【感想・ネタバレ】サッカー戦術クロニクルのレビュー

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Posted by ブクログ 2011年07月06日

戦術解析の歴史的な部分に関しては日本の第一人者と思われる西部氏のトータルフットボールの歴史。

内容・構成も秀逸で、単に歴史を追うのではなく、10章のトピックで選んだチームがトータルフットボールといかに関わりがあるかを紐解いていく。

特に最終章の、トータルフットボールの起源を明らかにするところは圧...続きを読む巻。
一読の価値がある

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Posted by ブクログ 2010年10月28日

ワールドカップ前に購入。

「トータルフットボールとは何か?」「理想の攻撃サッカーとは?」。サッカーファンにとっては無限に広がるような?テーマだと思います。
そんなテーマを切り口に、サッカーの戦術の歴史を紹介した本がこれ。

特に1970年代以降の戦術の変遷の紹介は見ごたえ十分です。

時に「司令塔...続きを読む」「ファンタジスタ」など、聞こえのいい短い言葉や耳目を引き寄せる「キャラクター」によってサッカーが語られることの多い日本。

普段のメディア報道ではモノ足りない。戦術や歴史、チームの狙いなどを紐解きたい!そんな人におススメしたい一冊です。


余談ですが、この本を読み終えた2週間後、自分は社会人サッカーの試合に誘われることになるのだが。。。

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Posted by ブクログ 2010年07月04日

サッカー戦術の歴史をとてもわかり易く語っている良書。
マラドーナ時代からリアルタイムでサッカーを観ているのだが、戦術を意識して観るようになったのは、こういった戦術書を読むようになってから。
華のある選手のスキルを堪能するのもいいが、戦術を意識するとサッカーはグッと面白くなる。

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Posted by ブクログ 2011年07月25日

カバーの帯の写真。白のユニフォームの選手4人とオレンジのユニフォームの選手2人が、ボールと選手の位置関係から考えると、白のチーム側のペナルティエリアの中にいる。オレンジの選手の1人はゴールエリアのすぐ外側で倒れていて、もう1人のオレンジの14番の背番号をつけた選手が背中を向けて右手をあげている。PK...続きを読むを主張しているようにも思えるけれども、審判はペナルティエリアの外側にいて、今のところホイッスルを吹く気配はない。背番号14のオレンジのユニフォームの選手で、サッカーの戦術を語った本のカバーの写真に登場できるのは、クライフだろう。従って、オレンジのユニフォームはオランダ。白のユニフォームはどう見てもドイツだろうから、この写真は1974年のワールドカップの決勝の時の写真である可能性が高い気がする。なぜ本のカバーの帯の写真の話をしているかというと、若干の違和感を感じたから。1974年のワールドカップで決勝まで進みドイツに敗れたオランダ代表であるが、この大会のオランダの戦術は革命的であったとの評価が定着している。その戦術をピッチ上で体現する最も大切な選手がクライフだったことにも異論はないだろうから、この本を現す写真として、1974年のワールドカップの決勝(であるだろう)の写真が使われること自体に違和感は全くないのだけれども、なぜこの写真なのか、だ。クライフのシュートシーン、オランダの攻撃シーン等、オランダがゲームを支配している場面の写真を使えば良さそうなものなのに、という疑問だ。そもそも、あまりインパクトのある、目をひきつけるような写真でもない。革命的である、とまで言われたが、実際には1974年大会の決勝でオランダはドイツに敗れている。開始早々にPKで先制したにも関わらず、結局はドイツに逆転され、最終的なスコアは2−1で優勝することはかなわなかった。オランダは、次の78年のアルゼンチン大会でも決勝に進出したが、結局はケンペスのいたアルゼンチンに破れ、2大会連続の準優勝に終わっている。だから、絶賛はされた当時のオランダチームであったが、一度も頂点には立っていないのである。帯の写真は、それを暗示している、ということなのだろうか。それがこの写真を使った意図なのだろうか。と、どうでも良いことを書いたけれども、この本はサッカーの戦術史、ということはクラブや代表も含めた、サッカーの近代史そのものを書いた本である。かなりの調査の裏づけをもとにした本であることは明らかで、そういう意味では、少なくともサッカーファンにとっては、かなり読みごたえのある本だった。

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Posted by ブクログ 2014年03月14日

サッカーの戦術、フォーメーションについて過去のモノから現代サッカーまでをまとめている書。現代のサッカーがいかに歴史を学びそこから生まれてきたかがわかる。サッカー好きにはたまらない本です。

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Posted by ブクログ 2012年08月19日

戦術クロニクルというにふさわしい本。
サッカーの戦術の変遷を、時代を象徴するチーム戦術と個(選手)をベースに紹介している。

個人的に面白かったのは、サッキ監督が導入したゾーンプレス(ACミラン)の登場から、クライフ監督の「優れたテクニックの前では、プレッシング無力」という挑戦(現在のバルセロナに続...続きを読むく)。
そして、その間に登場した「ジダン」という選手の特異な才能-プレッシングをかけている中でボールを取られない個人が産む戦術的な効果-を分析していた点。
このようにサッカーの戦術の移り変わりの中で、卓越した個が登場し、その才能が生きているということを考えたことがなかったので非常に新鮮だった。

