主人公の男子の優しいけど優柔不断なところ。優柔不断だけど、彼は彼なりに、彼女を必死で支えようとしているところ。
無器用だけど、あったかい。
悲しいけれど、救われる。
そんな、大崎善生らしい物語。

0

Posted by ブクログ 2013年10月07日

切ない3人の恋。
三角関係から成る見えない負の連鎖と、一向に終わることのない病的な主人公の献身ぷりが、本当にいたたまれない。
ここまでして一体何がこの人たちのプラスになるんだろうかと、すごく疑問に思うほど、ある意味異常なほど。

こういう愛の形もきっとあるとは思うけど、現実はとても辛いはず。
たまに...続きを読む比喩表現が突飛なのもあるけれど、切ないラブストーリーとしてはありですね。

0

Posted by ブクログ 2013年06月25日

最後まで読むとそこまで悪くはなかったなぁ…みたいな感慨を抱きますけれどもやっぱし前半から中盤まではダルかったです…誰かさんが指摘していますけれども、なんとなく村上春樹のノルウェイの森を彷彿とさせる何かが今作には含まれているのであって、それもちょっと僕的には興ざめでしたかね…

ヽ(・ω・)/ズコー...続きを読む

リアリティがあるようでないような? または、ないようであるような? 物語でしたねぇ…個人的には主人公に対し、女性がああいった取り乱した行動を取るのがどうにも解せないのですけれども…現実にはああいった女性もいるのでせうか!?

ヽ(・ω・)/ズコー

まあ、何はともあれ物語は読みえましたよ、ええ…途中で挫折などせずに。それでもやっぱし、個人的にはアジアンタムブルー、パイロットフィッシュなどの方が好みでしたねぇ…おしまい。

ヽ(・ω・)/ズコー

0

Posted by ブクログ 2013年03月17日

携帯電話もメールもなかったころ、恋愛は・・・

口下手な私としては
その当時携帯・メールがあったらなって恋もあります。


でもこの時代だったとしても
もっと上手くできなかったのかい、良ちゃん。
あんたが悪いよ。

0

Posted by ブクログ 2012年09月11日

妻がたまに「この本読んでいて疲れる」と言うが、確かにこの本は疲れた。文章にすごいパワーを持っているとは思い、ここまで人を愛せるということは素晴らしいとも思う。
ところどころに素晴らしいフレーズがあり大崎さんらしい表現が見られるが、全体としてはあまり好きな物語ではない。これも一つの愛の形なんだろうな。

0

Posted by ブクログ 2012年01月07日

大崎さんの作品が好きだ。切なさが胸を突く。どれも不器用でいびつな優しさに溢れている。


それにしても、大崎さんの主人公は人生に迷子(?)になると、ヨーロッパに行く傾向がある…。

0

Posted by ブクログ 2011年09月02日

職場の同僚と付き合っていたにもかかわらず、アルバイトの女性を三角関係に陥る主人公。そのお陰で2人の女性ともにココロが病んでいくのを必死で守ろうとするがどうしようもない。
主人公の一人称で愛と優しさの物語のように書かれていますが、視点を変えればかなり身勝手な男の独りよがりにも思えます。女性には賛否両論...続きを読むが大きく分かれるでしょうね。大崎氏特有の静かなトーンの作品ですが、終始重い内容で、読んでいて疲れました。

0

Posted by ブクログ 2011年07月04日

とてもよくまとまってる。収束する。収束する。収束する。それはきっとストーリーの求心力。
どこか遠くへ向かうわけではない、毎日の循環が、自分を違う場所へ連れていく。それって無意識の日常なんだろうな。

0

Posted by ブクログ 2010年11月14日

大崎さんの小説を久しぶりに読みましたー!!またこの人特有の素敵なたとえ話や表現にうっとりする部分もあれば、他の人のレビューにも書いてあった通り、ちょっと主人公がモテすぎじゃない?という印象も受けました。だってなんで主人公がこんなに好かれて、しかもその愛してくれた2人の女性は彼を思って死ぬのか、そこま...続きを読むでの魅力が書かれていません。あえてそこは伏せているんでしょうか?読者に想像させようとしているんでしょうか?真相は分かりませんが、大崎さんの恋愛小説に出てくる男の人は最近廃人っぽいなんだか中身のよくわからない人ばかりだなと思います。まぁそういうところが私もすきなのかもしれないけど。今回の終わり方は特に印象的で、素敵でした。また新しい本も読みたいですね。最後のシーンでは久しぶりに涙を流しました。

*2010【本】30冊目*

0

Posted by ブクログ 2010年10月28日

『スワンソング』(大崎善生、2010年、角川文庫)

恋愛のもつれからドロドロになった人間関係と、それを乗り越えようとする愛の葛藤を描いた小説。悲しい恋愛小説となっている。

3年間付き合った同じ職場の女性と別れて、同じ職場の年下の女の子に恋をしてしまったことによる恋愛のもつれ。その恋愛のもつれがも...続きを読むたらした悲惨な結果。それにもかかわらず、それを乗り越えようとする愛。そして愛の限界。愛は万能ではない、愛にも別れは訪れる。。。小説の中での疑似体験にとどめておきたい。。

(2010年10月28日 大学院生)

0

Posted by ブクログ 2010年09月30日

 所詮、恋愛は「エゴ」である。

 3年社内恋愛していた彼女と別れ、アルバイトではいった女の子と付き合い始めた主人公。が、アルバイトの女の子は、精神を病んでいって…。

 救いは、主人公が自分を卑下したり、言い訳したり、誤魔化したりはしてないことだろう。
 が、結局は、この主人公の優柔不断さや頑なさ...続きを読むが、二人の女性を不幸にしたとしか思えない。
 人間が生きて行くには、自分の人生を立て直すには、「嘘」だって必要なのだ。が、主人公にはそういう優しさがない。
 
 病んだ恋人に尽くす優しさはある。
 が、だからこそ、結婚するという決断はできない。いや、せめて同棲しただけでも、彼女の気持ちは安定したんじゃないかと思うんだが。
 
 まぁ、ああすればよかったんじゃない、と思うのは、所詮第三者が外から見てるからであって、当事者はどんどん視野が狭くなってにっちもさっちもいかなくなるのだろう。

 うむ。案外、これは恋愛の反面教師的な作品なのかもしれない。

0

Posted by ブクログ 2010年09月16日

(引用)
「山手線と同じことだよ。満員電車のね」
「なにも恐れることなんかない。簡単なこと。降りる人がいるから、誰かが乗ることができる」

0

Posted by ブクログ 2010年09月16日

可もなく、不可もなく、な評価。
特に過去に読んだ本と類似していたわけではなく、
強い強い感情を持つ登場人物の愛の物語で
イタイとさえ思うくらいだった。
はまることができなかったせいかスローペースでしか
読めなかった。

この主人公は、幸せな人生だと
自分の人生を後で振り返ることができるのだろうか。

0

「小説」ランキング