あらすじ
“小説”ならではの企みに満ちた“怪談”全7編。深夜、疾走する車内を戦慄させた「高速怪談」、呪われた大ヒットホラー映画「苦々陀の仮面」、禁忌を犯してしまった夫婦と「こうとげい」、正体不明の殺戮犯「うらみせんせい」、作者不明の恐怖譚「涸れ井戸の声」他。謎めいた語りが恐怖と驚愕を生み、奇妙で不穏な空気と意外な結末に嫌な汗が滲みだす。著者真髄の大どんでん返し恐怖短編集!(解説・大森望)
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Posted by ブクログ
定番の怪談からスプラッタや社会問題までおさえた短編集。オチに一捻りあったり素直にすとんと終わったり緩急もある。
最初の「高速怪談」が超オーソドックスで好きなのだが、漫画家の念能力(ラブリーゴーストライター)をみんなが当たり前のように受け入れる点と、オチへの急カーブが雑に感じて惜しい。
平均して★4かな、と思っていたら「怪談怪談」の最後の一行が100点満点すぎて★5にします。
【うらみせんせい】
そこまで恨まなくても…という感想が先に立つ。
囮にも肉壁にもせず、土壇場では命がけで庇ってくれたわけで。ていうか子供に先頭と殿つとめさせたら駄目でしょ。
とはいえ作中で舐め腐られているのは確かなので、日常では凄絶ないじめがあったのかもしれないが…というモヤを味わう話しなのかも?
【怪談怪談】
滝の丁寧ながら時々オラつく語りがいやにラノベっぽいな~なんじゃコリャと思っていたのに、最後のノスタルジックな切なさに胸が詰まった(…というオチであってるよね?)
話を聞いて笑ってくれたという些細な喜びと、抱えなくてもいい後悔が何十年もこびりついているやるせなさ。
でも「あいつ感じ悪かったよなー」っていう声もずっと聞いてるんだなwまあ反社な時点であってるかw
Posted by ブクログ
借りたものの怖くて読み始められなくて、家族の帰省時に合わせて読み始めたけど読み終わりは一人だったから怖い怖い。高速怪談の途中がまず怖かったです。
笛を吹く家は障害者の子供を育てることについて考えさせられてしまった。最後まで子供小さい錯覚してしまうのすごいです。こうとげいはどこかにありそうで怖い。
澤村伊智さん、読んでよかった。