また、まえがきで、戦術とは、ゲームに勝つための手段である点を指摘し、「トータルフットボール」については、サッカーに取り組む姿勢の問題(勝てばいいってもんでもないでしょ?いいサッカーってどのようなものよ?)で、「トータルフットボールとはサッカーの良心」、「よりよくサッカーの世界を生きようとした証」と表現していたのは印象に残った。

西部謙司、いいこと言います。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年12月27日

「サッカー戦術クロニクル」
戦術は「相手チームを負かす」ために生まれていくものでもあり、その一連の歴史の流れを理解せねば、「新戦術」が生まれていく本当の意味を知ることはできない。


この本は「トータルフットボール」というキーワードを軸に現代サッカーの「戦術の変遷」をじっくりと紐解いていくものです...続きを読む。戦術というとフォーメーションの話になりがちです。しかし、人の並べ方は戦術の一部にすぎなく、選手のどういうプレーが有利かを考えて、それをチームで実現する段取りを組み、そして人の配置を決めていく、というのが戦術です。


例えば、ペレが活躍した時代のブラジル代表では今で言うファンタジスタ型の天才が複数存在しました。その際、もし人を並べるだけのフォーメーションを作った場合、これらのファンタジスタが当てはまるポジションはトップ下、いわゆる10番しかないので、複数の天才から1人の天才を選ばざるを得なくなります。


しかし、選手各々のどういうプレーをチームに活かすのかを考え、それをチームの力に集約して実現するような段取りを組もうとすることで、複数の天才を共存させることが可能になります。このように戦術とはサッカーを強化する為に不可欠な要素です。


この本では、ブラジル代表以外の様々なチームを細かく分析しています。よって、非常に読み応えがあります。サッカー初心者の方には少し難解かもしれませんが、是非挑戦して欲しいです。

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Posted by ブクログ 2012年03月12日

なんか左右対称なフォーメーションばっかり考えてたから、勉強になった。
常に鳥かごを作れるように3-4-3にしたというクライフの戦術がすごいな、っていう感想。

最後の2章分くらいはいらないから星は4つ

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Posted by ブクログ 2011年05月15日

往年のサッカーファンにはたまらない一冊といえる。

クライフがいた頃のオランダのトータルフットボールとは何だったのか、現代のサッカーと何が異なるのか、などの説明は説得力もあり秀逸。フリットがいたころのACミランの話も懐かしい。
また、マラドーナやジダンのようなずば抜けた天才がいるとサッカーがどう変わ...続きを読むるか、に関する記述も非常に面白い。

サッカーの戦術を議論したい方々にオススメです。

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Posted by ブクログ 2011年03月15日

なんとなくみていたサッカーが、少しは分かるようになるかもしれない。ゲームでなんとなしに使っていたフォーメーションの意味もおおむね理解できた。はやりのシステムができると、それを打ち破るシステムができる、ってのはサッカーでもあるのですね。

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Posted by ブクログ 2011年02月26日

サッカー好きの私としてはたまらない戦術本である。
年代てきにもオランダトリオ以降のミランあたりからリアルタイム体験になる。
サッカーにおける戦術を学ぶと、観戦がより興味深くなる。残念ながら最近はスタジアムを訪れることがめっきり少なくなったのだが、この本を読んで、また、生観戦したくなりました。

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Posted by ブクログ 2010年11月10日

にわかサッカーファンと言われないように、次回のワールドカップまで自分の中でのモチベーションを維持しようと、最近はサッカーの戦術本を読んでいます。
一人一人の個性が有りながらも、チームとしてのシステムがあり、それらが融合して大きなうねりを作るサッカー。とても絶妙なルールの基に、限られた中でゴールを目指...続きを読むす。なんだか人生に似ているような気がする。サッカーとビジネスや人生を重ねて語るのはおもはゆいのではありますが、スポーツから学び、活かせることがいっぱいあると思います。
本書は、サッカーの面白さを伝えてくれる良書だと思います。過去30年間に起きたサッカーの進化を知る本です。

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Posted by ブクログ 2010年10月27日

私のような理屈好きのサッカーファンにはうってつけ。
戦術・システム・選手・監督・時代状況の全てが幸運に絡み合った時に
いつまでも記憶に残るサッカーが生まれる。
「トータルフットボール」という夢のようなサッカーの中にも
沢山の事例と道筋があり、
みんなが同じものを見ているとは限らない。
休息を取るため...続きを読むのポゼッション、ってのは目からウロコ。
モウリーニョがレアルで何を見せるのか今から興味津々。

