【感想・ネタバレ】哀愁的東京のレビュー

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Posted by ブクログ 2012年11月09日

東京に引っ越してきてから読んだ本。東京、哀愁。どこか寂しく、切なくなる本なのだけど、読み終わったあとにはそのどちらとも違う感情がぽっと沸きあがってくる本。

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Posted by ブクログ 2011年10月24日

ひとりの人間が様々な人と接している。
ページをめくるように、時間は過ぎゆく。

亡くしたものは、もう戻らない。
亡くしたもので、見つけたものがある。
見つけたことで、いつかは亡くしてしまう。

したいけど出来ないもの。
やりたくなくても出来るもの。
人よりは自分はきっと幸せなのだ。
...続きを読む幸せだからこそ、
切なくてしょうがないのかも知れない。

仕事が遅くなったけど、家に帰るわけでもない。
ほんの少しだけにぎやかなバーで読むのにいかが。

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Posted by ブクログ 2011年02月13日

タイトル通り哀愁感を存分に感じられた。
本を読みながら自分を通り過ぎて行った人々のことを考えてしまうような、メランコリーな気持ちになれる本でした。こういうテーマの小説が好きな人って、懐古主義なのかも。

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Posted by ブクログ 2010年12月27日

重松清の文には、どんな状況であっても常に『切なさ』が絡んでいるように思う。
東京という街が生み出す切ない光景を、自身を取り巻く切ない日常を、他人が抱える切ない毎日を、丁寧に描く、切ない文章。私の思う重松清の魅力は、そういうところにある。

一つの絵本をきっかけに巡る人間模様の在り方が、哀愁という言葉...続きを読むでか細く繋がる。飛沫のような小さな一つ一つのきっかけが、東京を描くひとつの絵になる。ひとつひとつの絵の集束する東京という街の姿は、やはり、哀愁ということばで、強く繋がっていく。
これは、そんな過程を描いた物語だ。東京に住む私は、哀愁的東京という言葉を、きっと忘れることができない。

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Posted by ブクログ 2013年02月13日

『哀愁的東京』

このタイトルが好き。なんか胸に響くんだな。
重松さんの本はよく読むけど、人の心の微妙なまでの変化を鮮明に捉え、それを言葉にして描くことが非常に上手な人だなと思います。
東京という街が織りなすドラマ。哀しみで終わる「今日」であっても、必ず始まる「明日」へ。弱々しくもその一歩一歩...続きを読む先に希望の光を灯してくれる作品です。
面白かった!

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Posted by ブクログ 2018年01月06日

絵本が書けなくなった絵本作家がフリーライターの仕事でかかわる様々な人、応援してくれる編集者などとのつながりを通じて話は進んでいく。終わりまで読むと、哀愁的東京というタイトルそのものの話だなーと。
様々な登場人物を通して プロとは何かということを考えさせられ、プロゆえの重圧と哀しさが伝わってくる。これ...続きを読むが重松清さんのプロ意識か? とすると、昭和的でこれこそ哀愁的。。。演歌的である。

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Posted by ブクログ 2017年10月14日

重松清の文章は人間らしい生っぽさみたいなものがあって好き。
その人の人生の連続性が見えるからそう思うのかなー。

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Posted by ブクログ 2017年02月24日

重松清の小説は、子供の話も良いが大人のも良い。ちょっと突っ張った感じだが、主人公の真剣に向き合う態度、真面目さが伝わってくる。地方から都会に出てきた人の殺伐たる人の生活、人いきれ。そこからいろんな事を吸収して年老いてゆく。2017.2.24

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Posted by ブクログ 2014年08月07日

しっとりとした空気感の連作長編。

絵本作家としての仕事も、プライベートも出口の見えないスランプに陥っている中年男性のものがたり。

彼が副業のフリーライターの仕事を通して出会う人々は、やっぱり何かを失っているか、失おうとしている人たちで、決して幸せな話ではない。
主人公同様、この作者自身が文...続きを読む章に中途半端な優しさをもちこまないのだろう。
それでも読み終わったときに静かな充実感がある。