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Posted by ブクログ 2010年06月19日

2010/6/15

トータルフットボールの歴史を通じて戦術やその中で生きる
監督や選手のふるまいを描く。

1.時計仕掛けのオレンジ
リヌス・ミケルス74年オランダ「トータルフットボール」
オフサイドとラップ。
ボール狩り、全員攻撃全員守備。

2.ACミランのルネッサンス
アリゴ・サッキ:ミラン...続きを読む監督
ゾーンディフェンスとプレッシング。
近いポジション同士の位置関係の入れ替えをシステムとして
組み込むことによって、選手の回復時間が短くなる。
強い2トップがイタから攻撃力もあった。

3.ブラジルのバグンサ・オルガニザータ(混沌と秩序)
4-2-4からはじまり、4-4-2

4.ヨハン・クライフ
「優れたテクニックの前ではプレッシングは無力だ」
ウイングプレーヤーの復活
「人はボールより早く走れない。ボールはいくら動かしても疲れない」
12個のトライアングル
攻撃

5.アルゼンチンとマラドーナ

「サッカーが進化するのではなく、サッカーをする人が進化する」
マラドーナの後継者を探し続ける

6.ジダンとアヤックス

7.20世紀のレアル・マドリード
ギャラクティコ
スーパープレーヤー達の競演。守備がおろそかに。
マケレレいなくなってからは厳しい

8.モウリーニョの4-3-3

「私は常に勉強しているが、あなた方は常に時代遅れだ」
プレッシングエリアを下げる。
パサーとストライカーが増えた。
チェルシー・ファイルに強いドログバがいたから、奪取地点が
低くても攻撃可能。
ポゼッションによる休息。マケレレ。

9.ハードワークの現代
ライカールトのバルセロナ。ロナウジーニョ
3トップ。4人のDFを相手は残さざるを得ない。

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Posted by ブクログ 2010年01月24日

おそらく”おじさん世代”のサッカーファンにとって、74年のオランダが披露した”トータルフットボール”はロマンなのだろう。金子達仁しかり、さんましかり。その世代のひとりであり、戦術を語るのに定評がある西部謙司さんが描いた一冊。

”オレンジ”に始まり、サッキのミラン、ペレを擁するブラジル、クライフ・バ...続きを読むルサ、マラドーナのアルゼンチン、アヤックスにギャラクティコ、そしてモウリーニョのチェルシーに代表されるような現代サッカー。

過去30年の戦術がわかりやすく書かれている。サッカーの戦術にロマンを感じる人なら、ぜひおすすめの一冊。

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Posted by ブクログ 2010年01月10日

著名なサッカー評論家、西部謙司さんの作品です。
戦術ブームにのって多数の戦術本が出版される中、この本が一番良い内容かと思います。
特徴のあるチーム毎にその戦術やスタイル、各選手の役割など、よく分析された内容でとても面白いです。

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Posted by ブクログ 2009年11月02日

クロニクルってなによ、って思ったんだけど、読み物として面白かった。
古今東西のトータルフットボールに焦点を絞り、分析・解説をしているのだけど、フォーメーションの図もあり、分かりやすく理解できた。理論というより体現できていたクライフってやはり偉大だな。ディエゴのように完全に感性でやっていたのとは違うん...続きを読むだな。(お互いの監督の実績を見れば明白)
モウリーニョのラインの考え方などぜんぜん気がつかなくって目から鱗ですよ。活字として戦略を振り返ってみると、改めて監督としてのビックマウスは自信だけではないんだなと思いますね。まぁ私がサッカー見る力がないだけなのだけど。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

 トータルフットボールの歴史を描いた作品。トータルフットボールの起源から現在の派生形まで観ることができます。でも、あんまり覚えていない…。文体が読みやすいので、逆に記憶に残りにくいのかも知れません。もちろん、覚えていないのは私の責任であり、読みやすい文体は何らの責任を負うものではありません。

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Posted by ブクログ 2015年04月29日

ここのところ小難しい本が続いたので気分転換にササッと読んでみた。
本書は過去(1920年ころ)から現在に至るサッカー戦術の変遷、中でも「トータルフットボール」という定義について焦点を当てて解説された一冊である。
・クライフのトータルフットボールとはなにか?
・クライフより過去のトータルフットボールの...続きを読む原点とはなにか?
・クライフ以後のトータルフットボールはどのように進化したか?
について解説されています。
本文中にフォーメーション図などが出てくるのですが、サッカーというテーマを扱うにはちょっと画像情報が少ないかなーという感触。特にクライフ以後のトータルフットボールにおいてバルセロナが辿った道とミランが辿った道についての解説はとても分かりやすい、これを更に深める為に(やや乱暴なのは承知の上で)家系図的な表現があっても良いんじゃないかと感じる。
本書で語られる通りサッカーというスポーツは戦術システムという面では非常に貧弱であり、だからこそメタ的な戦術解釈が行われたり、スターの力があり得ない程に輝いてしまう事がある。そこから大きな揺らぎが生じるのが面白いというスポーツだ。
だからこそ素人においても戦術理解が他のスポーツに比べると若干優しく、サッカーに興味を持った人がこのような本に出会える環境があるのはとても有意義だと思う。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

方法の歴史。まずは哲学、美学ありき。
でないと方法の迷路に迷い込む。
これを戦術、システムおたくという。

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