見過ごしてきたもの、見ようとしなかったものと向き合いはじめてから彼が描きとったスケッチが、新しい絵本となる終わり方は、美しい。

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Posted by ブクログ 2013年11月28日

哀愁、歳を重ねないとわからないもの。懐かしみであったり後悔であったり。じっくりと読むことができて良かった。

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Posted by ブクログ 2013年01月21日

最後の章を読んで、やっとわかった。
自分のこのモヤモヤ感、喪失感が何か。


哀愁とは、何かを失って終わりかけていることなんだ。
この作品の全ての章を振り返れば、確かに「終わり」「結末」がないことに気付く。
その後どうなったの?って。


最後の章で、小さな無邪気な子が、
東京タワーの双...続きを読む眼鏡を覗き込み、
「あったよ!ぼくんちがあったよ」
とはしゃいでいる姿。
こんな広い景色で、
こんな広い東京で、
自分の家なんか見つかるわけないのに、
小さな子は、喜んでいる。
私には、
自分の家や自分の住む町どころか、
自分の存在さえ、見つけることできないんだろうなぁ。
きっと、進藤が流した涙と同じ涙を流すことが出来ると思う。



大好きな重松作品。
大事な1冊になった。
私は、まだ20代なのに、
この本に共感できるくらい、哀愁漂ってます。
ちょっとやばい?

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Posted by ブクログ 2013年01月14日

『パパといっしょに』で絵本の文学賞を受賞して以降、1冊も絵本を描けなくなったフリーライター&絵本作家の進藤宏氏と東京で挫折しつつある人達が主人公。

本作はフリーライター歴の長い重松清サンにしか描けない作品。

進藤氏の新作発表を頑なに心待ちしているシマちゃんは健気的女性だ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年09月30日

9編からなる連作です。
重松氏の実生活に重なる「フリーライター」の物語。
短編集とは違う、とても深みのある作品に仕上がっています。
特にタイトルにもなっている最後の「哀愁的東京」は哀しすぎです。
人生の悲しさ・哀愁いっぱいの作品です。
でも読後感は悪いものではなく、そっと心の中に収めておきたい感情で...続きを読むす。
この本も大切なコレクションにしたいと思います。

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Posted by ブクログ 2011年08月14日

絵本作家兼フリーライターの日常の話。
色々な人がいるものだ。
そしてみんな、何かしらあるんだと。

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Posted by ブクログ 2011年10月04日

 タイトルが好きです。自らの作品に過去の思い出を抱えた悲しい作家と出版社の女の子の距離感も程よい感じで読みやすいです。

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Posted by ブクログ 2016年08月16日

写真集という感じがします。
私には写真は"切り取るもの"というイメージがあります。写す対象は自然や誰かの創造物であって、写真家の作ったものでは有りません。それを適切なタイミングに、適切なフレームで切り取ることで優れた写真が出来ます。
この物語もそれに似ています。何か作り出そうと言...続きを読むうより(一種のルポ的手法のように)東京に住む人々のある期間のある側面を切り取る。しかもキャプションも無く、それら写真が写真集としてまとめられている、そんな感じです。
一つ一つに明確な主張があるようには見えません。むしろ不消化に終わる感じがします。さらに全ての物語を終えても、ぼんやりとした雰囲気は伝わるものの、主張めいたものは良く判りません。でも、何となく良いのです。
まあ、それが重松らしい所なのですが。

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Posted by ブクログ 2023年10月21日

『東京』というキーワードに惹かれ購入。
コレ!といった刺激はないが、すらすらとドラマを観るように読み進められます。
ドラマor映画化するなら

シマちゃん ――― 柳原可奈子

で是非!!

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Posted by ブクログ 2021年05月23日

絵本が書けなくなったフリーライター進藤。フリーライターの仕事で生計をたて、様々な人に出会う。
出会い、見送ってきた東京。
タイトル通りのイメージのお話でした。最後に少しは希望がみえるものの、主人公が関わる九編これでもかと暗く重くのしかかってきました。
憧れの華やかな東京、だからよけい、もの悲しさを感...続きを読むじる。時が流れることの悲しみ、東京という街で織りなす人たちのドラマ。
主人公進藤は40歳、働き盛りという年齢、もっとエネルギッシュに突っ走ってほしい。と思うのですが、苦悩あり、自分の居場所も見えてくる頃、実際心の内側はこうなんだなと思いました。
哀愁はなにかを喪うことで感じる。それの繰り返し、そこからなにかを見出すのは自分。

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Posted by ブクログ 2019年02月21日

連続短編ということでかなり期待して読み始めたけれど、どんどんと暗くなっていく。月日を経ることで人が離れていったり、亡くなったり。
絵本作家としての希望が皆無で
全体に明るさが感じられなかったのがとても残念。

ただところどころ素敵な言葉、文章にめぐりあえたのが良かったかな。

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Posted by ブクログ 2016年11月27日

読み始めからとても惹かれた。
暗めのトーンや誰が救われているかも分からないような
でもそれが人生や人間ってもんだなと思えるし、リアリティがあった。
しかしながら死が多すぎて、逆にそれでフィクションだなと
引き戻されてしまった。本末転倒な残念さでトーンダウン。

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Posted by ブクログ 2015年11月23日

新作を書けなくなった絵本作家。副業フリーライターの進藤宏が、最後に書いた絵本「パパといっしょ」から繋がりで東京の哀愁を綴った連作長編小説。
そんな「パパといっしょ」が読みたい。

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Posted by ブクログ 2015年02月10日

大学時代、先輩に【シマちゃんに似てるね】と言われて思い出に残った一冊
あぁ、先輩の目には私はこんな風に映ってるんだと落ち込んだ記憶あり

読み返すと勇気付けられる気持ちになる嬉しい一冊

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Posted by ブクログ 2014年11月24日

主人公がフリーライターということで今後の創作の参考になるかと思って読んだ。主人公は重松さん本人がモデルだとおぼしき売れっ子のライター。主人公は自分を絵本作家が本業だと思っている。ある日を境に絵本が書けなくなったり、妻子と別れて会えなくなったりするが、ライター業がうまくいってるためか、悲壮感は薄い。強...続きを読む引に何かに突き進む生き方をせず、器用に世の中を遊泳していく自分のやり方というのを最後の方で分析してみせているくだりを読み鼻白んだ。実際、作者はそうやってばりばり仕事をやってきたのだろう。

「パパと一緒に」のディテールが最後まで明かされないので、登場人物はなぜこの作品に入れ込むのか、そもそもなぜ主人公が絵本にこだわっているのかが、最後までわからなかった。家族のことを遠景としてとどめて書いたせいか、別れて暮らす家族の悲哀もあまり伝わってこなかった。

個々のエピソードといい情報の配合といい絶妙だし、フリーライターの実態って意味ではよく書けているとは思うが、何かと中途半端な作品。でも、フリーライターを主人公にどうやったら作品が描けるかという意味で大変参考になった。

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Posted by ブクログ 2013年03月28日

救いとして、最後に絵本をシマちゃんと作り上げて欲しかった。それを期待しただけに、終わり方に一層哀しみが募った。

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Posted by ブクログ 2012年11月30日

哀愁。ピークを過ぎてしまった人が漂わすもの。哀愁はしみじみ感じ入ったが、その先に何があるのか。それが知りたかった。

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Posted by ブクログ 2012年09月11日

絵本作家の進藤宏。「パパといっしょに」以来、新作がかけず、フリーライターで生計を立てている。取材で色々な人と出会い、自分の弱さを再確認していく。哀愁的東京、なんて寂しい、それでいて懐かしいような言葉。静かに静かに物語は続いていく。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年08月20日

比較的淡々とつづられている連作ですが、どこか物悲しくて、それでいて現実的。冬空が似合うような話。
近代の世界は人と人との係わり合いもどこか薄くて、それが都会のど真ん中だったらより一層そうではないかと(田舎者だからか)感じる。「東京」という地を切り貼りしたらこういう作品になるのかな、と思います。東京の...続きを読むあくまでもほんの一部分だとは思いますが、華やかさと一緒に哀愁も住んでいるのだと語りかけられた気がします。

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Posted by ブクログ 2011年12月24日

一度挫折し、今に没頭し奔走するけれど、
人と向き合っていくことで、
和解できたり、支えてもらえたり。
そして徐々に自分と向き合う準備ができていく。

静かにいろんな人の人生がつむがれつつ、
1人の絵本作家を動かしていく素敵なお話。

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Posted by ブクログ 2011年09月25日

重松氏のライター経験が基になっているのでしょうか。短編集とするなら、一編の量がやや短い気がしました。各々の編のストーリーも、ややハッピーだったのか、やや不幸せだったのかどうなのか。相変わらず良い作品とは思うのですが、やや消化不良気味でした。

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Posted by ブクログ 2011年07月25日

同じ人物を主人公とする、9つの短編から成る連作の小説。主人公の設定、作中の登場人物の設定、各短編の内容と結末、どれをとっても寂しい小説だ。最後には、その寂しさに主人公自身が気がつき、東京タワーの中で泣いてしまうが、それでも、泣いたからといって、その後、本質的に何かが変わることはなく、主人公は寂しいま...続きを読むまなのだろう。重松清にとって、東京とはそういう街なのだろうか。

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